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エアコンがボタボタ水漏れする原因は?自分でできる対処法や防止策を解説

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最終更新日: 2024年06月28日

エアコンは正常に運転しているとき、内部で発生した水滴を室外に排出しています。しかし排水不良などが起こると、室内に水漏れしてしまいます。

この際、エアコンの水漏れ原因がドレンホースの詰まりであれば、比較的簡単に自分で対処することが可能です。またエアコン内部の汚れが原因になっていることもあるので、掃除するだけで改善できることもあります。

この記事で水漏れの原因と、それぞれの対処法を詳しく解説します。

エアコン(室内機)が水漏れしたとき最初にやることは?

エアコン(室内機)が水漏れしていることに気づいたら、まずは応急処置と、室外機から排水されているかを確認する必要があります。具体的な方法について、それぞれ詳しく見ていきましょう。

エアコン水漏れ時の応急処置の方法

水漏れしたエアコンを拭き掃除する女性の手元

エアコンの水漏れが発生した場合は、周辺が汚れてしまわないように簡単な応急処置をしましょう。

【応急処置の手順】

  1. エアコンの電源をオフにする
  2. コンセントから電源プラグを抜く
  3. 周辺の家具を動かす
  4. すでに漏れてしまった水を拭く
  5. 水漏れの原因にあわせた対策をとる

まずはこれ以上の水漏れを防ぐためにも、エアコンの運転を止めます。

電源をオフにしたら、感電を防ぐためにコンセントから電源プラグを抜きましょう。
またこのときコンセントや電源プラグが濡れている状態だと、感電するおれそがあります。周辺に水気を感じたら、触らずにブレーカーを落として対処してください。

周辺の家具を動かして水濡れを防ぎ、すでに濡れてしまった場所があるときはあらかじめ拭いておきます。

応急処置がひと通りできたら、水漏れしている場所にあわせた対策を取っていきましょう。

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室外機のドレンホースから排水されているか確認

エアコンの室外機周辺から出るドレンホース

エアコンから水漏れしたときは、室外機のそばにあるドレンホース先端を見て、排水されているか確認しましょう。

  • 排水できていない:ドレンホースが原因の可能性がある
    ⇒自分で対処できる可能性があります
  • 排水できている:エアコン内部、設置環境などが原因の可能性がある
    ⇒自分で対処できる可能性がありますが、エアコンが故障している場合もあるため要注意

排水できていない場合は、エアコン内部のドレンパン(受け皿)からドレンホースまでの排水経路のどこかで水が止まっています。詰まりがないか確認してみましょう。

排水がある場合は、エアコン内部や設置環境に水漏れの原因があります。
エアコン自体が故障している可能性もありますので、汚れの掃除したり、部品の劣化を確認したりして、念入りに確認してみましょう。

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エアコンの水漏れを放置し使い続けるリスク

運転中のエアコン

水漏れをそのまま放置すると、次のような悪影響を及ぼします。

  • 壁や床に水跡やシミができる
  • 壁内部が腐る
  • 漏電して火災が起きる可能性がある
  • カビの原因になる

表面部分の壁や床にシミができてしまうのはもちろん、壁の内側部分まで水分が染み込んで腐ってしまうことも。また電気系統から漏電して、最悪の場合は火災につながる恐れもあります。

さらにカビの発生原因となり、健康への悪影響が出てしまう可能性もあるでしょう。

エアコンの周りにも悪影響が及ぶ前に、掃除や修理などの対策を取ることが大切です。

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水漏れが発生しやすい箇所とは?

