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逝去の意味や使い方は?訃報のマナーも解説

最終更新日: 2022年11月17日

逝去(せいきょ)は身内以外の人が亡くなったことを、敬意を込めて表すときに使う言葉です。

人の死を表す言葉には他に「死去」や「永眠」などがありますが、身内が亡くなった時にどの言葉を使えばいいのか迷う方もいるでしょう。

それぞれの言葉の使い方とあわせて、訃報を送る際のマナーまで紹介します。

この記事を監修した専門家

HIROKO MANNER Group 代表/一般社団法人 マナー&プロトコル・日本伝統文化普及協会 代表理事
西出 ひろ子

「逝去」の意味と使う場面

喪服姿の女性の後ろ姿

逝去(せいきょ)にはどのような意味があり、誰に対して使えるのでしょうか。例文とともに確認しましょう。

逝去は尊敬を込めた言葉

逝去(せいきょ)は人が死ぬという意味を表す「逝」と、ある場所から離れ別の場所へ行くことを表す「去」で構成されています。

尊敬語のため、身内が亡くなったときには使えません。たとえば訃報を流すときに、亡くなったことを表す言葉として使うのには不適切です。

身内以外には、生前の関係にかかわらず使えます。たとえば知人の訃報に接したときや、芸能人が亡くなったことを知ったときに、お悔やみを伝えるために使用可能です。

尊敬の意味合いに加え、哀悼の気持ちを込められる言葉でもあります。

逝去を使った例文

「逝去」を使用する際の例文を紹介します。尊敬語のため「ご逝去」「逝去された」と使用しましょう。

  • 俳優の○○さんが、○月○日に逝去されました。
  • ご逝去の報に接し、ご冥福をお祈りいたします。
  • ○○様のご逝去を悼み、謹んでお悔やみ申し上げます。

身内が亡くなったことを表す他の言葉

緑の中喪服で空を見上げる女性

身内が亡くなったときには「死去」「他界」「永眠」「急逝」が使えます。それぞれの言葉の意味と、例文を見ていきましょう。

「死去」が表すのは死の意味のみ

人が亡くなったことを表す言葉で身内に使えるのは「死去(しきょ)」が代表的です。尊敬の意味は込められておらず、亡くなりこの世を去ったことのみを表します。「死去いたしました」といった言い回しで、訃報を流すときにも使用可能です。

家族や親族だけでなく同じ会社の社員が亡くなったときにも、他社へ伝えるときには身内と考え、逝去ではなく死去を使います。ただし亡くなった社員の家族に対しては、尊敬や弔意を示せる逝去を使用すると良いでしょう。

相手によって言葉を使い分けられるとスマートです。

「永眠」「他界」は身内にも身内以外にも使える

身内にも身内以外にも使えるのは「永眠(えいみん)」や「他界(たかい)」です。永眠は決して起きることのない永遠の眠りにつくという表現で、亡くなることを表します。

他界は死後の世界を表す言葉です。「他界する」という言い回しをすると、亡くなることを遠回しに伝えられます。

どちらの言葉も「死」を使わずに亡くなったことを伝えられる表現のため、訃報やお悔やみで使うと柔らかい印象になりやすいでしょう。

「急逝」は突然亡くなること

「急逝(きゅうせい)」は突然亡くなることを意味する言葉です。使えるのは突然亡くなったときに限られます。

たとえば以前から闘病している人や、年齢を重ね老衰で亡くなった人に対しては使用しません。ほんの数日前までは元気そのものであった人が、何らかの原因で亡くなったときには急逝を使えます。

「死亡」は訃報や葬儀では使わないのが一般的

「死亡」は事務的に人が亡くなった事実だけを伝える際に使われます。事故や災害で人が亡くなったニュースを報道するときや、死亡届といった書類などで使用される言葉です。

そのため亡くなったことを残念に思う気持ちや、慰める気持ちを表す訃報やお悔やみでは使いません。訃報やお悔やみでは、遺族や関係者の気持ちを込められる意味合いを持つ言葉がふさわしいでしょう。

身内が亡くなった際に使える例文

身内の不幸を伝える際の、一般的な例文を紹介します。口頭での連絡や親しい人へ伝える場合は「亡くなった」と直接的に伝えるケースが多いでしょう。

訃報や文章連絡では「他界」「永眠」など遠回しな表現が使いやすいです。

  • 実母の不幸のため、忌引き休暇を申請いたします。期間は○日から○日です。
  • 母が亡くなったため、○日から○日まで忌引き休暇を取得させてください。
  • ○日に母が死去いたしました。急なことで申し訳ありませんが、本日からしばらくお休みをいただきたく、お願い申し上げます
  • 昨夜、闘病中の母が他界いたしました。
  • ○月○日、○○が永眠いたしました。葬儀の日程は○○です。
  • 昨日、父が急逝しました。取り急ぎお知らせいたします。

訃報を流すときのマナー

電話する高齢男性

身内が亡くなった際には、親戚や関係者に訃報を流す必要があります。亡くなったことを伝える言葉と合わせて、訃報を送るマナーをしっておくといざという時に慌てないでしょう。

