給与計算を効率化するには、勤怠管理との自動連携がおすすめです。
本記事では、勤怠管理と給与計算を自動連携させる方法をケース別に解説。さらに、給与計算と勤怠管理を自動連携できるおすすめシステムを9製品紹介します。
勤怠管理と給与計算を自動連携させる方法
勤怠管理と給与計算を自動連携させるには、給与計算ソフトと勤怠管理システムを導入し、連携させることです。
勤怠管理システムと給与計算ソフトを連携することで、社員の打刻データを自動で集計し、その勤怠データを基に、給与計算まで自動でおこなうことができるようになります。
そこで本章では、給与計算ソフトと勤怠管理システムの導入状況に合わせたおすすめの自動連携方法を紹介します。
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ケース | 連携方法 |
給与計算ソフトのみ導入済み | ・シリーズ連携ができる勤怠管理システムの導入
・API連携できる勤怠管理システムの導入 |
給与計算ソフト・勤怠管理システムを導入済 | ・API連携
・勤怠情報をCSVで出力して連携 |
給与計算ソフトも勤怠管理システムも未導入 | 給与計算・勤怠管理の機能が一体化したシステムの導入 |
勤怠管理システムのみ導入済み | 給与計算ソフトの導入 |
給与計算ソフトのみ導入済みの場合
すでに給与計算ソフトを導入済みの方は、以下の方法が最適です。
- シリーズ連携ができる勤怠管理システムの導入
- API連携できる勤怠管理システムの導入
シリーズ連携ができる勤怠管理システムの導入
給与計算ソフトや勤怠管理システムなど、複数のシステムをシリーズとして提供しているベンダーは多く存在します。
すでに給与計算ソフトを導入済みの場合、勤怠管理システムがシリーズとして提供されていれば、簡単に連携させることができます。
例えば「ジンジャー給与」をすでに導入済みであれば「ジンジャー勤怠」と連携させることが可能です。
API連携できる勤怠管理システムの導入
すでに導入済みの給与計算ソフトに勤怠管理システムのシリーズがない、またはシリーズがあっても使いたい機能がない、といった場合にはAPI連携がおすすめです。
現在は多くの製品でAPI連携が可能になっていますが、必ず製品同士のAPI連携ができるか確認しましょう。
給与計算ソフト・勤怠管理システムを導入済の場合
給与計算ソフトと勤怠管理システムの両方をすでに導入済みの場合は、以下の方法を検討してみましょう。
- API連携
- 勤怠情報をCSVで出力して連携させる
API連携
すでに導入済みの給与計算ソフトと勤怠管理システムがAPIで連携できるか確認しましょう。
勤怠情報をCSVで出力して連携させる
勤怠管理システムから勤怠情報をCSVデータで出力し、給与計算ソフトにインポートすることで連携させる方法もあります。
汎用性の高い方法ではありますが、注意が必要です。例えば操作に手間がかかったり、CSVファイルの出力からインポートまでの間に、何らかの手が加えられてしまうといった可能性も否めません。
できれば自動連携させられる方法がおすすめです。
なお、API連携もCSV連携も難しい場合は、どちらかのシステムを連携可能な製品に入れ替えるか、以下で述べる給与計算と勤怠管理が一体化したシステムの導入を検討しましょう。
給与計算ソフトも勤怠管理システムも導入していない場合
給与計算ソフトと勤怠管理システムの両方とも導入していない場合は、給与計算・勤怠管理の機能が一体化したシステムの導入を検討してみましょう。
例えば「KING OF TIME」を導入すれば、勤怠管理の機能にくわえ、給与計算機能も追加料金無しで利用することができます。
勤怠管理システムのみ導入済みの場合
最後に、勤怠管理システムのみ導入している場合です。このケースは、給与計算ソフトの導入が必要です。
以下の記事ではおすすめの給与計算ソフトを一挙に紹介しています。詳しい選び方も解説していますので、あわせてご覧ください。
シリーズ連携型の勤怠管理システム5選
シリーズ連携できる勤怠管理システムを紹介します。
ジョブカン勤怠管理
- シリーズ累計20万社以上、有料利用ユーザー300万人突破の導入実績(※)
