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エアコンの暖房が効かない原因9つを確認! 状況別に対処方法を解説

最終更新日: 2024年12月12日

本記事では、エアコンの暖房が効かない原因を簡単に・現在の症状から確認する方法を紹介します。

エアコンがどのような状態かをチャート画像ですぐに探せるので、適切な対処方法をいち早く実行できます。

「スイッチを入れても温風が出ない」「いつの間にか停止していた」などの状況から抜け出すために、次の項目からすぐ確認してみてください。

エアコンの不調をプロに相談する

エアコンの暖房が効かない原因は9つ!チャートで簡単チェック

暖房が効かない原因をチェックできるフローチャート

暖房が効かないエアコンの不具合の原因が何か、サクッと確認できるフローチャートはこちらです。どのような原因で暖房が効かないのか、最大3つの質問に答えて理由を見つけましょう。

エアコンの暖房が効かないときに、症状別に考えられる原因と対処法は以下の通りです。

症状 原因・対処法
• 吹き出し口から暖かい風が出ている
• 特に足元が寒い
屋外の冷気が入り込まないように対策する
• 厚手のカーテンに替える
• 断熱シートを張る
• 隙間テープを貼りつける
• 吹き出し口から暖かい風が出ている
• 吹き出し口が上向きになっている
• 部屋の一部だけ暖かい
風向きを変えて暖かい空気を循環させる
• 空気の流れを作る
• エアコンから出る風が弱い
• エアコンからカビ臭い風が出る
フィルターやエアコン内部の掃除をする
• フィルターをこまめに掃除する
• エアコン内部クリーニングを依頼する
• 吹き出し口から冷たい風が出る リモコンの設定を見直す
• 正しい運転モードや温度に設定する
• 暖房運転中に突然温風が止まる
• 暖房運転中一時的に冷風が出る
霜取り運転が終わるまで様子を見る
• 4~15分ほど時間をおく
• 設定温度を下げる
• 吹き出し口からぬるい風が出る
• 吹き出し口から出る風の勢いが弱い
• 室外機から異音がする
室外機の周りに置かれているものを動かす
• メーカーが定める間隔を守って設置する
• 吹き出し口からぬるい風が出る 冷媒ガスの補充を依頼する
• 専門業者に冷媒ガスを補充してもらう
• リモコン操作を受け付けない
• 吹き出し口から風が出ない
エアコンや室外機の修理を依頼する

・本体(四方弁のパーツ)を修理してもらう
室外機の修理をしてもらう

対処法①屋外の冷気が入り込まないように対策する

エアコンからは暖かい空気が出ているにも関わらず部屋全体が暖かくならないのであれば、部屋に屋外の冷気が流れ込んでいる可能性があります。

たとえ窓を閉めていたとしても、ガラス部分からは冷気がたやすく入り込みます。室内の熱は全体の50%が窓から放出されるといわれているため、部屋を暖かくするだけではなく、いかに熱を逃さないようにするかも大切なのです。

この場合の対処法4つは以下の通りです。

比較的簡単にできる対処法が多いので、まずはこれらを試してみましょう。

参考:YKK AP 環境省

厚手のカーテンに替える

対策方法として、厚手のカーテンをかければ冷気が入りづらくなるので防寒対策になります。もしも丈が短いカーテンを使用しているなら、床につくくらいの長さに変えるだけでも体感温度が変わりやすくなるでしょう。

