エアコンのカビを吸うとどうなる?
「気管支喘息」「アトピー性皮膚炎」「アレルギー性結膜炎」といった健康被害につながる可能性があります。詳しくは記事内で解説しています。
エアコンはどれくらいでカビる?
カビは高温多湿な環境で発生しやすく、夏の1シーズンだけで発生してしまいます。カビが気になる場合は暖房を使用する前の秋口にエアコンクリーニングをするのがおすすめです。
「気管支喘息」「アトピー性皮膚炎」「アレルギー性結膜炎」といった健康被害につながる可能性があります。詳しくは記事内で解説しています。
カビは高温多湿な環境で発生しやすく、夏の1シーズンだけで発生してしまいます。カビが気になる場合は暖房を使用する前の秋口にエアコンクリーニングをするのがおすすめです。
エアコンのカビがもたらす悪影響は大きく分けて次の3つです。
カビの胞子を含んだ風がエアコンから送られることが、これらの悪影響が発生する原因です。
体調不良につながるおそれもあるため、放置は禁物といえるでしょう。カビが生えてしまわないように、普段から2週間に1回程度の掃除をしておくことが大切です。
エアコンのカビをそのまま放置していると、健康被害につながるおそれがあります。
カビが含まれた風を吸い込むと、ぜんそくやアレルギー症状を発症する可能性があるのです。
特に赤ちゃんから小学生くらいまでのお子さんは、大人に比べて免疫力や耐性が低いため注意が必要です。
エアコンのカビが引き起こすアレルギー症状や病気には、次のものが考えられます。
①気管支喘息
カビがアレルギー源となって、気管支喘息を発症することがあります。「ゼイゼイ」「ヒューヒュー」といった呼吸や咳の症状がみられることが多いです。
②アトピー性皮膚炎
エアコンがまき散らすカビは皮膚にも付着し、アトピー性皮膚炎を引き起こす可能性があります。独特のかゆみと赤みが主な症状と言われています。
③アレルギー性結膜炎
エアコンから吹き出たカビは目の周りや粘膜にも付着し、目の周りが赤くなったり、白目が充血してかゆくなったりすることがあります。
④夏型過敏性肺炎
「夏型過敏性肺炎」はエアコンに生息しているカビの一種「トリコスポロン」により引き起こされます。喉のイガイガや息切れ、咳や発熱などが主な症状です。
⑤アレルギー性気管支肺アスペルギルス症
喘息を持っている方が発症する、肺のアレルギー反応です。「ゼイゼイ」「ヒューヒュー」といった呼吸音や、咳の症状がみられます。
エアコンのカビをそのまま放置していると、嫌な臭いが発生する原因になります。
エアコンの熱交換器や吹き出し口は特にカビがたまりやすい場所。
そのため、それらを通過して送られてきた風が、カビのすっぱい臭いを発するようになるのです。
エアコンによって撒き散らされた胞子が原因で、部屋内部のほかの場所でもカビが繁殖するおそれがあります。
例えば、結露した水がたまりやすい窓のゴムパッキンや、水分が残りやすいキッチンなどはカビの繁殖条件にぴったりの場所。
カビの胞子がホコリや水分と結びつくと、加速的に増えてしまうことも考えられます。
エアコンにカビが生える原因は、室内機内部の環境が発生条件を満たしている点にあります。
【カビの発生条件】
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エアコン内部の温度や湿度、たまったホコリなどの汚れがカビの好む環境と一致しているのです。
エアコンにカビが生えやすい原因のひとつが、本体内部の温度が発生条件に当てはまっていることです。
カビが発生しやすい温度は約20~30℃。
夏場のエアコンの設定温度はカビが発生しやすい温度の範囲内です。
そのため、同等の温度になるエアコン内部はカビの温床になりやすいです。
本体内部の結露による高い湿度も、エアコンにカビが発生する原因のひとつ。
カビは湿度80%を超えると発生しやすくなります。
エアコンを使用する梅雨の時期や夏場の平均湿度は約70%前後。これに加えて、冷房・除湿機能を使った後のエアコン内部には結露が生じます。その結果、なんと90%以上の湿度になることもあります。
エアコン内部の高い湿度が、カビの繁殖に適した環境を作ってしまうのです。
エアコンのフィルター部分など、内部にたまったホコリや汚れはカビの栄養分になります。
エアコンを掃除しないまま使用している場合は特に注意が必要でしょう。
エアコンは部屋の空気を室内機に取り込んでから、冷やして送り返す仕組みで運転します。
そのため、本体内部は空気と一緒に吸い込んだ部屋のホコリや汚れがたまりやすく、カビにとって絶好のすみかとなるのです。
