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エアコンのドレンホースの掃除方法|詰まり解消のコツや汚れ防止策を解説

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最終更新日: 2024年04月23日

ドレンホースとは、エアコンの室内機から屋外へとつながっている排水ホースのことです。

運転時に発生する水を外へ排出する役割を持っており、エアコンに欠かせない部品のひとつです。

このドレンホースが汚れで詰まっていると、エアコンの水漏れに発展してしまうことも。またホースは使用とともに劣化するため、状態によっては交換も必要です。

この記事ではドレンホースの役割や掃除方法、交換方法について解説します。

エアコンのドレンホースとは?

エアコン室内機と室外機の構造

エアコンのドレンホースは、エアコンの室内機から屋外につながる細い排水ホースのことです。

ドレンホースは他の配管とともに室内機から屋外につながっています。他の配管は室外機に接続されていますが、ドレンホースは室外機の脇にホースの口が出ているはずです。

壁沿いに浮かせてあるケースや、地面を這わせているケースなど、設置方法はさまざまです。室内機からつながっている配管をたどると見つかります。

ドレンホースの役割は、室内機の内部で発生した結露水を屋外に排出することです。

エアコンを冷房や除湿モードで運転するときは、部屋のあたたかい空気を吸い込み、熱だけを排出して空気を冷やします。このときに温度差によってエアコン内部に発生した結露が、水受け皿(ドレンパン)に溜められ、ドレンホースを通って屋外に排出されるようになっています。

ドレンホースの状態をチェックしてトラブルの原因を突き止めよう

エアコンの室内機から水漏れしたり、嫌な臭いがしたりする場合、ドレンホースの不具合が原因となっていることがあります。

ドレンホースが以下の2点をチェックしましょう。

ドレンホースの先端が変な方向を向いていないか

エアコンのドレンホースにゴミが詰まっている図

ドレンホースの先端が正しい位置になかったり、ふさがっていたりすると結露水がうまく排出されず、水漏れや悪臭が発生します

また、先端が排水溝や悪臭のするゴミの近くにあると、ドレンホースを通って室内まで嫌な臭いが届いてしまうこともあります。

飛来物や虫の死骸などがドレンホースの先端をふさいでいないか、先端が上を向いたり排水溝に浸かっていたりしないかを確認しましょう。

この場合はドレンホースの周辺を掃除し、水が滞りなく排出されるようにドレンホース先端の位置を調整すれば、水漏れや臭いのトラブルは解決するはずです。

ドレンホースの内部にゴミが詰まっていないか

エアコンのドレンホースにゴミが詰まっている図

外から見ても問題がない場合は、ドレンホース内部にゴミや汚れが詰まっている可能性があります。

エアコンの室内機が吸い込んだ空気中のホコリが流れてきたり、屋外側からゴミや虫、枯れ葉が入ってきたりして詰まると、結露水が屋外に排出できなくなり、逆流した水がエアコン室内機側から水漏れしてしまいます。

加えて、ホコリやゴミが詰まった状態はカビや雑菌が繁殖しやすい環境です。ドレンホース内でカビが繁殖すると、室内にまで嫌な臭いが到達してしまうことがあります。

エアコンのドレンホースの掃除に使える道具

詰まってしまったドレンホースは、汚れを「かき出す」か「吸い出す」ことで掃除します。

ドレンホースの掃除に便利な道具を紹介します。

詰まりを吸い出す道具:詰まり取りポンプ・掃除機

ドレンホースの奥に詰まった汚れは、以下のような道具で吸い出すことができます。

  • ドレンホース清掃用ポンプ
  • 掃除機・布やタオル・輪ゴム

基本的には専用のポンプを使うのがおすすめです。ホームセンターや通販サイトで1,000~2,000円で購入できます。

多くの家庭にある掃除機で代用することもできますが、ドレンホース内部の水分が掃除機の中に入ってしまうと、故障の原因になるので注意が必要です。

詰まりをかき出す道具:ワイヤークリーナー

ホースの内側にこびりついてしまった汚れや、ホースの出口に近い汚れであれば、以下のような道具でかき出したほうが詰まりを取り除きやすいです。
  • 割りばし
  • 古い歯ブラシ
  • ワイヤークリーナー

