エアコンによって暖められた空気が部屋の上部に行ってしまい、設定温度に達したとエアコンが判断して暖房運転が止まってしまうことがあります。
サーキュレーターを使って空気を混ぜると、部屋中に暖かい空気が回るので効率的に部屋を暖められます。
エアコンの吹き出し口の角度を下にして、温かい空気が上に行かないようにするのも効果的です。
フィルターやエアコン内部が汚れている場合
エアコンの吹き出し口から出る空気が弱かったり、ぬるい場合はエアコンの内部が汚れている可能性があります。
自分で対処できる部分とそうでない部分があるので、まずは自力で掃除できる部分から対処しましょう。
フィルターをこまめに掃除する
エアコンのフィルターは自分で掃除ができる部分です。
こまめにフィルターを掃除すると付着したホコリを除去できるので、フィルターが目詰まりを起こしづらくなります。
フィルターがきれいなままであれば、空気の行き来を邪魔するものがありません。
掃除機や中性洗剤、古歯ブラシを使えば簡単に手入れができます。
フィルター掃除の詳しい方法は下記の記事をご覧ください。
エアコン内部クリーニングはプロに依頼する
エアコンの内部洗浄をするには分解と洗浄後の組み立てが必要です。
エアコンに関する知識や適切な工具などが必要なので、エアコン内部の洗浄はエアコンクリーニング業者に依頼してください。
料金の相場は一般的な壁掛けエアコンで1台あたり7,000円からです。
お掃除機能付きエアコンは1台あたり14,000円ほどの作業料金がかかるのが一般的です。
エアコンクリーニングの相場や業者の選び方については関連記事に詳細があります。
霜取り運転が作動している場合
暖房運転中は室外機からは冷たい風が吹きだしています。
この時熱交換器はとても冷えているので、熱交換器を通った空気中に含まれる水分が凍りついて霜が付着します。
霜がつきすぎると運転が止まるので、熱交換器を暖めて霜を溶かすのが霜取り運転です。
霜取り運転で暖房が止まってしまう場合の対処法は3つです。
4~15分ほど放置する
霜取り運転をしないと空気が吸い込めなくなり、暖房能力が大きく下がります。
そのため霜取り運転は作動したら止まらないように設定されていることがほとんどです。
霜取り運転が完了するまで待てば、また暖房を使えるようになります。
機種によって異なるものの、4~15分ほど置けば霜取り運転が完了します。
霜がつかないように設定温度を低くする
外気温と設定温度の差が大きければ大きいほど、エアコンが過剰に運転することになり霜がつきやすくなります。
一旦室温が高くなったのであれば、1~2度設定温度を下げても室内の気温は大きく変わらないです。
室内が十分に暖まったら設定温度を下げて、霜がつきづらくなるようにすると効果的です。
室外機の吹き出し口をふさがないようにする
暖房運転をしていると室外機から冷たい空気が吹き出されます。
室外機の吹き出し口の周囲に物が置いてあると、吹き出された冷たい空気を再び吸い込んでしまって霜がつきやすくなります。
自転車や植木鉢などが置いてあるのであればそれらをどかしてください。
豪雪地帯であれば雪かきが必要です。
効率よく暖房を使うために、室外機の周辺には既定の間隔を開けましょう。
室外機の周辺に物が置かれている場合
エアコンは室内機と室外機がセットになって運転します。
そのため室外機にも気を配る必要があります。
効率の良い運転のために気をつけたいポイントは以下の通りです。
メーカーが定める間隔を守って設置
エアコンの室外機の性能を最大限に発揮するには、メーカーが指定する設置間隔を守ることが重要です。
前後左右の間隔は守っていても、見落としがちなのが天板です。
効率よく空気の入れ替えをするには室外機上部も十分に開けてください。
メーカーによって異なるものの、おおむね以下の間隔を開けることを推奨されています。
前面…20cm以上
背面…5cm以上
左側…10cm以上
右側…30cm以上
四方弁が故障している場合
室外機の中には冷媒ガスの流れを変える「四方弁」というパーツがあります。切り替え弁と呼ばれることもあります。
四方弁の働きにより1台のエアコンで暖房機能と冷房機能の両方を使えます。
四方弁が故障すると冷媒ガスの流れをうまく変えられなくなり、暖房か冷房どちらかしか使えなくなる可能性があるので注意が必要です。
室外機の修理をしてもらう
四方弁は室外機の内部にあるので素人が分解して修理をすることはリスクが大きいです。故障したときは修理業者に依頼して直してもらいましょう。
四方弁を含め室外機になんらかの異常が発生した場合、エアコンのリモコンにエラーコードが表示されることが多いです。
リモコンにエラーコードが表示されているときは取扱説明書などを参照し、どのタイプの故障なのかをチェックしてください。
冷媒ガスが漏れている場合
冷媒ガスが漏れてしまった場合、「冷房は効いていたのに暖房が効かない」という事態になることが多いです。
ガス検知器を使えば簡単に冷媒ガスが漏れているかどうかを確認できます。ごくわずかな漏出量であっても検知できるものもあるので精度が高いです。
冷媒ガスの補充をしてもらう
冷媒ガスが漏れてしまった場合は修理業者に依頼して冷媒ガスを充てんしてもらわなければなりません。
継ぎ足しができる「単一冷媒」と継ぎ足し不可能な「二種混合冷媒」があることや作業難易度から、自分で冷媒ガスの充てんを行うのはおすすめできません。
冷媒ガスの充てんを依頼すると、15,000~25,000円ほどの料金がかかることが一般的です。
二種混合冷媒の補充を依頼したときは1度ガスを空にしなければならないので、真空引きやガス回収費用も追加でかかります。あわせて16,000~26,000円ほどが相場です。
エアコンクリーニング業者は相見積もりをして決めよう
暖房が効かない原因が内部の汚れにあるなら、エアコンクリーニングを依頼して洗浄するのが最も効果的です。
エアコンクリーニング業者を探すときは一括見積もりをして複数の見積書を手に入れ、比較検討をして決めると自分にあった業者を見つけやすくなります。
ミツモアは地域で活躍するエアコンクリーニング業者のうち、最大5社からの見積もりを手に入れられます。
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