コミュニケーションツール「Slack」と連携し、チャット画面から離れずに打刻できる勤怠管理システムがあります。ツールを切り替える手間がないため打刻漏れを防げるだけでなく、従業員の「稼働状況」もひと目で把握できるようになるでしょう。
データは自動で集計されるため、人事労務の業務負担を大きく軽減できるのがメリットです。一方で、位置情報の不透明さによる不正リスクや、通知の多さでタイムラインが埋まってしまうといった実務上の注意点もあります。
Slack打刻ができる勤怠管理システムについて、メリットや連携手順を含めて紹介します。
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Slack打刻ができる勤怠管理システムの比較表
Slackと連携して打刻ができる主要な勤怠管理システム10製品について、費用や無料トライアル期間、主要な機能について以下の比較表にまとめました。
| 製品名 | 初期費用(税込) | 月額最低料金(税込) | 無料トライアル期間 | Slack打刻の方法 | Slack内での打刻修正 | 給与計算ソフトとの連携 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| MINAGINE(ミナジン)勤怠管理 | 0円 | 33,000円~ | なし | スラッシュコマンド入力、コマンド入力 | ×(システム画面から変更) | ○ |
| KING OF TIME | 0円 | 330円 | 30日間 | コマンド入力、メンション | ×(システム画面から申請) | ○ |
| HRMOS勤怠 | 0円 | 3,300円~(31名~、30名以下は無料) | 30日間 | ボット宛のメンション、コマンド入力 | ×(システム画面から変更) | ○ |
| ジョブカン勤怠管理 | 0円 | 2,200円~ | 30日間 | スラッシュコマンド入力 | ×(※マイページから申請) | ○ |
| ジンジャー勤怠 | 要問合せ | 330円〜 | 1ヶ月間 | 専用チャンネルでのコマンド入力(挨拶等) | ×(システム画面から変更) | ○ |
| kincone | 0円 | 1,100円~ | 60日間 | リアクション絵文字(スタンプ)、キーワード投稿 | ×(システム画面から変更) | ○ |
| TeamSpirit勤怠 | 要問合せ | 26,400円~ | あり(要問合せ) | コマンド入力、メンション | ×(システム画面から変更) | ○ |
| マネーフォワード クラウド勤怠Plus | 0円 | 要問い合わせ | 30日間 | コマンド入力、特定キーワード投稿 | ×(システム画面から変更) | ○ |
| RecoRu | 0円 | 3,300円~ | 30日間 | スラッシュコマンド入力 | ○(Slack上から修正・有休申請可) | ○ |
| freee勤怠管理 | 0円 | 330円~ | 30日間 | ホーム画面の打刻ボタン、スラッシュコマンド入力 | ×(システム画面やアプリから変更) | ○ |
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Slack打刻ができる勤怠管理システム10選
Slackによる打刻が可能な勤怠管理システムの詳細について紹介します。
MINAGINE(ミナジン)勤怠管理(株式会社kubellパートナー)
MINAGINE(ミナジン)勤怠管理は、労務コンプライアンス徹底やIPO審査対策に強みを持つ勤怠管理システムです。Slack Marketplaceから連携でき、チャット上のコマンド打刻により画面を切り替えず記録できるため打刻漏れを防げます。
客観的なGPS打刻との併用に対応し、テレワーク時の不正を抑止して信頼性の高い勤務ログを保持可能です。給与ソフト連携や休暇管理で月末集計を効率化するため、ガバナンス強化や上場を目指す企業におすすめします。
KING of TIME(株式会社ヒューマンテクノロジーズ)
KING OF TIME(キングオブタイム)は、月額330円/名という低価格ながら、給与計算システムとの連携機能を備えたクラウド型勤怠管理システムです。Slackとの連携においては、コマンドやメンションによるスムーズな打刻に対応しているだけでなく、残業超過やエラー勤務といった高度なアラート通知をチャット画面へ直接自動配信できます。
