サーキュレーターと扇風機は風を送るための家電製品ですが、それぞれで得意なことや使用目的が異なります。
そしてエアコンとサーキュレーターを併用すれば、電気代の節約も実現可能です。
「どっちを使うべきかわからない」「どちらを買うべきか悩んでいる」そんなあなたのために、この記事ではサーキュレーターと扇風機の違いや、シチュエーション別でどちらがおすすめなのかを解説します。
サーキュレーターと扇風機の使用目的の違いは?
サーキュレーターは空気を循環させるためのもので、扇風機は風を直接浴びて涼むためのものです。
サーキュレーターと扇風機どちらがおすすめかを一言で言うと?
エアコンと併用するならサーキュレーター、単体で使うなら扇風機がおすすめです。
見出し
- 1 サーキュレーターと扇風機はどう違う?それぞれの特徴を徹底比較
- 2 サーキュレーターと扇風機どちらがおすすめ?
- 3 サーキュレーターと扇風機の電気代はほぼ一緒
- 4 サーキュレーターを効果的に使用する方法
- 5 おすすめのサーキュレーター
- 6 古くなった扇風機は買い替えよう
- 7 まずは扇風機の形状を決めよう
- 8 羽の枚数にもこだわって
- 9 性能重視ならDCモーター搭載型
- 10 タイマーや首振りなど基本機能もチェック
- 11 あればうれしい便利な付加機能
- 12 扇風機のおすすめメーカーをチェック
- 13 おしゃれで安いリビングファンおすすめ2選
- 14 静かで心地よいDCモーター搭載機種2選
- 15 スリムなタワー型羽なし扇風機2選
- 16 どこでも使える小型扇風機のおすすめ3選
- 17 進化した扇風機でもっと快適な暮らし
サーキュレーターと扇風機はどう違う?それぞれの特徴を徹底比較
サーキュレーターとは羽を回転させて風を発生させる機器で、一見すると扇風機と違いはないように思えます。しかし「何のために風を発生させるのか」という目的が、サーキュレーターと扇風機では異なるのです。
機器 | 目的 |
サーキュレーター | 空気の循環 |
扇風機 | 風にあたって涼む |
両者の違いを理解して適切に使用することが、人にも部屋にも優しい環境作りに繋がります。
サーキュレーターは空気の循環が目的
サーキュレーターは部屋の空気を循環させるのに適した機器で、以下の特徴を持っています。
特徴 |
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こんな場合におすすめ |
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サーキュレーターの最大の特徴は「風が横に広がらずに、真っ直ぐに飛ぶ」ことです。本体は上下左右に角度を調節できる仕組みになっており、真上や斜め上など風を飛ばす向きを自由に調節できます。
またそのほかにも「風力が強く、風が届く距離が長い」点がサーキュレーターの大きな特徴です。
サーキュレーターは強い風を真っ直ぐに飛ばすことで空気の通り道を攪拌(かくはん)し、循環させる仕組みになっています。
扇風機は涼を取ることが目的
扇風機は暑いときに風を直接浴びて涼むのに適した機器で、次の特徴があります。
特徴 |
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こんな場合におすすめ |
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扇風機は冷えすぎや乾燥を防ぐやわらかな風量で、本体から近い距離へと風を送り出す点が大きな特徴。
大抵の機種には首振り機能が付いており、横方向の広い範囲に風を飛ばすことができます。
また扇風機は家庭や職場など、人が存在する空間での使用を想定しているため、サーキュレーターよりも静音性を重視した製品が多いです。
サーキュレーターと扇風機の違い
サーキュレーターと扇風機の違いを一覧にまとめて比較しました。
サーキュレーター | 扇風機 | |
風力 | 強い | やわらかで優しい |
風量 | 少ない | 多い |
送風範囲 | せまい | 広い |
送風距離 | 長い | 短い |
動作音 | 大きい | 小さい |
掃除のしやすさ | しにくい | しやすい |
サーキュレーターは風力が強いものの、1度に送れる風量はそこまで多くありません。一方で、扇風機は風力が強くないのに対して風量が多く、風を直接浴びて涼むのに適しています。
どちらかといえば、サーキュレーターは風にあたって直接涼むのではなく、温度や湿度などの室内環境を送風で整えて快適さを実現する機器といえるでしょう。
サーキュレーターと扇風機どちらがおすすめ?