- ICカードや指静脈などさまざまな打刻方法に対応
- 初期費用0円、月額220円から導入可能(※)
ジョブカン勤怠管理は、シリーズ累計20万社以上の導入実績を誇る、シンプルな操作性と柔軟なカスタマイズ性を兼ね備えたクラウド型勤怠管理システムです。有料利用ユーザーは300万人を突破し、中小から大企業まで多くの従業員に利用されています。
ICカードやGPS、指静脈認証、顔認証など多彩な打刻方法に対応し、変形労働時間制やフレックスタイム制などさまざまな勤務形態に適用可能。また7カ国語の多言語表示機能も備えています。
30日間の無料トライアル期間があり、初期費用やサポート費用は0円。月額220円から利用でき、電話・メール・チャットでの手厚いサポート体制も魅力です。
※株式会社 DONUTS(2024年4月時点)
初期費用 | 0円 |
月額費用 | 220円/人~ |
無料トライアル | 30日間 |
連携できる給与計算ソフト | ジョブカン給与計算、給与奉行クラウド、マネーフォワードクラウド給与、Cells給与 |
CSV出力 | 〇 |
打刻方法 | Web、PC、スマホ、ICカード、指静脈、専用端末、顔認証 |
マネーフォワードクラウド勤怠
- 裁量労働制やフレックスタイム制など、柔軟な働き方にも対応
- フレックスタイム制の清算期間は1カ月、2カ月、3カ月(※)の中から選択
- ほかのマネーフォワードのシステムと連携可能
マネーフォワード クラウド勤怠は、柔軟な働き方にも対応した勤怠管理システムです。シフト制に加えて裁量労働制やフレックスタイム制などにも対応可能。従業員の雇用形態が混在するスタートアップ企業やベンチャー企業にもおすすめです。働き方改革法案に沿った設計になっており、アラート機能も搭載されています。
フレックス制の場合、月をまたいだ労働時間の調整が可能で、最長3カ月以内(※)であれば労働時間を清算できます。より長い期間で労働時間を調整できるので、閑散期や繁忙期に勤務時間の申請をする際に有用です。
自動集計機能で作成したデータは、マネーフォワードのほかのシステムでも利用可能。人事、給与、社会保険といった人事部門で扱う情報をマネーフォワードシリーズで管理すれば、データの取り込みができるためスムーズな連携ができるでしょう。
※ 株式会社マネーフォワード(2024年5月時点)
初期費用 | 0円 |
月額費用 | 2,980円~ |
無料トライアル | 1カ月間 |
連携できる給与計算ソフト | マネーフォワードクラウド給与 |
CSV出力 | 〇 |
打刻方法 | Web、PC、スマホ、ICカード、専用端末 |
freee勤怠管理Plus
- 有料課金ユーザー企業数は31万社以上(※)
- freee人事労務との連携により、給与計算から年末調整まで可能
- スマートフォンを用いた打刻ではGPS情報を記録
freee(フリー)勤怠管理Plusは使いやすい操作性で、初心者の方でも導入しやすい勤怠管理システムです。有料課金ユーザー企業数は31万社(※)を超え、多くの企業でバックオフィス業務の効率化に貢献しています。
freee人事労務と連携すると入退社手続きから給与計算、Web給与明細発行、年末調整を一括でおこなえます。勤怠データが自動的に人事労務システムに反映されるため、手入力による作業を削減できるでしょう。
スマホ打刻ではGPSで現在位置が記録されるため、外回りや出張でも適切に勤務実績を記録できます。そのほかにも、パソコンやICカードリーダー、生体認証、共有端末での打刻も可能です。
※ フリー株式会社(2024年4月時点)
初期費用 | 0円 |
月額費用 | 330円/人 |
無料トライアル | 30日間 |
連携できる給与計算ソフト | freee人事労務 |
CSV出力 | 〇 |
打刻方法 | Web、PC、スマホ、ICカード、指紋、専用端末 |
ジンジャー勤怠
- 1万8,000社以上に導入実績がある勤怠管理システム
- スマホアプリで外出先や移動中でも勤怠の承認や確認が可能
- 24時間365日のサポートでいつでも不安を解消
ジンジャー勤怠は、大企業から中小企業まで1万8,000社以上※に導入されている勤怠管理システムです。
