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顧問税理士とは

顧問税理士は会社や個人事業主と年間契約をし、税務サービスを提供する税理士です。経営者の相談相手としてアドバイスをしたり、税務処理や税務署の対応を行ったりします。


顧問税理士が担う役割は主に下記の3つ

  • 税務代理(申告業務)・・・確定申告、税務調査の立ち合いなど
  • 税務書類の作成・・・確定申告書、相続申請書など
  • 税務相談・・・相談に対してアドバイスをすること

上記の3業務は税理士の独占業務のため、有償・無償に関わらず、税理士会に登録している税理士しか行うことができません。

顧問税理士にどこまで依頼できる?

顧問税理士には、どこまでの業務を依頼することができるのでしょうか。依頼する業務分野は各種あるので、項目別に紹介していきましょう。


①税務代理

税務代理とは、税金に関する申告や申請手続きを本人の代理人として行う業務です。確定申告も税務代理として顧問税理士に任せることができます。


②税務書類の作成

税務署類の作成業務は、税務代理をする申告書や申請書の書類を作成する業務です。通常、税務署類を作成した税理士が税務代理を行います。


③税務相談

税務相談は税務に関わる様々な相談に回答する業務です。会社経営をしていく中で発生した税務上の疑問に電話やメールで受け答えをしてもらえます。


④記帳代行

記帳代行は、毎月の伝票や領収書をすべて税理士に渡すことで、会計ソフトの入力や試算表の作成をする業務です。


ただし記帳代行は税理士の独占業務ではないので「非税理士」である報酬量の安い業者に依頼することもできます。また税理士自身もこうした業者を下請けにして業務をこなすこともあります。


⑤給与計算

社員の給与計算も税理士に依頼することができます。毎月の勤怠データを税理士に渡すと、給与所得の計算から源泉徴収する所得税、社会保険料の計算まで行ってくれます。


⑥給与支払報告書の作成

給与支払報告書とは、地方自治体が住民税などを課税するために、会社から受け取っている給与や賞与を把握するための資料です。


このため会社は給与支払い報告書を作成する必要があります。こうした給与支払い報告書の作成やいったん納付すべき住民税の計算を税理士に依頼することができます。


⑦相続税対策

個人事業主が税理士と顧問契約を締結している場合、生前贈与を活用するなどの事業主の相続税対策もアドバイスを受けることができます。


⑧税務調査の立ち合い

税務調査が入った際は立ち合いを依頼できます。税務署員からの質問などにも適宜返答をしてくれる心強い味方です。


⑨会計参与

税理士や公認会計士のみが「計算書類及びその附属明細書等を作成することができる」会計参与の職に就くことができます。会計参与を設けることで、金融機関などからの信用が高くなります。


⑩セカンドオピニオン

セカンドオピニオンとは、本来の顧問税理士以外の税理士からアドバイスを求める手法です。


「先代からの顧問税理士が最新の税務情報に明るくない」「相続税対策をしたいが、その分野は詳しくなさそうだ」といった税理士に対する不満や不安が生じた際に依頼します。


⑪年末調整や法定調書

年末近くになると必ず行う必要があるとても面倒な業務があります。それが年末調整です。源泉徴収票、給与支払報告書、支払調書などの作成が必要となります。複雑な書式や色々な書類などベテランの経理担当者でも苦労する業務です。


税理士の中に、月々の給与計算も請け負っているところもあり、年末調整など給与計算に係る業務全部をお願いするとミスの無い正確な書類を作成することが可能です。


⑫起業・開業支援

起業準備段階の人や起業して間もない人の支援を行っている税理士も数多くいます。


設立手続き、許認可、届出や創業融資に向けた創業計画の作成支援などがその例です。司法書士など他の士業と連携して創業者の色々なお悩みをトータルでサポートしているケースもあります。


⑬経営に関するアドバイス

税理士の中には経営革新等認定支援機関の資格を活用して、事業者の経営面のアドバイスを行っている人も少なくありません。補助金申請や銀行融資に向けた事業計画作成支援や会計・税務の専門家としての分析・改善提案などを行っています。


また事業再生や事業承継、M&Aなど経営環境に大きな変化がある時にも、税務を中心として数値面からのアドバイスを受けることができるでしょう。


※税理士はすべての分野に精通しているわけではなく、得手不得手があります。

顧問税理士を活用するメリット

①本業に専念できる

日ごろの本業に加えて複雑な作業を伴う税務業務を1人ですべてやろうとすると、かなり時間がかかってしまいます。税務・経理業務を専門とする顧問税理士に任せることで、多くの時間を本業に充てることが可能になります


②正確な書類作成・申告を期待できる

申告書の作成において、税務調査の対象にならないような正確な申告をすることは大切です。顧問税理士に申告書の作成を依頼することで、ミスのない正確な申告ができます。また「書面添付制度」を利用することで、より信憑性の高い申告書の作成も可能ですよ。


③節税対策の提案をしてくれる

支払わなければいけない税金の種類は多く、適切な節税対策を行わないと多額の税金を負担する必要が出てきます。顧問税理士として契約することで、依頼者にとって最適な節税方法の提案を期待できます。事前に節税対策を講じることで、税の負担を極力抑えられるのは嬉しいポイントですね


④資金調達を有利に進められる

資金調達にはいくつかの方法がありますが、いずれも顧問税理士を雇うことで有利に進めることが可能です。例えば金融機関から融資を受ける場合、説得力のある事業計画書の作成が不可欠です。また、補助金や助成金を利用する際の的確なアドバイスも期待できるでしょう。上記のような手厚いサポートを受けたい方は、顧問税理士を雇うのがおすすめです。


⑤税務アドバイスをもらえる

会社を経営していると、税務上の判断で迷うことがあります。決算期に単発で依頼する税理士だと、日常的な感覚で質問をすることはできませんが、顧問税理士がいると電話やメールで気軽に相談ができ、貴重なアドバイスをもらうことができます。


※個人事業主が顧問税理士に依頼することのメリットとは

個人事業主が顧問税理士と契約するメリットは、上記の4つに加えて、「①税金の計算と帳簿付けを任せられる」「②確定申告が間近に迫っていても焦らずに済む」「③融資や補助金など経営に関するアドバイスをもらえる」「④経理担当の従業員を雇うより低コスト」などが挙げられます。そのため、大きな会社や法人の方だけでなく、個人事業主の方にも顧問税理士を雇うメリットがあるといえるでしょう。

顧問税理士の選び方 チェックリスト

顧問税理士を選ぶにあたり、「どうやって自分にピッタリな税理士を選べばよいかわからない」という悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。そうした疑問・悩みを解決できるよう、以下に顧問税理士を選ぶためのチェックポイントをまとめたので、税理士選びの参考にしてください!


・税理士との相性は良いか

経理・財務業務のような経営の深い部分まで任せるにあたり「気兼ねなく相談できる税理士」であることは最重要といえます。


・レスポンス・返信は早いか

業務の依頼や緊急で相談をしたいときの対応の早さは、頼れる税理士か判断するのに重要です。


・報酬料金の体系は明瞭でわかりやすいか

一般的な「顧問料」とは別に、追加料金が発生することも多くあります。事前にいくら費用がかかるか把握できると良いでしょう。


・税務申告以外のアドバイスもしてもらえるか

資金繰りや補助金・助成金の申請といった、申告業務以外のアドバイスも積極的にもらえるかどうかも確認したい点です。


・事前にリスクの提示をしてもらえるかどうか

節税対策や融資の支援を行う際に、リスクについてもしっかり説明してくれるかどうかは「信用」という面で大切です。


・クラウド会計ソフトに精通しているかどうか

クラウド会計ソフトを導入することで、タイムリーなアドバイスやミスの修正もすべて任せられます。


・役員報酬の金額設定に関する相談にのってくれるか

役員報酬の金額設定は節税対策に直結します。上記に関する具体的な提案をしてくれる税理士を選ぶことが大切です。


・節税の知識・実績があり、最適な提案をしてくれるか

税制の改正は頻繁に行われることが多いので、常に最新の情報に精通しているかを確かめると良いでしょう。


・自社の業種・業界に対する理解・知識・経験があるか

税理士によって得意とする分野は様々です。自社の業種・業界に精通した税理士に依頼することで、より具体的な支援や提案を期待できます。

顧問税理士の報酬・費用相場



顧問税理士の見積もり相場

顧問税理士の報酬の相場は次のとおりです。個人事業主と法人では金額が異なり、法人の方が少し高めの設定になっています。月額顧問料の他に会計記帳を依頼する場合は、別途報酬が加わります。


月額顧問料(個人)

年間売り上げ月額顧問料
〜1,000万円
15,000円〜
1,000万〜3,000万円
20,000円〜
3,000万〜5,000万円
25,000円〜
5,000万〜1億円
30,000円〜
1億円〜
要相談


月額顧問料(法人)

年間売り上げ月額顧問料
〜1,000万円
20,000円〜
1,000万〜3,000万円
25,000円〜
3,000万〜5,000万円
30,000円〜
5,000万〜1億円
35,000円〜
1億〜5億円
40,000円〜
5億円〜
要相談


税理士に支払う報酬は源泉徴収の対象になる

税理士に支払った報酬は、源泉徴収の対象になるため、報酬の支払いに際しては、税金分を差し引いて支払います。源泉徴収した所得税等は原則として支払った付きの翌月の10日までに納める必要があります。


源泉徴収すべき所得税額及び復興特別所得税の額は次のとおりです。

支払金額(=A)税額
100万円以下
A×10.21%
100万円超
(A-100万円)×20.42%+102,100円

税理士の顧問契約を検討するタイミング

税理士との顧問契約するタイミングは創業から数年を経過し、自分の時間を本業に集中したいと感じ始める時がベストです。具体的には、売上が1,000万円を超えた時、法人成りをした時及び創業して一定年数経過した時に顧問契約を検討する必要があります。


売上が1,000万円を超えた時

事業が成長して年間の売上高が1,000万円を超えると翌々期に消費税の「課税事業者」となります。


所得税の申告に加えて消費税の申告も始まると、経理や税務申告が複雑になって経営者自身で申告を行うのがより大変になります。特に軽減税率の影響で、税率ごとの仕訳など経理業務がとても面倒なものになりました。


課税、非課税など専門的な知識も必要になりますので、消費税の課税事業者になるタイミングで税理士と顧問契約を結ぶことを検討すると良いとされています。


個人事業から法人成りをした時

個人事業から法人に変える時(法人成り)も顧問税理士を頼むと良いタイミングです。


個人であろうが法人であろうが経理は基本的に同じです。しかし法人になると決算書の作成や税務申告が一気に難しくなります。やっと個人事業の税務申告に慣れたのに、より難しい法人税などの法人に関する税務の勉強をするのは大変でしょう。


また社会保険に関する事務処理も忙しくなってしまいます。法人になると「社会保険の加入対象事業所」となり、社会保険への加入や脱退の手続き、社会保険料の計算や保険料の徴収など人件費に関する事務処理が大幅に増加してしまうのです。


経営者として時間対効果を考えると、顧問税理士に経理をお願いした方が良いでしょう。


事業を開始してある程度年数が経過した時

法人として創業し、ある程度の年数が経過した時も税理士に依頼すべきとされるタイミングです。理由はある程度年数が経過すると税務調査に入られる可能性があるからです。税務調査は根本的には追徴を目的として行われます。そのため税務調査のダメージを少しでも少なくするために顧問税理士が必要となります。


顧問税理士にお願いすると、会計処理や申告処理を正しく行ってくれるので調査を迎えても安心感が大きいでしょう。また税務調査の時は税理士に立ち会ってもらい、会社に代わって調査官と交渉してもらうことも可能です。