サーキュレーターと扇風機のどっちがおすすめなのかを、使用時期や使い方などのシチュエーション別で解説します。
それぞれの特徴を最大限に活かすためにも、実際の利用シーンに合わせて使うのがおすすめですよ。
どちらを買うのがよいか悩んでいる場合も、利用目的と照らし合わせながら参考にしてみてくださいね。
エアコンと併用するなら「サーキュレーター」
サーキュレーターは室内の空気を循環させるため、エアコンとの併用で冷暖房効率がアップします。
部屋の中では温度が高い空気は上の方へ、温度が低い空気は下の方へとたまる性質があります。
サーキュレーターを使えば滞留している空気を循環させて室内の温度を均一にできるので、冷房のときはより高い設定温度で、暖房のときはより低い温度設定でも快適に過ごせるようになりますよ。
サーキュレーターの風力は強いため部屋の隅まで届きますが、扇風機の弱い風力では近距離までしか届きません。広範囲に冷気を循環させるには、扇風機は不向きなのです。
エアコンの電気代の節約にも効果的
サーキュレーターとエアコンを併用すれば温度調節の必要性が下がるため、電気代の節約にもつながります。
エアコンは設定温度が1℃変わるだけで、消費電力に約10~13%の差が生まれます。
エアコンの消費電力量と照らし合わせると53~70W(ワット)に相当するため、1日8時間使用する場合だと1日あたり約11円~15円の電気代が節約可能です。
1か月あたりの電気代で計算すると、およそ330円~450円も節約できるので、快適性と節電を同時に実現することができますよ。
エアコンをあまり使わないなら「扇風機」
夏場でも気温がそこまで高くない日は、扇風機の使用で十分涼しさを得ることができます。エアコンを併用しない場合にはサーキュレーターよりも扇風機の方が、機能面でも便利です。
扇風機は首振り機能を使用すれば、エアコンなしでも幅広い範囲に涼風を送れますね。室内に複数人いる場合でも扇風機ならカバーできます。
洗濯物の乾燥に使いたい場合は「サーキュレーター」
扇風機よりも強いサーキュレーターの風力は、洗濯物を乾かすのにも効果的です。
洗濯物の周囲の空気は湿度が高くなりますが、サーキュレーターを使用すれば乾燥した空気と入れ替えることができます。
洗濯物を部屋干しする際にはサーキュレーターを運転させておくと、乾燥のスピードがいつもよりも早まりますよ。
就寝時に使用する場合は「扇風機」
寝るときの使用を想定しているなら、サーキュレーターよりも扇風機がおすすめです。
サーキュレーターは動作音が大きいものがほとんどですが、扇風機は静音性に優れたものが多く、使用時の音はそこまで気になりません。
「夜間はエアコンを使わなくても、送られてくる風さえあれば十分に涼める」という場合は扇風機を使うのがよいでしょう。
一人暮らしなら「サーキュレーター」
一人暮らしの場合には、サーキュレーターがおすすめです。
ただしサーキュレーターの風で涼むのではなく、部屋の空気を循環させるために使用しましょう。またサーキュレーターは扇風機よりもずっと小さくかさばらないため、移動させたり片付けるのも楽ですね。
扇風機は首が長く背が高いものが一般的ですが、サーキュレーターはスタンドのすぐ上に本体が付いており小型のものがほとんどです。一人分の洗濯物の部屋干しの際にも、サーキュレーターは重宝するでしょう。
サーキュレーターと扇風機の電気代はほぼ一緒
サーキュレーターと扇風機の電気代は、ほとんど差がありません。
サーキュレーターと扇風機は、いずれも風量最小で約10w、風量最大で約40w程度の消費電力のものが一般的です。
これは1時間あたりで考えると、風量最大時でも電気代は「約1円」となります。
1か月毎日8時間使用したとしても、電気代は240円程度。そこまで電気代がかからないので、安心して使用できますね。
またサーキュレーターや扇風機には、DCモーターを搭載した「省エネモデル」のものもあります。
20W前後のより少ない消費電力で使用できるため、電気代を通常機種の半分程度まで抑えることができますよ。
サーキュレーターを効果的に使用する方法
サーキュレーターはエアコンとの併用で、冷暖房の効率がアップします。しかし単にサーキュレーターを置けばよいのではなく、風を飛ばす向きを調節するのが効率アップのコツです。