いずれも強い力でこするとドレンホースを傷つけてしまうおそれがあります。割れて水漏れしたら交換するしかないので注意が必要です。

また、ワイヤータイプのクリーナーは、奥に入れすぎると取り出すのが大変です。無理して押し込みすぎないようにしましょう。

ワイヤータイプのパイプクリーナーは100均にも売っています。キッチンや洗面台の排水口を想定して作られており、長さは50~60cmと短めですが、入口付近であればドレンホースの掃除にも十分使えます。

パイプクリーナー(53cm)|ダイソー

エアコンのドレンホースを掃除する方法

エアコンの室外機と水を排出するドレンホース

ドレンホースの詰まりが疑われる場合、以下の流れで掃除を行いましょう。

  1. エアコンの電源プラグを抜く
  2. ドレンホースの排出口付近のゴミをブラシなどでかき出す
  3. ドレンホース内部のゴミをポンプや掃除機で吸い出す

1)エアコンの電源プラグを抜く

掃除中にエアコンが作動してしまうとケガや感電のリスクがあるので、電源プラグを抜いた状態で作業をしましょう。

電源を切っていても、掃除しているのを知らない家族や小さなお子さん、ペットが誤ってリモコンのスイッチを押してしまうことがあるかもしれません。

2)ドレンホースの排出口付近のゴミをブラシなどでかき出す

奥に詰まったゴミや汚れを吸い出す前に、排出口付近のゴミを古い歯ブラシや割りばしでかき出して取り除いておきましょう。

排出口付近にゴミが溜まっているだけであれば、この作業だけでドレンホースの流れが良くなり、水漏れが解消されることもあります。

3)ドレンホース内部のゴミをポンプや掃除機で吸い出す

ドレンホースの掃除用として販売されているポンプの使い方は以下の通りです。

  1. ポンプのノズルをドレンホースの排出口に差し込む
  2. レバーを押したり引いたりする
  3. 詰まったゴミ・汚れが取れるまで繰り返す

掃除機で代用したい場合は、以下の流れで作業を行います。

ドレンホースを掃除機で掃除する様子

  1. ドレンホースの排出口に布かタオルを巻きつけ、ゴムで止める
  2. 掃除機のノズルを排水口に当ててスイッチを入れる
  3. 水を吸い取る音がしたらすぐに掃除機のノズルを離す

ドレンホースが詰まって水漏れがしている場合、ホースの内部には汚れた水が溜まっていることが多いです。この方法を使うときは、掃除機の内部に水が入らないように細心の注意を払わなければなりません。

掃除機が水で濡れてしまうと故障や感電の原因になります。

ドレンホースが2本ある場合

ドレンホースは室内機用と室外機用でホースが分かれているため、2本あるのが基本です。冷房使用時は室内機用のホースから、暖房使用時は室外機用のホースから水が排出されます。

エアコン室内機の水漏れ解消は室内機につながるホースを掃除する必要があります。ただしどちらもゴミやホコリが詰まる可能性があるので、両方を掃除しておきましょう。

エアコンのドレンホースの掃除頻度

室外機の掃除頻度は年に1~2回が目安ですが、ドレンホースも室外機の掃除と同じタイミングでゴミが詰まっていないかチェックするのが理想です。

具体的には、エアコンの冷暖房を使い始める少し前の5~6月、10~11月ごろがおすすめです。

この時期に試運転と掃除をしておき、異常が見られたらエアコンクリーニング業者やエアコン工事業者に依頼しましょう。繁忙期に入ってしまうと予約がいっぱいでかなり待つ可能性があります。

参考:エアコンの室外機はお手入れが必須!自分でできる掃除のポイントを解説|日立 UP LIFE

エアコンのドレンホースが詰まるのを防ぐ方法

エアコンのドレンホース

ドレンホースの詰まりやエアコンからの水漏れには、ドレンホースの先端から虫が侵入していることが原因の場合もあります。

ドレンホースからの虫の侵入は、ホースの先端にカバーをつけるなどの簡単な方法で対応可能です。ここでは、家庭でできる3つの対策法についてご紹介します。

ドレンホースの入口をキャップや排水口ネットでふさぐ

ドレンホースの排出口に付ける「防虫キャップ」という製品があります。このキャップを付けていれば、ゴキブリなどの害虫はもちろん、ゴミや落ち葉が入り込むのも防止できます