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顧問税理士の口コミ

累計評価

4.9(500件)
2022年12月2日更新
顧問税理士を利用された方の口コミの平均点と累計数を表示しています。
貝光エステート株式会社

5.0
2か月前

津田先生に決めさせて頂きました。 きっかけ 今年4月に開業しましたが、3か月経ち、法務局や市町村関連の手続きに限界を感じたので、税理士事務所を探すことにしました。 決めた理由 1番は、人格重視。 物静かで温厚な人柄。常に会社を応援する立場でサポートさせて頂きますという津田先生の熱意。 2番目は、会社から近い。 3番目は、料金設定 全くのゼロからの開業でしたので、それに合わせた料金設定にして頂きました。 その他 先生の方から、様々な情報提供をして頂いております。例えば、インボイス制度についても、わかりやすい資料を作って頂き、説明して頂きました。 わからないことは、何回でも質問しますが、嫌な顔もせずに答えて頂けます。

依頼したプロ津田慶治税理士事務所
株式会社ライジング

5.0
2か月前

海老名先生には、創業当初から顧問税理士として大変お世話になっています。 やり取りは基本的にチャットを使ってるのですが、創業期で税金の事は何もわからない私に対しても、親身かつクイックレスポンスでご対応いただいております。他にも税務以外の経営の悩みをよく聞いていただき、創業期の良き相談相手になっております。 また、zoomなどのオンライン面談にも対応していたり、ペーパーレスに取り組んでおり、煩わしい資料のやり取りが快適に出来ています。 創業期に顧問を初めて依頼する税理士として間違いなく頼りになる先生です。

依頼したプロ海老名佑介税理士事務所
森川 太

5.0
2か月前

事業の顧問税理士さんとして大変お世話になっています。 日常の会計作業について、疑問に思ったことなどを質問するといつも迅速且つ丁寧に回答をして下さいます。 連絡の手段は基本的にチャットなので、タイミングをあまり気にせずに質問を投げることができるのも助かっています。 確定申告など、年度の要所要所の手続についても、海老名さんの案内が非常に分かり易いので、全くストレスなく終えることができました。 所謂ザ・税理士さんのイメージとは違って、とにかく明るくて相談しやすい人です!

依頼したプロ海老名佑介税理士事務所
大道円

5.0
2か月前

個人事業主として、利益がそれなりに出てきたので法人成りを検討していたところ、海老名先生に相談に乗っていただきました。 マクロを使った法人成りシミュレーションで、法人成りすることで税金などの負担がどう変わるかなどをわかりやすく理解することが出来ました。 また、税の観点からだけでなく私の長期的なビジョンにも耳を傾けてくださり、アドバイスもしてくださりました。 とても気さくで安心して顧問を依頼できる先生です。

依頼したプロ海老名佑介税理士事務所
熊坂

5.0
3か月前

個人事業主として確定申告するにあたり、漠然とした心配や、もやっとしている事がありましたが、素人の私にとてもわかりやすい解説をしてくださり感動しました! 当初は最寄りエリアの税理士事務所を検討致しましたが、今はリモートでも対応していただけるので助かります。質問に柔軟に対応していただいて、とても頼もしい限りです。

依頼したプロ宮地宏樹税理士事務所

顧問税理士の報酬基準と料金相場の考え方

業界全体で統一した報酬額を設定すると独占禁止法に抵触する可能性があることから、現在税理士の報酬は、それぞれで自由に設定をしています。このため報酬の算出根拠もまちまちですが、基本的には次のような考え方に基づき設定されています。


顧問税理士の報酬基準1:売上高

最も一般的なのが、会社の売上高を基に報酬を算出する方法です。売り上げが大きいほど業務量が多いという考え方から、一定理にかなっているといえます。しかし反面業務内容によっては、必ずしも売上高と作業量が一致しないという考え方も会社側と税理士の双方から出されています。


顧問税理士の報酬基準2:作業量

実際の作業量に応じて報酬を算出する方法があります。実際の作業量を細かく見積書に記載して契約をするので、後々のトラブルが軽減できます。その一方で想定外の業務が発生した際に追加発注となることから、追加報酬が高額になってしまうことも。


顧問税理士の報酬基準3:訪問頻度

売上高の基準に加えて訪問頻度の要素を加えることで、会社側と税理士の双方が納得のできる報酬を設定することができます。


顧問税理士の報酬基準4:難易度

決算期間近で処理日数が限られているような場合は、待ったなしの特別な状況であるために、通常の報酬の考えとは異なった料金設定となります。また医療関連や海外取引が絡む特殊なケースでは、外部の専門家の力を借りる必要があることから、別枠の報酬が設定されます。

顧問税理士を変更する理由・タイミング

税理士を変更している人はどのような理由やタイミングで変更しているのでしょうか?人柄や仕事内容などを理由として変更しているケースが多いですが、自社の経営方針や税理士の死亡など、やむを得ない理由で変更することもあります。どんな理由やタイミングで税理士を変更することが多いのか、まずは詳しく見ていきましょう。


税理士の対応・人柄に不満がある

税理士の対応や人に不満がある、自分とは感覚が合わないなどの理由で変更することがあります。態度が悪い・レスポンスが遅い・契約したのに何もしてくれないといった理由です。


税理士とクライアントとの関係は、やはり信頼関係で成り立っています。法律的にセーフかアウトかといった判断など、人間的に信頼しているからこそ会社の相談することができるのです。


人柄を信頼できないのであれば、それは税理士変更の大きな理由となるでしょう。


税理士の報酬に不満がある

税理士の報酬は基本的に顧問契約かスポット契約か、どんな仕事を依頼したのか、訪問回数はどのくらいか、会社の売上規模はどの程度なのかなどの要素によって決定します。また、訪問回数が明らかに減っているにも関わらず料金が変わらないというケースもあるでしょう。


業務の単価はそれぞれ税理士事務所や税理士法人によって様々です。「少ししか頼んでないのになぜ報酬がこんなに高額なの?」と疑問や不満に感じている人もいます。


このような場合に、仕事の質や内容に見合った料金設定を行う税理士へ変更する人も多いようです。


税理士の作業内容に不満がある

税理士の作業内容に不満があるため、税理士を変更するケースもあります。現在契約している税理士が以下に該当するようなことはないでしょうか?

  • 試算表を出すのが遅い
  • ミスが多い
  • 税理士を依頼する前と納税額はほとんど変わらない
  • 聞いたことに迅速に答えない
  • 確定申告が期限ギリギリ
  • 税務調査で納税者側に立ってくれない

このように税理士の業務内容に問題があり、しっかりと対応してくれる税理士へ変えたいと考えている人も多いようです。


税理士事務所の運営方針に不満がある

税理士や担当者個人ではなく、事務所の運営方針に不満があって税理士を変更したいと考えている人も多いようです。

  • 担当者がコロコロ変わる
  • 担当者任せで税理士が顔を出さない
  • 担当者の知識がない
  • 担当者と税理士の連携が取れていない

税理士事務所の方針で不満を持つ人の多くが、税理士と担当者との連携が取れていないことを理由にしています。大きな事務所ほど担当者任せになっており、クライアントが本来必要としている税理士としてのプロの知識を得ることができずに不満を感じているというケースも多いようです。


このようなケースでは、税理士本人とコンタクトをとることができる規模の小さな税理士事務所へと変更するケースが多くなります。


税理士が亡くなった

税理士が亡くなってしまって、やむなく税理士を変更することもあります。先代の経営者から付き合いのあった税理士が亡くなり、後継もいないので他の税理士を探すということは、老舗企業であればよく見られるケースです。


自社の経営方針が変わった

自社の経営方針の変更によって、税理士を変えることもあります。例えば、これまではスポット契約で決算事務だけを税理士へ依頼していたが、今後は顧問契約に切り替えて、恒常的にプロから会計を見てもらいたい場合などは、規模の大きな税理士法人へと税理士を変更することが多いようです。


経営者が変わると会社の経営方針も変更になるので、会社の経営方針にマッチすることができる税理士へ変更になることもあります。


  • 顧問税理士を変更するときに注意すべきこと

顧問税理を変更する時にはいくつかの注意点があります。準備をしてから断らないと契約違反になったり、スムーズに新しい税理士への引き継ぎが進まなかったりといったこともあります。


しっかりと準備して最もカドが立たないタイミングで契約の解約を申し出るようにしましょう。顧問税理士を変更する際に注意すべきことについて詳しく解説していきます。


現在の顧問税理士との契約内容を確認する

契約を解除する前に、まずは現在の顧問税理士との契約内容を確認しておきましょう。税理士との契約によっては「解約の3ヶ月前には申し出る」などの条件がついていることもあります。このような場合には、突然解約しようと思っても解約することはできませんので、まずは税理士との契約書を確認しましょう。


次の税理士候補を見つけておく

そして税理士を解約するのであれば、次の税理士候補を見つけておくことも重要です。これまで全てを税理士任せにしていた企業は、次の税理士が見つからないままの状態で税務署から連絡がくると、慌ててしまう恐れもあります。


税理士を変更しても会社に業務が円滑に回るように、先に次の税理士候補を見つけておくようにしましょう。


預けている書類を返却してもらう

契約している税理士を解約する時には、税理士に預けている書類を返却してもらうことも忘れないようにしましょう。会社は顧問税理士に対して経営に関する重要な書類を預けていることが多いためです。


解約を申し出れば税理士の方から返してくれることも多いですが、そのような親切な税理士ばかりとは限りません。顧問契約を解約した後に「重要な書類がない」ことに気づき、企業経営が円滑に回らないこともあります。


解約する前に税理士に預けている書類がないか確認し、あるのであれば返却を依頼しておきましょう。


税理士の多忙な時期に解約を申し出ない

決算期や確定申告などの3月くらいというのは税理士にとって非常に多忙な時期です。このような忙しい時期に解約を申し出るのは避けましょう。もしかしたら自社の決算事務をしている最中かもしれないためです。このような時期に解約を申し出ても、次の税理士へ引き継いでくれるわけではありませんし、税理士からの心象も非常に悪くなります。


顧問契約を解除するのであれば、決算・確定申告の時期に申し出るのを避け、閑散期を選んで申し出るようにしてください。


税理士への断り方

さて税理士はどのような理由で断るべきでしょうか?「仕事内容に不満があるから」などと言って断ってしまったらカドが立ってしまいます。税理士は地域の経済界にも一定の影響力とコネクションを持っているケースが多いので、できるカドが立つ断り方はしない方が無難です。


カドが立たない税理士の断り方には以下のようなものをあげることができます。

  • 親戚の子が税理士になった
  • 友人や親類が税理士事務所を開業したので
  • 取引先との関係で別の事務所を紹介されて

などの「親戚や知人の関係でどうしても税理士を変えなければならない」という理由をつける方法が断り方の常套句です。また「ずっと前から頼まれていたけど、いよいよ断ることができなくなった」などの断り方がよいでしょう。「ずっと前から」をつけることによって、さらに「仕方なく税理士を変えることになった」というニュアンスになり、よりカドが立ちにくくなるでしょう。


  • 顧問税理士の探し方・契約までに確認すべきポイント

顧問税理士の探し方について詳しく見ていきましょう。顧問税理士の探し方は主に4つです。

  • 自力で探す
  • 知人に紹介してもらう
  • 税理士紹介会社に依頼する
  • インターネットで探す

それぞれの探し方にはメリットとデメリットがあり、税理士と顧問契約を結ぶ前に事前に確認すべきこともあります。税理士の探し方とメリットデメリットについて詳しく見ていきましょう。