冷房時と暖房時での、サーキュレーターの置き方の違いを見てみましょう。
【冷房使用時】下向き運転
冷房時には、サーキュレーターを部屋の下方に向けて運転させましょう。
冷気は部屋の下の方に溜まりやすい性質を持っています。床の空気を散らすようにサーキュレーターの強い風を飛ばすことで、冷気が部屋全体に行き渡るようになりますよ。
サーキュレーターの向きについては、エアコンを背にするように置くのがポイントです。エアコンからの風向きに逆らわないようにサーキュレーターを配置することで、空気がスムーズに循環するようになります。
【暖房使用時】上向き運転
暖房時には冷房時とは逆に、サーキュレーターの向きを上にして運転させましょう。
暖かい空気は上に移動しやすいため、天井に向けてサーキュレーターで風を送って循環させます。部屋の上方に溜まった空気を下へ移動させるのは難しいため、サーキュレーターはエアコンと対極の隅に置くことが大切です。
空気をかき混ぜる効果が現れることで、暖かな空気が部屋全体に行き渡ります。
換気や乾燥にも有用
サーキュレーターは、換気や乾燥にも使えることを覚えておくと便利です。
サーキュレーターは羽の後ろから空気を取り込み、前方へと送り出します。この仕組みを利用して開けた窓やベランダに向けてサーキュレーターを運転させると、室内の空気を外へと送り出すことができますよ。
またサーキュレーターの風力は強いため、空気を乾燥させる効果もあります。室内の空気が淀んだりジメジメしたりしている場合は、サーキュレーターでの換気を行ってみましょう。
おすすめのサーキュレーター
サーキュレーターの上手な選び方とおすすめ商品を紹介します。
対応畳数や静音性などのポイントをおさえて、あなたにぴったりのサーキュレーターを見つけてみてくださいね。
サーキュレーターの選び方
サーキュレーターを選ぶ際には次の4つのポイントを意識しましょう。
- 対応畳数
- 到達距離 (風力)
- 静音性
- 機能性
まずはメーカーサイトやカタログなどで、サーキュレーターの対応畳数を確認しましょう。
例えばエアコンには、機種ごとに「8畳用」「10畳用」など、どのくらいの広さの部屋に対応しているかが明記されています。サーキュレーターも同様で、使用する部屋の広さに合わせた機種を選ぶことが大切です。
広い部屋で使うのならパワフルなサーキュレーターが良いですし、部屋が狭いなら小型のもので十分ですね。風力の目安となる「到達距離」が明記されている場合も、対応畳数と同様に部屋の大きさの目安となります。
そして書斎や寝室など静かな部屋で使用する場合は、静音性も大切です。音の大きさは「dB(デシベル)」という単位で表されます。
音の大きさ | 具体例 |
30dB:静か |
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40dB:静か |
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50dB:普通 |
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60dB:少しうるさい |
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家庭内での使用の場合、上の騒音レベルを目安にするのが良いでしょう。
あとは首振りやタイマーなどの便利な機能、好きな色やデザインもサーキュレーター選びには欠かせない要素です。
ボルネード「サーキュレーター 660-JP-wht」
ボルネード(VORNADO)はアメリカ合衆国カンザス州の企業で、高性能なサーキュレーターを開発してきたことで知られています。
ボルネード「サーキュレーター 660-JP-wht」は、高い風力を持つ機種です。
対応畳数は最大35畳となっており、大きな部屋での使用にも耐えうる性能を持っています。家庭内はもちろん、オフィスでの使用にも効果的でしょう。
広い空間での使用を想定している方におすすめです。
YAMAZEN「DCエアーサーキュレーター YAR-BD181」
