葬儀屋・葬儀社とは
葬儀屋・葬儀社とは、葬儀に必要な物、場所、人を手配し、ご逝去後から葬儀後までの段取りをする業者です。
葬儀屋に依頼することで、ご遺体の搬送や安置、斎場・火葬場の手配など、葬儀全般のサポートが受けられます。
葬儀屋の代表的な業態として、「葬儀専門業者」、「葬儀仲介会社」、「冠婚葬祭互助会」、「JAや生協などの協同組合が運営する葬儀屋」の4種類があります。
葬儀専門業者(葬儀社・葬儀屋)
全国展開している大手葬儀屋のほか、地域密着型の葬儀屋、家族葬専門葬儀屋、キリスト教専門の葬儀屋など、様々な特徴を持つ葬儀屋がいます。
| メリット | 多くの葬儀屋から希望にあった会社を見つけることができる |
| デメリット | 安心してお任せできる葬儀屋かを自分の目で見極める必要がある |
葬儀仲介会社
インターネット等を通じて、提携葬儀屋の中からご利用者の希望にあった葬儀屋を紹介する会社です。
複数の葬儀屋を比較したり、口コミを見れるため、費用を抑えつつ希望にあった葬儀屋を見つけることができます。
| メリット | 第三者が自身にあった葬儀屋を紹介してくれ、料金も明確 |
| デメリット | 地域によっては紹介できる葬儀屋がいない場合がある |
冠婚葬祭互助会(互助会)
冠婚葬祭互助会は定期的な積み立てを行い、結婚式や葬儀等の際に積立金を元に式を挙げる仕組みを提供する葬儀屋です。
冠婚葬祭を一つの会社にお任せする場合に選ばれやすいです。
| メリット | 大手が運営していることが多いので、安心感がある |
| デメリット | 葬儀費用が高額になりやすい他、何をどこまで積立金でおこなってくれるかの契約確認をしっかりと行う必要がある |
JAや生協などの協同組合が運営する葬儀屋
主に組合員を対象に葬儀のサービスを提供しているJAや生協の業態です。
一般の葬儀屋よりも安価であったり、地元の葬儀習慣を理解していることが多いです。
| メリット | 組合員であれば安価に葬儀を挙げられることが多い |
| デメリット | ネット上で葬儀費用が分からないことが多く、金額が分かりにくい |
葬儀屋を選ぶコツとチェックポイント
葬儀屋に相談する機会は人生でそう多くなく、時代の変化で内容や料金も変わっています。そのため「どのような葬儀屋に依頼すべきかわからない」というほうが一般的です。
葬儀屋について確認したほうがいい点をまとめましたので、参考にしてみましょう。
提案資料や料金体系が分かりやすく明確な葬儀屋か
多くの葬儀屋では、葬儀を行う上で必要な一式をプランとして価格設定しています。
ただしプラン内に含まれている項目や内容は各葬儀屋で異なりますので、相談時にご確認ください。
またオプションなどで発生する料金についても認識を合わせることで、実際の葬儀時に齟齬なく手配していただけます。
担当者が信頼できる葬儀屋か
相談や質問をしやすく、その上でご希望を踏まえた葬儀を提案してくれる担当者がいる葬儀屋を選びましょう。
葬儀屋によっては、事前相談の担当者と式の担当者が異なることもあり、相談担当の方が葬儀担当であるかを質問しておくとよいでしょう。
口コミや評価が良い葬儀屋か
過去の依頼者からの口コミや評価をホームページ上で掲載している葬儀屋もあります。
そうした口コミを見ながら、ご自身の境遇に近い方がどのように評価しているかをチェックしておくと、希望通りの式を手配してくれる葬儀屋に依頼できる可能性が高まります。
葬儀の総額を明確に出してくれる葬儀屋か
一般的に葬儀にかかる金額は、葬儀社に支払う金額以外に、返礼品・食事関係、斎場・火葬場使用料、僧侶・神職などへの謝礼があります。
見積もり依頼時に総額がいくらになるかを把握しておきましょう。
葬儀を希望する地域で葬儀の経験がある葬儀屋か
地域によって葬儀の風習が異なることがありますので、その地域での葬儀に慣れた葬儀屋に依頼することをおすすめします。
また、葬儀屋が自ら斎場を保有しているエリアと提携先の斎場をレンタルするエリアによって料金が異なることもあります。
希望する宗教・宗派での式を行うことができる葬儀屋か
葬儀屋に僧侶等の宗教者の手配をしていただく場合には、葬儀屋が希望する宗派の手配が可能かを確認しましょう。
キリスト教の場合、葬儀屋が棺や教会の手配をできない等の場合もありますので、初期の相談で宗教・宗派を伝えておくと安心です。
関連記事:宗派がわからないときの調べ方。それでもわからないときの対処法は?
葬儀ローンや分割払い、クレジットカードに対応している葬儀屋か
葬儀では、多額の出費が発生します。
故人の銀行口座から引き落としができなくなる場合等も想定して、葬儀ローン等を使用できるかを葬儀屋に確認しておくと、急な出費への不安を抑えられます。
複数の葬儀屋に葬儀の事前見積り・相談を行った方が良い理由(喪主経験者488人へのアンケートより)
ミツモアで喪主を経験された488人にアンケートを実施したところ
生前に複数葬儀屋に見積もり・相談をしていた喪主の方が、総合満足度並びに費用面での満足度が高い葬儀をあげられていた
という結果になりました。
「生前に葬儀の話をするのは気が引けるため相談しなかった。」「逝去後は考える間もなく病院から勧められた葬儀屋に依頼することになった。」といったように葬儀の見積もりを取るタイミングはなかなか難しいかと思います。
しかし、いざその時になると規模、形式、斎場、祭壇をはじめとして、葬儀では急いで決めなければならないことが多々あります。
葬儀屋への事前相談や見積もり依頼を行うことにより、亡くなられた後の流れや費用の目安を事前に知ることができ、事前に準備を進めた上で納得のいく式を挙げることが可能になりますので、事前相談をおすすめしております。
1-1:葬儀屋に事前相談したか

