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骨上げの方法とマナーを紹介。地方によって風習が異なる場合も

最終更新日: 2022年09月15日

骨上げは遺体を火葬した後に行う儀式です。骨上げにはルールや決まった流れがありますが、地域によってその内容が異なります。大切な儀式なので、地域のルールに従って行うのが望ましいでしょう。骨上げの由来や一般的な方法を紹介します。

骨上げとは

ふたが開いている骨壺

骨上げは遺体を火葬した後に残った骨を、遺族などが拾い上げて、骨壺に納めていく儀式です。海外ではあまり例を見ない、日本独特の慣習です。

日常生活では目にしない光景の中で進められる儀式のため、最初のうちは戸惑う人もいるかもしれません。しかし骨上げは故人を送り出す、大切な儀式です。骨上げを行う意味について知っておきましょう。

骨上げの意味

骨上げでは箸が使用されますが、これには「この世からあの世への橋渡し」という意味が込められています。

使用されるのは長さがそろっていない一対の箸で、これは「亡くなった後の世界のルールは現世とは正反対」という考え方を反映しています。

日常の慣習や常識をひっくり返す「逆さごと」と呼ばれますが、箸の材質も竹製と木製と、あえて異なるものを使うのです。非日常的な行為をもって、不幸を断ち切るという意味も込められているとされます。

骨上げのやり方

手を合わせる喪服姿の女性

骨上げには決められた手順や方法が存在します。手でつかんで拾い上げるのは、原則的に禁止です。骨上げの正しいやり方を確認しましょう。

箸を使い拾い上げる

火葬が終わると棺を載せていた台の上に、遺体を焼いた後に骨が残ります。骨上げを行う遺族などがその台を囲み、横に係員が付き添って骨上げの開始です。

基本的に骨上げは二人一組となって実施しますが、男女で一組とされている場合もあるため係員の指示に従いましょう。

ペアになった二人が一つの骨を箸で持ち上げ、順番に骨壺に納めていきます。一人が骨を拾い上げて、もう一人に箸で渡す方法で進める場合もあるので、これも係員の指示に従いましょう。

骨を拾う順番も決まってはいるものの、係員の誘導に従って進めれば、問題ありません。

最後に喉仏を拾う

骨上げの最後に喪主または故人に近い親族が、「喉仏」を拾います。喉仏とは「第二けい椎」と呼ばれる、背骨を構成する骨の一つです。成人男性の喉に見られる、突起部分の骨とは異なるもので、女性の体にもあります。

背骨の一部に「仏」という名称が付けられているのは、座禅を組む仏様に似た形状のためです。故人の体内に宿る仏様であると考えられ、大切に扱われるようになりました。

遺体の状態や火葬の状況によって、喉仏がそのままの形できれいに残っている場合もあれば、形が崩れてしまいばらばらになっている場合もあります。喉仏がきれいに残っているのは「生前に善い行いをした証」と考える習わしもあります。

埋葬許可証を骨壺に入れる

拾い上げた骨を骨壺に納め終えたら、係員が骨壺を白木の箱に入れます。そこに丁寧に綿袋(きんたい)をかけて、持ち運びがしやすい形にしてくれるでしょう。

骨箱の中には「埋葬許可証」も一緒に納めます。これは納骨時に必要となる書類であるため、忘れないように入れてもらいましょう。遺体を火葬するにあたり、火葬場に提出する「火葬許可証」に、火葬執行済の印が押されたものが埋葬許可証です。

通常は係員が骨箱に入れてくれるものですが、業務に就いてから日が浅い担当者だと、忘れる可能性もあるため、しっかり確認しましょう。

骨上げのマナー

骨袋が置いてある様子

骨上げを行う際には決められたマナーがあります。地域によって異なるケースもあるため、正しく把握しておくとよいでしょう。

拾い上げる人の順番

骨上げに参加する人は一般的に喪主と親族です。そのほかに親しかった友人や知人が、参加する場合もあるでしょう。一般的には男女が1組になり、2名体制で箸で拾い上げ骨壺に収めます。

また骨を拾い上げる人の順番も決められています。まずは喪主や故人と近しい血縁関係にある人から、骨を拾い上げます。それ以降は故人との関係の深さに従い、進めていくのが一般的です。

最後に喉仏を拾う際には、喪主を含む2名で行います。ペアとなる方は、喪主と近い親族か、故人と縁の深い方です。基本的に立つ位置や拾う人の順番については、係員から指示があるため、それに従いましょう。