YAMAZEN「DCエアーサーキュレーター YAR-BD181」は、静音性の高さが特徴の機種。
静音モード時の騒音レベルは26dBで、鉛筆の執筆音ほどの静かな駆動音が強みです。
また温度センサーを搭載しており、設定温度に合わせた自動運転も可能。例えば26度で設定しておけば、暑くなって温度を超えたタイミングで、送風運転を自動的に開始します。
就寝時などの静かな環境で使用したい場合には、この機種を選ぶとよいでしょう。
アイリスオーヤマ「PCF-SDC15T」
豊富な機能を特徴としているのが「アイリスオーヤマ PCF-SDC15T」です。10段階の風量設定で、微風から空気の循環向けの強風まで、細かな調整ができますよ。
また衣類乾燥モードを備えているため、部屋干しの際に便利です。首振り時の左右の位置では風力が強くなり、並べた洗濯物をムラなく乾かすことができます。
その他にも特殊形状のスパイラルグリルとDCモーターの搭載により、エアコン使用時の空気の攪拌(かくはん)を強力にサポート。カバーが取り外せるお手入れのしやすさなど、多彩な機能性が強みです。
空気循環や換気、部屋干しなど、様々な用途にサーキュレーターを活用したい方におすすめの商品です。
扇風機の機能も兼用したサーキュレーター
兼用の機種は首振り機能がある、羽を真上まで向けられる、サーキュレーターよりも弱い風を発生させられるなど、扇風機とサーキュレーターの特性を両方備えたものとなっています。
扇風機だと夏が終わったら片付けないといけませんが、サーキュレーター兼用機なら1年を通して使用できますね。1つ1つの機能は専用機よりも弱めになっていることが多いですが、利便性では兼用機も負けてはいません。
古くなった扇風機は買い替えよう
古くなった扇風機は長期利用を避けて、適切なタイミングで買い替えるようにしましょう。
扇風機を長期利用することの危険性と、買い替えに適したタイミングを紹介していきます。
長持ちするからこそ経年劣化に注意
扇風機は長年使っていると、ついつい買い替えのタイミングを逃してしまいがちです。本体が熱くなったり振動したりしても、そのまま使い続けている人も少なくありません。
しかし安全面を考慮すると、長期に渡って使い続けるのは危険です。
長年の使用によりモーターやコンデンサーなどが経年劣化することで、扇風機が急に発熱して、火災の原因になることがあるのです。
扇風機の寿命は約10年と言われており、これを目安に買い替えるのがおすすめです。
まずは扇風機の形状を決めよう
ここからは新しい扇風機を選ぶ上でのポイントを、いくつかの観点から解説します。
まずは扇風機の形状として3種類の違いを見ていきます。種類によって使い勝手は大きく異なるため、しっかり把握しておきましょう。
オーソドックスなリビングファン
リビングファンは、最もオーソドックスな形状の扇風機です。直径30cmと大きめの羽が主流で、風量が多く風切り音は少なめです。
多くの機種には左右への首振り機能が付いており、比較的広い範囲に風を送れます。
リビングファンは機種によって高さにバリエーションがあります。床に座って使う想定であれば60〜80cmと低めのものがおすすめです。一方椅子に座ることが多いなら80〜110cmと高めのものが適しています。
場所を取らないタワーファン
羽がなくスタイリッシュな形状のタワーファンは、設置のために必要なスペースが少なく、場所を取らないのが最大のメリットです。首を振っても周囲にぶつかる心配がないため、部屋の角や家具のすぐ脇でも設置できます。
重量のない機種であれば、持ち運びもスムーズで複数の部屋に移動させて利用してもいいでしょう。
デザイン性が高いため、インテリアとの相性も抜群です。
一方でリビングファンと比べて送風面積が狭く、高価な機種が多いのは難点と言えます。
小さくて手軽な卓上型やクリップ型
卓上型あるいはクリップ型は、場所を選ばず使える手軽さがうれしい小型扇風機です。
好きな場所に置いて使える卓上型は、使い勝手の良さに優れた形状と言えます。
クリップ型は設置場所が限られてはいるものの、挟めるものさえあれば設置に場所を取りません。
卓上型・クリップ型ともに電池で動くものと、給電式・充電式のものがあり、長時間の外出や長期間の旅行などでも重宝するでしょう。