水漏れしているエアコン

原因がどこにあるのか分からないという場合、まずは「どこからどのように水漏れしているか」を正確に把握していきましょう。水漏れがよくみられる箇所について解説します。

吹き出し口の一部からポタポタ水漏れする

エアコンの吹き出し口から水がポタポタと落ちるときは、排水不良が原因だと考えられます。

ドレンパンは細長い受け皿のような形をしていて、片側はドレンホースという排水管につながっています。エアコンの配管が右から出ていれば右側、左から出ていれば左側が接続部です。

ドレンホース周辺が詰まると受け皿の水が溜まり、あふれて水漏れしてしまいます。

また珍しいケースではありますが、冷媒ガスが不足することでポタポタ水漏れすることもあります。

原因を特定するのが難しいため、プロのエアコン修理業者に点検してもらいましょう。

吹き出し口全体に水滴がついている

エアコンから水漏れしているときは、エアコン内部から水が出ているのか、それとも吹き出し口にたくさん水滴がついて落ちているのかを確認しましょう。

吹き出し口にポタポタと水が落ちている場合、フィルターや熱交換器(フィン)の汚れ、設定温度、風の当たり方などに原因があります。 

エアコンの風から水が飛んでくる

エアコンから水が飛んでくるときは内部や吹き出し口(ルーバー)、ドレンパンから水が飛んでいると考えられます。

上述した1.と2.が原因で水漏れが起こり、かつエアコンの風の強さによって水が飛ばされている状態です。

排水不良や設置不良、エアコンの使い方に問題がある可能性があるので確認して対処しましょう。

エアコン背面から水漏れしている

エアコン背面から水漏れしているときは、ドレンパン(受け皿)とドレンホースの接続部が緩んでいるかもしれません。

この場合はエアコンを分解しないと取り付け直すことができないので、プロのエアコン修理業者に修理を依頼しましょう。

なお雨が降っているときだけエアコンの背面が水濡れするようであれば、配管穴(スリーブ穴)の隙間から雨漏りしているというケースもあります。

配管穴を埋めなおすか、プロのエアコン修理業者に雨漏り調査をしてもらいましょう。

雨漏り調査・修理を業者に依頼する

室外機から水漏れしている

暖房運転中に室外機から水が出てくるのは故障や不調ではありません。正常に運転している可能性が高いでしょう。

室外機の熱交換器(フィン)に氷が付くため、エアコンは自動で「霜取り運転」をします。そして溶けた氷が水となり室外機から出る仕組みです。

もし冷房運転中に大量に水が発生している場合は、エアコン修理業者に点検・修理の依頼をしましょう

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【参考】メーカーが提供する水漏れに関する情報まとめ

メーカーはホームページで水漏れなどの故障時の情報を掲載しています。以下で主要メーカーの水漏れに関する情報をまとめたので、参考にしてみてください。

【一覧】エアコンが水漏れする原因と対処法

エアコンが水漏れする原因と対処法は下記表のとおりです。

水漏れの原因によって、自分で対応できるケースとプロ(エアコンクリーニング業者、修理業者、メーカー)に任せるべきケースに分かれます。

原因 対処法 自分で直せるorプロに依頼
1.ドレンホースにゴミやドロなどが詰まる、冬場に凍結している
  • 専用のパイプクリーナーを使う
  • 掃除機で詰まりの原因を吸い取る
  • 凍結をお湯で溶かし、寒冷地用エアコンを検討する
自分で直せる!
2.ドレンホースの排水口が跳ね上がっている、波打っている
  • 短くしても問題ない場合:ハサミやカッターで切る
  • 「ドレンホース跳ね上げ防止キャップ」を使う
自分で直せる!
3.ドレンホースの先端がふさがっている、つぶれてしまっている、水に浸っている
  • 土に埋もれて詰まっていないか確認
自分で直せる!
4.ドレンホースが逆勾配に持ち上がっている