労務担当者が個別に督促する前に従業員自身が不備に気づいて修正する、自律的な運用プロセスが実現する点がメリットです。休暇管理機能も強力で、有給休暇の自動付与や企業独自の休暇制度を一括管理できるだけでなく、主要な給与計算ソフトとAPIやCSVでシームレスにデータ連携できます。
HRMOS勤怠(株式会社ビズリーチ)
HRMOS(ハーモス)勤怠は、株式会社ビズリーチが提供するクラウド型勤怠管理システムです。SlackのMarketplaceから手軽にアプリ連携でき、ボット宛てにメンションを付けて「in」「out」と打ち込むだけで直感的に打刻が完了します。
チャット画面上で当月の総労働時間や有給残日数を各自が即座に照会できるため、従業員の打刻負担や確認の手間を省くことが可能です。有給休暇の自動付与や各種休暇の申請・承認を一元管理できるだけでなく、集計した勤怠データは主要な給与計算ソフトへAPIやCSVでシームレスにデータ連携できます。
ジョブカン勤怠管理(株式会社DONUTS)
ジョブカン勤怠管理は、株式会社DONUTSが提供するクラウド型の勤怠管理システムです。Slackとの連携では、専用のスラッシュコマンドを入力するだけでスムーズに出退勤を記録できます。
直近のシフト予定や有給休暇の残日数、当日の稼働時間をチャット画面内で完結して確認できるため、従業員や現場管理職の確認負担を軽減できるのもポイントです。充実した休暇・シフト管理機能に加え、確定データはジョブカン給与計算や主要な外部給与ソフトとAPIやCSVでシームレスに連携できます。
ジンジャー勤怠(jinjer株式会社)
ジンジャー勤怠は、jinjer株式会社が提供するクラウド型勤怠管理システムです。Slackとの連携においては、専用チャンネルに打刻アプリを接続し、「おはよう」や「お疲れ様でした」といった日常の挨拶をそのまま打刻のトリガーに設定できます。
従業員が使い慣れた言葉で迷わず記録できるため社内への定着率が極めて高く、テレワーク環境でも自然に従業員の勤務状態が可視化できるのがメリットのひとつです。各種休暇の管理もシステム上で完結でき、同シリーズのジンジャー給与と連動させることで、月末にCSVファイルを経由することなく給与計算へデータを直接反映できます。
kincone(株式会社ソウルウェア)
kincone(キンコン)は、1ユーザーあたり月額220円(税込)で、勤怠管理と交通費精算を一元管理できるクラウド型システムです。Slackとの連携では、設定した特定の絵文字スタンプをメッセージに押すだけで打刻を完了できます。
文字の入力摩擦や従業員の心理的抵抗を極限まで減らすことで、打刻漏れを劇的に削減できるのがメリットのひとつです。有給休暇の自動付与や各種休暇の申請ワークフロー、集計データはfreeeやマネーフォワード等の主要な給与ソフトとシームレスに連携できます。
TeamSpirit 勤怠(株式会社チームスピリット)
TeamSpirit 勤怠は、Salesforceプラットフォーム上で勤怠管理、工数管理、経費精算をシームレスに一体運用できるクラウド型勤怠管理システムです。Slackとの連携においては、コマンドやメンションによる打刻に対応しているだけでなく、未打刻時の自動アラートや各種申請、承認結果の通知をチャット画面上で直接受け取ることができます。
パソコンの起動やシャットダウンなどの操作ログと、Slackでの打刻時間との間に著しい乖離がある場合、システムが自動で検出してSlack経由で理由の入力を促すため、高いレベルでの客観的な労働時間管理を実現可能です。有給休暇の自動付与や多彩な休暇申請に対応しており、集計データは出力後の加工作業なしであらゆる給与計算ソフトに連携できます。
マネーフォワード クラウド勤怠Plus(株式会社マネーフォワード)
マネーフォワード クラウド勤怠Plusは、あらゆる業種、規模、複雑な就業ルールにフィットする高度なクラウド勤怠管理システムです。Slackとの連携においては、専用コマンドを用いて出退勤や休憩の打刻ができるだけでなく、管理者への申請通知や各種アラートもチャット上で受け取れます。
任意のチャンネルで打刻履歴がリアルタイムに共有されるため、リモートワーク下でもチームの稼働状況を容易に把握することも可能です。有給休暇の一元管理や高度なシフト管理を備え、同シリーズのクラウド給与などのソフトと強力なAPI連携が可能で、月末の集計ミスを防げます。
RecoRu(中央システム株式会社)