小型ながら首振り機能・タイマー機能・風量調整機能が付いているものや、静音性に優れたものなど、利便性の高い機種もあります。
羽の枚数にもこだわって
形状の他に、扇風機を選ぶ際のチェックポイントとして挙げられるのが羽です。羽の有無・枚数・形で、扇風機の性能にどのような違いがあるかを解説していきます。
羽の数や形の違いで風の質が変わる
羽が付いている扇風機の場合、風の質と音の大きさは付いている「羽の数」によって変わります。
一般的には羽が多ければ、それだけ風がなめらかで柔らかくなる反面、回転音は大きくなる傾向があります。
ただし羽の数だけでなく、「羽の形」によっても風の質と回転音は変化するため、一概には言えません。羽の形については、メーカーごとに工夫をしており自分好みの風の質を探すのが良いでしょう。
おしゃれな羽なし扇風機にも注目
羽なし扇風機の送風機能は土台となる部分に内蔵されており、1mmほどの小さなスリットから風を放射しています。風にムラがなく、羽による巻き込み事故の心配もないため安全性に優れた扇風機です。
おしゃれなデザインのものも多いため、見栄えを悪くすることなく、すっきりと生活空間におさまるのもメリットです。
一方、デメリットとしては羽付きの扇風機と比べて本体価格がやや高額で、駆動音が大きくなりがちな点が挙げられます。
中には静音タイプの羽なし扇風機もあるため、寝室で利用したいときは検討してみましょう。
性能重視ならDCモーター搭載型
扇風機の性能を重視するのであれば、DCモーター搭載型を選ぶのも一案です。DCモーター搭載扇風機の特徴、メリット、デメリットを解説していきます。
DCモーター搭載扇風機とは?
DCモーター搭載扇風機は、高性能なモーターを搭載したハイグレードな扇風機です。
最大の特徴は羽を回転させるモーターに使う電流です。従来の扇風機が羽をAC(交流電源)モーターで回転させていたのに対して、DC(直流電源)モーターの力で羽を回転させます。
これによりDCモーター搭載扇風機は、ムラのない安定した動きが可能になりました。
メリットとデメリットを理解しよう
では、DCモーター搭載扇風機には、従来の扇風機と比較してどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
DCモーターは省エネ効果が高く、振動が少ないために静か、軽量といった数多くの強みがあります。
回転数の制御は、ACモーターが基本的に風量を3〜5段階で調節していたのに対して、DCモーターはかなり微細に調節が可能です。わずかに感じる程度の柔らかな微風など、場面に合わせて風量を柔軟にコントロールできます。
ただし高性能な分、価格が高くなりやすく高級モデルも多いのは難点です。
強い風がほしい人や音が気にならない人、限られた時間しか使わない人にとっては、高価な上に機能過多とも言えるので、自分に必要かを考えて選びましょう。
タイマーや首振りなど基本機能もチェック
扇風機の基本機能として、使い勝手を大きく左右する機能のタイマー・首振り・リモコン性能もチェックしておきましょう。
タイマーはオンオフ両方あると便利
扇風機には設定した時間になると自動で運転停止するタイマーが搭載されています。これに加えて、設定時間後に扇風機が動き出すオンタイマーが搭載されている機種もあります。
例えばエアコンの運転を停止するタイミングで、扇風機の運転を開始するタイマーをセットできれば、就寝環境が快適になります。
オンオフ両方のタイマーが備わっている扇風機は、起床時間の少し前から扇風機を駆動させるなど、柔軟な使い方ができます。
上下左右に首振りできるのも人気
扇風機の首振りは、より広い範囲に風を送ることができる便利な機能です。長時間に渡り体に風を当て続けていると体調を崩す原因になるため、扇風機に首振り機能は欠かすことができません。
一般的に首振りの角度は左右に30〜90度で、ほとんどの場合には3段階に調節ができます。また現在は左右だけでなく、上下に首振りができるタイプの扇風機も人気です。
上下に風を送ることで、サーキュレーターのように部屋の空気を循環させ、温度差を均一にすることが可能です。冷暖房と組み合わせれば、効率的に室内を適温にできるでしょう。