4人に1人が生前、葬儀屋に相談・見積もり依頼を行っているという結果でした。
葬儀の手配をされる方向けのアドバイスでも、可能な限り事前相談や見積もりすることを勧める方が多かったです。
- 事前に何社か見学相談しておくことをおすすめします。葬儀となると、本当に慌ただしくなり、しっかりお別れもできずに、疲労感と虚しさ、後悔が残ります。事前に相談し決めておくことで、大事な方をちゃんとお見送りできると思います。(熊本県 Y.T様)
- やはり、事前準備が出来る場合はしておいた方が安心です。何日か寝れない位忙しくなるので、やれる事は事前にしておいた方が良いと思います。(兵庫県 K.O様)
また、葬儀に呼ぶための故人の交友関係の確認や葬儀費用の積み立ては生前に行っていた方が良いとの声も多くいただいています。
- 必ずこの人には連絡して、という人を事前に故人に確認するべきだと思いました。離れて暮らしていると交友関係もわからなかったので。(東京都 K.T様)
- 突然のことではあるが、参列してほしい方の整理、ある程度まとまったお金の用意はしておいたほうが困らない。結婚式のように準備に時間がかけられない、かつ精神的に参っている状況なので、決められることは決めといたほうがいい。(大阪府 E.M様)
1-2:見積もりを依頼した葬儀屋数

8割の方が1社のみの葬儀屋としか相談していないという結果でした。
複数の葬儀屋から見積もりを取った依頼者様からは、相見積もりを取ることで、葬儀費用や式への不安が少なくなったというお話をいただいています。
- 数件の葬儀屋さんで見積もりを取り、比較して相場を知っておく必要があると思います。1件だけだと相場が分からずいいなりになってしまうので。立地も大切なのでアクセスしやすい場所に決めた方が、負担が少ないと思いました。食事の内容をよく知っておいた方が後悔しないと思います。(兵庫県 A.K様)
- 見積りは生前に数社からとるべきです。亡くなってからは、とにかく時間がないので選択を迫られてしまいます。あとからこうすればよかった、と思わないように、相見積もりや見学をオススメします。(千葉県 S.Y様)
葬儀費用について、お坊さんへのお布施へのアドバイスも多くの方からありました
- 普段お坊さんと全く接点がない人の場合、お布施の準備を忘れないようにしてください。また、会社によっては電報を送ってくれるので、葬儀当日に間に合うように会社員の方は葬儀の日が決まったら早めに会社に連絡したほうが良いかもしれません。(福岡県 A.C様)
- お坊さんに支払うお布施の金額については、どのよう聞いたらいいのか迷っていましたが斎場の方が間に入って一緒にお坊さんに聞いてくれたりお渡しするタイミングも教えてもらえました。我が家の場合、先になくなった父と同じ金額に揃えますと言っていただけました。後に納骨しましたが、その際も金額で失礼のないようお坊さんにお布施はどのくらい準備したらいいのか聞くとよいです。(福島県 M.F様)
2-1:葬儀屋への事前相談と葬儀屋への満足度の関係

生前に葬儀屋に相談・見積もり依頼した方のうち、「葬儀屋に満足した」と答えた割合が79.7%だったのに対し、葬儀屋に事前相談しなかった方では満足度が67.4%と葬儀屋に事前相談した方が満足度が高い結果になりました。
2-2:葬儀屋との事前相談と葬儀費用への納得度の関係

葬儀費用について、葬儀屋に事前相談・見積もり依頼をされた方のうち、「葬儀費用に納得した」と答えた割合が61.0%だったのに対し、葬儀屋に事前相談しなかった方は51.2%と、葬儀屋に事前相談した方が葬儀費用への納得度が高い結果となりました。
2-3:葬儀屋との事前相談・見積もりと実際にしはらう葬儀費用との関係

また事前見積もりを行ったほうが、見積り金額と比べて、実際に支払う金額の値上がりが起こりにくいという結果になりました。
生前に葬儀の事前相談をされたほうが、葬儀社への満足度、葬儀費用への納得度ともに高い結果です。
また事前相談を行うことで、必要なもの・不要なものを事前に整理できるため、実際の支払い金額が見積もりよりも高くなることを抑えることができるようです。
葬儀屋と相談を行う上で整理しておいた方がよいこと
葬儀屋への相談時にはプラン一式の料金ではなく、具体的に行いたい内容を伝え、条件をそろえた見積もりを依頼し、同条件での葬儀の総額を比較することが重要です。
また各社の対応可否の内容もチェックし、希望する式をかなえられるかを確認しておきましょう。
事前相談を行う際には「だれに来てほしいか」「どんな式にしたいか」「おおよその予算はどの程度か」などの大まかな条件をそろえて各葬儀屋に伝えることで、スムーズな打ち合わせと比較検討が可能となります。
葬儀の見積もりを依頼する際には、葬儀屋からの提案内容や費用を比較するため、2~3社に依頼することをおすすめします。
電話や直接訪問して相談することも可能ですが、最近はインターネットでの検索が主流となっています。
逝去後から安置までの流れ

