エアコンの暖房が止まる理由とは？霜取り運転の対策をしよう

暖房を付けていたのにエアコンが止まってしまった経験はありませんか？エアコンが止まる主な原因は霜取り運転です。

ここでは霜取り運転で暖房が止まってしまう回数を減らす方法や、エアコンの暖房が止まってしまう他の要因を解説します。

また故障していた時の修理費用や、部屋を効率よく暖める方法も紹介しているので参考にしてください。

暖房が急に止まる原因は霜取り運転

エアコンの暖房が止まる主な原因は霜取り運転です。ここでは「霜取り運転って何？」という疑問に答えつつ、霜取り運転中かどうか確認する方法を紹介します。

霜取り運転とは

冬場にエアコンの暖房が止まってしまう主な原因は「霜取り運転」です。霜取り運転とは室外機の熱交換器に付いた霜を溶かす機能を指します。

霜取り運転が行われている時は、霜を溶かすために暖房が使われる状態になっており、室内は暖まりません。エアコン自体は正常に機能していて故障ではないので、霜が溶けるまで待ちましょう。

霜取り運転中か確認する方法

では霜取り運転が原因かどうか確認するには、どうしたら良いのでしょうか。霜取り運転の特徴は以下の3つです。

霜取り運転中はエアコンのランプが点灯します。機種によっても異なりますが、一般的に運転ランプが点滅していたら霜取り運転中です。

また霜取り運転の際は「ぷしゅー」という音が鳴ることが多いです。故障ではないので安心してください。

霜取り運転は大抵5～15分で、霜を溶かしている間はルーバーが開いていても温かい風は吹きません。短期的に暖房が止まる分には異常ではありません。

霜取り運転の特徴に1つも当てはまらない場合は、他の原因を考えましょう。「霜取り運転以外でエアコンが止まる原因」で紹介している原因じゃないか確認してください。

暖房が止まる回数を減らす対策

寒い日にエアコンの暖房を使っていれば、霜取り運転をゼロにはできないでしょう。

しかし工夫によって霜が付きにくい状態を作れば、暖房が止まる頻度を下げられます。考えられる対策は以下の4つです。

ここではそれぞれの方法について詳しく解説します。自宅で使っているエアコンの状態・使い方を考えて適した対処法を判断しましょう。

設定温度を低くする

寒いときほどエアコンの設定温度を高くしがちです。しかし設定温度が高くなるほど屋内の冷たい空気を外に出す力が強くなり、霜が付きやすくなります。

エアコンの設定温度は18～22℃を目安にしましょう。霜取りの頻度だけでなくエアコンにかかる負担や消費電力も減らせるため、長期的に見て経済的なメリットもあります。

20℃前後では寒いと感じる場合は、「効率よく部屋を暖める方法」で紹介されている対策を取ってみてください。

定期的にフィルターの掃除をする

フィルターを汚れたままの状態で放置していませんか？汚れが付いた状態でフィルターを放置していると、エアコンが本来の力を発揮できなくなり、霜取り運転の回数が増えてしまいます。

毎日エアコンを使用している場合は、2週間に1回を目安にフィルターの汚れを取り除きましょう。

フィルターの掃除方法として最も望ましいのは水洗いです。面倒な場合は掃除機を使ってホコリを吸い取るだけでも問題ありません。時間が無い場合は専門業者に依頼すると良いでしょう。

雪が多い場所では室外機の位置を高くする

室外機の側面・下部が雪に埋もれてしまうと、エアコンが正常に動作しなくなってしまう恐れがあります。特に冬場の雪が多い地域では、室外機は可能な限り高いところに設置するのがおすすめです。

ただし室外機は非常に重いので、自分で高さを変えるのは危険です。大怪我を負ってしまう可能性もあるため、できるだけ業者に依頼して位置を変えてもらいましょう。プロに任せれば配管のつなぎ直しも正しく行ってもらえるので安心です。

また下記のような防雪フードを使用するのも良いでしょう。室外機に雪が直接付くのを防いでくれるので、霜取り運転の回数を減らすことができます。

エアコン自体を交換する

エアコンを交換すると、霜取り運転の回数を減らせるかもしれません。

おすすめは寒冷地エアコンです。寒冷地用エアコンは室外機の底にヒーターが内蔵されているため、霜取り運転からの復帰が早いです。また暖房機能が優れているので、霜取り運転が止まっても、長時間寒いおもいをせずに済みます。

またPanasonicからは、霜取り運転中でも暖房が止まらない機能「ハイブリットエネチャージシステム」が搭載されたエアコンが販売されています。購入を検討してみてはいかがですか？

やってはいけない対策

ここではやってはいけない対策方法を紹介します。エアコンの故障を招いたり、霜取り運転の回数を増やしたりしてしまうので気を付けましょう。

室外機にお湯をかける

霜を取るために室外機にお湯をかけるのは逆効果です。一時的に霜を溶かしたとしても、後々水滴が凍り付いてしまい、霜取り運転が再開する恐れがあります。

また室外機内部に水が侵入して、室外機自体が壊れてしまうかもしれません。

風よけをして室外機の吸い込み口をふさぐ

室外機の吸込み口をふさぐのは避けましょう。室外機の周りに植木鉢などを置いて風よけをしても、逆効果であることが多いです。室外機が、冷えた植木鉢の温度を気温と勘違いして霜取り運転を起動させてしまうからです。

また室外機から出された空気を再び吸い込んでしまう「ショートサーキット」の原因にもなります。ショートサーキットが起こると、屋外の熱を効率よく取り込めず、暖房機能が低下してしまいます。