リモコン付きなら遠隔操作可能
扇風機にはリモコン付きのものもあり、電源のオンオフ・風量調節・タイマー・首振りなどの操作が可能です。
スマートフォンと連動させることで、リモコンとして使える機種もあります。アプリをダウンロードすることで、さらに細かな首振りの設定が行えて便利です。
リモコン付き扇風機であれば、リモコンを一括管理できる「スマートリモコン」を別途購入することで他のリモコン家電とまとめてスマホで操作することも可能です。これならばリモコンを紛失するなどで悩むことはありません。
外出先で操作をして、帰宅するまでに部屋を涼しくしておくなど、利用方法の幅も大きく広がります。
あればうれしい便利な付加機能
ここでは基本的な機能に加えて、あればうれしい便利な付加機能を紹介します。
脱臭や空気清浄機能
扇風機の一部の機種には、部屋を涼しくする機能に加え、空気をきれいにする脱臭・空気清浄機能を搭載しているものがあります。
例えばパナソニックの扇風機は、「ナノイー」というイオンを利用して、衣類の脱臭が可能です。
シャープの扇風機は「プラズマクラスター」によって、空気中のカビを取り除いたり、衣類・ソファなどの消臭ができます。
これらの扇風機を利用することで、日々の生活はより快適なものになるでしょう。
ヒーターや冷風機能
内蔵したヒーターから暖かい風を出す扇風機もあります。このヒーター機能は、寒い日に部屋を温めるだけでなく、夏場にエアコンの冷風を循環させるサーキュレーターとしても便利です。
搭載されているのはハイグレードな機種が多いものの、年間を通して利用できることを考えれば、むしろお買い得でしょう。
一方、冷房機能を搭載した扇風機は、冷水を気化させて通常よりも冷たい風を出すことができます。特に暑さが厳しい夏場には、かなり重宝するはずです。
ヒーター機能と冷房機能は、主にタワーファンに搭載されています。
センサー機能はニーズに合わせて選ぶ
扇風機のセンサー機能にはさまざまなバリエーションがあり、ニーズに合わせて必要なものを選ぶことが重要です。
例えばタッチセンサーは、扇風機の網に触れると自動的に運転を停止します。赤ちゃんや子どもが指を巻き込まれるのを防ぐため、安心の機能です。
人感センサー付きの扇風機は、部屋にいる人数に合わせて、首振りの角度を自動調整してくれます。リビングにいる家族の人数で、首振りの設定を変える手間が省けて便利です。
温度センサーは、室温を感知した上で、風量を自動調整してくれます。高齢者や子どもの熱中症対策に役立つでしょう。
扇風機のおすすめメーカーをチェック
扇風機はメーカーごとにさまざまな特色があります。ここでは特におすすめメーカーの特徴を紹介しましょう。
バルミューダ
バルミューダは、革命的な商品を数多く開発しているプロダクトメーカーです。
もともとはノートパソコンの冷却台などを開発していましたが、扇風機を皮切りに、トースター、電気ケトル、レンジ、炊飯器などの家電製品を手がけています。
バルミューダの扇風機は「グリーンファン」の1種類のみですが、DCモーターを搭載しており、人気の機種です。
自然界で感じられるような気持ちの良い風を目指して開発されており、デザイン性も高い商品です。
ダイソン
イギリスの電気機器メーカーのダイソンといえば、スタイリッシュなサイクロン掃除機をきっかけに、その名を知ったという人も多いのではないでしょうか。また羽なし扇風機も有名で、掃除機と対をなす人気商品です。
その最大の特徴は、扇風機の枠にとどまらない多機能かつ高性能なラインアップです。
2015年以降の機種にはいずれも、ヒーター機能、空気清浄機能、加湿機能、スマホ連携機能のいずれかが付いており、幅広いシチュエーションで利用できます。
大型のものから超小型のものまで、4種類のサイズがあり状況によって選べます。
ドウシシャ
ドウシシャの「カモメ」は、「愛着」と「話しかけたくなる家電」をブランドテーマに、扇風機などの家電を開発しています。
扇風機のカモメファンシリーズは、カモメの羽からヒントを得てつくられました。
フレキシブルアームで角度・高さの調整ができるものや、コードレス対応のもの、ポールを脱着して高さ調整ができるものなどユニークな扇風機がそろっています。