パソコンやスマホ、タブレット、ICカードなど多様な打刻デバイスに対応し、GPSや顔認証などの機能も備えています。直感的な操作性で、はじめて勤怠システムを使う従業員でもスムーズに移行できます。
スマホのアプリで勤怠の承認や従業員の管理が可能です。打刻以外にも休暇残日数の確認などができます。スマホアプリなので移動中や外出先での確認が便利になります。
24時間365日対応のAIチャットサポート窓口が用意され、いつでも不安を解消できます。必要に応じて、電話やメールでサポートもおこなっているので安心です。
※ジンジャー公式HP(2024年4月時点)
初期費用 | 要お問い合わせ |
月額費用 | 330円/人~ |
無料トライアル | 1カ月間 |
連携できる給与計算ソフト | ジンジャー給与 |
CSV出力 | 要お問い合わせ |
打刻方法 | Web、PC、スマホ、ICカードなど |
One人事[勤怠]
- 勤怠管理や給与計算など必要な機能を組み合わせて使える
- 勤務形態や雇用形態ごとにカスタマイズ可能
- 働き方改革関連法など法改正に対応
One人事[勤怠]は勤怠管理や労務管理、給与計算など複数のシステムを一気通貫で提供する「One人事」シリーズの勤怠管理システムです。
シリーズ製品のOne人事[給与]との連携で、「One人事[勤怠]」で取っている勤怠データと自動連携が可能。給与計算から給与明細の発行まで一連の流れを自動化することで、給与計算担当者の作業工数やミスを削減します。
初期費用 | 要お問い合わせ |
月額費用 | 要お問い合わせ |
無料トライアル | 〇 |
連携できる給与計算ソフト | One人事[給与] |
CSV出力 | 〇 |
打刻方法 | Web、PC、スマホ |
API連携できるおすすめ勤怠管理システム2選
APIで給与計算ソフトと連携できる、おすすめの勤怠管理システムを紹介します。
HRMOS勤怠
- ベンチャーや中小企業を中心に6万社の導入実績(※)
- 30名以下は無料で使え、有料でも1人110円/月から利用可能(※)
- ICカードや顔認証など多彩な打刻方法とセキュリティ対策で安心
HRMOS勤怠は、現在6万社を超える企業に導入されているシンプルで使いやすい勤怠管理システムです。
30名以下の場合は無料で利用でき、有料プランでも1人あたり月額110円から利用可能。日次や月次のデータ抽出やレポート機能による勤怠状況の可視化、給与ソフトやSlack、LINEとの連携ができます。
Web打刻やICカード、顔写真による打刻など多彩な打刻方法に対応し、管理者の2段階認証や従業員のIPアクセス制限などセキュリティ対策も万全です。
※株式会社ビズリーチ(2024年11月時点)
初期費用 | 0円 |
月額費用 | 110円/人~ |
無料トライアル | 1カ月間 |
連携できる給与計算ソフト | freee人事労務、マネーフォワードクラウド給与、給与奉行クラウド |
CSV出力 | 〇 |
打刻方法 | Web、PC、スマホ、ICカード、専用端末、チャット |
AKASHI
「AKASHI」は「マネーフォワード クラウド給与」「給与奉行クラウド」「freee人事労務」の3製品とAPI連携が可能です。
CSVファイル形式でのデータ出力にも対応しているので、CSV取り込みに対応している給与計算ソフトであれば連携できます。
初期費用 | 0円 |
月額費用 | 220円/人~ |
無料トライアル | 30日間 |
連携できる給与計算ソフト | マネーフォワードクラウド給与、給与奉行クラウド、freee |
CSV出力 | 〇 |
打刻方法 | Web、PC、スマホ、ICカード、指紋、専用端末、チャット |
勤怠管理と給与計算が一体化したシステム2選
勤怠管理と給与計算が一体化したシステムを3製品紹介します。
スマレジ・タイムカード
- 14万2,900店舗以上(※)の登録事業者数
- 3ステップでシフトが完成するシフト作成機能付き
- 初期費用は不要で、60日間(※)の無料お試し期間あり
スマレジ・タイムカードは株式会社スマレジが提供する、クラウド型の勤怠管理システムです。登録事業者数は2014年1月のリリース以降増え続け、14万2,900店舗以上(※)が利用しています。
