「直行直帰の打刻が把握できない」
「工事ごとの労務費が見えない」
と悩む建設会社は少なくありません。
一般的な勤怠管理システムでは対応しきれない、建設業特有の課題と必要な機能を整理した上で、おすすめの勤怠管理システム12社を見ていきましょう。
建設業向け勤怠管理システムとは?
建設業向けの勤怠管理システムとは、現場で発生する建設業特有の課題を解決するための機能が揃ったシステムです。建設業特有の課題に対応できる6つの特徴を見ていきましょう。

1. 現場打刻
スマートフォンのGPS機能を使い、現場の位置情報とともに打刻記録を残せます。事務所に戻る必要なく客観的な労働時間が記録され、不正打刻や申告のずれを防止できます。
2. 工事別の労務費が自動で集計できる
打刻と工事番号を紐づけて、各工事の原価データを自動で集計できます。プロジェクトごとの採算性を即時に把握でき、精度の高い積算にもつながります。
3. 建設業の時間外労働720時間規制を未然に防げる
2024年4月から建設業も時間外労働の上限規制の対象となり、年720時間、月45時間、複数月平均80時間以内などの基準を超えると罰則の対象になります。勤怠管理システムは上限に近づいた従業員を自動で抽出し、本人と管理者にアラートを通知できます。
4. CCUSの就業履歴を自動で登録できる
建設キャリアアップシステム(CCUS)の就業履歴登録は、公共工事の受注比率が高い会社で事実上必須になりつつあります。勤怠データから就業履歴を自動でCCUSに連携できれば、手入力の負担をなくせます。一度の打刻で、自社の給与計算データとCCUSの就業履歴を同時に更新できます。
5. 多言語対応で外国人技能実習生も正確に打刻できる
ベトナム語・中国語・英語など複数言語の打刻画面を追加できます。打刻手順や警告を母国語で表示できるため、入力ミスや伝達漏れを減らせます。
6. ICカード・電話打刻でスマホを使わない作業員もカバーできる
スマートフォンを業務で使っていない作業員には、ICカードや固定電話からの打刻を追加できます。1つのシステムで「スマホ組」「非スマホ組」を同時にカバーできます。
建設業向け勤怠管理システムを操作してみよう
実際の勤怠管理システムがどんな画面で動くのか、下記のデモで触ってみましょう。打刻・申請・集計画面を、自社の現場で使うイメージで確認できます。
建設業向け勤怠管理システム2つのタイプ
建設業向けの勤怠管理システムは、大きく業界特化型と汎用型の2タイプに分かれます。それぞれ向いている会社が異なるため、自社の状況に合うタイプを先に決めてから比較するのが効率的です。

業界特化型
業界特化型は、工事別の原価管理やCCUS連携、JV案件への対応など、建設業特有の機能を最初から備えています。一方で、月額は1人あたり280〜500円程度に加え、初期費用が数十万円規模で発生するケースもあり、汎用型より導入コストが高めです。自社に合わせた設定や運用の習熟にも時間がかかります。
- 向いている会社:従業員100名以上で、勤怠データを使って工事別の労務費集計やCCUS就業履歴の登録まで自動化したい会社
- 向かない会社:初期費用やカスタマイズの手間を抑え、まずは打刻のデジタル化だけを進めたい会社
汎用型
汎用型は、業種を問わず使える勤怠管理システムで、コストを抑えやすく操作性に優れています。初期費用0円・月額200〜330円/人と低コストで始められ、GPS打刻、36協定アラートなどの基本機能は揃っています。ただし、CCUS連携や工事別原価管理など建設業特有の機能は備わっていない場合が多いです。
- 向いている会社:従業員50名以下、まずは打刻の正確性と法改正対応を確実に押さえたい会社
- 向かない会社:建設業特有の業務(CCUS就業履歴の登録・JV案件管理・工事別の原価集計)まで勤怠データと連動させたい会社
建設業向け勤怠管理システム12社比較
料金比較表
| サービス名 | タイプ | 初期費用 | 月額(1人あたり目安・税抜) |
|---|---|---|---|