顧問税理士の探し方

顧問税理士の4つの探し方には以下のようなメリットとデメリットがあります。

探し方メリット
デメリット
自力で探す
  • お金がかからない
  • 会社や自宅近くの税理士を探すことができる
  • 他の税理士との比較が難しい
  • 相場よりも高い費用の税理士と契約してしまうことがある
知人に紹介してもらう
  • 能力のない税理士を紹介される可能性が低い
  • 自分に合わない人柄でも断りにくい
  • 知り合いに紹介してもらうので解約しにくい
税理士紹介会社に依頼する
  • 数多くの税理士の中から自分に合った人を紹介してもらえる
  • 料金交渉がしやすい
  • 予算内の料金から探すことができる
  • 税理士紹介会社が信頼できるかは分からない
インターネットで探す
  • 場所や価格に合った税理士を探すことができる
  • 無料で気兼ねなく探すことができる
  • 口コミや情報の信憑性が低いことがある
  • 税理士の人柄までネットで見つけることは不可能

探し方は様々ですが、それぞれ一長一短です。まずは自社が「税理士に何を求めるのか」ということを明確化して、自社に合った探し方で税理士を探すようにしましょう。


顧問契約の前に確認すべきポイント

実際に税理士と顧問契約を締結する前に以下の5つのポイントだけはしっかりと確認しておくようにしましょう。

  1. 税理士の得意・不得意の分野
  2. 決算対策・経営相談をしてくれるか
  3. 連絡手段
  4. 税務調査の経験があるか
  5. 料金体系

税理士の得意不得意分野を把握しておかないと、自社が相談したいことの相談に乗ってくれない場合もあります。また税理士が自社の側に立って、決算対策や経営相談に乗ってくれる人かどうかを確認することも大切です。


連絡手段はメールや事務所の固定電話ではなく、税理士個人といつでも連絡がつくような方法に対応している人を選択した方がよいでしょう。そして税務調査に入られた時のために、税務調査の経験がある税理士を選択しておけば安心です。


税理士の料金体系も非常に重要になります。税理士によって料金は異なるので、契約前に複数の税理士と比較検討して、その税理士が安いのか高いのかということを確認するようにしてください。

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税務調査とは


税務調査とは、法人が正しく納税しているかを税務署がチェックしにくることです。もちろん正しく納税されていなければ、ペナルティーが待っています。


もし税務調査に不安を抱えている人は、税務調査の詳しい概要をご紹介するので、ぜひ読んでみてください。


税務調査には2種類ある

税務調査には「強制捜査」と「任意調査」の2種類があります。


まずは「強制調査」です。ドラマでよく見聞きするのがこの「強制調査」でしょう。


突然捜査令状を突きつけられてダンボールを持った捜査員が押し寄せてくる…。というような光景をイメージされる方もいるかもしれませんが、それがおおよその正しいイメージです。「強制調査」は脱税など悪質な場合に執行される調査で、裁判を見越した押収や差し押さえを含んでいます。


次に「任意調査」です。


「任意調査」が全体の8割を占めます。税務署から事前に連絡が来た後に執行される税務調査です。悪質なことをしている自覚がなければ、ほぼ100%「任意調査」になるでしょう。


「任意調査」は大きく分けて準備調査と実地調査の2種類に分類されており、それぞれの概要は下記の通りです。


・準備調査

提出された申告書などをもとに情報を照合して分析し調査ポイントを絞る、実地調査に向けた予備調査のようなものです。


・実地調査

下記の4種類に分類されています。

一般調査事前連絡による日程調整の上で行われる最も一般的な調査。主要簿や補助簿での調査が中心で、必要に応じて現地での調査も実施されます。
現況調査
事前連絡のない抜き打ち調査。掛取引が少ない現金商売の会社を対象としていて、顧問税理士到着まで調査を止めておけるなど強制調査としての側面はありません。
特別調査
一般調査によって問題や多額の不正が発覚した場合に行う追加調査。細部まで調査されるため、調査期間も長くなります。
反面調査
税務調査が入った企業と関係する取引先まで広げて行われる調査。相手方と照らし合わせて不正の有無を調査します。


これらの説明でお分かりの通り、任意調査だからといって必ず事前連絡があるわけではなく、関連企業や取引先から芋づる式に調査の手が及ぶこともありますので、注意しておきましょう。


税務調査が入りやすい時期・頻度

税務調査は毎年必ず行われるわけではありません。以下で時期や頻度をご紹介しますが、国税庁や税務署から明言はされていませんので、傾向として覚えておくのをオススメします。


会社の規模や業種によって異なりますが、5年〜10年の間に1回という頻度で過去3年分に対して行われます。いきなり大きな収益を上げるなど、良くも悪くも目立つと短いスパンで調査が入る可能性もあるようです。


5月末期限の法人税申告書をチェックしてから税務調査に入るため、9月〜12月の間に行われやすいということを覚えておきましょう。一方、税務署が確定申告の関係で忙しくなる1月〜3月は税務調査に入らない傾向にあるようです。


税務調査の期間と流れ

税務署があなたの会社に入り、税務調査に費やす期間は2日程です。なお規模の大きな会社だと、数週間入ることもあります。


一般的な調査の流れは、下記の通りです。

  1. 税務署からの事前連絡と調査日程の調整(※1)
  2. 領収書や請求書などの必要資料の準備(※2)
  3. 税務署の訪問による実地調査当日
  4. 税務署による分析
  5. 問題がなければ申告しなくてもOK(申告是認)となり、税務調査終了(※3)
  6. もし問題があれば修正申告書の作成(※4)
  7. 追徴課税納税(※5)

(※1)顧問税理士に連絡が入ります。調査日程は会社都合を優先することができるため、ある程度の融通が利きます。

(※2)当日提出を求められるものを準備して、税理士と当日の流れを打ち合わせしておきましょう。当日必要なものは後述します。

(※3)問題があった場合は顧問弁護士が税務署との折衝を繰り返し、説明によって解決すれば申告しなくてもOK。解決しなければ修正申告書の作成へと移行します。

(※4)修正申告書の作成の詳細も顧問税理士が調整を行います。もし結果に納得できない場合は裁判での審議へと持ち込むこともできるので、よく考えてご判断ください。ちなみに、調査の結果、発生する修正申告の内容は、翌年の法人税申告時に加味して申告する必要が出てくるので注意が必要です。

(※5)追徴課税は一括納付が基本ですが、高額になることが多いため税務署と相談の上で分割納付にする事も可能です。もし未納になれば、銀行からの融資が受けられないなど法人として致命的な影響が出てしまうのでご注意ください。


税務調査で調べられやすいポイント

税務調査で税務署がチェックするポイントがわかっていれば、普段からそのポイントを特に気をつけて帳簿をつけるなどの対策が取れます。いったいどのような項目をチェックしているのでしょうか。


1.売上の計上

現金取引に絡む売上の計上漏れをチェックしています。


廃棄品や事業所に設置している自販機の売上などがその対象になりやすいので、締め日や決算日を意識して計上するようにしましょう。


2.在庫の計上

在庫は粗利に直結するため、利益に大きく影響します。


不自然な増減は調査官の目に留まりやすいです。適正な在庫を計上するために棚卸は念入りにして説明できるようにしておきましょう。一部誤った箇所があると、その他の申告内容の信ぴょう性をも低下させてしまうので正しい財務諸表の作成と申告を心がけましょう。


3.不必要な個人支出の計上

特に個人事業者の方の場合、社長のプライベートと事業経費の支出が明確に分けられていないケースは少なくありません。


領収書などの保管はもとより、取引内容や相手の詳細が説明できる状態でなければ修正対象となる場合があります。


4.源泉所得税の処理

雇用している従業員の給与から天引き徴収するのが一般的な所得税です。もし天引きをしていない場合、納付漏れとして追徴課税される可能性があります。


また外注業者への外注費は源泉所得税納付の対象外ですが、外注業者が個人で確定申告をしていない場合などに給与と見なされる可能性があるので注意しましょう。


5.消費税の計算

売上や経費はもとより海外出張費や外注業者への支払いなどに対する消費税の課税区分が正しく処理されているかもチェックポイントです。輸出が絡む場合は免税になるため、特に注意しましょう。


税務調査の対象になりやすい法人はあるの?

法人でも個人事業主でも、税務調査は平等に行われるものです。その中でも、調査対象になる確率が高い法人や業種・業界は存在しています。特にマークされやすい法人の特徴と合わせてご紹介していきます。


そもそも税務調査が入る確率は?

税務調査が入る確率(割合)は「実調率」と呼ばれ「税務調査(実地調査)件数 ÷ 調査対象の法人・個人の数」で計算されます。


平成27年では、法人の実調率は3.1%、個人事業主は1.1%であることからもわかるように決して多いとは言えません。裏を返して言えば、税務署は特に不正を起こしやすく追徴課税対象になりやすい法人を選定して、確実に追徴課税を実施しているということです。


では、どのような法人が税務調査対象に選定されているのでしょうか。


こんな特徴があるとマークされやすい?

税務署は納税者の情報を「国税統合管理システム(KSKシステム)」で一括管理し、調査対象をピックアップしています。

マークされやすいとされる特徴を箇条書きでご紹介します。

  1. 売上や利益が高い
  2. 売上や利益の変動が大きい
  3. 税務調査を1度も受けていない
  4. 前回の税務調査から時間が経っている
  5. 前回の税務調査で追徴課税対象となった
  6. 申告漏れの多い業種・業界に属する

申告漏れの多いとされている業種・業界とは

不正発見の多い業種・業界については国税庁が公開しております。

順位職種
不正発見割合(%)
不正1件当たりの不正所得金額(千円)
1
バー・クラブ
66.4
13,199
2
外国料理
48.1
4,479
3
大衆酒場・小料理
41.8
5,128
4
その他の飲食
36.2
8,228
5
土木工事
30.0
14,006
6
その他の道路貨物運送
29.3
11,947
7
パチンコ
29.2
49,290
8
 職別土木建築工事
27.9
13,221
9
自動車修理
27.8
4,331
10
一般土木建築工事
27.2
14,052

(引用元:国税庁|平成29事務年度法人税等調査事績の概要)


これらの業種の特徴をまとめると下記のようになります。

  1. 現金による売上が多い
  2. 申告していない人が多い
  3. モノではなくサービスを売っている

商売の形態から申告漏れや不正が発生しやすい傾向にあるため、税務調査の頻度が高くなります。ご自身の業種・業界がこのどれかに属している場合、必要以上に正確な申告を意識して行うようにしましょう。


赤字でも対象になる

収支が赤字続きなら調査が入らないというわけではありません。税務署では「本当に赤字ですよね?」ということを調査証明するために、税務調査に入ってくることがあります。


赤字申告で脱税したり、翌年への赤字繰越金額を偽って申告したりすることを税務署は見逃しません。赤字で申告したからといって安心しないようにしましょう。


税務調査ではどこまで調べるの?