  • 配管の勾配を調整しながら設置しなおす
プロに依頼すべき!
5.ドレンホースが室内機の左側から配管されている
  • 配管の勾配を調整しながら設置しなおす
プロに依頼すべき!
6.フィルターが汚れている
  • フィルターを掃除する
自分で直せる!
7.熱交換器(フィン)が汚れている
  • 熱交換器(フィン)を奥までしっかり洗浄
プロに依頼すべき!
8.ドレンパンが汚れている
  • ドレンパンを掃除する
プロに依頼すべき!
9.冷房の設定温度が低すぎる
  • 冷房の設定温度はあくまで適温を意識する
自分で直せる!
10.窓やドアを開けっ放しにしている
  • 部屋の換気は1015分程度にして窓やドアは閉める
自分で直せる!
11.エアコンが部屋の広さに適していない
  • 「畳数の目安」に合ったエアコンを購入する
自分で直せる!
12.冷房をこまめにオン・オフしている
  • 冷房の過度なオン・オフは避ける
自分で直せる!
13.吹き出し口(ルーバー)に冷風が当たりすぎている
  • 吹き出し口を上向きにする
  • 風向きを「自動」設定する
自分で直せる!
14.エアコン本体が傾いている
  • 室内機を正しく設置しなおす
プロに依頼すべき!
15.配管の緩みや雨漏り
  • 原因を把握して再設置
プロに依頼すべき!
16.マンションなどの気密性の高さ
  • 換気扇の設定を「強」から「弱」に変更
  • 窓を数センチだけ開けて風を入れる
自分で直せる!
17.冷媒ガスの漏れ・不足
  • 原因を正確に把握しガスを補充
プロに依頼すべき!
18.熱交換器(フィン)、ドレンパンの部品が破損・故障している
  • エアコンの内部部品を修理する
プロに依頼すべき!
 室外機が冷房を停止後または暖房中に水漏れする場合
  • 原因を把握して故障対応
プロに依頼すべき!

次章で、原因別の対処法について詳しく解説していくので、原因が既に判明している場合は、対応している箇所をご覧ください

【ドレンホース】エアコンが水漏れする原因と対処法

エアコンが水漏れする原因は、約8割がドレンホースの排水不良によるものと言われています。

まずは冷房・除湿の使用中にドレンホースの排水口を見て、正常に水が出ているかどうかを確認しましょう。
ドレンホースから水が出ていなければ、排水不良や設置不良かもしれません。

本章では詳しい原因別にそれぞれの対処法を紹介します。

1.ドレンホースにゴミやドロなどが詰まる、冬場に凍結している

エアコンのドレンホースから水が流れる仕組みと詰まりの原因

ドレンホース内部にゴミやドロなどが詰まっていると、排水できなかった水が逆流して室内機から漏れてきます。パイプクリーナーや掃除機を使って、詰まりの原因を除去しましょう。

対処法1.専用のパイプクリーナーを使う

ドレンホース用のパイプクリーナーを使って、ホース内で詰まっている虫の死骸や落ち葉などのゴミを吸引しましょう。1,000~2,000円前後で購入できます。

詰まりの原因が出てきた瞬間に、汚れた水がホースから排出されることがあるので、服や靴に汚水がかからないように気を付けてください。

【パイプクリーナーの使い方】

  1. ハンドルを押し込んだ状態のパイプクリーナーを、ドレンホースの排水口に差し込む
  2. ハンドルを引いて吸引する
  3. 詰まりの原因が取れるまで繰り返す

対処法2.掃除機で詰まりの原因を吸い取る

ドレンホースの掃除画像

「専用クリーナーを購入するのは面倒」という方は、まず掃除機で詰まりを吸い取れないか試してみましょう。

【掃除機で詰まり除去する方法】

  1. ドレンホースの排水口にタオルやガーゼなど薄い布を巻き、輪ゴムで固定
  2. ノズルを外した掃除機を当て、スイッチオン
  3. タオルと輪ゴムを外して、ゴミを捨てる

詰まりが取れた瞬間に水が出てくると、掃除機が水を吸い込んでしまい故障の原因になります。一気に吸い込むのではなく、こまめにスイッチをオンオフしながら、少しずつ吸引しましょう。