| 使えるくらうど建設勤怠 | 業界特化型 | 個別見積り | 個別見積り |
| UC+キンタイ for PROCES.S | 業界特化型 | 個別見積り | 400円〜(+PROCES.Sモジュール別途) |
| 勤怠管理パック(建設業編) | 業界特化型 | サーバー型970,000円〜(20名パック)/クラウド型は個別見積り | クラウド型は月額制(個別見積り) |
| 現場勤怠 | 業界特化型 | 0円 | 5名以内2,000円〜/10名以内3,000円〜/20名以内4,000円〜(グループ単位) |
| 勤CON管 | 業界特化型 | 個別見積り | 月額制(個別見積り・最低2ヶ月) |
| MOT勤怠管理 | 業界特化型 | 31,500円 | 3,980円〜(1〜20名一括) |
| HRMOS勤怠 | 汎用型 | 0円 | 0円(30名以下)/100円〜(31名以上) |
| ジョブカン勤怠管理 | 汎用型 | 0円 | 200円〜 |
| KING OF TIME | 汎用型 | 0円 | 330円〜 |
| Touch On Time | 汎用型 | 0円 | 330円 |
| ジンジャー勤怠 | 汎用型 | 個別見積り | 400円〜 |
| freee人事労務 | 汎用型 | 0円 | 300円〜(原価管理キットは別費) |
※2026年5月時点、公式HPの公開情報をもとに記載。月額は1人あたりの目安で、規模・プランにより変動します。
機能比較表
| サービス名 | 現場打刻 | 工事別原価管理 | 36協定アラート | CCUS連携 | 多言語対応 | ICカード・電話打刻 | スマホアプリ |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 使えるくらうど建設勤怠 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ||
| UC+キンタイ for PROCES.S | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ||
| 勤怠管理パック(建設業編) | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ||
| 現場勤怠 | ○ | ○ | |||||
| 勤CON管 | ○ | ○ | ○ | ||||
| MOT勤怠管理 | ○ | ○ | ○ | ○ | |||
| HRMOS勤怠 | ○ | ○ | ○ | ||||
| ジョブカン勤怠管理 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ||
| KING OF TIME | ○ | ○ | ○ | ○ | |||
| Touch On Time | ○ | ○ | ○ | ○ | |||
| ジンジャー勤怠 | ○ | ○ | ○ | ||||
| freee人事労務 | ○ | ○ | ○ | ○ |
※2026年5月時点、公式HPの公開情報をもとに記載。サービス名のリンクから、各サービスの詳細紹介に飛べます。
機能やタイプを見てもどれを選べばいいか迷うときは、ミツモアが自社の規模・現場に合うサービスを最大5社まで絞り込んでくれます。
建設業向け勤怠管理システム【業界特化型】のおすすめ6選
使えるくらうど建設勤怠(アサクラソフト株式会社)
日報入力だけで勤怠と工事別労務費を同時に集計できる業界特化型。現場監督が事務作業のために事務所へ戻る動線をなくし、累計販売630本以上(2025年3月時点)の実績があります。
| 初期費用 | 個別見積り(利用人数・構成で変動) |
| 月額 | 個別見積り |
| 全社共通機能 | GPS打刻/36協定アラート/スマホアプリ |
| 現場別機能 | CCUS連携/工事別原価管理 |
※2026年5月時点/出典:使えるくらうど建設勤怠公式サイト
UC+キンタイ for PROCES.S(株式会社内田洋行ITソリューションズ)