ここまで税務調査についてご説明してきました。では実際に調査になった時、税務署はどこまで深くまで調べてくるのでしょうか。


また、調査官とどのような交渉が必要になってくるのでしょうか。


それらを理解しておけば、実地調査でも焦ることなく対応することができますね。では具体的にご説明していきましょう。


準備すべき必要書類

調査官に提示する必要書類と、それぞれの内訳は下記のとおりです。

1.会社の基本書類

  • 会社の定款
  • 株主総会や取締役会の議事録
  • 登記を変更した場合の登記簿謄本
  • 従業員の雇用関係書類
  • 旅費や退職金規定の書類

など


2.売上関連の書類

  • 請求書
  • 見積書
  • 受注書の控え
  • 契約書

など


3.仕入れ・経費関連の書類

  • 支払い領収書
  • 請求書
  • 納品書
  • 発注書

など


4.その他の書類

  • 一人別源泉徴収簿
  • 源泉所得税の納付書控え
  • 賃貸契約書
  • 資産等の売買をした際の契約書

など


これらの必要書類を、過去3年〜5年分準備しておきましょう。


調査官との交渉がカギになる

調査官は黙って作業をしているわけではありません。様々な会話の内容を材料にして指摘してくるため、言いくるめられて不必要な追徴課税を支払ってしまうことも十分に考えられるのです。


そうならないための注意点を5つご紹介します。


1.結論だけを簡潔に回答する

質問には端的に答えて、余計なことは言わないようにしましょう。不必要な発言について疑わしいと思われればあらぬ疑いを掛けられかねません。


2.毅然とした態度で応対する

発言や態度は常に毅然とした態度で行うようにしましょう。自信なさげに応対していると、調査官に付け入る隙を与えてしまいます。


3.あいまいな発言を避ける

不明確な回答はしないようにしましょう。あいまいな回答は大きな問題に繋がります。今すぐに回答できない場合は「後日調べてから回答する」として一旦回答を保留してください。


4.結論を急がない

何も悪いことはしていなくても「緊張するし税務調査は一刻も早く終わって欲しい」と願う人もいるでしょう。そんな思いから「これくらいならいいか」などと安易に問題を認めてはいけません。これも「後日調べてから回答する」として切り抜けてください。


5.書面での主張を大切にする

交渉は口頭で行われるものですが、可能な限り書面で反論しましょう。反論材料が目に見える形で提示されれば、あいまいに言いくるめられることもなくなります。


これらの交渉を税務調査に慣れていない一般人が行うのは困難なため、顧問税理士と事前に契約しておくのがおすすめです。

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個人事業主と法人の違い

個人事業主と法人には様々な違いがあります。法律上の扱いが異なりますし、税金や経費の仕組みも全て異なるためです。


これまでは個人事業主として所得税を納めていた人が、法人になったことによって税金が安くなるというメリットも考えられます。まずは個人事業主と法人がどのように異なるのかを理解しておきましょう。


個人事業主と法人とは

個人事業主とはその名の通り「事業を営む個人」のことを指します。個人事業主は個人が銀行口座の作成や契約行為を行うことができるのと同じように、すぐに事業用の口座作成や事業の契約行為を行うことが可能です。


個人事業主は個人名で事業活動を行うことができますが、一般的には「〇〇ラーメン」「〇〇設計事務所」などの屋号を持って営業活動をしています。


一方で法人とは「組織活動を営む権利能力を有する法人格」のことを指します。法人は法律上の人格があるため、法人名義で口座作成などの各種契約行為を行うことが可能です。


ただし法人は個人事業主のように簡単にスタートすることができません。法人になるためには法人設立の登記などを行う必要があり、時間もお金もかかります。


個人事業主と法人の比較表

個人事業主と法人の違いはいくつもあります。違いの比較は以下の通りです。


個人事業主
法人
登記
不要
必要
設立費用
不要
最低25万円
資本金
不要
1円以上
対外的な信用度
法人より低くなる
個人事業主より高い
融資審査
個人ローンの審査も事業資金の審査も難易度が高くなる
業況がよければ通過は難しくない
 税金
経費の範囲が狭い
経費の範囲が広い
人材
集まりにくい
集まりやすい
福利厚生
悪い
良い(社会保険に加入可能)
赤字繰越年数
3年
10年

このように個人事業主と法人では、設立時以外は様々な場面で法人の方がメリットが大きいことが分かります。


税金面で法人の方が優遇されていることは言うまでもありませんが、福利厚生面でも法人の方がメリットがあるので優秀な人材も個人事業主よりも法人の方が集まりやすくなるのです。事業を拡大していきたいのであれば法人化すべきでしょう。


「設立時の手間やコスト」は個人事業主の方がかからない

個人事業主は設立するための手間やコストはほぼかかりません。税務署に開業届を提出するだけです。(ただし飲食業など営業許可が必要な業種もあります)


一方で法人化するためには時間もお金も必要になります。定款を作成して認証手続きを経てから、法務局に設立登記を行わなければなりません。このため設立までに1か月以上かかるケースが一般的です。


また定款認証の費用で5万円、法人登記の登録免許税と収入印紙代で約19万円と、最低でも25万円弱の費用が必要です。これは自分で手続きをした場合の費用で、司法書士等に設立を依頼した場合にはこれらの費用に加え、司法書士に支払う報酬が必要になるため、これ以上の費用がかかってきます。


また設立自体は資本金1円から行うこともできますが、実際に資本金1円で事業を始めるのは難しいため、事業活動スタートに必要なお金は手元に資本金として用意してから事業を始める必要があります。


すぐに事業を始めたい場合や、手元にお金がない場合には個人事業主としてスタートした方が簡易に事業を始めることができると言えるでしょう。


「税金」は法人がお得

個人事業主が支払うべき税金は以下の通りです。

  • 所得税
  • 住民税
  • 消費税
  • 個人事業税
  • 固定資産税

このうち法人と最も異なるのが所得税で、個人事業主(個人)の所得税は所得が大きくなればなるほど税率が大きくなる累進課税制であり、税率は以下のようになっています。

課税所得金額税率
195万円以下
5%
195万円〜330万円
10%
330万円〜695万円
20%
695万円〜900万円
23%
900万円〜1,800万円
33%
1,800万円〜4,000万円
40%
4,000万円〜
45%

一方で法人が支払うべき税金には以下のようなものがあります。

  • 法人税
  • 法人住民税
  • 法人事業税
  • 地方法人特別税
  • 消費税
  • 固定資産税

そして個人事業主の所得税に該当する、法人税の税率は以下のようになります。

課税所得金額税率
800万円以下
19%(15%)
800万円超
23.2%

法人税の税率は上記のように800万円を境にした2パターンの額の税金しか発生しません。


つまり課税所得金額がどれだけ大きくなっても税率の上限は23.2%になるので、所得が大きくなれば税率が最大45%にもなってしまう個人事業主より税率は低いと言えます。また経費の範囲も法人の方が広いので課税所得を少なくすることができる傾向にあるのです。


いずれにせよ所得が一定以上あるのであれば個人事業主よりも法人の方が節税に繋げることができます。


「経費の範囲」は法人のほうが広い

個人事業主と法人では経費として認められる範囲に大きな違いがあります。個人事業主が認められる経費の種類は以下の通りです。

経費の種類内容
消耗品費
事業で必要な文房具などの消耗品で10万円未満のもの
旅費交通費
事業で必要な旅費や交通費など
接待交際費
事業で必要な打ち合わせに使った飲食代や取引先の冠婚葬祭の慶弔費
水道光熱費
事務所の水道光熱費(自宅兼事務所であれば自宅の水道光熱費の一部も可)
その他
事務所の引っ越しや、事業に必要なセミナー参加などのその他に事業で必要な経費

法人が経費として認められるものは個人事業主より幅広く、以下のようになります。

経費の種類  内容
消耗品費
事業で必要な文房具などの消耗品で10万円未満のもの
旅費交通費
事業で必要な旅費や交通費など
接待交際費
事業で必要な打ち合わせに使った飲食代や取引先の冠婚葬祭の慶弔費
水道光熱費
事務所の水道光熱費(自宅兼事務所であれば自宅の水道光熱費の一部も可)
人件費
自分や家族従業員や従業員への給料
保険料
生命保険も含む保険料等
家賃
法人名義で借りて経営者等に貸し出す家賃の8割程度(厳密な計算が必要)
福利厚生費
従業員全ての福利厚生のために支出した経費
日当
通常業務を超える業務を従業員がした場合に、その労を労うために支出される経費
その他
事務所の引っ越しや、事業に必要なセミナー参加などのその他に事業で必要な経費

このように法人は個人事業主が経費として算入可能な経費全てを経費にすることができる上に、様々な支出を経費計上することができます。


最も大きいのが経営者や家族の給料まで経費計上ができるという点でしょう。


また個人事業主では認められない福利厚生費や保険料や家賃も経費にすることができます。同じ規模で同じように事業を営んでいる個人事業主と法人であれば、経費の幅が広い法人の方が課税所得額は少なくなるでしょう。


「信頼」は法人の方が上

個人事業主と法人では法人の方が社会的信用は上になります。開業届1枚を提出すれば誰でも開業できる個人事業主とは異なり、法人は資本金や取締役を用意して国に登記を行うことで初めて設立することができる社会的に認められた存在です。


そのため一般的に考えて個人よりも法人の方が社会的信用は上になります。また社会保険などの福利厚生も充実しているので、優秀な人材は個人よりも法人の方が集まりやすいです。


融資に関しても個人事業主よりも社会的信頼が厚い法人の方が審査に通過しやすいと言えるでしょう。


「赤字繰越年数」は法人が10年、個人事業主は3年

個人事業主も法人も赤字を出すと、その赤字を翌年以降に繰り越すことが可能です。


ただし赤字を繰り越せる年数も個人事業主より法人の方が優遇されています。個人事業主は3年までしか赤字の繰り越しが認められていないことに対して、法人は10年まで赤字の繰り越しが認められているためです。


個人事業主が大きな赤字を出した場合、繰り越せる年数が3年しかないので赤字を使い切ることができないケースも考えられます。したがって大きな赤字を出した場合は個人事業主よりも法人の方がメリットが大きくなると言えるでしょう。


  • 法人化(法人成り)を検討するべきタイミング

税金の仕組みが個人事業主と法人では違うため、法人化をするには適切なタイミングあります。例えば以下のようなタイミングが法人化を検討すべき時でしょう。

  • 売り上げが1,000万を超えた時
  • 所得利益が500万円を超えた時

このようなタイミングで法人化を検討した方が良い理由について詳しく見ていきましょう。


売り上げが1,000万を超えた時

個人事業主が法人化するタイミングの1つとして売り上げが1,000万円を超えた時が良いと言われています。その理由は売上が1,000万円を超えると消費税の納税義務が発生するからです。


消費税は【前々年の課税売上高が1,000万円を超えた場合(その他一定の要件あり)】に納税の義務が生じます。


法人化する前の個人事業主時代に課税売上高が1,000万円を超えていたとしても、法人化した後は個人事業主時代の売上高は前事業年度には含まれません。つまり法人化してしまえば個人事業主の時に1,000万円を超えたとしても、2事業年度は納税義務がないことになります。


このため売り上げが1,000万円を超えるタイミングが法人化の1つのタイミングと言えるのです。売上をシミュレーションして1,000万円を超える予測であれば、法人化を検討した方が良いかもしれません。


法人化(法人成り)と消費税の関係についてもっと詳しく知りたい方がこちらをご参照ください。

【関連記事】法人成りすると消費税が免除される?気になる仕組みを解説します!