RecoRuは、申請承認や36協定チェックなど、必要な機能を標準搭載した勤怠管理システムです。Slackとの連携においては、スラッシュコマンドを用いたスムーズな出退勤記録に加え、打刻修正や有給休暇のワークフロー申請通知がチャット上に届きます。
管理者は届いたメッセージから1タップで承認・却下を実行できるため、承認業務のために別画面を開く手間がありません。36協定や有休の年5日取得義務に準拠した勤務アラートもSlack上でタイムリーに検知可能です。
集計データは柔軟に出力形式をカスタマイズでき、主要な給与計算ソフトとCSVやAPIでシームレスにデータ連携できます。
freee 勤怠管理(フリー株式会社)
freee勤怠管理は、勤怠記録から給与計算、労務手続きまでを一気通貫で自動化できる勤怠管理システムです。Slackとの公式連携アプリを提供しており、ホーム画面の打刻ボタンやスラッシュコマンドから手軽に記録できます。
Slackで打刻した情報が特定のチャンネルへ自動的に投稿・通知されるのがポイントのひとつです。従業員が個別に「業務開始」などと投稿する手間を省きながら、チーム全員の勤務状況や場所をリアルタイムに可視化できます。
確定した勤怠実績は同一システム内の給与計算機能へ「転記の手間ゼロ」でリアルタイムに反映され、各種休暇の自動付与や取得状況もシステム上で一元管理することも可能です。
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Slack打刻ができる勤怠管理システムを導入するメリット
Slack打刻に対応した勤怠管理システムを導入するメリットは、労務管理の効率化や組織のエンゲージメント向上の観点で主に2つです。
普段使い慣れたツール内で打刻ができる
Slack上で出退勤の記録が完結するため、別の勤怠ツールを立ち上げる手間がなくなります。使い慣れた画面からコマンドやスタンプで直感的に打刻できるため、従業員の負担が少なく、打刻忘れを未然に防げるでしょう。
従業員の稼働状況をリアルタイムに可視化できる
出社と在宅勤務が混在するハイブリッドワークやリモートワークを含め、「誰が今、働いているか」を周囲がリアルタイムに把握しやすくなるのもメリットのひとつです。
打刻された情報が共有チャンネルや個人のステータスに自動で反映されるため、いつ出勤・退勤したのかが一目でわかります。
Slackを活用した勤怠管理の注意点
Slackでの勤怠管理は便利な反面、導入前に以下4点に注意が必要です。
打刻の位置情報が把握できない
Slack経由の打刻はチャット上の操作に基づくため、実際にどこで勤務を開始したかという正確な位置情報(GPSなど)が記録されません。テレワークや直行直帰が多い企業では、不正打刻のリスクが高まる要因になります。
打刻と同時に位置情報を記録できるシステムを選ぶか、チャット打刻とGPS打刻を併用する社内ルールを整備しましょう。
通知が過剰になりやすい
全従業員の出退勤や休憩の打刻通知が普段の連絡スペースに流れると、通知が多すぎてタイムラインが埋め尽くされてしまいます。特に従業員数が多い企業では、業務上の重要なメッセージやメンションを見落とす原因になりかねません。
「勤怠報告専用のチャンネル」を独立して作成し、通常の業務連絡用チャンネルと明確に分けるといった運用上の工夫が必要です。
実労働時間の把握が難しい
チャット上の打刻は手軽な一方、日中の中抜けや細かな休憩時間の記録に対応しきれないシステムが少なくありません。後から手動で休憩時間を再入力する手間が残り、実際の労働時間を正確に把握しにくくなる場合があります。
記録の不透明さを解消するには、PCの起動・シャットダウンログとSlackの打刻時間とのズレを自動検知し、乖離(かいり)理由の入力を促す機能を持った製品を選ぶなどの対策が有効です
なりすましリスクがある
Slackはログイン状態が維持されやすいため、オフィス内の共用PCなどでログインしたまま離席した際、第三者が本人になりすまして出退勤を打刻するリスクを排除できません。
勤務ログの正当性を強固に担保するためには、シングルサインオン(SSO)を導入してログイン認証を厳格化するなど、システム側のセキュリティ対策を徹底する必要があります。
Slackと勤怠管理システムの連携手順
Slackと勤怠管理システムを連携すれば、別の画面を開くことなく、チャット画面からスムーズに出退勤を記録することが可能です。一般的な連携の流れや設定方法を、具体的な製品例を交えて解説します。