もしくはエアコンを2~3日運転させずに、ドレンホース内部が乾いた状態で吸引しましょう。

対処法3.凍結をお湯で溶かし、寒冷地用エアコンを検討する

冬場に詰まりがみられる場合、ホース内が凍結している可能性があります。温暖なエリアから寒冷地に引越してエアコンをそのまま使う場合に起こる可能性があります。

お湯で溶かして使用できれば問題ないのですが、頻繁に凍結が発生してしまう場合、寒冷地用エアコンの買い替えを検討する必要があるでしょう。

2.ドレンホースの排水口が跳ね上がっている、波打っている

エアコンのドレンホース先端が跳ねあがって水が溜まる、図解

ドレンホースが地面に着くほど長く伸びている場合は、排水口の近くが跳ねあがったり、波打ったりしている状態で水が溜まっているかもしれません。

短くしても問題ない場合はハサミやカッターで切りましょう。

ドレンホースの理想的な形は、地面に対して垂直にまっすぐ伸びていて、地面から5cm程度離れるようカットしてある状態です

先端が曲がっていなくても、途中で上に向いている部分やたるんでいる部分に水が溜まることもあるので、まっすぐに設置されているか確認してみてください。

排水口の近くまでドレンホースを伸ばしたい場合は、きちんと水が流れるように傾斜をつけて、地面に固定しましょう。

上画像のようなドレンホース跳ね上げ防止キャップを使うと、簡単に地面に固定できます。ネットショップやホームセンターなどで購入できるので探してみましょう。

3.ドレンホースの先端がふさがっている、つぶれてしまっている、水に浸っている

エアコンのドレンホース先端がせき止められて水が溜まる、図解

ドレンホースの先端がふさがってしまったり潰れてしまったりしていると、排水口から水が出ずに詰まって水漏れの原因となります

室外機の近くに植木鉢などがある場合は、ドレンホースの先端を踏んでつぶれていないか、土に埋もれて詰まっていないか確認してみてください。

またドレンホースが水たまりに浸っていると水圧が加わるため、内部が詰まっていなくても排水できなくなってしまいます。

4.ドレンホースが逆勾配に持ち上がっている

エアコンのドレンホースが逆勾配になっている、図解

ドレンホースが外に出る部分が逆勾配になってしまうと、水漏れの原因になります。エアコン内部の排水はポンプなどを使っているわけではなく、水が上から下へ流れていく単純な仕組みを活用しています。そのため配管が室外に向かって緩やかに下がっていないと、うまく排水できません。

配管の勾配を調整しながら設置しなおすには、配管穴を調整したり銅管を動かしたりする必要があるので、エアコンを取り付けた業者に連絡して修理を依頼しましょう。

新築物件のエアコンや買い替え直後のエアコンに多くみられるケースであり、保証期間内であれば無料で対応してもらえます。

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5.ドレンホースが室内機の左側から配管されている

ドレンホースは室外機の右側から配管されているのが基本です。左側から配管されている場合はエアコン室内機の裏側にドレンホースを通し、外へつながっています。

室内機の裏側を通るドレンホースは、勾配が取りづらかったり緩んで波打ったりしてゴミや水が溜まりやすく、水漏れを起こしがちです

水漏れを解消するにはドレンホースを設置しなおすことになるので、エアコンを取り付けた業者に連絡して修理を依頼しましょう。

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【エアコン内部】エアコンが水漏れする原因と対処法

エアコン 汚れがたまったフィルター

エアコン内部にホコリや汚れがたまることで通常よりも結露で発生する水が増え、水漏れの原因となる可能性があります。水漏れしやすい箇所別に紹介します。

6.フィルターが汚れている

フィルターが汚れていると、吹き出し口付近からポタポタと水滴が落ちてくることがあります

エアコンのフィルターがホコリで目詰まりすると空気の通りが悪くなり、冷房使用中の冷えた空気がこもって、エアコン内部に結露が発生しやすくなります。この結露による水滴が、吹き出し口付近からの水漏れ症状の一因です。フィルターが汚れていたら、まずは掃除してみましょう。