所得利益が500万を超えた時

所得利益が500万円を超えた時も個人事業主から法人化を検討するタイミングと言われています。これは所得利益が500万円を超えたら法人化した方が節税することができるためです。


個人事業主として所得利益500万円を出した場合と、法人が所得利益500万円を経営者の給料とした場合の税額をシミュレーションしていきましょう。

個人事業主が500万円所得利益を出した場合(青色申告をしている事業者)の所得税所得税:(事業所得500万円-青色申告特別控除65万円-基礎控除38万円)×所得税率20%-控除額427,500円=366,500円
法人が500万円の所得利益を全て社長個人の給料とした場合の給与所得の所得税 
所得税:(給与所得500万円-給与所得控除額154万円(500万円×20%+54万円=154万円)–基礎控除38万円)×所得税率10%-控除額97,500円=210,500円

このように法人から給料を受け取った方が給与所得控除の金額が大きいので、個人事業主として申告するよりも所得税を節税することが可能です。

また個人事業主には業種によって個人事業税という税金が発生します。この金額も所得が500万円を超えると法人住民税よりも多くなりますので、やはり所得が500万円を超えた場合は法人化した方が税金面で有利になると言えるでしょう。


  • 法人化に必要な手続き

法人化するためには法的に様々な手続きが必要になります。法人は「法人格」という法律上の人格を与えられるために登記をしなければなりません。また個人事業主から法人に変わることによって、税金や社会保険などの各種手続きや財産の移転も必要です。


しかし面倒な手続きを終えれば法人として様々なメリットを得ることができるようになります。法人化するための必要な手続きを詳しく見ていきましょう。


法人化に必要な手続き一覧表

法人化に必要な手続きは以下のようになります。

法人化に必要な手続き提出先
期限
定款作成と認証
公証人役場
定款作成後
資本金の払込
銀行
定款作成後すぐ
法人設立の登記
法務局
期限はないができる限りすぐ
財産の移行
銀行や法務局
期限はないができる限りすぐ
法人設立届出書や青色申告承認申請書
税務署
設立後2ヶ月以内(青色申請は3ヶ月)
給与支払い事務所等の開設届出書や源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書
税務署
開設日から1ヶ月以内
法人設立届出書
都道府県・市区町村役場
設立後1ヶ月以内
健康保険・厚生年金の新規適用届や被保険者資格取得届 
年金事務所設立後5日以内

法人の設立時には期限が決まっている手続きはそれほどありませんが、設立後には税務署や市区町村役場や年金事務所に届出が必要な書類の提出期限が決まっている手続きがあります。


うっかり漏らしてしまわないように各種手続きを行うようにしてください。


会社設立の手続き

法人の設立は以下の順番に沿って行っていきます。

  1. 定款の作成
  2. 定款の認証
  3. 資本金の払込
  4. 法人登記

定款の作成は発起人となる個人事業主が設立目的や会社の基本事項を定めて作成するのが一般的です。ネット上にはフォーマットも多数ありますので、事業計画や基本事項を定めた後は埋めていくだけで作成できるでしょう。


定款作成後は定款を公証人役場で認証してもらう必要があります。定款の認証と同時か認証後に銀行に資本金を払い込み、その後に法務局で法人の設立登記を行う流れになりますので覚えておきましょう。


定款認証から法人設立登記までに必要になる費用は以下の通りです。

  • 認証費用は電子認証の場合には5万円(電子認証を使用しない場合には定款認証手数料5万円)
  • 謄本代が2,000円
  • 法人の設立登記の登録免許税が15万円
  • 定款印紙代が4万円(電子認証を使用する場合は0円)

法人設立登記に必要な書類は以下の通りです。

  1. 登記申請書
  2. 登録免許税分の収入印紙
  3. 定款
  4. 発起人の決定書
  5. 取締役の就任承諾書
  6. 代表取締役の就任承諾書
  7. 監査役の就任承諾書(監査役を置く場合のみ)
  8. 資本金の払込を証明する書類
  9. 取締役の印鑑証明書
  10. 印鑑届出書
  11. 登記内容を保存したCD-RかFD

会社設立後の手続き

会社設立後には市区町村役場や税務署や年金事務所などに以下の書類を提出しなければなりません。

  • 税務署:法人設立届出書や青色申告承認申請書(設立から2カ月以内)
  • 税務署:(従業員がいる場合)給与支払い事務所等の開設届出書、源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書
  • 都道府県・市町村:法人設立届出書(設立後1カ月以内)
  • 年金事務所:健康保険・厚生年金の新規適用届や被保険者資格取得届(設立後5日以内)

これらの手続きに費用はかかりませんが、提出期限が決まっているので注意してください。


財産の移行手続き

個人事業主としての財産を法人に移行する場合には、一般的に事業に関わるすべての財産などを設立した法人に移します。ここで言う財産とは自動車や備品、不動産などです。手続き方法としては以下の3つが挙げられます。

  • 売買契約:法人と社長個人で売買をする
  • 現物出資:移行する財産を現物で出資して、財産分の資本金を増加させる
  • 賃貸契約:個人から法人に貸し出すという形をとり、法人は社長個人に賃料を払う

また個人事業主として事業資金の借入がある状態で法人化する場合には、場合によっては個人事業主名義の借入金を法人名義に移すことも可能となります。


財産の名義を移す場合には預金であれば銀行へ、不動産であれば法務局へ、自動車であれば陸運局へなどそれぞれ手続きをする場所が異なるので、しっかり確認しなければなりません。


また借入金を法人へ移す場合には銀行の承諾が必要になるので、財産の移行は税理士などの専門家に依頼した方が良いでしょう。


個人事業の廃業手続き

個人事業主が法人化した後は、個人事業主としての事業は廃業手続きを行わなければなりません。個人事業の廃業手続きは以下の通りです。

  • 税務署:個人事業の開業届出・廃業等届出書を提出(廃業後1カ月以内)
  • 都道府県税事務所と市区町村窓口:事業開始(廃止)等申告書を提出

また青色申告をしていた個人事業主は青色申告の取りやめ届出書も税務署へ提出し、従業員を雇っていた場合には給与支払事務所等の廃止届出書も提出が必要になります。


このように個人事業主から法人化する手続きは複雑ですので、不安がある場合は税理士へ依頼した方が確実で不備がないでしょう。

決算書とは

会社を運営していくうえで、決算書の作成と管理は欠かせません。決算書とはその名の通り「決算」について書かれた書類です。決算とは企業の収益や費用についてまとめることを指しますので、決算書を読めば会社の利益や損失が分かります。決算書とは具体的にはどの書類を指すのか、また、何のために作成するのかについて見ていきます。


決算書とは

決算書とは経営状態を分かりやすく示すために作成する書類のことです。とはいえ決算書という法律用語はなく、会社法においては「計算書類」、金融商品取引法では「財務諸表」と呼ばれる書類のことを指します。さらに言うと、計算書類や財務諸表という書類も実際には存在せず、具体的には「貸借対照表(B/S)」や「損益計算書(P/L)」、「キャッシュフロー計算書(C/F)」、「株式資本等変動計算書」などの書類を指すことが一般的です。とりわけ貸借対照表と損益計算書、キャッシュフロー計算書の3つが重要になります。


貸借対照表とは、読み方は「たいしゃくたいしょうひょう」で、会社の財政状態を「資産」と「負債」「資本」に分けて記録する書類です。また、損益計算書では、会社の経営成績を「収益」と「費用」に分けて記録します。


キャッシュフロー計算書は、その名の通りキャッシュフロー(お金の流れ)を詳細に記録する書類です。営業活動によるキャッシュフローと投資活動によるキャッシュフロー、財務活動によるキャッシュフローに分けてお金の流れを明確にします。


これらの決算書を見ることで、会社が儲けているのか、業績が伸びているのか、あるいは経営が難しくなっているのかなど経営状態を分析することが可能です。書類の見方を後述しますので、経理以外の方も覚えておきましょう。


決算書作成の目的

決算書は会社の経営状態を明確にする目的で作成する書類です。また決算書を見ることで今後の指針を立てることができるため、経営方針を立てるためにも作成されます。


しかし経営状態を知る必要がないと考えている場合や経営方針がすでに立っている場合でも、決算書は作成しなくてはなりません。会社で利益が生じると「法人税」を納税する義務が発生しますが、法人税を正確に計算するために決算書が必要となるからです。


また株主や投資家に会社の経営状態を報告するためにも、決算書は必要となるでしょう。決算書を見れば、利益や損失といった「結果」だけでなく、資金調達手段や投資の対象などの「過程」が分かるので、投資に値する会社なのかをより深く知ることができます。


  • 【決算書】貸借対照表の読み方

会社の経営状態を把握し、また対外的に報告するためにも、貸借対照表と損益計算書、キャッシュフロー計算書の3つの決算書の読み方を知っておく必要があります。まずは企業の財務体質を判断するうえで欠かせない「貸借対照表」から、全般的な書類の読み方と、どこに注目すれば分かりやすいのかについて見ていきましょう。


貸借対照表とは

貸借対照表とは、会社が保有する「資産」と、近い将来支払う必要がある「負債」、資産から負債を差し引いて求める「純資産(資本)」の3つを示す決算書類です。「バランスシート」とも呼ばれるので、省略してB/Sと表記することもあります。


貸借対照表の読み方

貸借対照表では、左側に資産となる細目について記し、右側に負債と純資産となる細目をまとめて表記することが基本です。資産の部は流動資産・固定資産・繰延資産に分けられ、負債の部は流動負債・固定負債に分けられます。


なお、純資産は資産から負債を差し引いて求めるため、資産合計は負債合計と純資産合計を合算した金額と同一です。


純資産の部が重要!

一つひとつの細目を見ることで、現金資産や売掛金の額、保有する不動産の金額などを理解することができるでしょう。しかし企業としての財政状況を端的に知りたい場合は、右下の純資産の部に注目します。純資産は資産と負債の差でもあるため、企業の基礎体力を判断する基準になるでしょう。


また純資産を総資産で割り、100をかけて「自己資本比率」を求めれば、財務における企業体質を知ることもできます。業種や業界にもよりますが、自己資本比率が50%を超えている場合は比較的安定した財政状況を判断することができるでしょう。


  • 【決算書】損益計算書の読み方

次は損益計算書の読み方について見ていきましょう。「プロフィット&ロス ステートメント」とも呼ばれるので、P/Lと略されます。損益計算書は、会社の経営成績を表した計算書類です。どのように読めるのか、また、どの部分に注目できるのかについて解説します。


損益計算書とは

損益計算書とは、一定期間にあげた「収益」と収益を得るためにかかった「費用」、収益から費用を差し引いた「利益」について記した計算書です。損益計算書を見れば、利益がいくらで、利益を得るためにどの程度のコストがかかっているのかを端的に知ることができます。


損益計算書の読み方

損益計算書では、収益と費用を示す細目に分けて表記します。「売上総利益」は売上高から売上原価を差し引いて求めた金額です。売上総利益から販売費などのコストを差し引くと「営業利益」を求めることができます。


営業利益に受け取った利息や手数料などの「営業外利益」を加え、支払った利息や手数料などの「営業外費用」を差し引くと「経常利益」を求めることが可能です。一定期間内に固定資産を売却して利益や損失が生じた場合は、経常利益に売却益を足して売却損を差し引き「税引前当期純利益」を求めます。固定資産の売却がなかった場合は、経常利益と税引前当期純利益は同一です。


税引前当期純利益から法人税や住民税、事業税などの税金を差し引くと「当期純利益」を求めることができます。当期純利益は実際に企業が得た純粋な利益と言えるため、企業が一定期間内にどの程度の利益を得たのかを知るてがかりになるでしょう。

売上高総利益率で分析


売上総利益を売上高で割り、100をかけると「売上高総利益率」を求めることができます。売上高総利益率は売上高の中にどの程度の利益が含まれているかを示すもので、高ければ高いほどローコストで利益を得られている、つまり利益効率が高いと判断できるでしょう。


  • 【決算書】キャッシュフロー計算書の読み方

最後にキャッシュフロー計算書の読み方を見ていきましょう。キャッシュフロー ステートメントとも呼ばれるので、C/Fと略して表記することもあります。キャッシュフロー計算書は一定期間内のお金の流れをいくつかの項目に分けて記載する計算書類です。キャッシュフロー計算書の見方や、何に注目すれば分かりやすいのかについて解説します。


