コミュニケーションツールであるSlackを使って勤怠管理を行うことで、管理者も従業員も業務の効率化が図れます。
本記事では、Slackと連携可能な勤怠管理システムを紹介するとともに、Slack打刻の便利な機能やメリット・デメリットまで徹底解説します。
勤怠管理システムについて詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
Slackで勤怠管理をする方法
日常的に使われているSlackと勤怠管理システムを連携すれば、わざわざ別画面を開く手間なく出退勤を打刻できるようになります。ここでは、一般的な連携フローや打刻・通知の設定方法をまとめながら、具体的な製品例も交えて紹介します。
勤怠管理システム上での連携設定
アプリ連携機能を探す
勤怠管理システムの管理画面(管理者向け設定画面)で、「外部連携」「Slack連携」「API連携」といった項目を探します。多くの製品では専用の設定タブがあるため、そこからSlackとの連携画面へ進んでください。
- 例:ジョブカン勤怠管理の場合、管理者メニューの「連携設定」画面にSlack連携の項目がある。AKASHIも同様に「Slack連携」のメニューを用意している。
Slackアプリのインストール or API連携を有効化
管理画面に「Add to Slack」ボタンがある場合、クリックするとSlackの認可画面が表示されます。そこでアプリに権限を与えれば、自社のSlackワークスペースに勤怠管理アプリ(ボット)がインストールされます。
- 例:HRMOS勤怠(IEYASU)では「Slack連携をON」にして「Add to Slack」を押すと認可画面へ遷移し、MINAGINEでも同様のフローが用意されている。
アカウント紐付け・権限設定
Slackにアプリを追加後、従業員ごとの勤怠アカウントとSlackアカウントを紐付ける必要がある場合があります。多くの場合、メールアドレスが共通であれば自動的に紐付けされますが、ユーザーがワンクリックで承認するパターンもあります。
- 例:ジョブカン勤怠では管理者がSlack連携を有効化したあと、ユーザーごとに連携を承認する手順が必要。MINAGINEではメールアドレス一致により自動紐付けされることもある。
Slack上の設定
勤怠管理システムのボットやアプリをチャンネルへ招待
Slackで打刻や通知を行うためには、勤怠管理システムのボットをチャンネルに招待します。チャンネルやダイレクトメッセージで「/invite @ボット名
」を入力すると、そのチャンネルでの打刻や通知が可能になります。
- 例:kinconeの場合、専用チャンネルにbotを招待し、ユーザーが「おはよう」などのキーワードを投稿するだけで打刻が行われる。
スラッシュコマンドの確認
一部システムでは「/○○
」のスラッシュコマンドで打刻を行います。システム側で自動設定されることが多いですが、Slackの管理画面にある「Slash Commands」の項目を確認しておくと安心です。
- 例:MINAGINEは「
/minagine in
」で出勤、ジョブカン勤怠は「/jobcan_in
」で打刻を実行。
ボットやアプリの権限・通知設定を調整
ボットが打刻結果を返信したりリマインド通知を送る場合は、Slackへのメッセージ投稿や閲覧などの権限許可が必要です。通常はインストール時に許可画面が表示されますが、追加機能を使う際には追加権限が求められることもあります。
- 例:HRMOS勤怠(IEYASU)で通知機能を使う場合は、初期インストール時に「メッセージの送信と閲覧」権限を承認しておく。
Slack打刻の方法
(1) コマンド入力型
-
スラッシュコマンド
Slackの入力欄で「/in
」や「/minagine in
」のようにコマンドを打ち、Enterキーを押すと、勤怠システムに打刻情報が記録されます。- 例:MINAGINEの場合「
/minagine in
」で出勤、ジョブカン勤怠の場合「/jobcan_in
」で出勤を記録。
- 例:MINAGINEの場合「
-
ボットへのメンション
「@勤怠ボット 出勤
」とメッセージすると、ボットが受信して出勤として記録する仕組みです。- 例:HRMOS勤怠(IEYASU)やチムスピ勤怠ではメンションベースで打刻可能。
(2) 特定のキーワード投稿
専用チャンネルで「出勤」「退勤」「テレワーク開始」など、あらかじめ設定されたキーワードを投稿すると自動で打刻される方法です。
- 例:kinconeでは「おはよう」で出勤打刻、「直行」で外出打刻が可能。AKASHIでは「直帰」や「テレワーク」などのキーワードを入力すると対応する打刻が行われる。
(3) リアクション/スタンプ打刻
特定の絵文字をクリックすると出勤・退勤扱いにするシステムも一部存在します。対応している製品は限られますが、直感的に利用できるのがメリットです。