納棺からお通夜までの流れ

葬儀から火葬までの流れ

葬儀後に行うこと

危篤・臨終
危篤とは、医師が死期が極めて近いと判断した状態です。
危篤の状態から亡くなるまでの時間は人によって異なります。
危篤と判断されてから亡くなるまで数十分後の場合もあれば、小康状態が続く場合もあります。
医師から危篤を伝えられた場合、一親等~三親等の親族や親しい人に連絡し、患者の最期に立ち会ってもらいましょう。
危篤の連絡については、時間帯を気にする必要はありません。
関連記事:家族が危篤になったらどうする?準備や対応を順を追って説明
危篤と似た言葉に臨終があります。
臨終は一般的には亡くなった場合に使われます。
人は亡くなる直前まで耳が聞こえているといわれていますので、臨終されるまで本人に対して、楽しかったときの思い出や感謝を伝え、安らかに旅立てるようにしましょう。
逝去直後
身内以外の人が亡くなったことを、敬意を込めて逝去(せいきょ)と表現します。
病院で逝去された場合、看護師がエンゼルケアを行ってくれることがあります。
エンゼルケアとは、医療機器の取り外しや身体を綺麗にする清拭を行うことで、ご遺体を美しく整える処置のことです。
関連記事:死化粧・エンゼルケアの流れとポイントを解説。気になる費用も
生前に葬儀屋を決めていない場合、エンゼルケアを行っている間に葬儀屋を手配することが一般的です。
病院から葬儀屋の紹介や提携葬儀屋のリストを渡されることもありますが、納得できる葬儀を行うには複数の葬儀屋にお話を聞くことが重要です。
冷静な判断を行うことが難しいタイミングですので、搬送だけ病院紹介の葬儀屋に依頼して、その後落ち着いたタイミングで葬儀を行う葬儀屋を探すということもできます。
信頼できる葬儀屋を選ぶ基準としては、以下の5つのポイントがございます。
- 見積もりやプランがわかりやすく明確か
- 信頼できる担当者か、葬儀についての知識は十分か
- 口コミや評価がよいか
- 契約を急かさないか
- 請負契約書などは適正か
ご遺体の搬送
亡くなった後は病院の霊安室で安置することが多いですが、霊安室は一時的な安置場所なため、3時間程度で移動することを求められます。
病院を出た後は、お通夜や葬儀・告別式を行う前にご遺体をご自宅や斎場などに搬送する必要があります。
搬送にあたっては、葬儀屋が寝台車というご遺体を搬送するための車を手配することが一般的です。
自宅以外を安置場所にする場合には、その安置場所が空いている必要がありますので、可能な限り事前に葬儀屋に相談しておきましょう。
関連記事:遺体搬送はどこに依頼できる?費用の相場や注意点を紹介
遺体搬送と安置場所の手配が終わりましたら、医師から死亡診断書をもらいましょう。
役所に死亡届を出す際や火葬を行う際に必要に、死亡診断書が必要です。
また、生命保険や遺族年金の請求にも必要になりますので、余裕をもって10枚ほどのコピーを取っておくことをおすすめします。
ご遺体の安置
日本では、法律で逝去後24時間以内の火葬が禁止されているため、ご自宅や斎場で最低1日以上ご遺体を安置する必要があります。
お通夜や葬儀の準備もありますので、2~3日程度を安置期間とすることが一般的です。
葬儀屋は安置にあたって、ご遺体の状態を保つため、ドライアイスでご遺体を冷やします。
季節にもよりますが、ドライアイスは1日ごとに新しいものにすることが多いです。
ドライアイスの交換は葬儀屋が行ってくれますので、依頼しましょう。
関連記事:遺体安置の場所・方法・注意点は?ご逝去から安置までの流れも紹介
また、安置期間中は故人の枕元に枕飾りを設置します。
枕飾りは葬儀を行うまでの間、故人を供養するための簡易的な祭壇の役割を果たします。
仏教の場合、白木台の上に一膳のご飯や枕団子、水、線香などを配置します。
枕飾りは遺族が希望すれば葬儀屋が手配しますので、葬儀屋に伝えましょう。
関連記事:故人を送り出す枕飾りとは?必要なものや注意点を紹介
安置期間中にお通夜や葬儀・告別式の相談を葬儀屋と行い、故人と関係のあった方々に連絡を行います。
遺族の代表者である喪主が以下のように準備・関係者への連絡を行います。
- 葬儀日程・葬儀の内容を決める
- 菩提寺に連絡する
- 葬儀の日程などの詳細を参列者に伝える
関連記事:喪主とは何をする人?どう決める?喪主の役割と決め方を詳しく解説
関連記事:葬儀の日程はどう決める?納棺から会食終了まで、お葬式全体の流れも紹介
通夜や葬儀の日時が決まりましたら、できる限り早く参列者に死亡通知を送ることをおすすめします。
家族・親族から故人の親しかった順に通知を送ることが基本です。
希望すれば、葬儀屋が死亡通知の送信をしてくれますので、必要に応じて依頼しましょう。
末期の水・湯灌・納棺の儀
お通夜前に納棺の儀というご遺体を棺に納める儀式を行います。
お通夜当日は下記のようなスケジュール感になります。
- 14時に納棺の儀を開始
- 16時に納棺の儀が終わり、通夜を行う斎場に移動
- 17時に喪主がお通夜の会場に到着し、通夜の準備開始
- 18時からお通夜の開始
納棺を行う前に、故人がこの世との決別を行うため、「末期の水」や「湯灌(ゆかん)」という儀式を行います。
末期の水とは、水を含ませた綿やガーゼで故人の口元を湿らせる儀式です。
のどが渇くことなく、安らかに故人が旅立てることを願って行います。
関連記事:末期(まつご)の水とは?タイミングや作法から宗派による違いまで解説
湯灌とは、お湯により、故人の身体を清める儀式のことです。
納棺の儀の前に清拭や髭剃り、死化粧により故人を生前の姿に近づけた後、死装束への着付けを行います。
現世の穢れやしがらみを洗い流すという仏教的な意義を含んだ儀式です。
関連記事:湯灌とは故人の身体と魂を浄める儀式。行う意味や基本マナー、流れを解説
湯灌が終わると、納棺を行います。
葬儀屋やご遺族が中心となり、ご遺体を棺の中に納めます。
この時、故人が好んでいたものや遺族の気持ちを書いた手紙などを副葬品として一緒に棺の中に入れます。
納棺の儀は遺族にとっても別離を受け入れる大変重要な儀式です。
お通夜
葬儀・告別式の前日に、故人に生前縁のあった方が集まり、夜通し故人の最後の夜を見守る儀式のことを通夜といいます。
現代では、夜通し見守るということは行わず、1~2時間ほど儀式を行う「半通夜」が一般的です。
宗派によりますが、喪主の挨拶から始まり、僧侶の読経・焼香・法話を行い、喪主の挨拶という流れが多いです。
通夜が終わった後は、参列者に対して通夜振る舞いという食事を振る舞います。
葬儀屋が通夜振る舞いの手配をしてくれますので、必要な場合には依頼しておきましょう。
葬儀・告別式
火葬を行う日の午前中に、故人との最後の別れを行う儀式を葬儀・告別式といいます。
葬儀は宗教的な意味での現世との別れ、告別式は社会的な意味での現世との別れという区別ですが、現代では葬儀・告別式が同時に進行されるたるため、区別を意識しないことが多いです。
宗派によって異なりますが、葬儀・告別式を合わせたお葬式は下記のような流れで進みます。
| 受付 | 芳名帳に記帳 香典を渡す ご案内があれば式場内に着席 |
| 葬儀 | 導師入場 読経・導師焼香 喪主・遺族・親族の焼香 |
| 告別式 | 一般会葬者の焼香 導師退場 弔電拝読 お別れの儀 釘打ちの儀(省略が多い) 喪主や親族代表挨拶 出棺 |
| 火葬場への見送り | 火葬場へ移動 |
関連記事:告別式とは何を行う儀式?通夜・葬儀との違いやマナーをチェック
一般葬では来客も多く、葬儀屋以外の知人などにも受け付けを依頼することがあるかもしれません。
受付を手伝ってくれた方には、現金または品物を渡して、感謝の意を示しましょう。
出棺
葬儀・告別式の後に、ご遺体を火葬場に搬送することを出棺といいます。
火葬場まで同行するのは、故人の家族・親族などのごく親しい方に限られるため、出棺の場が、多くの参列者にとっては最後の別れのタイミングになります。
出棺の際には、参列者が棺に別れ花を入れたり、棺に釘を打って本当の別れであることを認識する釘打ちなどを行ったりします。
釘打ちを行うかは地域によって異なることもありますので、葬儀屋に確認を取りましょう。
喪主の挨拶が終わったら、棺を搬送する機能が付いている霊柩車で棺を火葬場まで搬送します。
火葬・収骨(骨上げ)
霊柩車が火葬場に着いたら、まずは火葬許可証を提出します。
火葬許可証は遺体を火葬するための必要な書類です。
死亡診断書と死亡届・火葬許可申請書を市区町村役場の窓口に提出すると発行してもらえます。