キャッシュフロー計算書とは

キャッシュフロー計算書は、一定期間内のお金の流れを示します。例えば貸借対照表においては売掛金は「資産」として分類するため、売掛金が大きいことは会社にとってプラスです。しかし、実際には売掛金が回収されていないなら、売掛金は会社にとってプラスどころか、頭を悩ませる原因となるでしょう。そのため、貸借対照表だけを見ていては会社の現時点での体力、つまり資金力を詳細に把握することは困難です。


一方、キャッシュフロー計算書では一定期間内に会社に入ってきたお金や出ていくお金をプラス・マイナスで表示します。売掛金のように一見プラスに見えている細目は、キャッシュフロー計算書ではマイナスで表示されるため、会社の本当の資金力を把握しやすくなるでしょう。


キャッシュフロー計算書の読み方

キャッシュフロー計算書では、営業活動によるキャッシュフローと投資活動によるキャッシュフロー、財務活動によるキャッシュフローに分けて記載することが一般的です。営業活動によるキャッシュフローでは、純利益や売上などの営業活動によって得られた現金・支払った現金を表示します。


また、投資活動によるキャッシュフローは余剰資金の運用や固定資産から得られる本業外による現金の増減、財務活動によるキャッシュフローは金融機関からの資金調達や株式発行などによる現金の増減を記載する項目です。これらの3種類のキャッシュフローを合計した結果を下部に記します。増加・減少額の合計部分を見れば、特定期間内の全体的な資金力を簡単に把握することができるでしょう。


なお、キャッシュフロー計算書には「直接法」と「間接法」の2つの書式があります。どちらを用いても最終的な金額は同じですが、直接法は取引ごとの現金の収支を総額で記載するのに対し、間接法は損益とキャッシュフローの範囲の違いを修正して現金の増減を記載します。


  • 決算書の作り方

決算書は「仕訳を集め」「試算表を作り」「当期純利益を確定させ」「試算表を貸借対照表と損益計算書に切り分ける」という順番で作成されていきます。ここでは具体的なタイムスケジュールを確認しながら何をすべきかを見てみましょう。また、計算書として必要な書類とその保存期間などについてまとめてみます。


決算書作成の手順

では具体的にどんな手順で決算書がつくられるのかを3月決算の会社を例に見てみましょう。決算書の作成は4月から準備が始まり、5月末までかかります。

4月(記帳)

  • データ入力に必要な情報や資料を集める
  • 領収書と請求書を整理する

5月上旬(決算整理事項を確認する)

  • 仕訳を会計ソフトに入力する
  • データから残高試算表を作成する
  • 総勘定元帳を作成する

5月中旬(決算の作成)

  • 損益計算書と貸借対照表を作成する
  • 個別注記表を作成する
  • 勘定科目内訳書を作成する

5月下旬(申告書の作成)

  • 法人税申告書を作成する
  • 地方税申告書を作成する

5月末(申告書の作成と税金の納付)

  • 法人税及び消費税を税務署に申告する
  • 地方税を都道府県税事務所に申告する
  • 市町村民税を市町村へ申告する
  • それぞれの税金を納付する

必要書類

決算書には、作成が義務づけられている書類があります。最終的には表紙をつけて全てを1まとめにして提出するものですが、それぞれの書類について見てみたいと思います。

  • 総勘定元帳:全ての取引を科目ごとに細かく記載されている元帳です。
  • 領収書綴り:経費として支出した領収書を日付順にまとめたものです。
  • 決算報告書:前述のように財務三表をまとめたものです。会社によっては株主資本等変動計算書が必要です。
  • 勘定科目明細書:取引の際に主となる勘定科目についての収支詳細を記したもの。単純に科目明細書とも呼ばれます。
  • 法人税申告書:税務計算書類と収支の詳細が記載された勘定科目明細書をまとめたものです。
  • 消費税申告書:消費税と地方消費税を申告する際に必要となる書類で、計算の内訳を記載した付表を添付して提出する必要があります。
  • 法人事業概況説明書:会社の事業内容や取引の状況及び従業員数や経理状況などが記載されたものです。事業概況書とも呼ばれます。
  • 税務代理権限証書:税理士の代行を依頼する場合に必要な書類です。
  • 地方税申告書:法人事業税、法人住民税を申告するための書類です。

提出期限と保存期間に注意!

会社は決算日から2ヶ月以内に法人税申告書を提出し、納税を行わなければなりません。例えば3月決算である会社は5月31日がその提出期限となります。


また決算書は税務上の保存期間と法律上の保存期間があります。下記にまとめてみました。

  • 領収書、請求書 税務上:7年
  • 税務申告書   税務上:7年 法律上:10年
  • 税金の届出書  税務上:無期限

税金の時効が7年間であるために、税金関連の書類は税務上7年間保存しなければなりません。ただし、赤字を繰り越す場合がある会社では9年間保存する必要があります。これらの保存期間はあくまで税務上や法律上のものです。基本的には会社の決算書というものは永久的に保存するべき書類だと言えるでしょう。


  • 確定申告と決算書

会社が確定申告を行う際には決算書が必要になります。確定申告の方法は「青色確定申告」か「白色確定申告」のどちらかです。多くの会社では複式簿記を行っているために青色確定申告をしていると思いますが、個人が青色申告を行う際のメリットである最大65万円の特別控除が、法人の場合は適用されない点は改めて認識しておきましょう。


青色申告決算書について

青色申告決算書は毎日帳簿付けを行い、その結果を決算書の形式で記入する書類です。書類としては損益計算書(P/L)1枚、損益の内訳の記入書2枚、貸借対照表(B/S)1枚の合計4枚で、青色申告を行う全ての人や会社が申告時に提出するものです。


収支内訳書について

白色申告で確定申告をする場合には、収支内訳書が決算書の役割を果たします。収支内訳書には「一般用」「農業所得用」「不動産所得用」の3種類があります。青色確定申告に比べて記帳が簡単で申告手続きがシンプルであることが特徴ですが、赤字の繰り越しができないデメリットもあります。

決算申告のみの依頼と顧問契約の違いとは

「税務署に勤めていた」「税理士資格を持っている」など、税について詳しい知識がなければ税務処理を適切に行うことは困難です。そのため会社を設立し経営する以上、税理士との契約は欠かせません。


税理士と契約する場合、決算申告のみを依頼するケース顧問契約の2パターンがあります。詳しくみていきましょう。


決算申告とは

決算申告とは、決算申告書の作成や法人税・消費税などの税金の計算、支払いなどの手続きのこと。作成する書類が多く専門的な知識がなければ難しいため、税理士に依頼するのが一般的です。決算業務を税理士に依頼する場合、決算申告のみを依頼するスポット契約と決算申告を含めた顧問契約のいずれかを選択します。


スポット契約と顧問契約は何が違う?

税理士との業務契約はスポット契約と顧問契約の2種類に分かれます。スポット契約とは、決算申告の書類作成や税金の計算など、決算に関する処理のみを行ってもらうなど、単発で依頼することです。したがって、決算申告のほか日常的な税に関する相談もできる顧問契約とは異なり、スポット契約では税務相談ができません。


決算申告のみのスポット契約で税務相談したい場合は別途相談料や顧問料を支払うか、顧問契約に切り替える必要があるのです。


  • 税理士に決算申告のみを依頼する場合の料金相場

 

税理士と顧問契約を結ぶ際は継続契約となり、月々の顧問料を支払わなければなりません。一方でスポット契約である決算申告の場合は、決算処理を依頼したときのみ料金が発生します。では、税理士に決算申告のみを依頼した場合の料金相場はどのくらいなのでしょうか?


決算申告のみの依頼の相場は15~25万円

決算申告のみを税理士に依頼する場合の料金は、15~25万円が相場です。平成14年までは税理士法で報酬規定が定められていましたが、現在では撤廃されて自由に税理士報酬を設定できるようになっています。料金は売上の規模によって異なり「年商1,000万円未満」「5,000万円未満」など、売上高によって設定されている場合が一般的です。


また、決算申告を税理士に依頼する場合、日々の取引を記録した元帳などを提出する必要がありますが「提出書類に不備がある」「仕訳の間違いが多すぎる」などのケースでは、追加料金を請求されることもあるため注意してください。


  • 決算申告のみを依頼するメリットとデメリット

 

では、税理士に決算申告のみを依頼した場合、どんなメリットがあるのでしょうか?デメリットと合わせて確認しておきましょう。


【メリット】料金が安い

決算申告のみのスポット契約での料金は、継続的に費用が発生する顧問契約より安いのが特徴です。たとえば、月々3万円の料金が発生する顧問契約では年間36万円に経費がかかります。決算申告のみの料金が15万円だとすれば、倍以上も多く支払うことになるわけです。


とくに、会社を立ち上げたばかりはさまざまな費用が必要になります。料金の安い決算申告のみのスポット契約は、経費の負担を少なくできる効果があるのです。


【メリット】決算書に税理士の名前が記入される

決算書には作成した税理士の名前を記入する欄があり、署名の有無は決算書の信頼性に関わってきます。税理士が作成した決算書は自社で作成するよりも信頼性が高く、金融機関から融資を受けるケースで役立つなど融資対策になるのです。金融機関は融資を実行するのかを決算書で判断するため、自社で作成した決算書では疑念を持たれたり、時間がかかったりもするでしょう。


決算書の正確性が評価されるためには、税理士が作成しているかどうかが重要なポイントとなるのです。


【デメリット】節税対策を十分に行えない

決算申告のみの業務契約では、会社を円滑に運営するための節税対策を十分に行えません。税理士資格を持っているなど税金に関する豊富な知識がなければ、効果的な節税対策は難しいでしょう。余計な税金を支払ってばかりでは会社の運営もうまくいきませんし、銀行から融資を受けたい場合に「あえて節税せず黒字化したほうがよい」などのアドバイスも、決算申告のみのスポット契約では受けられないでしょう。


決算処理のみを行う決算申告では、税理士とのやり取りは1年に1回の決算時のみとなります。顧問契約と異なり日常的に税務相談をしたりアドバイスを求めたりなど、節税対策ができないわけです。

消費税の課税事業者とは

消費税は、国内でモノやサービスを購入したときに支払う税金です。消費者であれば店舗などに支払うだけですが、事業者の場合は、課税事業者に該当するかどうかによって消費税の取り扱い方が異なります。


まずは、消費税の概要や課税事業者と免税事業者の違いについて解説します。


消費税とは

消費税とは「商品・製品の販売やサービスの提供などに対して課される税金」で、負担するのは消費者です。事業者は、消費者から代金と一緒に消費税分の金額も合わせて受け取り、預かった分を国と都道府県に納付しなければなりません。


課税事業者とは

先述したように、すべての事業者は消費者から消費税を預かることとなりますが、一定の要件を満たす中小事業者については「消費税の納税義務が免除」されます。消費税の納税義務がある事業者を「課税事業者」、納税義務が免除される事業者を「免税事業者」と言います。


課税事業者となった場合には、忘れずに消費税を納付しなければならないため、どのような基準で課税事業者となるのかを理解しておきましょう。


一方免税事業者は、受け取った消費税を納付する必要はなく、それらを利益として計上できます。これだけを見ると「免税事業者の方が絶対に得だ」と感じるかもしれませんが、事業内容によっては課税事業者を選択した方がよい場合もあります。

 

  • 課税事業者となる判定基準

課税事業者となるか免税事業者となるかの判定基準を確認していきます。判定基準は4つあります。やや複雑な部分もありますが、しっかりと理解しておきましょう。


基準期間の課税売上高が1,000万円超の事業者

基準期間の課税売上高が1,000万円を超える事業者は、課税事業者となります。


基準期間とは、法人の場合は「前々事業年度」、個人事業者の場合は「前々年(1月~12月)」で、開業から2期の間は基準期間が存在しないため、原則として免税事業者となります。