【フィルター掃除の手順】

  1. フィルターを取りつけたままで掃除機をかける
  2. フィルターを取り外してオモテ面のホコリを掃除機で吸いとる
  3. ウラ面からシャワーを当て、水洗いする
  4. (汚れが落ちない場合)中性洗剤をかけ、歯ブラシやスポンジなどでやさしくこする
  5. タオルなどでフィルターをはさみ、ポンポンと叩くように水気をとる
  6. 完全に乾くまで自然乾燥させ、フィルターを取り付けなおす

7.熱交換器(フィン)が汚れている

熱交換器(フィン)は、エアコンフィルター奥にあるアルミが何層にも並んだ部品のことです。

熱交換器(フィン)はエアコンから出る風の温度を調整しているので、冷房や除湿をしているときにはとても冷たくなっています。エアコン内部で結露が発生するのも熱交換器(フィン)部分です。

ゴミや汚れがたまることで排水ルートがそれてしまい、ドレンパンが受けきれなかった水が漏れてしまう可能性があります

基本的に熱交換器(フィン)に付着する汚れは、フィルターを通り抜けた小さなホコリやチリです。奥までしっかり洗浄しないと除去できないので、プロのエアコンクリーニングを依頼して対処してもらいましょう。

なおエアコン専用の掃除スプレーを使って自分で掃除することもできますが、エアコン内部が隅々までキレイになるわけではありません。洗剤が残ることでカビ発生する要因となり、結果として水漏れがひどくなったりする場合もあるので注意しましょう。

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8.ドレンパンが汚れている

ドレンパンは結露で発生した水を受け止め続けているので、カビや汚れが溜まりやすい場所です。汚れがひどすぎると排水を妨げてしまう可能性もあります。

ドレンパンが汚れていると水がドレンホースに排出されず、エアコンから漏れてきてしまうため、ドレンパンはきれいな状態を保ちましょう。

なおドレンパン掃除は、自分でおこなうと故障や破損の恐れがありますので、プロのエアコンクリーニング業者に依頼してください。

【使い方や設定】エアコンが水漏れする原因と対処法

エアコンをリモコンで操作する様子

「設定温度が低すぎる」など何らかの使い方が原因で、通常時よりも結露が多く発生して水漏れに繋がることがあります。

エアコンの使い方や設定を工夫して、水漏れが改善するかどうか確認してみましょう。

9.冷房の設定温度が低すぎる

冷房を16~19℃などの低すぎる温度に設定している場合、エアコン内部が水蒸気が水になる温度(露点)に達して結露が発生し、水漏れが起こりやすくなります

冷房の設定温度はあくまで適温を意識して、涼しい服装や室内の日よけ対策などの工夫をしましょう。

10.窓やドアを開けっ放しにしている

窓やドアを開けっ放しにした状態だと、室外の空気が流れこみ続けます。するといつまでも部屋が設定温度に達することができず、エアコンが長時間最大パワーで稼働を続けてどんどん結露水が溜まってしまいます。この結露水が水漏れの原因になることもあるでしょう。

部屋の換気は大切ですが、窓やドアを開ける時は1回あたり10~15分程度にしましょう。

11.エアコンが部屋の広さに適していない

エアコンには「畳数の目安」が設定されていて、部屋の広さに見合った能力に設計されています。そのため2~3部屋を開放して1台のエアコンを使用するなど、キャパシティ以上に稼働させると結露が発生し、水漏れしやすくなります。負荷がかかりすぎて劣化や故障する要因にもなるので注意しましょう。