いずれもシンプルなデザインが魅力的で、毎日の利用が楽しくなるでしょう。
おしゃれで安いリビングファンおすすめ2選
最初に紹介するのはリビングファンのおすすめです。おしゃれでリーズナブルな2機種を厳選しました。
±0(プラスマイナスゼロ)「リビングファン」
±0「リビングファン」は、一見、シンプルなリビング用の扇風機に見えます。
ポイントはファンガード中央に設置されているアロマパッドです。好きなアロマオイルを染み込ませると、部屋を涼しくしながら香りでリラックスできます。
BRUNO(ブルーノ)「BOE075-DBGR」
「BOE075-DBGR」はシックなブルーグリーンが特徴的なフロアファンです。シンプルで飽きのこないデザインも魅力的ですね。
風量を12段階で調節できるため、「中にすると暑いのに、強だと寒い…」といった悩みも解決できます。
静かで心地よいDCモーター搭載機種2選
次に紹介するのはDCモーター搭載の扇風機2機種です。
バルミューダ GreenFan「LE EGF-1400-WG」
バルミューダのGreenFan「LE EGF-1400-WG」は二重構造の羽を採用しており、ナチュラルで柔らかな風質と、広範囲を包み込むような風の動きを実現します。15m先まで風を送ることができるため、サーキュレーターとしても利用可能です。
風量を微細にコントロールできるのもうれしいポイントで、最小消費電力は1.5Wと省エネ・節電効果も期待できるでしょう。
機能と使い勝手の両方に優れたハイグレードな扇風機です。
ドウシシャ カモメファンシリーズ「Kamomefan +c lite」
DCモーターを内蔵しているため送風は非常にパワフルです。それでいて駆動音はとても静かなため、寝室に置いても睡眠の邪魔になりません。
スリムなタワー型羽なし扇風機2選
スリムかつデザイン性に優れたタワーファンの2機種を紹介します。性能・機能だけでなく見た目にもこだわりたいという人にはおすすめです。
シロカ 加湿つき温冷風扇 なごみ「AHC-127」
温風機能をしながら加湿も同時に行えるなど、オールシーズンを通して活躍する扇風機です。マイナスイオンを発生させるモードもあり、快適な生活空間を実現します。
つかみやすい大きな取っ手とキャスターで、生活のリズムに合わせて移動が可能です。
アイリスオーヤマ タワーファン 「TWF-M6T-W」
どこでも使える小型扇風機のおすすめ3選
場所を選ばずに使える、利便性の高い小型扇風機を厳選して3点紹介します。
Keynice USB扇風機 卓上&クリップ型「KN-835」
KeyniceのUSB扇風機 卓上&クリップ型「KN-835」は、卓上型としてもクリップ型としても使える便利な扇風機です。
USBに差し込むだけで使え、首は上下左右に360度調節ができるため、自宅・会社・旅行先・移動中など、さまざまなシチュエーションで重宝します。
309gと非常に軽量で、幅20cm前後とコンパクトでありながら、風量を2段階で設定可能です。
カラーはブラック、ホワイト、ブルー、ピンクの4種類から選べます。
JZCreater「JZC-B01 USBデスクファン」
カラーはグリーン、スカイブルー、ピンク、ブラック、ブラックブルーの全5色展開です。カラフルなデスクファンで気分も上がるでしょう。
アイリスオーヤマ ハンディファン「KHF-01-W」
USB給電と乾電池を併用できるため、外出時の利用にも使い勝手が良いでしょう。風量は2段階から調節できて操作も簡単です。
LEDライト機能があり、災害などの非常時用として常備しておくのも一案です。
カラーはホワイト・ブルー・ピンクの3種類で、爽やかなパステル調の色合いに統一されています。
進化した扇風機でもっと快適な暮らし
使えるからといって古い扇風機をずっと使用していると、火災などのトラブルの原因になる可能性もあります。寿命になる前に買い替えをするのがおすすめです。
扇風機も日々進化しており、かゆいところに手が届くような、高性能・多機能なものも数多く発売されています。
扇風機を利用するシチュエーションを想定して、本当に必要な機能が搭載されている機種を選ぶことが重要です。最適な扇風機を選んで、日々の暮らしをより快適にしましょう。