建設業ERP「PROCES.S」と連携し、工事別・工種別の労務費管理を現場完結で可能にします。QRコード打刻とGPS位置情報で、JV案件など複雑な工事形態にも対応できる業界特化型です。
| 初期費用 | 個別見積り(初期設定支援・操作指導費用を含む) |
| 月額 | 400円/人(PROCES.S原価・発注モジュールと給与・労賃モジュールが別途必要) |
| 全社共通機能 | GPS打刻/36協定アラート/スマホアプリ |
| 現場別機能 | CCUS連携/工事別原価管理(PROCES.S連携) |
※2026年5月時点/出典:UC+キンタイ for PROCES.S公式サイト
勤怠管理パック(建設業編)(リコージャパン株式会社)
現場で日報入力するだけで工事別の労務費を自動集計でき、奉行Edgeや就業大臣NXなど複数の給与計算ソフトと連携できる業界特化型。サーバー型とクラウド型の両方を選べる「パッケージ型」で導入でき、サーバー型20名利用で970,000円(税抜)の一式価格でまとめて採用できる点が他と違います。
| 初期費用 | サーバー型:970,000円〜(20名規模パック価格・税抜) クラウド型:個別見積り |
| 月額 | クラウド型は月額制(個別見積り) |
| 全社共通機能 | GPS打刻/36協定アラート/スマホアプリ |
| 現場別機能 | 工事別原価管理/ICカード |
※2026年5月時点/出典:勤怠管理パック(建設業編)公式サイト
現場勤怠(株式会社陽だまり)
スマートフォン・タブレットに加え、フィーチャーフォンも含めた現場監督目線の業界特化型。メールのような手軽さで日報と勤怠を同時に完結でき、CSV形式で給与計算ソフトと連携できます。
| 初期費用 | 0円 |
| 月額 | 5名以内:月¥2,000〜/10名以内:月¥3,000〜/20名以内:月¥4,000〜(12ヶ月プラン時・グループ単位) |
| 全社共通機能 | スマホアプリ(ガラケー対応) |
| 現場別機能 | 工事別原価管理 |
※2026年5月時点/出典:現場勤怠公式サイト
勤CON管(あさかわシステムズ株式会社)
GPS位置情報と工事番号を打刻と同時に登録できるブラウザベースの業界特化型で、スマホアプリのインストールは不要です。建設・工事業向けの給与計算ソフト「ガリバーシリーズ」と連携すると、勤怠から給与・工事別の原価集計まで一気通貫でつなげられる点が他と違います。
| 初期費用 | 個別見積り |
| 月額 | 月額制(個別見積り・最低契約期間2ヶ月) |
| 全社共通機能 | GPS打刻/36協定アラート(スマホはブラウザ対応) |
| 現場別機能 | 工事別原価管理 |
※2026年5月時点/出典:勤CON管公式サイト
MOT勤怠管理(株式会社バルテック)
顔認証と外部システム連携に強い現場完結型。スマホから作業内容を入力し、工事ごとの労務費をリアルタイムに集計できる業界特化型。原価の予実管理を現場と一体で効率化します。
| 初期費用 | 31,500円 |
| 月額 | 3,980円〜(1〜20名一括) |
| 全社共通機能 | GPS打刻(顔認証と併用)/36協定アラート/スマホアプリ |
| 現場別機能 | 工事別原価管理 |
※2026年5月時点/出典:MOT勤怠管理公式サイト
建設業向け勤怠管理システム【汎用型】のおすすめ6選
HRMOS勤怠(株式会社ビズリーチ)
30名以下なら期限なく無料で使える汎用型。GPS打刻と位置情報、QRコード打刻に対応し、36協定レポートと残業アラートを標準で揃えます。清水建設も導入する実績ありです。
| 初期費用 | 0円 |
| 月額 | 0円(30名以下)・100円〜/人(31名以上) |
| 全社共通機能 | GPS打刻/36協定アラート/スマホアプリ(LINE連動も) |
| 現場別機能 | なし(建設業特有の追加機能提供は依頼不可) |
※2026年5月時点/出典:HRMOS勤怠公式サイト
ジョブカン勤怠管理(株式会社DONUTS)