エアコンのカビが生えやすい部分は次の4つです。
それぞれの部分で黒い斑点のようなものが見られる場合は、カビが発生しています。エアコンの運転中に酸っぱい臭いを感じたら、それぞれの場所にカビが生えていないか確認してみましょう。
エアコンのフィルター後方にある「フィン」部分は特にカビが生えやすい部分です。
「フィン」とは熱交換器のことで、取り込んだ部屋の空気を設定温度まで冷やしたり温めたりするはたらきをしています。
空気が冷やされると、空気中の水分量が変わります。
この現象によりフィンの部分には水分が生じるため、湿度が高くなってカビが発生しやすくなるのです。
原理は冬に住宅の窓に結露が発生するのと同じです。
フィンの後方にある「送風ファン」や「ドレンパン」にもカビが発生します。
送風ファンとは、フィンで温度調整された空気を室内に送る装置のこと。
ドレンパンはフィンの下に位置していて、垂れてきた水分を集めて排出する箇所です。
特にドレンパンに問題が起こって水分がうまく排出されないと、湿気がたまりやすくなってカビ発生のリスクが高まります。
フィンや吹き出し口など他の部分にカビが見られない場合は、送風ファンやドレンパンに発生している可能性が高いでしょう。
エアコンの「吹き出し口」はカビが発生しやすい場所です。
吹き出し口は本体内部と部屋の温度差で結露が発生しやすく、ホコリもたまりやすい場所。
そのため、本体の外側でもカビの発生条件を満たしているのです。
室内機内部と比べてカビの確認がしやすいので、まずはじめに抑えておきたいポイントですね。
吹き出し口のカビをそのまま放置すると、菌を飛び散らせる原因にもなるので注意が必要です。
エアコン内部にカビが生えてしまうのは必然なので、嫌なニオイや健康被害がない限り問題ないという意見もあります。
確かに気にしすぎる必要はありませんが、健康被害が出てしまってからでは遅いのではないでしょうか。
エアコンのカビが生えているのを確認したら、そのまま放置せずに早めの対処をおすすめします。
エアコンのカビは吹き出し口とフィルターの部分までなら、中性洗剤を使って自分でも落とせます。
水で薄めた中性洗剤を使って、拭き掃除や水洗いを行いましょう。
目に見えるカビはもちろん、フィルターのホコリを取り除けば、さらなる繁殖を防ぐこともできますよ。
エアコンの吹き出し口にカビが生えている場合は、薄めた中性洗剤を含ませたタオルで拭き掃除を行います。
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ここで気をつけておきたいのは、中性洗剤の代わりにカビキラーなどの塩素系漂白剤を使ってはいけないことです。
エアコンの腐食が進んだり、嫌な臭いが発生したりする原因になるので、注意してくださいね。
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椅子や三脚を踏み台として使う場合は、倒れないように注意してください。
また吹き出し口のルーバー(羽状の部品)部分は、破損しやすいので慎重に扱うようにしましょう。
最後は洗剤が残らないようにしっかりと拭き取ってくださいね。
エアコンのフィルターは、中性洗剤とシャワーを使った水洗いで汚れを落としていきます。
生えているカビはもちろん、栄養分になるホコリもきれいに流していきましょう。
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水洗いを終えた後は、完全に乾くまで日陰に放置しましょう。少しでも水が残っていると、新たなカビの原因となってしまう可能性が高いです。
フィルターの掃除は次の記事でさらにくわしく解説しています。あわせて参考にしてみてくださいね。
エアコン内部の「フィン」や「送風ファン」にカビが生えている場合は、クリーニング業者に掃除を依頼するのがおすすめです。
自分で掃除する用の洗浄スプレーが販売されていますが、使用はあまりおすすめできません。
エアコン洗浄スプレーは内部に洗剤成分が残りやすく、かえってカビを増殖させたり、エアコンを故障させたりする原因となる可能性があります。最悪の場合、火災につながることもあるので注意しましょう。
エアコン内部の掃除はプロにお任せして、安全に隅々まで洗浄してもらうのがおすすめです。
エアコンのカビは湿度や汚れがたまりにくい状況を作ることで、発生を予防できます。
【カビの予防方法】
日頃の習慣や少しの工夫で、カビが生えにくい環境を整えていきましょう。
冷房・除湿機能を使用した後は、1時間ほど送風運転をしましょう。