- 例:kinconeがスタンプ打刻機能を提供しており、設定したスタンプのリアクションをつけると打刻完了となる。
通知・アラート設定方法
(1) Slackのリマインダー機能を使う
Slack標準の/remind
コマンドやWorkflow Builderを活用すると、指定時刻に「打刻のリマインド」を自動送信できます。
- 例:
/remind @here "出勤打刻をお願いします" at 9:00 every weekday
と設定すれば、平日9時にリマインドが表示される。
(2) 勤怠管理システム側の通知機能を使う
勤怠システムが打刻漏れアラートや残業超過アラートを持っている場合、Slack連携を有効にしておくと、これらの通知をSlack上で受け取れます。さらに、出勤や退勤時に「○○さんが出勤しました」といった打刻完了通知を流す機能を備えた製品もあります。
- 例:TeamSpiritは未打刻時にSlackへ自動通知を送れる。kinconeは「○○さんが出勤しました」というメッセージを勤怠チャンネルに投稿する機能がある。
Slack打刻ができる勤怠管理システムの比較表
Slack打刻ができる勤怠管理システム8製品を比較表にまとめました。費用や自社の勤務体系に対応しているか、確認しましょう。
製品名 | 初期費用 | 月額費用 | 無料トライアル | 勤務体系 |
MINAGINE | 0円~ | 3万3,000円~ | ‐ | 固定時間/シフト制/フレックスタイム制/変形労働時間制 |
HRMOS勤怠 | 0円 | 0円~ | 1ヶ月間 | 固定時間/シフト制/裁量労働制/フレックスタイム制/変形労働時間制 |
ジョブカン勤怠管理 | 0円 | 2,200円~ | 30日間 | 固定時間/シフト制/裁量労働制/フレックスタイム制/医療機関特化 |
ジンジャー勤怠 | 要問合せ | 330円~ | 1ヶ月間 | 固定時間/シフト制/裁量労働制/フレックスタイム制/変形労働時間制 |
kincone | 0円 | 1,100円~ | 最大2ヶ月間 | 固定時間/裁量労働制/フレックスタイム制/パート・アルバイト |
チムスピ勤怠 | 16万5,000円~ | 2万2,000円~ | ◯ | 固定時間制/シフト制/裁量労働制/フレックスタイム制/変形労働時間制/管理監督者/パート・アルバイト |
AKASHI | 0円 | 330円~ | 30日間 | 固定時間/シフト制/裁量労働制/フレックスタイム制 |
RecoRu | 0円 | 110円~ | 30日間 | 固定時間/シフト制/裁量労働制/フレックスタイム制 |
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Slack打刻ができる勤怠管理システム8選
Slackと連携できる勤怠管理システムを8製品ピックアップしてご紹介します。各製品のSlackとの連携方法については、製品紹介文下部にURLがありますので、詳しくはそちらをご覧ください。
MINAGINE勤怠管理
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<Slack打刻で使える主な機能>
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- PCログ取得で勤務状況を明確化
- Web上で申請から承認までを完結
- 管理者による勤務表作成で出勤予定を把握
MINAGINE勤怠管理は、PCログ取得により社員の勤務状況を明確にし、残業や有給などの各種申請から承認までをWeb上で完結できる勤怠管理システムです。
厚生労働省ガイドラインに準拠し「客観的な記録」を担保でき、IPO(新規上場)を目指す企業に最適です。
初期費用、初期設定代行が0円~で月額利用料金が3万3,000円〜と、お求めやすい価格設定となっています。
本製品は、管理者側で社員の勤務表を作成することで出勤予定を把握できるほか、コンプライアンスに重点を置いており、不正打刻防止や効率的な勤怠管理を実現します。
HRMOS勤怠
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<Slack打刻で使える主な機能>
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- ベンチャーや中小企業を中心に6万社の導入実績(※)
- 30名以下は無料で使え、有料でも1人110円/月から利用可能(※)
- ICカードや顔認証など多彩な打刻方法とセキュリティ対策で安心
HRMOS勤怠は、現在6万社を超える企業に導入されているシンプルで使いやすい勤怠管理システムです。