さらに防寒に気を使うのであれば、カーテンレール周辺からの冷気を防ぐことが大切です。

カーテンボックスやリターンカーテンを併用して、真冬の冷気を室内に入れないようにしましょう。

参考:YKK AP

断熱シートを張る

新しくカーテンを購入するのが難しいのであれば、それよりも安価な断熱シートの貼り付けがおすすめです。

断熱シートを張り付けると暖房で温めた空気が外に逃げにくくなるので、暖房効率が上がります。

断熱シートはホームセンターなどでも購入でき、透明のものだけでなく柄がついているものやキャラクターデザインのものがあります。

すぐに対策したいのであればプチプチ(気泡緩衝材)を張りつけても効果があります。

ただし見た目が悪いので、なるべく早めに断熱シートを購入して設置しましょう。

隙間テープを貼りつける

気密性が低い住宅であれば窓枠から冷気が入り込んでいることがあります。

サッシに貼りつける隙間埋めテープがおすすめです。

ネット通販であれば300円前後から購入でき、サッシに貼りつけるだけで簡単に冷気対策になります。

隙間風や冷気だけでなく、防音や虫対策にもなるので利点が多い対処法です。

窓の下にヒーターを設置する

逆に予算に少し余裕があるのなら、冷えの原因となる窓の近くにヒーターを導入するのも一つの手です。

窓の下へ置く専用のヒーターはおよそ数万円ほどですが、室内の冷え込みを和らげて快適に過ごすための手段として設置するのも良いでしょう。

なお、窓が結露している状態では効果が半減してしまうため、設置前には窓を拭いて、結露(水分)を取り除いてから設置してください。

対処法②風向きを変えて暖かい空気を循環させる

サーキュレーターの使い方

暖かい空気は部屋の高い位置に移動します。部屋の構造や風向きルーバーの位置など、様々な要因から温められた空気が高い位置に行ってしまうのです。

よって、エアコンの風を送る方向を下向きにすると部屋全体の暖かさが改善される場合があります。

また、サーキュレーターを導入するのも効果的です。部屋を暖める場合はサーキュレーターを部屋の中心へ置き、真上に向けて空気の流れを変えるように動かしましょう。

サーキュレーターを使って空気を混ぜると、部屋中に暖かい空気が回るので効率的に部屋を暖められます。

対処法③フィルターやエアコン内部の掃除をする

エアコンの吹き出し口から出る空気が弱かったり、ぬるい場合はエアコンの内部が汚れている可能性があります。

カビが分厚くこびりついていると内部のファンの動きに支障が出てしまいます。放置するとカラカラと空回りして、エアコンがうまく作動しなくなってしまうことも。

ご自身でで対処できる場合・自力ではむずかしい場合の両方が考えられるので、まずは容易に掃除できる部分から対処して様子を見ましょう。

フィルターをこまめに掃除する

エアコンのフィルターは自分で掃除ができる部分です。

こまめにフィルターを掃除すると付着したホコリを除去できるので、フィルターが目詰まりを起こしづらくなります

フィルターがきれいなままであれば、空気の行き来を邪魔するものがありません。

掃除機や中性洗剤、古歯ブラシを使えば簡単に手入れができます。

フィルター掃除の詳しい方法は下記の記事をご覧ください。

エアコン内部クリーニングはプロに依頼する

エアコンの内部洗浄をするには分解と洗浄後の組み立てが必要です。

エアコンに関する知識や適切な工具などが必要なので、エアコン内部の洗浄はエアコンクリーニング業者に依頼してください。

料金の相場は一般的な壁掛けエアコンで1台あたり7,300円からです。

お掃除機能付きエアコンは1台あたり14,000円ほどの作業料金がかかるのが一般的です。

エアコンクリーニングの相場や業者の選び方については関連記事に詳細があります。

対処法④リモコンの設定を見直す

暖房の効きが悪いと本体の調子が悪いのかと考えてしまうことが多いですが、リモコンに問題があることも少なくありません。

リモコンに原因がある場合は電池の交換や本体の買い替えなど、比較的安価に対応できることが多いです。

正しい運転モードや温度に設定する

久しぶりに使うときなどに意外と多いのが設定ミスです。

運転切替を押さないまま設定温度を変更してしまうと、「温度は間違っていないはずなのに暖かい風が出ない」と混乱してしまいがちです。

リモコンの表示パネルを確認し、正しい運転モードや温度に設定しなおしましょう。

リモコンが故障しているかチェックする方法

リモコン動作確認

リモコンが故障しているかどうかは簡単にチェックできます。AMラジオに向けてボタンを押しましょう。

ラジオからブブッと音が出たらリモコンは正常に動作していますが、音がしない場合はリモコンになんらかの問題があります。

電池を交換し、リセットボタンを押しても改善しないのであれば買い替えが必要です。

対処法⑤霜取り運転が終わるまで様子を見る

通常の暖房運転中、室外機からは冷たい風が吹きだしているため熱交換器がとても冷えています。霜が付着しているときは、熱交換器を通った空気中に含まれる水分が凍りついているのです。