拾う骨の順番

拾い上げる骨の順番にも、決められたルールがあります。自分の近くにある骨を拾えばよいわけではありません。

足の骨からスタートし、腕・腰・背骨・肋骨・歯・頭蓋骨と、基本的に体の下部の骨から、上部の骨へという順番で拾い上げるのが一般的です

拾い上げた骨は骨壺に納めます。上記の順で骨壺に入れていけば、足が下という順番になるでしょう。これには生きているときと同じ姿で、骨壷に納めようという意図があるとされます。

そして最後に喪主が喉仏を骨壺に納めて、骨上げの儀式が完了です。ただし拾い上げる骨の順番には、地域による違いもあるため、次に何を拾うのかは、係員の指示に従いましょう。

地域によって異なる場合がある

骨上げのやり方やマナーは、大きく分けて西日本と東日本で違いがあります。特に大きな相違点は拾い上げる骨の量です。西日本では骨の一部のみを骨壺に納めますが、東日本では全ての骨を拾い上げます。

そのため西日本と東日本では、使用する骨壺のサイズが異なり、一般的に東日本の方が大きくなります。ただし西日本でも一部の地域では、全ての骨を納める場合があります。

また火葬場の係員や運転手に、3,000~5,000円の心付けを渡す風習もあるため注意しましょう。一方で心付けを不要な地域もあります。地域の風習について分からない場合は、葬儀社に確認するのがよいでしょう。

骨上げに関するその他のポイント

喪服姿の女性

遺族間で分骨を行う場合もあるでしょう。骨上げに関して知っておくべき知識を紹介します。何より故人の骨は、大切に扱うという心がけが重要です。

無理に行わなくてもよい

骨上げは基本的に喪主や親族が行いますが、悲しみのあまり参加したくない人もいるものです。幼い子どもにとってはショッキングな光景かもしれません。そういった場合には、無理に参加する必要はないのです。

また故人の遺志により、そもそも骨上げ自体を行わないケースもあるでしょう。そうした場合には、骨上げを実施しない旨を事前に葬儀社の人に伝えれば、代理で骨壺に納めてくれます。

ただし火葬の前日までに伝えないと、スムーズに進行できない恐れがあるため事前の共有を忘れないようにしましょう。

分骨について

遺族によっては分骨を希望する場合もあります。その際は早い段階で葬儀社の人に分骨の希望を伝え、手配してもらいましょう。事前に伝えておけば火葬の際に、分骨する分だけ骨壺を用意してくれます。

ただし分骨する際には「分骨証明書」が必要です。分骨した数だけ必要になるため、火葬場で分骨証明書を発行してもらいましょう。

火葬して一度骨壺に納めた骨を後から分骨しようとすると、手間と費用がかかります。お墓に納めた骨壺を取り出すには、墓石を動かさなければなりません。さらに骨壺をお墓に戻す際に開眼供養なども必要になるため、お寺との調整が必要です。

そのため分骨するのであれば、火葬のタイミングで行うのがベストといえます。

骨上げの後の流れ

骨上げした後は、遺骨を自宅の「後飾り壇」に置き供養します。後飾り壇とは四十九日法要まで設ける、仮の祭壇です。主に関西地方では「中陰壇」とも呼ばれています。

遺骨を後飾り壇に置いた後は、僧侶にお経をあげてもらいましょう。その後喪主や遺族が焼香を行えば、葬儀は全て完了です。

後飾り壇は基本的に葬儀社の人が用意してくれるでしょう。葬儀費用に含まれている場合が多いため、遺族が用意する必要はほとんどありません。

後飾り壇は北側や西側に向けて設置するのが一般的ですが、これも葬儀社の人に相談して決めるとよいでしょう。

骨上げは故人を送り出す大切な儀式

花と数珠が置いてある様子

骨上げは火葬した後に残った骨を、遺族などが拾い上げ骨壷に納骨する儀式です。2人1組になって箸で拾いますが、地域によって風習が異なる場合もあります。

一般的に骨を拾う順番は、喪主や故人と近い血縁関係にある人からです。係員の指示に従って拾うようにしましょう。

地域によっては骨壺に納める骨の量にも違いがあります。これも地域の風習に合わせて、係員が案内してくれるでしょう。

骨上げができない場合は、遺族でも無理に参加する必要はありません。その際は事前に葬儀社の人に伝えれば問題ありません。適切に骨上げを実施し、故人を安らかに送り出してあげましょう。

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