葬儀屋が書類の書き方や提出の代行を行ってくれることが多いので、火葬許可証で不明な点があれば葬儀屋に確認しましょう。
関連記事:火葬許可証はどんな書類?埋葬許可証との違いや再発行についても解説
火葬前に僧侶が読経を行う納めの式を行い、火葬が行われます。
火葬が終わりましたら、故人の骨を骨壺に納める納骨の儀を行います。
火葬場の係員の指示に従い、納骨を行い、最後に喉仏を納めます。
関連記事:納骨とはいつ行うもの?タイミングや費用・納骨式の流れを解説
全て終わった後には、骨を埋葬する許可証である火葬許可証(埋葬許可証)が火葬場から渡されます。
骨を複数の骨壺に分けて供養する分骨を希望する場合には、分骨証明書を貰えるので、火葬場に伝えておきましょう。
関連記事:骨壺はどう選ぶ?用途に合わせたサイズや種類、処分方法まで徹底解説
初七日法要・精進落とし
故人が無事に極楽浄土に行けるように祈ることを目的とする儀式です。
最近では、仕事等の関係で、葬儀の7日後に親族が集まることが難しいことから葬儀が行われた日に初七日法要を行うことも増えています。
初七日法要では読経、焼香、喪主の挨拶という流れが一般的です。
葬儀と同日に初七日法要を行う場合、精進落としという食事を参列者に振る舞う儀式も兼ねることが多いです。
精進落としは、現代では参列者に対する感謝を表すための食事としての意味合いが強くなっていますが、元々は喪に服す期間から日常に戻る区切りとしての役割を果たしていました。
後飾り祭壇
後飾り祭壇とは、葬儀が終わった後、自宅で遺骨を一時的に安置するための祭壇です。
仏式の場合2段か3段の祭壇で、遺骨や遺影、仮位牌、線香、花などを飾ります。
位牌とは、故人の霊が宿る依代です。
四十九日までは、仮位牌という白木の位牌が使用され、白木位牌から本位碑に魂を移し替える「開眼法要(かいげんほうよう)」を行ったら、以降は本位牌を故人の依代として仏壇に安置します。
後飾り祭壇は仏教の場合は亡くなってから49日目に行われる四十九日法要のタイミングで片づけることが多いです。
四十九日・開眼供養・納骨
四十九日法要は故人が亡くなってから49日目に行う法要です。
仏教では、亡くなってから49日目に極楽浄土に行けるかが決まるとされています。
四十九日法要を行うことで、遺族にとっては日常に戻る忌明けとしての意味を持ちます。
四十九日法要では、読経、焼香、説法を行うほか、墓石や位牌に個人の魂を入れる開眼供養(かいげんくよう)の儀式や遺骨を埋葬する納骨式を行うことも多いです。
法要の後には、参列者と会食を行うことも多いので、葬儀屋とスケジュール・内容を相談して手配してもらいましょう。
関連記事:四十九日とはどんな法要?意味や準備内容、当日の流れ・マナーを解説
関連記事:開眼供養(かいげんくよう)とは?お布施は必要?供養の準備と当日の流れを解説
また、近年は家庭の事情でお墓の管理ができない場合や、家族に負担をかけたく無いということで、お墓を作らないという選択も増えてきました。
関連記事:お墓がいらない場合の供養方法や費用は?墓じまいの流れも解説
お墓を作らない場合の葬送方法
| 納骨堂 | ・遺骨を安置する施設に納骨する仕組みで、一般墓に比べて費用が安かったり、立地が良いことが多い ・費用相場は10万~100万円と施設によって大きく異なる |
| 永代供養墓 | ・遺族の代わりに寺院や霊園の管理者が供養・管理する方法。子供世代に管理の負担をかけずに済むほか、一般的な墓よりも安く利用できる ・費用相場は遺骨を分ける場合は20万円~60万円 関連記事:永代供養・納骨堂とは?それぞれの違いやメリットデメリットについてわかりやすく解説 |
| 散骨 | ・故人の遺骨を海などの自然にまく方法。費用が安い他、宇宙葬や自然に還る等の故人の想いがある場合に叶えることができる ・海洋散骨の場合は20万円~30万円程度が相場 関連記事:散骨を行う費用や手続きは?事前に確認したい注意点・マナーも解説 |
| 樹木葬 | ・墓石を使わず、樹木をシンボルにする埋葬方法。墓石よりも開放的で明るいイメージがあり、宗派を問わないで埋葬可能 ・費用は安いものだと10万円から 関連記事:樹木葬とは?種類や費用、後悔しないためのポイントを解説 |
| 土葬 | ・火葬を行わずに、ご遺体を棺に入れて土に埋める方法です。土に還るという想いを叶えることができます ・対応可能な業者も少ないため、50万円~300万円ほど費用がかかります 関連記事:土葬はどんな埋葬方法?日本での行い方、メリットデメリットについても解説 |
| 自宅墓(手元供養) | ・遺骨を仏壇の中で保管するなどして、骨壺を自宅で保管する方式です。故人・遺族の自宅に遺骨を置いておきたいという様々な希望を叶えることができます ・骨壺をそのまま保管する場合には費用は発生しません。部屋のインテリアを変更する場合にはその分の費用がかかります |
おすすめ葬儀屋・葬儀社
おそうじサポート山口
4.9
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池田 様の口コミ
2025年9月下旬 / 祝日
エアコンから水漏れがあったため、クリーニング及び配管の洗浄を依頼しました。 丁寧にご説明いただき、作業もスムーズに実施いただきました。
加藤建設株式会社 様の口コミ
人当たりもソフトで過剰に前に出るところがないのが、竣工写真の撮影には大変良いです。 しかし、技術は高く、狭い室内の撮影も利用者の希望する目線の撮影をしていただき、 大変わかりやすく、竣工写真撮影の経験値も大変高い方だと思います。 依頼した背景は、発注先から依頼をうけてカメラマンを探していてミツモアにたどり着きました。値段と 応対が誠実だったのでジェイクリエーション様にお願いすることにしました。発注先や 設計事務所との対応も大変よかったです。 選んだ決め手は、価格だけでなく技術も高く特に写真集のクオリティーは大変高いものがあり、施主も設計事務所も高く評価しています。また、ドローン撮影も施主には大変好評で位置等もはっきりわかります。我々もドローンを工事写真の撮影に使用していますが機材、技術ともさすがプロ と思います。
総合評価
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新井田 様の口コミ
2025年6月下旬 / 平日
毎回,親切に除草剤も対応してくださり、ありがたいです。 安心してお願いできました。 また、次回も宜しくお願いします。
税理士法人マインライフ千葉事務所
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総合評価
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井上 修 様の口コミ
今回は母親の相続税申告をお願いしました。不動産は父親が亡くなった時に私が全て相続していたので、今回は相続対象の財産には不動産は無く、金融資産が相続対象でした。 予め法定相続情報は法務局に登記してあり、必要となる資料も概ね揃えてから事務所に相談に伺ったこともあり、比較的スムーズに打ち合わせを進めることができました。 打ち合わせの中では、税務処理に関するいろいろな考え方を開示していただき、また組織内で考え方のすり合わせをしていただく等、当方として納得しながら税申告をすることが出来たと思っております。 大変お世話になりありがとうございました。また、税務に関しご相談したい案件が生じた際はお願いしたいと思います。
関口 様の口コミ
この度は大変お世話になりました。 心より感謝申し上げます。 何から何まで、わからないため、 ご迷惑をおかけしました。 とにかくわかりやすく寄り添いながら進めてくださりました。 誠にありがとうございます。 施設の方にも御社のこと紹介しました!
葬儀種類ごとの費用について(喪主経験者488人へのアンケートより)
※僧侶等の宗教手配を除いた葬儀費用の総額です。
- 30名以上が参列し、通夜と葬儀・告別式を行う一般葬の平均費用は147.9万円
- 参列者が30名未満で、通夜と葬儀・告別式を行う一般葬の平均費用は88.5万円
- 通夜を行わず、葬儀・告別式のみ行う一日葬の平均費用は76.5万円
- 通夜、葬儀・告別式を行わず、火葬のみを行う火葬式(直葬)の平均費用は35.3万円
一般葬と家族葬は参列者の人数によって大きく費用が変化するため、葬儀屋に正確な見積もりを依頼することをおすすめします。