冷房・除湿運転をするとエアコン内部の湿度が高くなります。
送風運転を使えばエアコン内部を乾燥させて湿度を抑えられるので、カビの発生防止に大きな効果を発揮します。
冷房・除湿運転の後に、内部クリーン運転を活用するのも効果的です。
内部クリーンとは運転後に送風や暖房運転を行う機能のことで、室内機の内部を乾燥させてカビ発生を予防する効果があります。
送風運転の活用と大きくは変わりませんが、自動で設定できるものもあるので、エアコンのカビを徹底して防止することができますよ。
内部クリーン運転の効果や使い方に関しては次の記事で詳しく紹介しています。あわせて参考にしてみてください。
エアコンのカビ防止には積極的な換気も効果的です。
普段から2時間に1回、5~10分程度のペースで換気を行うのが理想ですが、可能な範囲でこまめな換気を心がけましょう。
換気で部屋の風の流れを生み出せば、湿度の低下はもちろん、空気中に浮遊している細かなホコリも取り除けます。
そのため、カビが発生しにくい環境を簡単に作り出すことができるのです。
定期的なフィルター掃除もカビ防止に効果を発揮します。
エアコンを使用する夏や冬は、月に1~2回掃除をするとよいでしょう。風の通り道が確保できて室内機内部にホコリがたまりにくくなり、カビの繁殖を抑えられます。
またエアコン内部の結露も生じにくくなるため、湿度を低く抑えられる効果も。
カビが生息しづらい環境を手軽に実現できるので、最低でも月に1回はフィルターを掃除するのがおすすめです。
エアコンのカビ防止グッズを活用すれば、手軽かつ確実に効果を発揮できます。
ここではおすすめの商品を2つ紹介します。
コジットの「パワーバイオ エアコンのカビきれい」は、吸気口に貼り付けるだけで防カビ効果を発揮するのが特徴です。
微生物の力で、カビの発生や嫌な臭いを同時対策できます。
効果は3ヶ月を目安に続くため、使用頻度の多い夏や冬でも1シーズン使えるのがうれしいですね。
簡単にエアコンのカビ対策を実施したい方におすすめの商品です。
DIGプライミングの「カビ革命」は「カビを生やさない」ことを目的とした新発想の防止剤です。
カビやにおいが気になる部分に吹きかけるだけで、カビの増殖を徹底的に防ぎます。
仕組みは細菌表面の水の出入りを崩し、増殖させないようにするというものです。
毒性の強い成分でカビを除去するわけではないので、皮膚や目・口への影響が少ないのがうれしいポイント。また無臭のため、においが気になることもありません。
小さなお子様やペットがいる家庭でも安心して使用できます。
「エアコンがカビ臭いな・・・」と思った場合は、フィンやファンなどの内部までカビが繁殖している可能性が高いです。
自分でカビを取りきるのは難しいため、クリーニング業者に依頼するのがおすすめです。
また掃除をしないままでいると、エアコンによりカビの胞子が部屋中にばらまかれ続けることに。
それが原因で病気になってしまう可能性もあるため、1度徹底的に掃除してみてはいかがでしょうか。
エアコンのクリーニング業者に作業を依頼すれば、自分での掃除が困難な内部の汚れも落としてもらえます。
エアコンのカビは表面だけでなく「フィン」や「ファン」などの内部奥にあるパーツに発生しやすいものです。
高圧洗浄機など専門的な道具や、プロ仕様の洗剤を用いて、たまったカビやホコリもすみずみまできれいに落とします。
1度きれいに洗浄すれば、再発生も防止することができますよ。
エアコンクリーニングをプロの業者に依頼した場合の料金相場は1台あたり「8,000円~12,000円」です。
また、お掃除機能が付いている場合は1台あたり「13,000円~18,000円」が料金相場となります。
場合によっては複数台割引などのセット割に対応している場合もあるため、複数の事業者から見積もりを取るのがおすすめです。
賃貸住宅に住んでいる場合は、必ず大家さんに相談してからクリーニングのプロに依頼するようにしましょう。
住み始めて日が浅いのに、エアコンからカビ臭いにおいがする場合など、賃借人に帰責事由がない場合は、大家さんが費用負担してくれる場合があります。
また大家さんに相談せずにクリーニングを依頼した場合、壁を毀損してしまうなど予期せぬトラブルが発生した時に関係が悪化するおそれも。
なおフィルター掃除など、自分でできる範囲の掃除は大家さんに相談する必要はありません。
賃貸物件のエアコンクリーニングは次の記事でも詳しく紹介しています。あわせて参考にしてみてくださいね。
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