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エアコンのカビは気にしすぎなくても大丈夫?掃除方法や防止策を解説

最終更新日: 2024年11月07日

エアコンに生えたカビを放っておくと病気になると言われても、今まで病気になったことがないといまいち実感が沸かないでしょう。

人によってはエアコンのカビを気にしすぎているのではと思うかもしれません。

エアコンのカビを放置するリスクや健康的に過ごすために理想的な掃除の頻度をご紹介します。

エアコンのカビ汚れについてプロに相談する

エアコンのカビは気にしすぎなくてもいいって本当?

エアコンから出る風がカビ臭くても、ニオイを我慢すれば問題ないと考えていませんか?

今までエアコン内部の洗浄をしたことがないと、わざわざお金を出してプロのエアコンクリーニングを受けようとは思えないでしょう。

しかしエアコンに生えたカビを放置することは百害あって一利なしです。

気にしすぎて過剰な洗浄を行う必要はありませんが、気になることがあるのならエアコンクリーニングを受けましょう。

エアコンのカビを放置するリスク

エアコンに生えたカビを放置することには以下に挙げる5つのリスクがあります。

これらのリスクの原因はカビが生えたことだけではなく、エアコン内部でカビが繁殖してしまう環境に起因するものもあります。

いずれにせよエアコンのカビを放置しても良いことはないと分かるでしょう。

健康面に悪影響を及ぼす

内部でカビが繁殖している場合、エアコンから出てくる風にはカビの胞子が大量に含まれている可能性が高いです。

空気中に漂うカビの胞子を吸い込んでしまうと、気管支ぜんそくや夏型過敏性肺炎などの呼吸器疾患を発症するリスクがあります。

また皮膚につけばアトピー性皮膚炎、目の周りや粘膜に付着すると結膜炎など、様々な病気の原因となります。

カビが原因となる病気の例

  • 気管支ぜんそく
  • 夏型過敏性肺炎
  • アレルギー性気管支肺アスペルギルス症
  • アトピー性皮膚炎
  • アレルギー性結膜炎

普段は症状がなくても、免疫力が下がった状態でカビを吸い込んでしまい発症する例もあるので注意が必要です。

エアコンの運転効率が低くなる

エアコンは空気中の風を取り込み、温湿度を調整して吹き出します。

内部がカビが繁殖できる環境ということはカビの栄養となるホコリや汚れがたくさんあることを示します。

ホコリなどによって風の通り道がふさがっている場合、効率よく風を行き来させられません。

すると同じ設定温度であったとしても余計にパワーが必要になり、効率が下がってしまいます

電気代が高くなる

エアコンの稼働効率が下がるということは設定した室温にするために余計な電気代がかかると言い換えられます。

環境保護やエコの観点からはもちろんのこと、世界情勢により電気代が上がったことを鑑みると節約できる部分は節約した方が良いのは言うまでもありません。

エアコンの故障確率が上がる

フィルターや冷却フィンはエアコン内部で風が通るパーツです。

これらのパーツがホコリなどで汚れていると風を効率よく通せず、同じだけの風量を出すためにより多くの出力が必要になります。

出力過剰の状態で稼働させていると部品の消耗や劣化が速くなり、故障を誘発します。

エアコンから水漏れが発生する

冷房モードや除湿モードを使うとエアコン内部に結露水が発生します。

通常結露水はドレンパンに溜まり、ドレンホースを通って屋外に排出されるので普段意識することはありません。

しかしホコリや汚れによって結露水がスムーズに排出されないと、水が逆流し吹き出し口などから漏れてしまいます

家具や家電を濡らしてしまい傷むなど、トラブルが発生するので注意が必要です。

エアコンにカビが生える3つの原因

エアコン内部に限らず、カビが繁殖しやすい条件は以下の通りです。

エアコンの内部はこの3つの条件を満たしやすいので、適切な手入れをしていないとすぐにカビが繁殖してしまいます。

エアコン内部の温度

エアコン内部では空気を暖めたり冷やしたりするので、カビが生えやすい温度になりやすいです。