12.冷房をこまめにオン・オフしている

電気代を節約するため、こまめに冷房をオン・オフしている方もいるのではないでしょうか。しかしそれが原因で水漏れしやすくなることがあります。

「内部クリーン機能」をオンにしている場合、冷房を停止したあとに自動で送風・弱暖房が運転します。つまり室温や部屋の湿度が一時的に上がるのです。

そこから短い間隔でもう1回運転すると、通常よりも室温と冷房との気温差が大きい状態になるので運転パワーも強くなり、結露が発生しやすくなります。

夏の日中はつけっぱなし運転のほうが電気代が安くなるケースもあります。エアコンの節電方法については以下の記事を参考にしてみてください。

13.吹き出し口(ルーバー)に冷風が当たりすぎている

吹き出し口(ルーバー)に冷たい風が当たりすぎると、周囲の水蒸気が冷やされて結露が発生します。

水滴がポツポツと付着して、エアコンの風で水が飛んだり下に落ちたりします。とくに運転開始時はエアコンがフルパワーで稼働するので、吹き出し口(ルーバー)も急激に冷やされます。

吹き出し口を上向きにすれば冷風が当たりにくくなるので、結露の改善につながります。もしくは風向きを「自動」に設定して、動きをつけてみましょう。

【設置環境】エアコンが水漏れする原因と対処法

エアコン 据付板 取り付け 取り外し

壁とエアコンとの隙間から水漏れするなど、設置環境に原因があるケースがあります。取り付け時は問題なくても、あとから設置不良に気づくケースも少なくありません。

エアコンを設置してから1年前後の水漏れであれば、設置不良の場合も考えられます。そのする場合はエアコン取付け業者に連絡しましょう。

14.エアコン本体が傾いている

エアコン設置時には「水準器」という道具を使って、平行に設置する必要しなければいけません。傾きがある状態で取り付けてしまうと、結露で発生した水が想定外の方向へ誘導されてしまい、ドレンホースからの排水がうまくいかなくなります。

天井や床に対して平行に見えても、家そのものが傾いている場合もあるため、プロによる点検が必要です。室内機を正しく設置しなおしてもらうよう業者に問い合わせてみましょう。保証期間内であれば、設置を担当した業者に無料で対応してもらえる可能性があります。

エアコンの取り付け位置の調整を依頼する

15.配管の緩みや雨漏り

エアコンの背面から水漏れするときは、ドレンパンとドレンホースとの接続が緩んでしまっているかもしれません。緩みがあると、ドレンホースから排水されるはずの水が緩んだ接続部から漏れてきます。

もしくは雨漏りしていることも考えられます。エアコンの後ろに配管穴がある場合、そのパテに隙間や亀裂があると雨水が吹き込んでくることがあります。

雨が直接入ってきていなくても、配管テープに染みた雨水が室内まで入るケースもあるでしょう。

また配管テープが外れるなどして銅管がむき出しになっていると、冷媒ガス(冷暖房の熱を送るガス)の冷たさで結露が発生してしまうことも考えられます。

いずれの場合も原因を把握して再設置する必要があるため、エアコン取りつけ業者に依頼してください。雨漏りの場合はリフォーム会社などに問い合わせて、「雨漏り調査」を依頼するのも良いでしょう。

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雨漏り調査を業者に依頼する

16.マンションなどの気密性の高さ

マンションなど気密性が高い場所では「気圧」によって水漏れが発生する場合があります

たとえば窓を閉め切って密閉された状態で、冷房と一緒に換気扇をつけると室内の気圧が下がります。その結果気圧の変化によって水が押し出され、水漏れの原因になるのです。

こういったケースでは換気扇の設定を「強」から「弱」に換えたり、窓を数センチだけ開けて風を入れたりすると改善できるかもしれません。

また通気口が塞がっているのであれば、開けることで密閉性を下げることもできます。

【部品の劣化】エアコンが水漏れする原因と対処法

むき出しになったエアコンの熱交換器(フィン)