葬儀の費用構成について
葬儀屋を比較・検討する際に、葬儀屋のホームページや資料等を見るかと思います。
しかし、それぞれの葬儀屋ごとに葬儀プランに含まれている内容が異なったり、「葬儀一式」という表現になったりしているため、その葬儀プランに何が含まれているのかが分からないということはありませんでしょうか。
葬儀のトラブルとして、葬儀屋が提供している「葬儀一式」「葬儀プラン(セット)」等の金額が葬儀の総額だと思い依頼したが、葬儀後の金額が高くて驚いたという事例もあります。
事前相談する際には、「葬儀一式」「葬儀プラン(セット)」以外にも必要な内容を含めての見積もりをもらうように葬儀屋と相談することをおすすめします。
葬儀の費用は下記4種類に分類できます。各項目の合計金額が葬儀の総額になるので、見積もり時に総額を出してもらいましょう。
1.葬儀社が手配する内容の費用(場面ごとの例を記載しています)
葬儀の形態や参列者によって価格が大きく変わりますので、見積もりを見てその費用で希望する葬儀になるかを確認しましょう。
| ご遺体の搬送時 | 寝台車、霊柩車 |
| 安置時 | ドライアイス、枕飾り |
| 納棺時 | 棺、仏衣、湯灌、エンバーミング |
| 通夜、葬儀・告別式時 | 祭壇、供花、位牌、焼香用具、仏具、遺影写真、供物 |
| 火葬時 | 骨壺、マイクロバス、火葬許可証の代理 |
| 火葬後 | 後飾り祭壇 |
2.食事・返礼品の費用
参列者によって変化します。目安となる参列者を葬儀屋に伝えましょう。
- 食事
| 通夜振舞い | 通夜の後に参列者へ料理を振舞い、感謝を伝えると共に故人を偲びます 参加者1人あたり2~3,000円を目安にするのが一般的です |
| 精進落し | 葬儀後に参列者へ料理を振舞う会食です 参加者1人あたり3~5,000円が目安になります |
- 返礼品
| 会葬御礼 | 参列者に対して、葬儀に出向いてくれたお礼として渡す返礼品です 参加者1人あたり500~1,500円が目安になります |
| 香典返し | 香典を頂いた方に対して、香典のお礼として渡す返礼品です 香典の金額の半分が目安になります |
3.斎場・火葬場の費用
変動する要素が少ない項目で、葬儀プランの中に入っていないことが多いです。
| 斎場代金 | 安置、休憩室、斎場使用料等です 規模や運営元によって料金が異なりますので、希望する葬儀のイメージを伝えて、見積もりを取りましょう |
| 火葬場代金 | 火葬の代金です 地域や火葬場によって料金が異なります |
4.宗教関係の代金
僧侶に支払う金額です。葬儀屋が宗派に合わせた僧侶を紹介してくれることが一般的です。
葬儀プランの中に入っていないことが多い代金です。
以下記事にてお布施の費用相場やマナーなどについて解説しています。
お布施の金額は葬儀によって異なる?お布施の費用相場と基本マナー|ミツモア
| 御車料 | 斎場まで僧侶が自身で来られた場合にお渡しします |
| 御膳料 | 精進落しに僧侶が参加しない場合にお渡しします |
| 読経料 | 葬儀において、僧侶に経典を読んでいただく場合にお渡しします 1回の葬儀で、通夜・葬儀・火葬前・初七日の繰り上げ法要で読経していただくことが一般的です |
| 戒名料 | 戒名をつけていただいた場合にお渡しします 戒名のランクによってお布施の料金が変わることが多いですが、30万~50万円に落ち着くのが一般的です 関連記事:戒名費用の目安は?ランク別・宗派別にかかる金額を紹介 |
葬儀屋の見積もりを見て、上記の内容が含まれているかやそれぞれの項目の費用が自分の希望する葬儀の内容と合っているかを確認しましょう。
また、料理・返礼品の費用は参列者の人数によって大きく変化しますので、葬儀屋に人数を伝えて、正確な見積もりを取りましょう。
棺や祭壇について、葬儀屋によってプラン内で用意しているもののランクが異なることもありますので、複数の葬儀屋に希望する内容で見積もりを取って比較しましょう。
自分で葬儀屋に連絡を取るのが手間な場合、ミツモアで見積もりを依頼すれば、お近くの評判の良い葬儀屋を比較・検討できますよ。