課税売上高とは、「消費税を除いた売上高」です。3期目(3年目)以降は、2期前(2年前)の課税売上高で課税事業者となるかを判定します。つまり、1期目(1年目)の課税売上高が1,000万円を超えていれば3期目(3年目)は課税事業者、1,000万円以下であれば3期目(3年目)も免税事業者となります。


ただし、基準期間の課税売上高が1,000万円以下の場合でも、下記の基準に該当する場合は課税事業者と判定されます。


特定期間の課税売上高が1,000万円超の事業者

上記の基準期間において課税売上高が1,000万円以下だった場合、次に特定期間での課税売上高での判定をします。


特定期間とは、法人の場合は「前事業年度開始日から6か月」で、個人事業者の場合は「前年の1月から6月」です。この期間の課税売上高が1,000万円を超えている場合、基準期間の課税売上高が1,000万円以下でも課税事業者となります。


なお特定期間での判定は、「課税売上高が1,000万円超かどうか」の代わりに「給与等支払額の合計額が1,000万円超かどうか」で判定することも可能です。売上高よりも給与等の金額の方が低いことが多いでしょうから、免税事業者となりたい場合は「給与等支払額」での判定した方が有利と言えます。


資本金が1,000万円以上の事業者(法人のみ)

基準期間がない(設立1・2期目の)法人については、新設法人の特例があります。具体的には、「事業年度開始日における資本金または出資金額が1,000万円以上の法人は課税事業者とする」というものです。つまり、資本金が1,000万円以上の新設株式会社は、初年度から課税事業者とされるのです。


これは「新設法人」の特例であるため、3期目以降は基準期間の課税売上高で判定されます。初年度の課税売上高が1,000万円を超えず、特定期間の課税売上高と給与等支払額のどちらも1,000万円を超えていない場合、3期目は免税事業者になります。


特定新規設立法人の場合

特定新規設立法人に該当する場合は、課税事業者となります。特定新規設立法人とは、事業年度開始日における資本金または出資金額が1,000万円未満の法人で、次の2点のいずれにも該当する法人です。

  • 1期目・2期目の事業年度開始日に、他の者に支配されている場合(50%超の株式等を保有されているなど)
  • その法人を支配している者や特殊な関係にある法人のいずれかと、基準期間中の課税売上高が5億円を超えている場合

この制度は、法人の設立後に免税事業者となることを利用して、子会社を設立して消費税の納付義務を逃れようとすることを防ぐための制度です。自己資金で独立するのであれば、この項目に該当することはありません。

 

  • 課税事業者となるときの届出

課税事業者となる基準を満たした場合、各種届出書を税務署に提出しなければなりません。ここではそれぞれの届出書について解説していきます。


消費税課税事業者届出書

消費税の課税事業者に該当した場合に提出する届出書です。どの判定基準で課税事業者に該当したかで様式が異なるので注意しましょう。


基準期間の課税売上高が1,000万円超となった場合は「基準期間用(第3-(1)号様式)」、特定期間の課税売上高が1,000万円超となった場合は「特定期間用(第3-(2)号様式)」を提出します。


[手続名]消費税課税事業者届出手続(基準期間用)|国税庁


[手続名]消費税課税事業者届出手続(特定期間用)|国税庁


提出期限は「速やかに」とされており、明確な期限は定められていません。提出しなかった場合でも課税事業者であることには変わりはなく、消費税の納付義務が発生します。


なお基準期間や特定期間以外の基準を満たして課税事業者となった場合は、他の届出書(「消費税の新設法人に該当する旨の届出書」など)を提出します。


消費税課税事業者選択届出書

消費税課税事業者選択届出書とは、判定基準では免税事業者となる事業者が、「あえて課税事業者を選択する場合」に提出する届出書です。


[手続名]消費税課税事業者選択届出手続|国税庁


詳細は後述しますが、免税事業者でも課税事業者を選択した方がよい場合があり、そのようなときに提出します。提出期限は、「適用を受けようとする課税期間の初日の前日まで」とされています。つまり、法人の場合は「課税事業者になろうとする決算期が始まる前日まで」、個人事業者の場合は「課税事業者になろうとする年の前年の末日まで」です。


消費税課税事業者選択届出書を提出して課税事業者になった場合、それから2年間は免税事業者に戻ることはできません。免税事業者から課税事業者に切りかえる場合は、この点を踏まえて慎重に判断しましょう。


【関連記事】消費税課税事業者選択届出書とは|課税事業者がお得なケースも?|ミツモア


消費税簡易課税制度選択届出書

消費税の課税事業者となる場合、一定の要件を満たす中小事業者は「簡易課税制度」を選択し、消費税納付の事務負担を軽減することができます。その際に提出するのが「消費税簡易課税制度選択届出書」です。

提出期限は、「適用を受けようとする課税期間の初日の前日まで」です。


簡易課税制度の課税事業者となった場合、それから2年間は原則課税に変更することはできません。もちろん、免税事業者に変更することも2年間できません。


【関連記事】簡易課税制度を選ぶメリットとデメリットとは 適用要件を図でわかりやすく解説|ミツモア

 

  • 消費税の計算方法

次に、消費税の課税事業者となった場合の、納付すべき消費税額を計算する方法を見てみましょう。消費税の計算方法には、通常の「原則課税方式(一般課税)」と一定の要件を満たす中小事業者が選択できる「簡易課税方式」があります。それぞれの計算方法について解説します。


原則課税方式(一般課税)の計算方法

消費税は、消費者から受け取るときは取引ごとに計算しますが、納付税額を計算するときは売上額や仕入額の総額から下記のように計算します。


消費税の納付税額=売上税額-仕入税額


売上税額:課税期間中の課税売上にかかる消費税額(預かり消費税)


仕入税額:課税期間中の課税仕入や経費等にかかる消費税額(支払い消費税)


現在の消費税率は2種類あり、通常は10%で、軽減税率の対象となるものは8%です。軽減税率の対象となる売上・仕入・経費等がある場合は、10%のものと8%のものを分けて、それぞれの売上税額と仕入税額を計算します。


なお消費税は「国に納める消費税」と「都道府県に納める地方消費税」に分けられていますが、納付はまとめて国に行ないます。


簡易課税方式の計算方法

前述したように、基準期間の課税売上高が5,000万円以下の事業者は、「消費税簡易課税制度選択届出書」を提出することで簡易課税制度による消費税の計算方法を選択することができます。


簡易課税制度とは、仕入税額を課税売上高に対する一定割合とすることができるもので


仕入税額=課税売上高×みなし仕入率


で計算します。


みなし仕入率

簡易課税制度で用いられるみなし仕入率は、事業内容によって6つに分類されています。

業種種別
みなし仕入率
卸売業
第一種事業
90%
小売業、農林漁業(※1)
第二種事業
80%
製造業等、農林漁業(※2)
第三種事業
70%
その他の事業
第四種事業
60%
サービス業等
第五種事業
50%
不動産業
第六種事業
40%

(※1)飲食料品の譲渡にかかる事業の農林漁業
(※2)飲食料品の譲渡にかかる事業を除く農林漁業

 

  • 消費税がかからない取引

消費税は、「国内で事業者が対価を得て行なう譲渡・貸付・役務の提供」に対して課税されます。ほとんどの取引が課税対象となるのですが、一部、取引の特性や社会政策的配慮で課税対象とならないものがあります。


課税対象とならないものには「免税取引」「非課税取引」「不課税取引」の3種類があり、それぞれ次のようなものです。


免税取引

消費税は「国内取引」に課せられるものです。そのため輸出取引にあたる取引は「免税取引」とされ、消費税が免除されます。例として商品の輸出や国際電話、国際郵便などが挙げられます。免税を受けるためには、輸出取引であることを証明するものが必要です。輸出の許可を受けるものであれば「輸出許可書」が、それ以外のサービスの提供などであれば「一定の事項を記載した契約書等」が証明書類として有効です。


輸出取引では消費税が免税されますが、その取引に関する仕入や経費等には消費税が含まれています。この消費税は、申告の際に仕入税額に含めることができます。


非課税取引

消費税は「消費に対して負担を求める税金」であるため、消費行為でないものなどについては課税対象から除外し、「非課税取引」としています。非課税取引にあたるものには、土地や有価証券、商品券などの譲渡、預貯金と貸付金の利子、健康保険の対象となる医療費などがあります。


非課税取引のために行なった仕入や経費等に消費税が含まれている場合、納付税額を計算する際に、それらの消費税を仕入税額として控除することはできません。


不課税取引

消費税は「国内で事業として対価を行なう取引にかかる税金」であるため、これにあたらないものは「不課税取引」とされます。不課税取引には、国外取引や寄附、贈与、株式の配当金などがあります。

 

  • 課税事業者を選択するメリット

ここまで消費税の課税と納税の仕組みについて説明してきました。ここでは、消費税課税事業者選択届出書を提出することで、免税事業者が課税事業者になることによるメリットを見ていきましょう。


「免税事業者の方が利益が多くなるはずだ」と考えるべきではないケースもあるのです。


課税事業者を選択することで還付を受けられる場合がある

原則課税方式を採用している課税事業者で、消費税の納付税額を計算する際に売上税額よりも仕入税額の方が多くなった場合は、消費税の還付が受けられます。


例えば、輸出メインの事業を行なっている場合や、設備投資など多額の課税仕入れをした場合です。


輸出事業のみの場合(単位:万円)


1年目
2年目
合計
売上高(免税取引)
500
500

課税仕入高
300
300

仕入税額
30
30

課税事業者の還付税額
+30
+30
+60
免税事業者
000

多額の設備投資をした場合(単位:万円)

                                      1年目
2年目
合計
課税売上高
500
500

売上税額
50
50

課税仕入高
2,300
300

うち、通常仕入
300
300

うち、設備投資
2,000
0

仕入税額
230
30

課税事業者の納付・還付税額
+180
-20
+160
免税事業者の受取消費税額
+50
+50
+100

このように免税事業者よりも課税事業者を選択した方が、消費税の還付によって手元に残るお金が増える場合もあるのです。


2023年10月1日から適格請求書等保存方式(インボイス制度)が導入される

もう1つは、免税事業者であることがビジネスそのものにマイナスになるかもしれないお話です。


消費税納税の透明性を確保するために、2023年10月1日から「適格請求書等保存方式(インボイス制度)」が導入されます。適格請求書(インボイス)とは、「売り手が買い手に正確な消費税額を伝えるもの」で、具体的には「登録番号・適用税率・消費税額」を記載した請求書のことです。買い手は消費税の納付税額の計算に際して仕入税額を差し引くために、このインボイスを保存しておく必要があります。


しかし免税事業者はインボイス制度への登録ができないため、インボイスの発行ができません。そのため課税事業者が免税事業者から仕入れを行なった場合、免税事業者に支払った分の消費税を売上税額から差し引くことができず、支払った消費税額と同額をさらに納付しなければなりません。


つまりインボイス制度が導入されると、免税事業者は課税事業者と取引する際に、消費税分の値引きを要求されたり、最悪の場合は取引を見送られたりする可能性もあります。免税事業者の要件を満たしている場合でも、取引相手に課税事業者が多いのであれば、自らも課税事業者になっておくほうが望ましいでしょう。

 

  • 課税事業者から免税事業者になるときに必要な届出とは?