エアコンは長期にわたり使う家電なので、当然不調や劣化も出てきます。

長年利用している際、水漏れする原因としては、冷媒ガス漏れや熱交換器(フィン)の劣化などが考えられます。

17.冷媒ガスの漏れ・不足

冷媒ガス(フロンガス)とは、室内から取り込んだ空気の熱を運ぶガスのことです。ガスを循環させている銅管が劣化したり破損したりしていると、その部分から冷媒ガスが漏れることがあります。

冷媒ガスが漏れると熱交換器(フィン)が正常に冷えなくなり、一部分に水が偏って水漏れが起こりやすくなります

なお冷媒ガスが漏れると熱交換の効率が悪くなるため、冷房・暖房の効きが悪くなるのも特徴です。をのため「エアコンの効きが悪いうえ水漏れもしている」という場合、冷媒ガス不足になっているかもしれません。

ガス漏れ・ガス不足の原因を把握するには専門知識が必要です。補充作業も難易度が高いので、プロのエアコン修理業者に依頼して調査しましょう。

18.熱交換器(フィン)、ドレンパンの部品が破損、故障している

熱交換器(フィン)、ドレンパンが破損している場合、結露が生じやすかったり、うまく排水されなかったりします。

熱交換器(フィン)はアルミ製の細い板なので、少し力をくわえただけで簡単に変形してしまいます。自分で掃除をしているときに気づかず変形させてしまい、結露水をうまく流せなくなることで水漏れの原因になっているかもしれません。

エアコンの内部部品を修理するには、メーカーに問い合わせるか、プロのエアコン修理業者に点検してもらいましょう。

なお10年以上使用している場合は、エアコンの買い替えも検討してみてください。

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【室外機】冷房を停止後または暖房中に水漏れする原因と対処法

エアコンの室外機とドレンホース

暖房運転時に室外機から水が出て「水漏れしている?故障?」と心配になった経験をお持ちの方もいるのではないでしょうか。結論、暖房時に室外機から排水されるのはエアコンの正常な動作である可能性が高いです

室外機内にも熱交換器(フィン)があり、冬になると室外機にある熱交換器(フィン)で発生した水が凍って霜が付きます。すると霜を溶かすために自動「霜取り運転」が始まり、溶けた霜が水や湯気となって屋外に排出されます。これが暖房時に室外機から出てくる水の正体です。

冷房使用中に室外機から水漏れしているように見えた場合も、ドレンホースからの正常な排水である可能性が高いです。もしくは雨天時にたまった雨水が、なにかの拍子に室外機から出てきている可能性もあります。

大量の水漏れが出ていないのであれば、正常運転の可能性が高いといえるでしょう。

室外機から大量に排水している時は故障の可能性

冷房の停止後や暖房中に大量に水漏れが発生している場合は、冷媒ガスの漏れや不足、室外機の故障も考えられます。大量の水漏れが気になったら修理業者へ相談してみましょう。

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エアコンの水漏れに対処できないときはプロの修理業者に依頼しよう

部品の故障や、配管内に隠れた部分の破損などは自分で対処できません。その場合はプロのエアコン修理業者に点検・修理を依頼しましょう。

効率的に修理を進めるためには「いつ・どういう状況で、どのくらいの水が、どこから漏れていたのか」といった水漏れしたときの情報をメモしておき、事前に伝えられるようにしましょう。

水漏れ修理の費用相場

ドレンホースの排水不良など、比較的簡単に直せるものであれば、費用相場は7,000~15,000円です

しかしオフィスや飲食店などに多い天井埋め込みタイプや、自動お掃除機能がついたエアコンなどは、一般的な家庭用エアコン(自動お掃除機能なし)よりも複雑な構造のため、相場よりも10,000円以上高くなるケースがあります。