3つのステップで直感的な操作をするだけでシフトを作成できる機能があり、管理者の手間を省くことができます。シフトから日別の人件費を計算することも可能です。
初期費用は無料で、60日間(※)のお試し期間もあり、費用を抑えて導入を検討できます。お試し期間中はすべての機能が使えるため、どのプランにしようか決める際の参考にしやすいでしょう。
※ 株式会社スマレジ(2024年4月時点)
初期費用 | 0円 |
月額費用 | 2,420円~ |
無料トライアル | – |
連携できる給与計算ソフト | freee人事労務、マネーフォワードクラウド給与、弥生給与 |
CSV出力 | 〇 |
打刻方法 | Web、PC、スマホ、顔認証 |
KING OF TIME
- 導入企業5万5,000社以上、利用者330万人以上の勤怠管理システム(※)
- 残業管理やシフト管理など豊富な機能が追加費用0円で利用可能
- 30日間の無料トライアルで導入前に実際の操作感を試せるから安心
KING OF TIMEは5万5,000社以上の企業に導入され、330万人以上に利用されている(※)クラウド型勤怠管理システムです。顔認証や指紋認証、ICカードなど20種類以上の打刻方法から目的に合わせて選べます。さらに変形労働時間制やフレックスタイム制など複雑な勤務形態にも対応可能。
リアルタイム自動計算や残業管理など豊富な機能を月額330円、追加費用なしで利用でき、給与計算システムなどの外部サービスともAPI連携できます。
従来の紙のタイムカードからの変更でも、シンプルな操作性でスムーズに乗り換えができます。また30日間の無料トライアル、オンラインセミナーなどの手厚いサポート体制も魅力です。
※株式会社ヒューマンテクノロジーズ(2024年4月時点)
初期費用 | 0円 |
月額費用 | 330円/人~ |
無料トライアル | 30日間 |
連携できる給与計算ソフト | 給与奉行、弥生給与、PCA給与シリーズ、TKC戦略給与情報システムPX2、マネーフォワード、freee人事労務、給与奉行クラウドなど |
CSV出力 | 〇 |
打刻方法 | Web、PC、スマホ、ICカード、指紋、専用端末、チャット |
勤怠管理システムを選ぶ際のポイント
勤怠管理システムを選ぶ際に、特に気をつけたいポイントを紹介します。
打刻方法
自社の働き方や重視したいことによって、適した打刻方法は異なります。以下の表を参考に、必要な打刻方法を把握しましょう。
リモートワークを導入している | PC打刻/モバイル・タブレット打刻 |
外回りや出張など外出先でも打刻がしたい | モバイル・タブレット打刻 |
ビジネスチャットと連動させたい | ビジネスチャット打刻 |
不正打刻防止やセキュリティ対策を強化したい | 生体認証打刻/PCログ打刻 |
PCを日常的に利用しない・簡単に導入したい | ICカード打刻 |
勤務体系
自社が採用している勤務体系にシステムが対応しているか、確認しましょう。
固定時間制であれば、基本的にどこ勤怠管理システムでも問題ないと言えます。ただし、以下の勤務体系の場合は、システムが対応しているかを必ず確認しましょう。
- 変動労働時間制(シフト勤務)
- フレックスタイム制
- 裁量労働制
勤怠管理システムのより詳しい選び方や比較ポイントは、以下の記事をご覧ください。
給与計算ソフトと勤怠管理システムの連携で業務効率化を
勤怠管理システムと給与計算ソフトの連携により、複雑な勤怠でも素早く自動で給与計算が可能になるだけでなく、給与の算出などの法改正に自動で対応できるようになります。
人事・経理業務の負担軽減は、ミスの削減や働き方改革にも繋がることが期待できます。
自社の状況や課題に応じて、適切なシステムの導入や連携方法を検討していきましょう。
ぴったりの勤怠管理システム選びはミツモアで
勤怠管理システムは製品によって特徴や機能もさまざま。「どの製品を選べばいいかわからない・・・」といった方も多いのではないでしょうか。
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