30名以下の場合は無料で利用でき、有料プランでも1人あたり月額110円から利用可能。日次や月次のデータ抽出やレポート機能による勤怠状況の可視化、給与ソフトやSlack、LINEとの連携ができます。
Web打刻やICカード、顔写真による打刻など多彩な打刻方法に対応し、管理者の2段階認証や従業員のIPアクセス制限などセキュリティ対策も万全です。
※株式会社ビズリーチ(2024年11月時点)
ジョブカン勤怠管理
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<Slack打刻で使える主な機能>
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- シリーズ累計20万社以上、有料利用ユーザー300万人突破の導入実績(※)
- ICカードや指静脈などさまざまな打刻方法に対応
- 初期費用0円、月額220円から導入可能(※)
ジョブカン勤怠管理は、シリーズ累計20万社以上の導入実績を誇る、シンプルな操作性と柔軟なカスタマイズ性を兼ね備えたクラウド型勤怠管理システムです。有料利用ユーザーは300万人を突破し、中小から大企業まで多くの従業員に利用されています。
ICカードやGPS、指静脈認証、顔認証など多彩な打刻方法に対応し、変形労働時間制やフレックスタイム制などさまざまな勤務形態に適用可能。また7カ国語の多言語表示機能も備えています。
30日間の無料トライアル期間があり、初期費用やサポート費用は0円。月額220円から利用でき、電話・メール・チャットでの手厚いサポート体制も魅力です。
※株式会社 DONUTS(2024年4月時点)
ジンジャー勤怠
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<Slack打刻で使える主な機能>
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- 1万8,000社以上に導入実績がある勤怠管理システム
- スマホアプリで外出先や移動中でも勤怠の承認や確認が可能
- 24時間365日のサポートでいつでも不安を解消
ジンジャー勤怠は、大企業から中小企業まで1万8,000社以上※に導入されている勤怠管理システムです。
パソコンやスマホ、タブレット、ICカードなど多様な打刻デバイスに対応し、GPSや顔認証などの機能も備えています。直感的な操作性で、はじめて勤怠システムを使う従業員でもスムーズに移行できます。
スマホのアプリで勤怠の承認や従業員の管理が可能です。打刻以外にも休暇残日数の確認などができます。スマホアプリなので移動中や外出先での確認が便利になります。
24時間365日対応のAIチャットサポート窓口が用意され、いつでも不安を解消できます。必要に応じて、電話やメールでサポートもおこなっているので安心です。
※ジンジャー公式HP(2024年4月時点)
kincone
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<Slack打刻で使える主な機能>
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- 従業員5人以上であれば、1人あたり220円/月(※)で利用可能
- iOS端末もしくはNFC対応のAndroid端末を利用
- 打刻忘れ、残業時間超過、承認待ちを知らせるアラート機能を搭載
kinconeは株式会社ソウルウェアが提供する勤怠管理システムです。導入に必要な従業員数は5人で、1人あたり220円/月(※)で利用できます。
iOS端末もしくはNFC対応のAndroid端末があれば導入可能で、大がかりな準備の必要はありません。アプリ打刻、ICカード打刻、チャット打刻など、多彩な打刻方法が利用できます。ビジネスチャットと連携可能なため、打刻に使えるアプリも豊富です。
承認待ちを知らせるアラート機能が搭載されているので、スムーズな勤務時間のデータ反映に役立つでしょう。また、残業時間超過アラートがあり、月の時間外労働の上限を超えにくい仕組みです。
※ 株式会社ソウルウェア(2024年5月時点)
チムスピ勤怠
<Slack打刻で使える主な機能>
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- 10年以上の開発実績を誇り導入数は1,800社以上、契約ライセンス45万以上(※)
- 36協定や有給管理もできる勤怠管理システム
- シリーズ製品と組み合わせると経費計算など業務の労力を削減可能
チムスピ勤怠は、10年以上の実績を持つクラウド勤怠管理システムで、50名から数万名規模の企業を中心に1,800社以上、契約ライセンス45万以上の導入実績があります。
固定労働制だけではなく、フレックスタイム制や裁量労働制、変形労働制などさまざまな勤務形態に対応が可能です。さらに36協定や法令で定める労働時間や有給休暇の過不足を自動で集計・レポート化し、アラートで通知する機能が充実しています。