霜がつきすぎると、熱交換器を暖めて霜を溶かす必要があります。

霜取り運転で暖房が止まってしまう場合の対処法は3つです。

4~15分ほど放置する

霜取り運転をしないと空気が吸い込めなくなり、暖房能力が大きく下がります。

そのため霜取り運転は作動したら止まらないように設定されていることがほとんどです。

霜取り運転が完了するまで待てば、また暖房を使えるようになります。

機種によって異なるものの、4~15分ほど置けば霜取り運転が完了します

霜がつかないように設定温度を低くする

外気温と設定温度の差が大きければ大きいほど、エアコンが過剰に運転することになり霜がつきやすくなります。

一旦室温が高くなったのであれば、1~2度設定温度を下げても室内の気温は大きく変わらないです。

室内が十分に暖まったら設定温度を下げて、霜がつきづらくなるようにすると効果的です。

室外機の吹き出し口をふさがないようにする

暖房運転をしていると室外機から冷たい空気が吹き出されます。

室外機の吹き出し口の周囲に物が置いてあると、吹き出された冷たい空気を再び吸い込んでしまって霜がつきやすくなります

自転車や植木鉢などが置いてあるのであればそれらをどかしてください。

豪雪地帯であれば雪かきが必要です。

効率よく暖房を使うために、室外機の周辺には既定の間隔を開けましょう。

対処法⑥室外機の周りに置かれているものを動かす

エアコンの室外機の性能を最大限に発揮するには、メーカーが指定する設置間隔を守ることが重要です。前後左右だけではなく天板上部にも何も置かないことが推奨されています。

また、室外機は屋外にあるため雪が積もりやすい点も見落としやすいポイントです。蓄積した雪によって冷え込み、温風がうまく出ないケースもあるため、そのままにしている場合は早めに除雪して取り除きましょう。

参考:Panasonic

エアコン室外機周りのスペースの取り方

前面…20cm以上
背面…5cm以上
左側…10cm以上
右側…30cm以上

関連記事:汚れた室外機は掃除すべき?エアコンの効きを良くする掃除方法を解説|ミツモア

対処法⑦冷媒ガスの補充を依頼する

冷媒ガスが漏れてしまった場合、「冷房は効いていたのに暖房が効かない」場合があります。冷媒ガス漏れが発生しているかどうかは、ガス検知器を使えば簡単に確認できます。

冷媒ガスが漏れてしまった場合は、修理業者に依頼して冷媒ガスを充てんしてもらわなければなりません。

なお、ご自身で冷媒ガスの充てんを行うのはおすすめできません。一言で「冷媒ガス」といっても「単一冷媒(継ぎ足しができる)」「二種混合冷媒(継ぎ足し不可)」があり、作業難易度が高いからです。

冷媒ガスの充てんは、15,000~25,000円ほどの料金が発生します。

二種混合冷媒の補充を依頼したときは1度ガスを空にしなければならないので、真空引きやガス回収費用も追加でかかります。あわせて16,000~26,000円ほどが相場です。

対処法⑧エアコンや室外機の修理を依頼する

これまで記載した症状に該当しない場合は、エアコン本体や室外機の不具合が起きている可能性が高いです。

エアコン本体や室外機に何らかの異常が発生した場合はエアコンのリモコンにエラーコードが表示されることが多いです。リモコンにエラーコードが表示されているときは取扱説明書などを参照し、どのタイプの故障なのかをチェックしてみましょう。

また、深刻な故障の原因の一つとして室外機の内部にある「四方弁」というパーツの不具合が挙げられます。

四方弁は冷媒ガスの流れを変えるパーツで、切り替え弁と呼ばれることもあります。四方弁により、1台のエアコンで暖房機能と冷房機能の両方を使えるので非常に大事なパーツです。

四方弁が故障すると冷媒ガスの流れをうまく変えられなくなり、暖房か冷房どちらかしか使えなくなる可能性があります。素人が分解や修理を行うのはリスクが大きいので、故障したときは修理業者に依頼して直してもらいましょう。

関連記事:エアコン修理はどこに頼むのが安い?平均費用と修理業者の選び方|ミツモア

エアコンクリーニング業者は相見積もりをして決めよう

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暖房が効かない原因が内部の汚れにあるなら、エアコンクリーニングを依頼して洗浄するのが最も効果的です。

エアコンクリーニング業者を探すときは一括見積もりをして複数の見積書を手に入れ、比較検討をして決めると自分にあった業者を見つけやすくなります。

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