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エアコンの結露を防ぐには?対策法と原因を解説

最終更新日: 2025年02月26日

エアコンの吹き出し口に結露が発生している場合、そのまま放っておくと水濡れのほか、カビによる健康被害を受けるリスクがあります。

すぐにできる結露防止策や、結露対策に有効な掃除方法を知って快適にエアコンを使いましょう。

エアコンに結露が発生する理由

エアコンは空気を冷やす家電なので、どうしても結露が発生してしまいます。

結露が発生するしくみや、水漏れになる原因をご紹介します。

エアコン内外の空気の温度差によって結露が発生する

エアコンの吹き出し口は気温差によって結露が発生しやすい

エアコンに限らず、結露は空気の温度差によって発生します。

エアコンの場合は、冷房運転で冷たい空気が吹き出し口から吹き出すときに、室内の温かい空気とぶつかります。

空気は温度が高いほど多くの水蒸気を含むことができるため、冷やされると空気中にいられなくなった水分が結露として吹き出し口やルーバーに付着します。

なおエアコン内部でも結露は発生しています。内部で発生した結露はドレンパンやドレンホースを通って屋外に排出されるため、水漏れなどの心配は基本的にはありません。

吹き出し口に結露が発生する原因はフィルターの汚れ

エアコンの吹き出し口に結露が発生する原因のひとつにフィルターの汚れが挙げられます。

溜まった汚れが邪魔をして空気の流れが悪くなることで、冷却された空気がエアコン内に滞留してしまいます。

すると吹き出し口付近で、室内のあたたかい空気とエアコン内で冷却された空気がぶつかって温度差ができ、結露が発生します。

対処法はフィルターの掃除です。こまめにフィルター掃除をすることで、結露の発生を抑えられます。

室内の配管に結露が発生することがある

エアコンの室内機と室外機は配管によってつながれています。

室内を通っている配管は断熱材で包まれているため、通常は結露が発生しないようになっています。

しかし施工不良によって断熱処理が不十分であったり、経年劣化によって断熱材が破損したりすると、室内の配管に結露が発生し、水濡れや水漏れの原因になります。

室内配管に結露が発生した場合は、建物の構造にも大きな悪影響を及ぼすこともあります。

室内配管の結露に気づいた場合はなるべく早くエアコン修理の専門業者に連絡を取り、適切な対処を行いましょう。

エアコンの不調を修理する

大量に水漏れしている場合は原因は結露でないことがある

エアコンの室内機から大量に水漏れが発生している場合、原因は結露だけではない可能性が高いです。

原因は2通り考えられます。

原因1:エアコン内部に汚れが溜まっている

エアコン内部に埃が蓄積され配管への水の流れをせき止めた結果、大量の水がエアコン内部に溜まります。このとどまった水が吹出口から漏れ出ている場合があります。

その際はエアコンの中をしっかり掃除して埃を取り除くことが第一です。

汚れを取り除く際に部品を傷つけたり、濡らしたりすると故障の原因になる部品もあります。汚れがひどい場合や取れない場所に埃が溜まっている場合は、プロのクリーニング業者に掃除を依頼するのがおすすめです。