使う言葉に注意する

言葉によっては、訃報に使うとマナー違反とされることがあるため要注意です。

たとえば不幸が何度も起こることを連想させる「重ね言葉」は使いません。読み返して重ね言葉を使っていたら、以下のように言い換えます。

  • 重ね重ね→加えて・深く
  • たびたび→よく
  • くれぐれも→十分に・どうぞ
  • いろいろ→多くの
  • ぜひぜひ→ぜひとも

また不吉な言葉も言い換えた方が良いでしょう。

  • 終わる→結末を迎える
  • 浅い→深くない
  • 薄い→厚くない
  • 壊れる→変化する
  • 別れる→独立する・旅立つ

死や苦を連想させる「4」「9」なども使用を避けます

時候のあいさつや句読点を入れない

訃報では時候のあいさつを入れず、冒頭から本文に入りましょう。「あいさつを忘れるくらい強いショックを受けている」ということを示す意味があります。

また句読点を入れないのも訃報ならではでしょう。「葬儀が途切れることなくスムーズに終わるように」と願う気持ちを込めた表現です。

句読点を入れない分、空白や改行で読みやすくなるよう工夫します。

知らせる相手や順番

誰にどのような順番で訃報を伝えるかも大切なポイントです。以下の順番で連絡をとりましょう。

  1. 家族や親族、親戚
  2. 故人の友人・知人・仕事関係者
  3. 遺族の友人・知人・仕事関係者
  4. 故人の近隣住民

家族や親族には速やかに亡くなったことを伝えなければいけません。医師に危篤を告げられた時点で連絡しても良いでしょう。

故人と親しかった方にも、なるべく早くに伝えるのがおすすめです。

仕事の関係者へ訃報を流すのは、葬儀の日程が決まってからでもよいでしょう。訃報とあわせて2度連絡する必要がなく済みます。

誰に伝えれば良いか、あらかじめピックアップしておくと連絡漏れがなく安心です。電話で連絡する場合は伝える内容をメモしておくと、必要な情報を確実に伝えられます。

逝去後は葬儀社への連絡も忘れずに

棺と葬儀社のスタッフ

逝去されたら、訃報を流すだけではなく葬儀の準備を進める必要があります。葬儀社への連絡も忘れないようにしましょう。

納得のいく葬儀を行うために、葬儀社を選ぶ時に確認したい点を解説します。

本人の希望を確認する

生前に故人から葬儀について聞いているなら、希望を反映した内容にすると良いお別れにつながるでしょう。直接聞いていない場合でも、エンディングノートに葬儀の希望を書き残しているかもしれません。

また故人が自分で葬儀社へ生前予約をしているケースもあります。「自分の葬儀については自分で決めたい」と考えるタイプの方であれば、希望に合う葬儀社を自分で探しているかもしれません。生前予約している葬儀社がないかも確認します。

複数社から見積もりを取る

これから葬儀社を探す際には、複数社から見積もりをとって比較するのがおすすめです。複数社を比較すれば、予算や希望に合うところを見つけられます。

ただし亡くなってから葬儀社を探す場合、じっくり時間をかけて探す余裕はありません。限られた時間内で納得のいく葬儀社を探すにはミツモアが便利です。

最大5社の見積もりを一括で取得できるので、スムーズに比較検討ができるでしょう。チャットを使ったやり取りで、対応の良し悪しも判断可能です。

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逝去の意味を知り正しく使おう

境内で空を見上げる女性

逝去は亡くなることを表すと同時に、尊敬や弔意も示せる言葉です。使えるのは身内以外が亡くなったときのため、訃報を流すときには使えません。

他にも死去・永眠・他界・急逝・死亡など、亡くなることを表す言葉は複数あります。それぞれの意味と使えるシーンを押さえておくと、適切に使用できるでしょう。

身内の不幸で訃報を流す場合は、使用しない表現や連絡する順番といったマナーも確認しておきましょう。

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監修者:西出 ひろ子

HIROKO MANNER Group 代表
ウイズ株式会社 代表取締役会長
HIROKO ROSE株式会社 代表取締役社長
一般社団法人 マナー&プロトコル・日本伝統文化普及協会 代表理事

葬儀会社などの企業にて、お客様の心に寄り添う営業接客・接遇研修や、マナーコンサルティング、マナー研修を行う。「めざせ!会社の星」 (Eテレ)、「芸能人品格チェックスペシャル」 (ABC朝日)、「なないろ日和」(テレビ東京)などのテレビ番組にてお葬式や喪服のマナーについての出演、監修など多数。NHK大河ドラマや映画、CMなどでは超一流俳優や女優へのマナー所作指導実績数日本NO.1。

著書・監修
国内外でマナー本100冊以上。著者累計100万部以上のマナーの専門家。
  • 『お悔やみのマナー』 (アドレナライズ) 2013/9/24発行
  • 『知らないと恥をかく 50歳からのマナー』(ワニブックス) 2020/8/25発行
  • 『気くばりにいいこと超大全』(宝島社)2022/6/15発行

など多数

コメント
言葉はわかっているようで、実は本来の意味を知らずして使用しているケースが多々あります。『逝去』にもその使い方があり、誤った使い方をしてしまうと故人や身内に恥をかかせてしまうことになりかねません。
また訃報は突然のこと。悲しみの中、それぞれの立場で短期間に対応しなければいけないことがあるため、慌ただしい気持ちの中、つい失礼をすることもあるかもしれません。そうした事態を避けるためにも、知識を身につけることや、専門家にお任せするという選択も必要な時代ですね。