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末期(まつご)の水とは?タイミングや作法から宗派による違いまで解説

最終更新日: 2022年11月15日

故人の口元を水で潤す儀式を末期(まつご)の水と言います。末期の水は家族や親族が亡くなってから行う儀式の1つです。

心を込めて故人を見送るためにも、末期の水の意味や由来、作法について理解しておきましょう。

末期の水とは?儀式の意味や由来

棺を覗き込む人

末期の水とは故人が亡くなった際に、綿やガーゼに水を含ませ、ご遺体の口元を湿らせる儀式です。儀式を行うことを「末期の水をとる」とも表現します。

読み方は「まつごのみず」です。終末の時期を意味する「まっき」ではなく、人生の終わりである死に際を意味する「まつご」と読みましょう。

死に際の水をとることから、「死に水(しにみず)」「死水(しにみず)」とも表現します。

末期の水はなぜ行う?

末期の水は、近年は亡くなった後が一般的ですが、以前は臨終の間際に行われていました。死に際に喉を潤す行為は、故人に「安らかに旅立ってほしい」という意味が込められています

またあの世では飲食ができないためや、命の源である水をとって生き返ってほしいという気持ちがあるため、穢れを清めるためなど、説はさまざまです。

由来はお釈迦様の逸話にある

末期の水の由来は仏教の漢訳「阿含経」の1つである、「長阿含経」に記されている故事が代表的です

末期を悟ったお釈迦様が、十大弟子の1人である阿難陀(アーナンダ)に、「口が乾いたので水を持ってきてほしい」と頼みましたが、阿難陀は用意できずにいました。

そのとき雪山に住む信心深い鬼神が現れて八種の浄水を捧げたため、お釈迦様は無事に水を飲み、安らかに入滅へ導かれたということです。

末期の水をとる流れと作法

お葬式・お通夜で布団を囲み故人を弔う遺族

末期の水をとる具体的なタイミングと、儀式の流れ、そして具体的な作法について解説します。

末期の水をとるタイミング

末期の水はご逝去後、自宅に安置したタイミングで行うのが一般的です。

病院で亡くなった場合は、エンゼルケアの一環として看護師が準備して行ってくれるケースもあります。自宅安置後も行う場合は、2度行うことになるでしょう。

末期の水をとるタイミングについて明確な決まりはありません。地域や病院、依頼する葬儀社によって異なるので、事前に行うタイミングを確認しておくといいでしょう。

末期の水に必要なもの

末期の水を行う際に必要なものは病院や葬儀社が用意してくれる場合が多く、遺族での用意は必要ありません。

もしご自身で用意したい場合は、以下を準備すると良いでしょう。

  • 飲料水
  • お椀や小皿など水を入れる容器
  • 割り箸
  • 脱脂綿
  • 輪ゴム
  • 遺体の顔を拭くための布

脱脂綿を割り箸の先に輪ゴムで括り、お椀や小皿に水を注いで故人の枕元に置いたら、準備は完了です。

末期の水をとる順番と作法

末期の水をとる順番は、故人と血縁の近い人からが一般的です。配偶者・子ども・親・兄弟姉妹・子どもの配偶者・孫・いとこ・叔父叔母・その他の親族の順番で行います。

家族がそろっていない場合や、子どもが小さい場合は、遺族で話し合ったり、病院や葬儀社のスタッフにアドバイスを求めたりして、臨機応変に対応しましょう。

儀式を行う一般的な作法は以下です。

  • 脱脂綿に少し水を含ませ、故人の口元へ持っていく
  • 左から右に上唇をなぞる
  • 右から左に下唇をなぞる

末期の水は宗派や宗教、地域で異なる

葬儀社の男性スタッフ

ご逝去後の最初の儀式となる末期の水ですが、宗派や宗教、地域によってしきたりが異なります。特徴的な例を確認しましょう。

浄土真宗では末期の水を行わない

お釈迦様の入滅が由来となっている末期の水ですが、仏教でも儀式を行わない宗派が存在します。浄土真宗はそのうちの1つです。

浄土真宗には亡くなった時点で直接極楽浄土へ導かれ、すぐに成仏できるという教えがあります。末期の水は死後の苦しみを和らげる目的で行うものですが、浄土真宗ではあの世で苦しみがないとされているため、必要ないのです。

しかし地域や葬儀の慣習として行われるケースもあるため、臨機応変に対応しましょう。

宗教や地域による違いにも注意

脱脂綿でなく樒(しきみ)の葉や鳥の羽を使って末期の水を行う地域もあるなど、慣習はさまざまです。また故人が好きだったお茶やお酒を使って、納棺の儀で再度末期の水を行うケースもありま。同じ飲み物を告別式で振る舞うことで、故人を偲ぶ宴席とすることもあるようです。

死を安息とするキリスト教では、末期の水を行いません。最後の晩餐にちなんだ「聖餐式(せいさんしき)」という、赤ワインとパンを供える儀式が行われます。

また死を穢れと考える神道では、脱脂綿ではなく榊(さかき)の葉を湿らせて行うのが一般的です。榊は神道において、神聖な植物とされています。作法は仏式と同様です。

慣習に詳しい葬儀社に依頼しよう

末期の水の儀式は地域や宗派によって、行うタイミングや内容が変わります。親族に確認してもよいですが、慣習に詳しい葬儀社に依頼すると、スムーズに葬儀を執り行ってもらえるため安心です

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末期の水の意味を理解し心をこめて見送ろう

棺に花を入れている場面

末期の水は家族や親族が亡くなってから、初めて行う儀式です。故人の口元を濡らす儀式には、見送る遺族のさまざまな思いが込められています。

末期の水には必ずこうしなければならないという、厳格な決まりはありません。宗教や宗派による違いや慣習、生前の好みなどにより、臨機応変に対応できます。

末期の水の儀式の意味を理解したうえで、心を込めて故人を見送りましょう。

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