防虫キャップは通販サイトやホームセンター、100均などで手に入ります。

自宅にあるもので何とかしたい場合は、排水口ネットやストッキングをかぶせてゴムで止めるという方法もあります。

ただし目が細かすぎると排水がうまくできず、粗すぎるとゴミが侵入してしまうことには注意が必要です。水を通すかどうか、ゴミが入らないかどうか確認しておきましょう。

ドレンホースを地面につけない

ドレンホースを地面につけると、虫やゴミがホース内に入る確率がとても高くなります。地面にホースがついてしまっている場合は、以下の2つの方法を試してみることをおすすめします。

  • ドレンホースが地面につかないように切る
  • ドレンホースを台に載せて浮かせる

ホースを切断すると聞くと先端にキャップをつけられなくなってしまうのでは?と考えるかもしれませんが、どの部分で切ってもキャップをつけられます。

ここで紹介した3つの方法は組み合わせることも可能です。ホース内の汚れや虫が酷い場合は、ホースが地面につかないように切断してからキャップをはめ、排水口用ネットを被せるなどの対策を行ってみてください。

室外機の周辺をこまめに掃き掃除する

ドレンホースが詰まる原因の1つは、外から落ち葉やゴミが侵入することです。

室外機の付近が汚れているとドレンホースにゴミが入ってしまう可能性も高くなります。定期的にほうきで掃いてきれいな状態を保っておきましょう。

エアコン室内機のフィルターを掃除する

エアコンの室内機は部屋の中の空気と一緒にホコリも取り込みます。

フィルターが詰まっていると内部までホコリが到達し、ドレンホースまで入り込んでしまいます。

エアコンをよく使う時期は、2週間に1回フィルターを掃除してホコリを取り除くのが理想です。

ドレンホースのメンテナンスにおすすめのグッズ3選

ドレンホースのお手入れをラクにするアイテムを3つ紹介します。

ゴミ・虫の侵入防止:防虫キャップ

ゴキブリなどの大きな害虫や、落ち葉などの大きなゴミがドレンホースに入り込むのを防げます。

ホースの排出口サイズに合ったキャップを購入し、先端に取り付けるだけなのでとても簡単です。

ただし、キャップの格子よりも小さな虫やゴミはすり抜けて入ってしまいます。

また泥などがキャップに付着して固まってしまうと、逆に排水できなくなって室内機のほうへ逆流し、水漏れが起こる可能性もあります。

定期的にキャップ周りの状態を確認し、必要に応じて掃除をしましょう。

エアコンのポコポコ音対策に「逆止弁」

ドレンホースに逆止弁を設置すれば、エアコンのポコポコ音を対策できます。

特にマンションなどの高気密住宅に多いエアコンのポコポコとした異音は、屋内と外の気圧差で生まれるもの。

逆止弁は外気がドレンホースから逆流するのを防ぎ、音を防止しながらスムーズな排水をサポートします。

ホースを切った後に逆止弁をセットしてビニールテープで巻くだけと取り付けも簡単。

ポコポコ音だけでなく、虫の侵入も防ぐことができる万能アイテムです。

マンションのベランダが水浸しになるのを防ぐ「排水レール」

排水レールを使用すれば、ドレンホースからの排水でベランダがビショビショになるのを防ぐことができます。

特にマンションのベランダに効果的で、排水によるシミの悩みも解決できるでしょう。

排水がレールの内側を伝ってそのまま排水溝まで流れるようになるので、きれいなベランダを維持することができますよ。

マンションで使用する際には、排水溝のふちを1cm程度超えるようにレールを設置するのがポイントです。

排水がベランダにたまってシミができたり、臭いが発生したりしている方におすすめの商品です。

ドレンホースが劣化している場合は交換がおすすめ

ドレンホースの耐用年数はエアコン本体よりも短いです。エアコンが問題なく動いている場合でも、ドレンホースが割れたり避けたりして、管から水漏れしてしまうこともあります。