葬儀の種類について
一般的な葬儀の形態は、通夜、葬儀・告別式の実施によって4種類に分けられます。
- 一般葬
- 家族葬
- 一日葬
- 火葬式(直葬)
お通夜と告別式の両方を実施する形式には「一般葬」と「家族葬」があります。
通夜を行わないで、1日で葬儀を行う形式には「一日葬」と「火葬式(直葬)」があります。
それぞれの葬儀の種類ごとにメリット、デメリットがあります。
葬儀費用に関しても参列者の人数、関係性、香典等によって収支が大きく異なりますので、まずは葬儀屋に見積もり依頼並びに相談することをおすすめします。

一般葬について
一般葬
家族や親族に加え、近所の方や故人と生前交流のあった方も参列して行う葬儀形態です。
交友関係の広い方や多くの方に見送っていただきたい場合に選ばれやすい形式です。
お布施を除く一般葬の平均費用は147.9万円です。
| メリット |
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| デメリット |
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家族葬について
家族葬
家族や親族などの身内だけで実施する葬儀です。
一般葬と比較すると、身内間でゆっくりとお別れの時間を過ごしたい場合に選ばれやすい形式です。
お布施を除く一般葬の平均費用は88.5万円が目安となります。
| メリット |
|
| デメリット |
|
関連記事:家族葬とは?家族葬の費用や流れについて友人は参列できる?|ミツモア
家族葬はコロナによって増えてきている葬儀の形態です。
「家族」という名前ですが、親族以外にも故人が特に親しかった方も呼ぶことができます。
関連記事:家族葬はどこまで呼ぶ?参列してもらう範囲の決め方や、トラブルを防止する方法も
家族葬は一般葬に比べて、飲食費や返礼品等の参列者の人数に伴い増えていく葬儀費用を抑えることができます。
しかし、家族葬の場合は参列者が少ないため、集まる香典の金額も減ります。
トータルの金額で考えると家族葬の方が支出が多くなる可能性もあるので、費用を抑えたいと考える場合には注意が必要です。
一般葬・家族葬の流れについて

一日葬について
一日葬
通夜を行わず、葬儀・告別式と火葬のみを行う葬儀です。
仕事の調整が付きにくい方やご高齢者・遠方からいらっしゃる参列者の方の負担を軽減できますので、そうした方に参列いただきたい場合に選ばれやすい葬儀形式です。
一日葬の平均費用は、お布施抜きで76.5万円が相場となります。
| メリット |
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| デメリット |
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一日葬を行いたい場合で、菩提寺(先祖代々の付き合いのある寺)がいる場合には事前に確認を取りましょう。
僧侶によっては、一日葬に対応しない場合もありますので、事前相談することでトラブルを予防できます。
一日葬の流れについて

火葬式(直葬)について
火葬式(直葬)
通夜・告別式を行わずに火葬のみを行う形式が火葬式です。別名を直葬ともいいます。
時間的・費用的な面での負担が最も少ない形式のため、長時間の葬儀に参加する体力や金銭の不安がある場合に選ばれやすい形式です。
僧侶への支払いを除く火葬式・直葬にかかる金額の平均は35.4万円となっています。
| メリット |
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| デメリット |
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火葬式もコロナ禍により増えてきた葬儀の形式です。
トラブルを防ぐため、葬儀屋にどのような点に気を付ければ良いかを相談し、周囲の理解を得た上で式を挙げることをおすすめします。
火葬式(直葬)の流れについて

葬儀の用語について
日常生活の中であまり馴染みのない葬儀に関する用語について、一覧でまとめました。
お見積もりや葬儀屋との会話の中でご不明があった場合にご参照ください。
寝台車

寝台車はご遺体を搬送するストレッチャーや担架が設置されている車です。
病院から安置場所への搬送や、安置場所から葬儀を行う斎場までの搬送に用いられます。
移動距離に応じて費用が発生することが多いため、費用を抑えるためにはお近くの葬儀屋を選ぶことがおすすめです。
安置