初期費用0円・月額200円から使える低価格の汎用型。累計導入社数は20万社を超え、GPS・顔認証・7か国語表示に対応し、工事名・工種といった独自項目も無制限作れるため、現場ごとの稼働集計も可能です。株式会社中組(建設業)の導入事例が公開されています。
| 初期費用 | 0円 |
| 月額 | 200円〜/人 |
| 全社共通機能 | GPS打刻/36協定アラート/スマホアプリ |
| 現場別機能 | 多言語(7か国語)/ICカード ※工事別原価管理は独自項目で代用可 |
※2026年5月時点/出典:ジョブカン勤怠管理公式サイト
KING OF TIME(株式会社ヒューマンテクノロジーズ)
顔認証・指紋・静脈など生体認証に強い汎用型。複雑な就業規則と多様な雇用形態をスケジュールで管理でき、正社員と日給制職人が混在する建設現場でも集計負荷を軽くします。
| 初期費用 | 0円 |
| 月額 | 330円〜/人 |
| 全社共通機能 | GPS打刻/36協定アラート/スマホアプリ |
| 現場別機能 | 多言語/生体認証 |
※2026年5月時点/出典:KING OF TIME公式サイト
Touch On Time(株式会社デジジャパン)
ICカード・生体認証の専用端末で打刻できるタイプ。建設現場でスマホを業務で使っていない作業員にも対応でき、GPS付きのモバイル打刻と併用して現場全体をカバーできます。
| 初期費用 | 0円 |
| 月額 | 330円/人(30日間無料トライアルあり) |
| 全社共通機能 | GPS打刻/36協定アラート/スマホアプリ |
| 現場別機能 | ICカード/生体認証 |
※2026年5月時点/出典:Touch On Time公式サイト
ジンジャー勤怠(jinjer株式会社)
GPS打刻とリアルタイムの36協定アラートが標準で揃う汎用型。スマホから休暇申請や打刻修正の承認までワンストップで完結でき、現場監督の事務作業時間を削減できます。
| 初期費用 | 個別見積り |
| 月額 | 400円〜/人(1ヶ月無料トライアルあり) |
| 全社共通機能 | GPS打刻/36協定アラート/スマホアプリ |
| 現場別機能 | なし(建設業特有の追加機能提供は依頼不可) |
※2026年5月時点/出典:ジンジャー勤怠公式サイト
freee人事労務(フリー株式会社)
建設業向け「原価管理キット」を2023年から提供しているバックオフィス特化型。現場を選ぶだけで労務費を各工事の原価に自動計上でき、勤怠と給与計算、会計までワンストップでつながります。
| 初期費用 | 0円 |
| 月額 | 300円〜/人(原価管理キットは別費・要見積り) |
| 全社共通機能 | GPS打刻/36協定アラート/スマホアプリ |
| 現場別機能 | 工事別原価管理(原価管理キット) |
※2026年5月時点/出典:freee人事労務 原価管理キット
自社に合うタイプ・サービスに迷ったときは、ミツモアが規模・現場に合うものを最大5社まで絞り込んでくれます。
よくある質問
2026年は勤怠管理システムが義務化されますか?
勤怠管理システム自体の導入は義務化されていません。ただし、客観的な労働時間の記録は労働安全衛生法で使用者に義務付けられており、紙のタイムカードや手書き日報だけでは不十分とされるケースが増えています。
無料トライアル後は強制的に契約されますか?
多くの勤怠管理システムは、無料トライアル期間内であれば自動契約や違約金は発生しません。トライアル終了後に有料プランの利用を始めるかは、各社で選べる仕組みになっています。気になるサービスは複数まとめて試すのが効率的です。
IT導入補助金は使えますか?
勤怠管理システムの一部はIT導入補助金の対象に登録されています。初期費用やソフトウェア利用料の負担を抑えられるため、導入予定のサービスがIT導入補助金の対象かは、IT導入支援事業者ポータルで確認できます。
建設業向けの勤怠管理システムを検討するなら、まずは見比べるところから始めましょう。