ドレンホースの交換頻度は「3~5年に1回」が目安

ドレンホースは「3~5年に1回」を目安に交換するとよいでしょう。

ドレンホースは紫外線や材質の経年変化によって、どうしても劣化が進みやすい部品です。

劣化が進んで破損するとエアコンの水漏れに直結するため、寿命が来る前に定期的な交換を心がけるのがおすすめです。

ドレンホースの交換に必要な道具

ドレンホースの交換には次の道具が必要です。

  • 新しいドレンホース
  • カッターまたはハサミ
  • ジョイント
  • 配管用テープ

聞き慣れないものも多いかもしれませんが、どれもホームセンターやネットショップなどで購入できます。

ホースやジョイントは現在使用しているホースの口径や長さを確認してから購入する必要があるので、気をつけてくださいね。

ドレンホースの交換手順

ドレンホースの交換は次の手順に沿って行いましょう。

  1. 劣化したホースを外す または ハサミなどで切り取る
  2. ジョイントを差し込み、新しいホースを繋げる
  3. 接続した部分を配管用テープで固定する
  4. ホースが地面につかない様に長さを調節する

まずは劣化した古いホースを外すところからスタートします。

固定用のテープが巻かれている場合は取り除き、接続ジョイントがある場合はつなぎ目の部分から古いホースを外してください。

ジョイントがない場合はハサミでホースを切り落とします。

そしてジョイントを使って新しいホースをつなげたら、上から配管用テープを巻き付けていきましょう。

最後にドレンホースの先端を切って長さを調節します。ホースが地面についた状態だと虫が入ってくる可能性があるので、地面につかないような長さに切っておくのがポイントです。

作業が困難な場合は業者に依頼するのがおすすめ

ドレンホースが2階から伸びているなど、場合によっては自身での作業が困難な場合もあります。

自身での作業が難しいと判断したら無理をせず、業者に交換を依頼するのがおすすめです。

交換後はドレンホースの劣化を防止しよう

ドレンホースの劣化を防ぐ方法

ホースの交換後は、劣化を防止する必要があります。劣化防止の方法は、主に以下の2つです。

  • 耐候性のある素材のドレンホースに交換する
  • ドレンホースの先端にキャップやネットをかける

耐候性のある素材のドレンホースに交換する

ドレンホースの劣化を防ぎたい場合は、塩ビ製など耐候性の高い素材のホースに交換するのがおすすめです。

ドレンホースは外に設置されているため、比較的劣化しやすい部分です。特にプラスチック製のホースは紫外線の影響を受けやすく、破損や漏水する場合もあります。

紫外線によるダメージを抑えることができるため、ドレンホースを長く使用することができますよ。

ドレンホースの先端にキャップやネットをかける

ドレンホースの先端に虫を防止するキャップや排水口用のネットを被せることで、内部への虫やゴミの侵入を防ぐことができます。

虫やゴミの侵入はホースの劣化につながるので、交換を行った後はできる限りの対策を行って長持ちさせたいですね。

自分でドレンホースを掃除するのが難しい場合はプロに依頼しよう

エアコンクリーニングサービスにはドレンホースのみの洗浄メニューはないことが多いですが、必要に応じて詰まりの除去を行ってくれます。

エアコンクリーニング作業においては、室内機の掃除で洗い流した水をドレンホースから屋外に排出する必要があります。

ドレンホースが詰まっているとクリーニングができないので、プロの事業者は必ずドレンホースの状態を確認し、詰まっていれば取り除いてくれるでしょう。

エアコンクリーニングの料金相場

エアコンクリーニングをプロに依頼したときの料金の目安は以下の通りです。

メニュー 料金相場
壁掛けエアコン(お掃除機能なし) 7,000~12,000円
壁掛けエアコン(お掃除機能あり) 16,000~20,000円
室外機洗浄 3,000~5,000円

エアコンクリーニング業者を選ぶポイント

エアコンクリーニング業者を探すときは、複数の事業者の見積もりや口コミ評判を比較して選ぶのがおすすめです。

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