カビが生えやすい温度は20~30度です。

夏場、冷房運転をしているとエアコン内部はちょうどカビが繁殖しやすい温度になります。

エアコン内部の湿度

水分を含んだ暖かい空気が冷却フィンで冷やされると結露水が発生します。

部屋の温度を下げる冷房や空気中の湿度を取る除湿モードを使うとエアコン内部の湿度は高くなります。

カビは温度が低くても一定以上の湿度があれば繁殖できるので、湿気を取り除くことがカビ対策では重要です。

エアコン内部にたまったホコリや汚れ

エアコンが取り込む室内の空気にはたくさんのホコリや髪の毛などのゴミが含まれています。

空気と共に取り込まれたホコリなどは主にフィルター部分に集まります。

温度や湿度といった繁殖条件を満たしやすいので、エアコンの内部でも特にフィルターはカビが生えやすいパーツです。

エアコンの一部パーツは自分で掃除ができる

エアコンにはカビが生えやすい部分がいくつかありますが、フィルターと吹き出し口は自分で掃除ができるパーツです。

こまめに掃除をすればカビが生えにくくなり、もし生えたとしても早い段階で対処できます。

早い段階で対処ができれば気管支ぜんそくやアトピーなどの発症リスクを抑えられます。

フィルター

エアコンのフィルターは空気中に含まれるホコリなどが集まってくるので、ホコリを栄養にしてカビが繁殖しやすいです。

フィルターは前面カバーを開けると1番最初に見えます。掃除機を使ってホコリを取り、水洗いで汚れを落としましょう。

エアコンのフィルター掃除について、関連記事もご確認ください。

吹き出し口

エアコンの風が出てくる吹き出し口も水分やホコリなどがありカビが生えやすいです。

吹き出し口のカビは雑巾で拭き取れますが、内部に水が入らないように注意してください。

エアコン吹き出し口の掃除方法について、関連記事に詳細があります。

塩素系洗剤・エアコン掃除スプレーは使わない

エアコンに生えたカビを除去するためにカビキラーなどの塩素系洗剤や漂白剤、エアコン掃除スプレーを使いたくなるかもしれませんが推奨しません。

塩素系洗剤・漂白剤はエアコンの部品を劣化させてしまう可能性があることと、完全に洗い流せないと目やのどなどにダメージを与える可能性があります。

エアコン掃除スプレーも液剤が流しきれず、かえってカビを繁殖させて逆効果になることが多いので注意しましょう。

エアコンクリーニング業者に依頼した方が良いパーツ

フィルターより奥にあるパーツを掃除したいのであれば、独力で行うのではなく業者にエアコンクリーニングを依頼しましょう。

自己流で分解したり掃除をしたりすると、故障や発火など事故やトラブルの原因になります。

エアコンクリーニング業者に洗浄を依頼した方がよいパーツは以下の3つです。

これらのパーツはいずれもエアコンの奥の方にあり、取り出すためには分解が必要です。

エアコンの分解・組み立ては難易度が高いのでプロに任せた方が安全かつ効果的に洗浄できます。

冷却フィン

冷却フィンはフィルターの奥にあるアルミ製のパーツです。

アルミ製でとても柔らかく、簡単に変形してしまうのもあり自分で掃除するのには向いていません。

またアルミが塩素系洗剤に触れると腐食します。

塩素系洗剤や漂白剤でエアコン掃除をすると、フィンが腐食してしまう可能性があるので使わないようにしましょう。

冷却フィンや掃除方法について知りたい方は関連記事もご覧ください。

送風ファン

冷却フィンの奥には送風ファンがあります。

送風ファンが回転すると空気がエアコンの外に出され、冷たい空気が吹き出し口から出ます。

ここも自分で掃除する難易度が高く、故障するリスクもあるのでなるべくプロのエアコンクリーニングで洗浄してもらいましょう。

エアコンのファンについてもっと知りたい方は関連記事をご覧ください。

ドレンパン

ドレンパンは冷却フィンで発生した結露を受けて、ドレンホースを伝って外に排出するためのパーツです。

基本的にはフィンのすぐ下に設置されています。

機種によっては本体と一体型になっていることもあるので、そのタイプは業者に依頼しないと掃除ができません。

ドレンパンについての詳細な説明は関連記事をご参照ください。