原因2:排水が逆流している

エアコン内部で発生した結露水(ドレン水)は、ドレンパンに溜まったあとドレンホースを通って屋外に排出されます。

ドレンホースがねじれていたり、ゴミなどが詰まっていたりすると排水がスムーズに行われません。

排水が逆流し、室内機から大量の水がこぼれることになります。

エアコンから大量の水漏れが起きた場合は、室外機横のドレンホースにゴミが詰まっていないか、ホースがねじれていないかなどをチェックしましょう。

すぐにできるエアコンの結露防止法4選

エアコンの結露に気づいたときにすぐにできる、結露対策方法を4つご紹介します。

① 設定温度を高くする

設定温度と室温の差が大きいほど、大量の結露が発生します。

エアコンを使うときは、使い始めは28度など高めの温度に設定しておき、徐々に設定温度を下げるようにすると結露の発生を抑えられます。

② 風量を「強い」に設定する

結露の発生を抑えたいのであれば、運転開始直後は風量を「強い」にすることをおすすめします。

風量を強くすることで、より短い時間で部屋全体を冷やすことができるため結露の発生を抑えられます

サーキュレーターや扇風機を併用し、空気を循環させるようにすると、さらに早く室内の温度を下げられます。

③ 「内部クリーン」「送風」モードで室内機内部を乾燥させる

内部クリーンや送風モードを使うことで、エアコンの室内機内部を乾燥させられます。

エアコン内部を乾燥させると結露を蒸発させられるだけではなく、カビの発生も抑止できます。

エアコンを使い終わったあとは10~15分ほど送風モードを使いましょう。機種によっては自動で宋風モードに切り替わるものもあります。

④ ルーバーの角度を上向きにする

エアコンのルーバーに結露が付着して水が垂れてくる場合は、ルーバーの角度を上向きにしましょう。

ルーバーの角度を変えることでエアコンから吹き出す冷たい空気があたる面積が変化し、結露が付着しづらくなります

またルーバーが上向きであれば、結露が付着しても床に落ちづらくなるので水濡れをある程度予防できます。

ルーバーの角度はエアコンのリモコンで変更できます。

エアコンの結露対策には掃除も有効

エアコンが結露することそのものは防げないものの、結露水がエアコンから出てしまうことは掃除によって解決できます。

特にフィルター掃除はこまめに行うことで、エアコン内部が汚れるスピードを遅くすることも可能です。

① 月に1度はフィルターを掃除する

月に1回を目安にエアコンのフィルター掃除を行いましょう。基本の掃除手順は以下の通りです。

  1. エアコンの運転を停止し、電源プラグを抜く
  2. 本体カバーを開く
  3. 掃除機でフィルターのホコリを吸いとる
  4. フィルターを外し、表側に掃除機をかける
  5. フィルターを装着し、本体カバーを閉める
  6. 電源プラグを差し込む

水洗いは汚れがひどい場合に行いましょう。水洗いをする場合の手順は以下をご参照ください。

  1. エアコンの運転を停止し、電源プラグを抜く
  2. 本体カバーを開く
  3. 掃除機でフィルターのホコリを吸いとる
  4. フィルターを外し、表側に掃除機をかける
  5. フィルターの裏側からシャワーで水をかける
  6. 中性洗剤を付けたスポンジで優しくこすり洗いをする
  7. シャワーで洗剤を流す
  8. 風通しの良い日陰で乾燥させる
  9. フィルターを装着し、本体カバーを閉める
  10. 電源プラグを差し込む

フィルターの水洗いは半年に1度を目安に行うと、フィルターがきれいな状態を保てます。

② 定期的に冷却フィン(熱交換器)を掃除する

冷却フィン(熱交換器)などエアコンの内部洗浄をする目安
リビングやキッチンなど使用頻度が高い部屋のエアコン:1年に1回
寝室や子供部屋などに設置されているエアコン:2年に1回
カビ臭さが気になったら内部でカビが繁殖している可能性が高いので、すぐにエアコンクリーニングを依頼しましょう。

エアコン内部にある冷却フィン(熱交換器)はホコリなどの汚れが溜まりやすい形状をしています。さらに発生した水滴により湿気を含んだ取り除きづらい汚れが付着しやすいです。

エアコンクリーニング、内部洗浄
エアコンのフィンをクリーニングしている様子

定期的に冷却フィンを洗浄することで、冷却フィンに汚れが溜まりづらくなり、結露水の排水がスムーズに行われるようになります。

ただし冷却フィンを自力でクリーニングする難易度は高いです。できるだけプロにエアコンクリーニングを依頼するようにしましょう。

エアコンクリーニングの頻度の目安は1~2年に1回です。

リビングに設置されているエアコンなど、使用頻度が高いものは1年に1回エアコンクリーニングを行うことをおすすめします。

冷却フィンを含むエアコン内部のクリーニングはプロに依頼しよう

エアコンクリーニングの費用相場
壁掛けエアコン:7,000~12,000円
お掃除機能つき壁掛けエアコン:16,000~20,000円

冷却フィンを含むエアコン内部の清掃はプロにエアコンクリーニングを依頼しましょう。

エアコン内部を掃除するスプレーが販売されているものの、スプレーの洗浄液を流しきれずにかえって汚れを増やしてしまったり、濡らしてはいけない部分を濡らして故障させてしまったりとリスクが伴います。

エアコンクリーニング業者にクリーニングを依頼することで、故障などのリスクが少なく、エアコン内部の隅々まできれいに洗浄してもらえます。

エアコンクリーニングで内部洗浄をしてもらう

エアコンの結露を放置するリスク

エアコンの結露を放置することには2つのリスクがあります。

カビが発生し健康に悪影響を及ぼす

カビは20~30度、湿度80%以上、ホコリやチリなどの栄養が多い場所で繁殖します。エアコン内部はカビが繁殖しやすい環境です。

エアコンの結露を放置すると、エアコン内部でカビが繁殖してしまいます。

エアコン内部でカビが繁殖していると、エアコンから出る風にもカビの胞子が大量に含まれています。

カビの胞子を吸い込むと気管支炎や夏型肺炎を発症したり、皮膚につくとアレルギーの原因になったりします。

健康に悪影響を及ぼすので、エアコンをつけたときにかび臭さが気になるようになったらすぐにエアコンクリーニングを依頼しましょう。

電装部に浸水しエアコンが故障する

エアコン内部には電装部という水濡れ厳禁のパーツがあります。

エアコンの排水経路が詰まっていた場合、結露水が電装部を濡らしてしまう可能性があります。

電装部が濡れるとエアコンが故障してしまいます。

修理よりもエアコンクリーニングのほうが安上がりになるケースが多いので、エアコンからの水漏れに気づいたらなるべく早くエアコンクリーニングを依頼することをおすすめします。

エアコンの結露防止にはエアコンクリーニングがおすすめ

エアコンの結露を防ぐためには、設定温度を調整するなどのほかにも定期的な掃除が効果的です。

エアコン内部は自分で掃除するリスクが大きいので、プロにエアコンクリーニングを依頼しましょう。

エアコンクリーニング業者を探すときは、相見積もりを取ってサービスと料金を比較検討しましょう。

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