配管を丸ごと取り換えたり、室外機内部の故障が原因だったりする場合は、費用がさらに高額になることも。

故障した部品によっては10万円を超える可能性もあるので、その場合はエアコンの買い替えを検討したほうが良いでしょう。

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水漏れ修理業者の選び方

エアコンの水漏れ修理を業者に依頼する場合は、以下のポイントを意識することで、失敗しない水漏れ修理業者選びが可能です。

  • 料金とサービスが相場と大きく乖離していないことを確認
  • 対応時間を確認する
  • 口コミをチェックする

水漏れ修理業者の提示する料金が相場を大きく上回っている場合は、悪徳業者の可能性もあるため、別の業者を探したほうが無難です。

また、日中は仕事などで忙しいという方は、24時間予約受付が可能な修理業者を選ぶと良いでしょう。

そして第三者的な意見を確認する意味で、口コミのチェックも欠かせません。

修理業者のHPに口コミが掲載されているケースもありますが、自社HPには都合の良い口コミしか掲載しないことがあります。そのため、ユーザーの率直な意見が確認できるミツモアなどのサービスで口コミをチェックしてみましょう。

水漏れ修理の口コミを確認する

賃貸物件のエアコン水漏れの修理費用は誰が負担する?

2階立て 賃貸アパート

事前に設置してあるエアコンの場合は大家や管理会社が負担

事前にエアコンが設置されていた賃貸住宅の場合、原則として大家や管理会社の管理不足により水漏れが発生したと判断されます。

そのため、修理費用は大家や管理会社側が負担することが多いでしょう。

自分で設置したエアコンの場合は自身が負担

一方自分で設置したエアコンの場合は自分の所有物であるため、自身で負担するのが一般的です。

ただし入居時の契約によって負担者が変わってくる場合もあるので、水漏れが発生した時点で大家や管理会社に連絡を入れましょう。

賃貸物件の費用負担については、以下の記事で詳しく説明しているので参考にしてみてください。

エアコンの水漏れを防止する方法

エアコン掃除 フィルターを外す前に掃除機がけ

水漏れによるトラブルを起こさないための予防として、定期的なエアコン掃除が大切です。

水漏れの原因を取り除き、安心してエアコンが使える環境を整えましょう。

1~2年に1回はクリーニングを業者に依頼する

本記事で解説した通り、エアコンが水漏れする原因のひとつとして「エアコン内部の汚れ」が挙げられます。1~2週間に1度は自分でフィルター掃除をおこない、大掃除の時期など1~2年に1回はプロのエアコンクリーニング業者に依頼するのがおすすめです

またドレンホースも、室外機と合わせて半年~1年に1回のペースで掃除してください

「自分で掃除するのは面倒」「もう何年もエアコンを掃除していない」という場合は、1度プロの業者によるエアコンクリーニングを検討しましょう。

プロにエアコンクリーニングを依頼した場合の料金相場

プロにエアコンクリーニングを依頼した時の料金相場を、以下の表にまとめました。

エアコンのタイプ 作業内容 料金相場
壁掛けエアコン(お掃除機能なし) 通常のエアコンクリーニング 8,000円~12,000円
完全分解洗浄 20,000円~30,000円
お掃除機能付きエアコン 通常のエアコンクリーニング 13,000円~18,000円
完全分解洗浄 25,000円~40,000円

完全分解洗浄を依頼する際にドレンパンまで分解してほしい方は、ドレンパンの分配が可能かどうか確認を行いましょう。

またクリーニングと一緒に消臭抗菌コートもオプションで付ければ、カビの予防もできます。健康被害のトラブルを避けることにもつながるでしょう。

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エアコンから水漏れしているのを見つけたら、原因を特定して自分でもできる対処法を試してみてください。自分では対処が難しい水漏れの時や、判断に迷った時は無理をせずプロに修理を依頼しましょう。

ミツモアならエアコンの症状に関する簡単な質問に答えるだけで、最大5社からの見積もりが無料で届きます。

料金だけでなく、実際に利用した人の口コミも比較できるうえ、実績なども確認することが可能です。スピーディに業者を比較できるので、検討から依頼までの流れがスムーズになるでしょう。

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