日本の法律では、死亡後24時間以内の火葬・埋葬が禁止されています。
しかし、病院では逝去後数時間しか院内に安置できないことが多いため、亡くなった後はご自宅や斎場などでご遺体を安置します。
遺体安置の場所や費用は以下記事を参考ください。
ドライアイス

火葬までの間、ご遺体の状況を保つためにドライアイスを使用して、ご遺体を保冷します。
1日あたり8,000円から10,000円が葬儀屋が手配する場合の費用の目安になります。
季節によって必要な量が変わってきますので、費用も変わってきます。
枕飾り

故人の枕元に飾る仏具のことを枕飾りといいます。
香炉・ろうそく・せんこう・花・団子・一膳飯・水等をご遺体の枕元にお供えします。
希望すれば、葬儀屋が手配してくれます。
湯灌

湯灌(ゆかん)とは、ご遺体を納棺する前にご遺体をお湯で清める儀式です。
入浴後に、化粧や身支度を整え納棺されます。
オプションになっていることが多いため、希望される場合には葬儀屋に相談しましょう。
湯灌の流れや意味に関しては以下記事で詳細に解説しています。
棺

ご遺体を納めるための容器です。
檜や白木、布張り等さまざまな材質があります。
故人の好みを葬儀屋に伝えることで、最適な棺を選んでいただけます。
棺選びのポイントなどは以下記事で解説しています。
仏衣(死装束)

納棺する際に、旅支度として、故人に着ていただく衣装です。
最近では、故人の好きだった洋服や着物を着て納棺することもありますので、葬儀屋に相談しましょう。
斎場(葬儀場)

通夜や葬儀・告別式を行う場所のことです。
ご遺体の安置ができる斎場や火葬場併設の斎場もあります。
斎場には公営斎場と民営斎場があります。
民営斎場の場合、運営元の葬儀屋以外使用できないこともあります。
通夜

ご家族や故人と親しい人が、故人と最後の夜を過ごす儀式を通夜といいます。
一般的には逝去された翌日に通夜を行い、通夜の翌日に葬儀・告別式、火葬を行うのが一般的です。
お通夜の詳しい流れやマナーは以下記事で解説しています。
葬儀・告別式

火葬前に故人を見送る儀式が葬儀・告別式です。
本来、葬儀は宗教的な要素の強い儀式で、告別式は最後のお別れをする儀式でしたが、現在は区別せずに一緒に行うことが多いです。
葬儀・告別式の詳細や、お通夜との違いを以下記事で解説します。
祭壇

通夜、葬儀・告別式の際、斎場の中央に設置する故人を祀る壇です。
伝統的で厳かな雰囲気の出る白木祭壇や、自由な演出で故人の好きだったものを表現できる生花祭壇などがあります。
注目を集めるものですので、宗教や故人の好み、斎場の規模、予算感などを元に選びましょう。
祭壇の選び方や費用相場については以下記事で解説しています。
焼香

お香を焚いて故人を拝むことを焼香といいます。
焼香用具が祭壇の手間に設置され、故人と関係の濃い方から順に焼香を行います。
回数や方式は宗派によって変わりますが、葬儀屋が説明してくれることが多いです。
位牌

祭壇に設置する戒名や没年月日、俗名が記載された牌です。
※俗名(ぞくみょう)とは、生前の名前のことで、没年月日は故人の亡くなった日のことです。
位牌には故人の霊魂が宿るとされています。
葬儀の際に設置する白木位牌は仮の位牌で、実際に仏壇に設置する本位牌は漆塗りがされたものです。
本位牌は四十九日までに用意するのが一般的です。
供物・供花

供物(くもつ)、供花(きょうか)とは、葬儀の際に祭壇周りに飾られるお供え物です。
お供え物の種類としては、果物や菓子が一般的です。
供物・供花を辞退されている場合もありますので、その場合には喪主のご意向に沿うようにしましょう。
遺影写真

故人を偲ぶため祭壇に飾られる故人の写真です。
一般的には四十九日までに後飾り祭壇と一緒に遺影を飾ります。
葬儀屋に手配していただくこともできますので、必要な場合には依頼しましょう。
霊柩車