免税事業者から課税事業者になるときだけでなく、課税事業者から免税事業者になるときにも手続きが必要です。また、新型コロナウイルスの影響を受けている課税事業者に向けた特例もあります。


ここではそれぞれに必要な届出書について説明していきます。


課税事業者から免税事業者となるときの届出

課税事業者が免税事業者になるケースは2通りあります。


一つ目は、免税事業者になる基準を満たしていたものの課税事業者を選択していた事業者が、課税事業者をやめる場合で、この場合には「消費税課税事業者選択不適用届出書」を提出します。提出期限は、「選択をやめようとする課税期間の初日の前日まで」で、法人の場合は「選択をやめようとする事業年度が始まる前日まで」、個人事業者の場合は「選択をやめようとする年の前年の末日まで」です。ただし、免税事業者になることを選択してから2年間は、課税事業者に戻すことができません。


[手続名]消費税課税事業者選択不適用届出手続|国税庁


二つ目は、基準期間の課税売上高が1,000万円以下になった場合で、この場合には「消費税の納税義務者でなくなった旨の届出書」を提出します。課税売上高が1,000万円以下になったことが分かり次第、速やかに提出しましょう。


[手続名]消費税の納税義務者でなくなった旨の届出手続|国税庁


新型コロナウイルスの影響を受けている事業者に向けた特例

前述の通り、あえて課税事業者になる場合や免税事業者に戻す場合は、前年度までに届出書を出さなければなりません。しかし、新型コロナウイルス問題で経営状態が急変する事業者を救済するための特例が設けられています。


2020年2月1日から2021年1月31日までの「連続した1か月以上の期間」において、収入金額が前年比で半分以下になっている事業者が対象です。対象となる事業所は、特例として「連続した1か月以上の期間」を含む事業年度について、提出期限後であっても課税事業者を選択する、または選択をやめることができます。課税事業者を選択する場合の期限は「その事業年度の終了後2か月以内」、課税事業者の選択をやめる場合は「その事業年度の確定申告書提出期限まで」とされています。


なおこの特例は、課税事業者を選択、または選択をやめてから2年以内であっても適用可能です。


参考:消費税の課税選択の変更に係る特例について|国税庁

 

  • 課税事業者に関するまとめ

ここまで消費税の課税事業者について解説してきました。課税事業者の判定基準と、課税事業者になる場合の届出書について、最後にもう一度確認しておきましょう。


課税事業者の判定基準は4つ

課税事業者となるかの判定基準は、下記の4つです。

  • 基準期間の課税売上高が1,000万円超の事業者
  • 特定期間の課税売上高が1,000万円超の事業者(課税売上高の代わりに給与等支払額でも可)
  • 資本金が1,000万円以上の事業者
  • 特定新規設立法人にあたる場合

課税事業者になる場合は届出が必要

課税事業者に該当した場合は、「消費税課税事業者届出書」を提出しましょう。


また免税事業者があえて課税事業者になる方がよい場合もあります。輸出事業がメインの場合や、機械設備などの高額な出費が生じる場合です。課税事業者を選択したい場合は、「消費税課税事業者選択届出書」を提出しましょう。簡易課税での納税を希望する場合に提出するのは、「消費税簡易課税制度選択届出書」です。


ただし課税事業者となることを選択した場合、2年間は免税事業者に戻すことはできません。近い将来の経営状況を予想して、課税事業者になるメリットの方が大きいのかを確認してから選択しましょう。


消費税に関することは税理士に相談を

大まかな制度内容は理解してもらえたと思いますが、自身は課税事業者にあたるか、消費税の納付税額がどれくらいになるか、課税事業者を選択するべきかなどを判断するのは簡単ではないかもしれません。困ったときは専門家の知識を借りるべきです。税理士に相談して、消費税の課税事業者についてどのような判断をすべきか、アドバイスを受けることをおすすめします。

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プロの方へのメッセージ
現状をお話した上で決めたいと思います。 よろしくお願いいたします。

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109,400円
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Aと申します。 見積額は、いずれも消費税別途で、 決算書作成と法人税申告で 〇〇 年末調整 〇〇 です。 消費税申告が必要になったらプラス〇〇です。 いずれも会計データは御社で入力の場合です。 何かご不明の点がございましたらお知らせください。
顧問税理士B
はじめまして。Bと申します。 決算時のHさん作成の帳簿の確認と、申告書の作成・提出、年末調整及び法定調書作成の金額となります。(取引数等によって多少前後することがあります。) 当事務所でも使用しているので、データの連携も問題ありません。 事務所はXXのため近くはありませんが、通常の連絡は電話やメール等で可能かと思います。 顔を突き合わせての打ち合わせは決算時の1、2回程度を想定しています。 ご検討、よろしくお願いいたします。
顧問税理士C
月額〇〇円(消費税別)で 月々のデータチェック 決算 申告 簡単な会計と税務のご相談をお受けします お支払いは 3月ごとの自動引き落としになります 条件  毎月のデータ:入力した 仕訳データ 試算表をメール又は データで頂きます=当社の無料ソフト=クラウドシステムの使用をお勧めします
顧問税理士D
お見積りをお送りさせて頂きます。 Dと申します。 依頼内容を拝見させて頂きました。 年1決算(決算のみ)の金額としての見積り金額です。 詳細については、ご面談をさせて頂いて決めさせて 頂きたいと存じます。 ご検討をよろしくお願い申し上げます。
顧問税理士E
はじめまして、Eです。 どのように業務が行われているのか、お伺いさせていただき、最終的にはご提案したいと思います。 ご相談段階では無料とさせていただきます。 顧問契約を締結する場合の月額顧問報酬を目安をお知らせいたします。また、決算に伴う税務申告書の作成は税込○○円となります。 なお、会社設立に関して業務が発生する場合は、共同オフィスを運営しているパートナーの司法書士案件としてご対応させていただきます。 よろしくご検討ください。
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よくある質問

顧問税理士を変更した際の会計データはどのような形で引き継ぐのがいいのでしょうか?

西村麗王税理士事務所
西村麗王税理士事務所 京都府京都市

総勘定元帳をご用意頂けしたら弊所ですべて引継ぎさせて頂きます。 前任の税理士先生からCSV形式でデータを頂けましたら理想的です。

税理士法人まえの 公認会計士・税理士 前野峻希
税理士法人まえの 公認会計士・税理士 前野峻希 京都府京都市

自計化されているか、記帳代行でお伺いするのかによって違いますが、原則として幣税理士法人ではお客様の使用するほぼすべての会計ソフトをそのまま引き継ぐことが出来ます。

井谷吉宏税理士事務所
井谷吉宏税理士事務所 京都府京都市

必要最低限の会計データは「総勘定元帳」です。 会計データは会計ソフトから紙で出力したものでもデータ(text形式、csv形式等)として抽出したものでもどちらでも構いません。

福岡誠税理士事務所
福岡誠税理士事務所 京都府京都市左京区

旧顧問税理士から「直近の年分の試算表(補助科目付き)」、「進行期の仕訳データ」の2点があれば最低限の引き継ぎはできます。 過去の申告書、総勘定元帳ももらっておくと良いでしょう。

会社を始めました。顧問税理士を探す際、一番見るべきポイント、判断基準は何でしょう?

西村麗王税理士事務所
西村麗王税理士事務所 京都府京都市

スピード感、経営者目線、熱意、コストパフォーマンスではないでしょうか。 また、実際の担当者もどういった方がつくかも重要かと思います。

井谷吉宏税理士事務所
井谷吉宏税理士事務所 京都府京都市

①サービス業として顧客目線を持っているかどうか ②報酬がサービスと見合っているかどうか  ※単純に報酬が高いだけの場合もありますし、安くても何もしてくれない場合もあります。     報酬額とサービスの質量を総合して判断することが肝心です。 ③節税に対するスタンスや人柄 ※重要なポイントは税理士報酬の高い安いで判断するのではなく、節税や助成金獲得の提案などによっ

税理士法人まえの 公認会計士・税理士 前野峻希
税理士法人まえの 公認会計士・税理士 前野峻希 京都府京都市

たんなる記帳(過去の会計を足し算するだけ)ではなく、会計帳簿の味方や経営に対するアドバイスについて親身に相談に乗っていただけるかと同化だと思います。特に開業当初はわからないことも多いと思うので、気軽に相談できる、気の合う人間かが一番大きいと思います。

福岡誠税理士事務所
福岡誠税理士事務所 京都府京都市左京区

事業者のために親身になってくれて相談しやすい税理士かが重要です。 そのような税理士なら事業者が困っている時に色々調べてくれたりもするでしょう。

顧問税理士の月次訪問の際、確認しておいたほうがいい数字、項目は何ですか?

西村麗王税理士事務所
西村麗王税理士事務所 京都府京都市

生産量、出荷量です。単に売上高と言いましても単価に変動がある場合は、業況を見誤る可能性もございます。 また、ラインごとの利益率を把握するのに有用な資料もご用意頂きたいです。

税理士法人まえの 公認会計士・税理士 前野峻希
税理士法人まえの 公認会計士・税理士 前野峻希 京都府京都市

自分の経営でしたい事、していると思っていることがキチンと会計帳簿上も動いているかの確認が、月次の確認事項の一番のポイントと思います。なので、売上を上げたいと思っているのであれば売上を確認することになりますし、立替金を減らしたいのであれば立替金、アルバイトの給与を管理したいのであれば人件費…というように、経営者やその時期によって確認ポイントはかわります。

福岡誠税理士事務所
福岡誠税理士事務所 京都府京都市左京区

売上、経費は過去のものになりますので、現預金残高をみて今後資金ショートしないか相談するのが良いのではないでしょうか。

安田亮公認会計士・税理士事務所
安田亮公認会計士・税理士事務所 兵庫県神戸市中央区

試算表の数字は当然出してくると思いますのですが、「現在の所得はどれくらいですか?」ということを聞きましょう。所得の金額次第で、期末までに実施すべき節税策が異なってきますので、適切な節税策を提案してもらいましょう。

顧問税理士を変えるか迷っています。引き継ぎなども心配なのですが変更の際に気を付けることはありますか?

福岡誠税理士事務所
福岡誠税理士事務所 京都府京都市左京区

旧税理士に不満があるため変更することとなるので、不満なことを書き出して、新税理士に現在の不満点を話すのが良いのではないでしょうか。 新税理士もそこに気をつけて仕事をしてくれるかと存じます。

藤田正和公認会計士・税理士事務所
藤田正和公認会計士・税理士事務所 兵庫県西宮市

変更の際は揉めないことが重要です。 また、会計データ(①会計ソフト・給与ソフトのバックアップデータ②仕訳帳、総勘定元帳、試算表、固定資産台帳、給与台帳のcsv又はtextデータ)と申告書データ(申告書控え、勘定科目明細、電子申告の送信控え、その他申請書の控え)を入手しておくことをお勧めします。 また、電子申告をしている場合は、e-taxの利用者識別番号と暗証番号、e-Ltaxの利用者IDと暗証番号を返還してもらうこと、メールボックスのメールアドレスの解除と転送設定の解除をしてもらいましょう。

佐原三枝子
佐原三枝子 兵庫県宝塚市

当事務所は税理士チェンジで来られたお客様が大半です。上記の引継ぎデータ以外に電子申告のパスワードも確認ください。 心優しい社長ほど、前任の税理士をお断りされるときは大きなストレスを感じられるようですが、 長くお世話になったという恩義と、これからの会社をどうするかということは別です。 社長が強く決断をされていれば、これまでに問題となったことはありません。

税理士ないとう事務所
税理士ないとう事務所 千葉県八千代市

「税理士を変更すると税務調査がある」との都市伝説もありますが、そんなことはありません。他方、税理士が変わることによって、同一の支払いでも使用する勘定科目が異なったり、会計処理が変更されたりすることがあります。変更後の税理士に、必ず従来の会計資料を提示して、従来の会計処理がどのようであった理解してもらうことが大切です。

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