エアコン内部にカビを生やさないための予防策

せっかく掃除やエアコンクリーニングで内部のカビをきれいにしたとしても、カビが生えないよう予防策を取らなければまたカビが繁殖してしまいます。

手軽にできるカビ予防策は以下の5つです。

普段から対策をすることでカビの繁殖スピードは抑えられます。

いきなりすべての対策を始めようとするのではなく、無理せずできる範囲から始めるようにしましょう。

冷房・除湿モード使用後は送風運転をする

冷房や除湿運転をしたあとはエアコン内部の湿度が大幅に上がります。

空気を冷やすときには大量の結露が発生するためです。

湿度が高いまま放置してしまうとカビが繁殖してしまいます。送風モードを30~60分ほど使い、内部を乾燥させましょう

送風運転について詳しくは関連記事をご覧ください。

内部クリーンモードを活用する

エアコンの機種によっては内部クリーン機能がついています。

お掃除機能付きエアコンと混同しがちですが、内部クリーン機能はエアコン内部を乾燥させてカビの発生を抑制するものです。

運転終了後に自動で内部クリーンが始まる機種もあるので、電源を切った後も動いているからといって強制終了させないように注意してください。

エアコンの内部クリーン機能について詳しくは関連記事をご確認ください。

フィルターは2週間に1度を目安に掃除する

夏場などエアコンを頻繁に使うシーズンはそれだけ汚れが溜まりやすくなります。

2週間に1度を目安にエアコンのフィルター掃除をしましょう。

こまめに掃除をしていれば1回あたりの掃除時間は短くすみます。

エアコンをあまり使わない時期になったら1か月に1回フィルター掃除をするとカビの抑制に効果的です。

こまめな換気でホコリを部屋から追い出す

室内の空気には目に見えないホコリも多く含まれています。

定期的に換気するとホコリなどのゴミが屋外に出ていくので、エアコンの汚れ対策に効果的です。

また換気をすると酸素濃度も正常値に近づくので、室内にいて頭が痛い、ぼうっとするなどの症状が出たら換気をするようにしましょう。

部屋の掃除をする

部屋の掃除をしていないとホコリが溜まり、それらが舞い上がってエアコン内部のカビの原因になることがあります。

こまめに部屋の掃除をしてホコリなどのゴミをなくすとエアコン内部のカビを抑制するだけでなく、室内のカビや汚れを防ぐことにもつながります

エアコンクリーニング業者に依頼したときの料金相場

エアコンクリーニング業者に洗浄を依頼しようと考えても、料金相場が分からないと依頼までのハードルが上がってしまいますよね。

ミツモアで2022年6月~2023年5月の間にエアコンクリーニングを依頼したときの平均金額は以下の通りです。

エアコンの種類(1台当たり) 平均価格
壁掛けエアコン 8,300円
お掃除機能付きエアコン 13,600円
天井埋め込み型エアコン 19,600円

メンテナンスの難易度が高いエアコンほど料金が高くなる傾向があります。

エアコンクリーニングの料金についてもっと知りたい方は関連記事をご覧ください。

賃貸物件に住んでいるなら必ず大家に相談

賃貸物件に住んでいるときはエアコンクリーニングを依頼する前に必ず大家や建物の所有者に連絡をしましょう。

物件備えつけエアコンがある場合、所有権は大家にあります。

所有者に断りなくエアコンクリーニングをし、故障などのトラブルが発生した場合は入居者が責任を取らなければなりません

また作業中に柱や壁、床などに傷・汚れがついたときの修繕トラブルなどもあるので、仮に自分が購入したエアコンを使っている場合でも基本的には大家などに相談してからエアコンクリーニングを依頼することをおすすめします。

エアコンクリーニング業者探しはミツモアで

エアコンクリーニング業者を探すときは相見積もりを取りましょう。

作業料金は適正なのか、必要なサービスは揃っているか確認したうえで、自分にあった業者に依頼できます。

ミツモアは地域で活躍するエアコンクリーニング業者から見積もりが簡単に取れます。

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