シリーズ製品の「チムスピ工数」「チムスピ経費」と合わせて利用することで、従業員の手間やメンテナンス・セキュリティ対策の手間を大幅に削減できます。
※株式会社チームスピリット(2024年4月時点)
AKASHI
<Slack打刻で使える主な機能>
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- 週に1度のアップデートで機能改善
- シンプルな画面で複雑なシフト作成を簡単に行える
- 工数管理機能で業務を可視化
AKASHI(アカシ)は誰にでも操作方法がわかりやすいシンプルな画面が特徴のクラウド勤怠システムです。主に中小企業から高い支持を得ています。クラウドの利点を生かし、週1回のアップデートがあるため諸機能を常に最新状態で利用可能です。複数の打刻方法を備え、勤務時間や休暇の管理を簡単に行えます。
従業員の資格や免許を登録しておくと、その時間帯に必要な人材が含まれるシフトを作成してくれる機能が便利です。
社員の勤怠やプロジェクトの工数など、集計したデータに基づいて業務にかかる時間や人件費を計算し分析。1度登録されたデータは次回以降の類似した案件にも適用できるため、必要な時間や人数の見積もりにかかる時間を削減できます
RecoRu
<Slack打刻で使える主な機能>
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- 月額一人100円からの低価格で全機能を利用できる
- 多様な打刻方法をサポートし、利便性を向上
- 外部サービスとのスムーズな連携機能
RecoRuは月額一人110円という低価格で全機能を利用できます。追加費用なしでバージョンアップや新機能を受けられ、運用・サポート費用も不要です。電話やメールでの無料サポートも提供しており、導入から運用まで安心です。
Slackをはじめ、PCやタブレット、ICカード、生体認証を利用した打刻など、多様な方法で勤怠管理が可能です。外出先や現場からの打刻も可能で、Slack経由での出退勤管理もできるため、さまざまな働き方に柔軟に対応します。
クラウド人事労務ソフトや給与計算ソフトなどとAPIやCSVファイルを介してデータ連携が可能です。これにより、手作業によるデータ入力から解放され、利用者の作業効率が大幅に向上します。
Slackと勤怠管理システムを連携させるメリット・デメリット
Slackと勤怠管理システムを連携させるメリットとデメリットを紹介します。
【メリット】リモートワークの際も社員の出勤状況が把握しやすい
Slackと勤怠管理システムを連携させるメリットは、リモートワークの際も社員の出勤状況が把握しやすいという点です。
コロナ禍や働き方改革によって、リモートワークを導入する企業も多くあります。労働環境の改善は喜ばしいものの、出勤状況の把握が難しくなったのではないでしょうか。
Slackで勤怠管理を行うことで、出退勤を報告するチャットルームを全社や部署などで共有することになります。そのため、誰がいるか・いないかを把握しやすくなります。また、いつ出勤・退勤したのかがひと目でわかるため、Slackなどで話しかけるタイミングにも困ることはなくなるでしょう。
【デメリット】打刻の位置情報が把握できない
勤怠管理システムには多くの便利な機能やメリットがありますが、Slackと連携させる際に注意しなければならない点もあります。それは、Slackの打刻では打刻の位置情報が把握できないことです。
位置情報が把握できないことで、不正打刻のリスクは高まります。したがって、テレワークを導入していたり、直行直帰時にSlack打刻を使用する際には注意が必要です。
もし不正打刻の防止を重要視しているのであれば、Slackと連携させずにGPS付きや生体認証対応の勤怠管理システムでの打刻をおすすめします。
Slackを活用した勤怠管理で業務効率化を
Slackと勤怠管理システムを連携させれば、日々のコミュニケーションと連動した勤怠管理が可能です。わざわざ勤怠管理システムを開く手間や、打刻漏れや承認漏れなどミスの削減につながります。
勤怠管理にSlackをフル活用して、さらなる業務効率化の実現を果たしてみてはいかがでしょうか。
以下の記事では、勤怠管理システムの機能や選び方、また他の製品について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
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最大で5製品の診断結果をお届けします。検討していた製品だけでなく、思わぬ製品との出会いもあるかもしれません。
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