斎場から火葬場へご遺体を搬送する車です。
ご遺体が納められた棺を搬送するため、ストッパーが備え付けられています。
車種と搬送距離によって費用が変わります。
骨壺

火葬後の遺骨を納める壺です。
白無地の陶磁器でできたものが一般的ですが、大理石やガラスでできたものもあります。
地域によって大きさが異なります。
火葬場

ご遺体を火葬する火葬炉を備えた施設です。
一般的に火葬場まで同行するのは、特に縁が深い方のみで、他の参列者は葬儀後に斎場でお別れすることが多いです。
四十九日

故人の命日から数えて四十九日目を指します。
四十九日は別名「忌明け(きあけ)」ともいい、喪に服していた遺族が日常に戻る日です。
四十九日までの間はお祝い事は避けた方が良いとされています。
葬儀後に必要な手続き
故人の状況によって、必要な手続きが異なりますが、一般的に下記のような手続きが必要になります。
特に7日以内の死亡届の提出と埋火葬許可証の受け取りは誰であっても必須ですので、忘れずに行いましょう。
| 期限 | 手続き内容 |
| 7日以内 | 死亡届の提出 埋火葬許可証の受け取り |
| 5日~14日以内 | 健康保険の資格喪失届 遺族の健康保険への加入 国民年金・厚生年金の停止 介護保険資格喪失届の提出 世帯主の変更手続き |
| 3ヵ月以内 | 相続放棄・限定承認の手続き |
| 4カ月以内 | 故人の所得税に関する申告 |
| 10ヶ月以内 | 相続税の申告・納税 |
| 2年以内 | 葬祭費・埋葬料の申請 高額療養費の申請 死亡一時金を請求 |
| 3年以内 | 死亡保険金を請求 |
| 5年以内 | 未支給年金の受給 遺族基礎年金・遺族厚生年金の受給 |
| その他 | パスポートの返納、クレジットカードの解約 光熱費、ガス、水道、携帯等の解約・名義変更 |
関連記事:死亡後の手続きは何から始めればいい?効率的に行うポイントを解説|ミツモア
1.亡くなられてから7日以内に必要な手続き
亡くなったことを知ってから7日以内に死亡届を提出する必要があります。
死亡届を提出すると、その人が逝去したことが公的に認められ、戸籍が抹消される他、住民票に「死亡」と記載されます。
死亡届は医師から「死亡診断書」または「死体検案書」と共に渡されることが多いですが、もし貰えなかった場合には役所でダウンロードできます。
死亡届は故人の本籍地、亡くなった場所、届出人の住民票がある場所のいずれかで提出できます。
故人の親族、親族以外の同居人、家主・地主、後見人が法的に死亡届を届出できる人と定められていますが、葬儀屋等の代理人が届出することが可能です。
記載を行うにあたって必要な内容を葬儀屋が説明してくれることが多いため、不明な点がありましたら葬儀屋に確認しましょう。
2.亡くなられてから14日以内に必要な手続き
健康保険の被保険者であった場合は、市区町村(国民健康保険)や勤務先(協会けんぽなど健保組合)に、故人が死亡した旨を連絡します。国民健康保険は死後14日以内、健保組合では5日以内が期限です。
また、家族が故人の健康保険の扶養に入っていた場合は、新たに被保険者として加入したり、子どもを扶養に入れたりする必要があります。期限は死後14日以内です。
故人が国民年金や厚生年金の受給者の場合、国民年金は死後14日以内、厚生年金は10日以内に、年金事務所または年金相談センターに「受給権者死亡届(報告書)」を、提出する必要があります。
要支援・要介護認定を受けていた場合は、死後14日以内に居住地の市区町村の介護保険担当窓口で、「介護保険資格喪失届出」と併せて「介護保険被保険者証」を返還する手続きを行います。
また、故人が世帯主の場合には、死後14日以内に居住地の市区町村の役所で「世帯主変更届(住民異動届)」を届け、家族の誰かが新しく世帯主になる必要があります。
| 主な提出先 | 必要な手続き |
| 市区町村役場 |
|
| 年金事務所 年金相談センター |
|
3.葬儀後に早めに行った方が良い手続き
必須書類の届出と同時に、電気・水道・ガスなどの公共料金や携帯電話や新聞、クレジットカードなどの月額契約しているサービスの契約見直しやを早めに行うことをおすすめします。
パスポートは旅券事務所や、市町村によっては役場でも返納の手続きをしてくれます。
運転免許証は基本的に返納は不要です。もし、停止したい場合には運転免許センターや警察署の交通課などで返納しましょう。
他にも、故人が葬儀保険に加入していた場合はすぐに保険金を受け取れる場合もありますので、確認しましょう。
関連記事:葬儀保険はどんな保険?メリット・デメリットや葬儀費用を安く抑える方法も紹介|ミツモア
また公正証書遺言以外の遺言書が見つかった場合には、家庭裁判所で検認の手続きが必要です。
相続放棄や限定承認の判断を行うためにも、早めに確認することをおすすめします。
相続税に関する手続きは下記のようなスケジュールで進みます。
| 主な提出先 | 期限 | 手続き内容 |
| 家庭裁判所 | 3ヵ月以内 | 相続放棄・限定承認の手続き |
| 税務署 | 4カ月以内 | 故人の所得税の確定申告 |
| 税務署 | 10ヶ月以内 | 相続税の申告と納付 |
4.亡くなられてから3カ月以内に必要な手続き
財産の相続を放棄する相続放棄や、相続する金額がプラスとなる範囲でのみ相続する限定承認を行う場合には、3カ月以内に家庭裁判所に申し立てすることが必要です。
関連記事:相続人全員が相続放棄した場合の借金や資産の行方は? 相続放棄する場合の手続きや注意点を解説
5.亡くなられてから4カ月以内に必要な手続き
故人が所得税の確定申告を行う必要がある場合には、4カ月以内に税務署で準確定申告を行うことが必要です。
関連記事:相続の時は確定申告が必要?相続税だけじゃない納税対応を説明!
6.亡くなられてから10カ月以内に必要な手続き
相続税の申告及び納付は、遺産分割協議書を作成して10か月以内に行う必要があります。
関連記事:相続税がかかるのはいくらから?基礎控除額と法定相続人が判断のポイント
通夜や葬儀・告別式を行う際に葬儀屋に支払った費用や飲食費、火葬場職員への心付け、戒名料や読経料、火葬・埋葬に要した費用は相続税から控除可能ですので、領収書を受け取ったり、支払い帳簿の記載を行っておきましょう。
関連記事:相続税から葬儀費用は控除できる?~税理士が監修・解説!~
遺産分割の結果に伴い、銀行口座や証券口座の解約や名義変更並びに不動産、自動車などの名義変更もしましょう。
7.亡くなられてから2年以内に必要な手続き
故人が国民健康保険に加入していた場合には葬祭費、国民健康保険以外に加入していた場合には埋葬料という給付金を受け取れます。
申請期限を過ぎると受け取れませんので、早い段階で申請されることをおすすめします。
葬祭費は市区町村役場、埋葬料は健康保険組合での申請が必要です。
関連記事:埋葬料は早めに申請しよう!受給時のポイントや申請方法を解説|ミツモア
| 制度 | 受給対象 | 金額 |
| 埋葬料 | 健康保険の被保険者が亡くなった際に、生計を同じくしている方 ※直近3カ月以内に加入していた方を含む | 5万円 |
| 家族埋葬料 | 被扶養者が亡くなった場合の健康保険の被保険者 | 5万円 |
| 埋葬費 | 健康保険の被保険者が亡くなった時に、生計同一ではないが埋葬を行った方 | 埋葬にかかった実費5万円相当分 |
| 葬祭料 | 労災で亡くなった方の遺族 | ・給付基礎日額×30日分+315,000円 ・給付基礎日額×60日分 |
| 葬祭費 | 国民保険の被保険者が亡くなった時に、葬儀を行った方 | 1~7万円 |
関連記事:埋葬料の受給条件は?申請方法や「埋葬費」「葬祭料」「葬祭費」との違いを解説
8.亡くなられてから5年以内に必要な手続き
被保険者が亡くなった遺族に対して支給される年金として、遺族年金や寡婦年金があります。
受給するためには、年金事務所での申請が必要です。
亡くなられてから5年経過すると時効となり請求できませんので、早めに手続きすることをおすすめします。