勤怠管理システム上での連携設定
勤怠管理システムの管理画面からSlackとの接続を行います。具体的な流れは、以下のとおりです。
アプリ連携機能を探す
勤怠管理システムの管理者向け設定画面で、「外部連携」「Slack連携」「API連携」などの項目を開きます。
例:ジョブカン勤怠管理の場合、管理者メニューの「連携設定」画面にSlack連携の項目があります。
SlackアプリのインストールまたはAPI連携を有効化
管理画面にある「Add to Slack」などのボタンをクリックすると、Slackの認可画面に進みます。権限を許可すれば、自社のSlackワークスペースに専用のボット(アプリ)がインストールされます。
例: HRMOS勤怠やMINAGINEでも、「Add to Slack」から認可画面へ進む同様のフローが用意されています。
アカウントの紐づけと権限設定
Slackにアプリを追加したあと、従業員ごとの勤怠アカウントとSlackアカウントを紐付けます。メールアドレスが共通であれば自動で紐付けされるケースが多いですが、ユーザー側の承認が必要な場合もあります。
例:ジョブカン勤怠では管理者がSlack連携を有効化したあと、ユーザーごとに連携を承認する手順が必要。MINAGINEではメールアドレス一致により自動紐付けされることもある。
Slack上の設定
勤怠管理システムとSlackの連携が完了したら、以下の流れでSlack上での設定を行います。
勤怠管理システムのボットやアプリをチャンネルへ招待
打刻や通知を行いたいチャンネルに「/invite @ボット名」と入力し、勤怠ボットを招待します。
例: kinconeの場合、専用チャンネルにbotを招待すれば、ユーザーが「おはよう」と投稿するだけで打刻できるようになります。
スラッシュコマンドを確認する
「/○○」というコマンドで打刻を行うシステムの場合、Slackの管理画面にある「Slash Commands」の項目でコマンドが正しく設定されているか確認しましょう。
例: MINAGINEの「/minagine in」や、ジョブカン勤怠の「/jobcan_in」などがこれに該当します。
ボットの権限や通知設定を調整する
ボットが打刻結果を返信したり、リマインドを送信したりできるよう、メッセージの投稿や閲覧の権限を許可しておきましょう。
例: HRMOS勤怠で通知機能を使う場合は、初期インストール時に「メッセージの送信と閲覧」権限を承認しておきます。
Slackで打刻する4つの方法
Slack上で打刻を行う方法は、主に下記4つです。事前にどのやり方で行うのか確認しましょう。
コマンド入力(スラッシュコマンド)
Slackの入力欄に「/in」や「/minagine in」など、指定されたコマンドを打ち込んでEnterキーを押すことで、勤怠システムに打刻を記録します。
例:MINAGINEの「/minagine in」、ジョブカン勤怠の場合「/jobcan_inなどが該当しています。
ボットへのメンション
「@勤怠ボット 出勤」のように、専用のボット宛てにメッセージを送ることで出退勤を記録します。
例: HRMOS勤怠やTeamSpiritなどで、メンションベースの打刻が可能です。
特定のキーワード投稿
専用チャンネルで「出勤」「退勤」「テレワーク開始」など、あらかじめ設定した言葉をメッセージ投稿するだけで自動打刻されます。
例: kinconeでは「おはよう(出勤)」とメッセージを投稿すると、打刻が切り替わります。
リアクション(スタンプ)打刻
投稿されたメッセージに対して、特定の絵文字スタンプをクリックするだけで出退勤を記録できる直感的な方法です。
例: kinconeがこの機能を提供しており、あらかじめ設定したスタンプを押すだけで打刻が完了します。
打刻漏れを防ぐ通知・アラート設定
月末の確認作業を減らすためにも、リマインドや通知を上手に活用しましょう。
Slackのリマインダー機能を使用する
Slack標準の「/remind」コマンドやWorkflow Builderを使い、指定の時刻に自動で打刻を促すメッセージを流せます。
例:/remind @here "出勤打刻をお願いします" at 9:00 every weekday と設定すれば、平日の朝9時に全員へリマインドが届きます。
勤怠管理システム側の通知機能を使う
勤怠システム側のアラート機能をSlackと連動させれば、打刻漏れや残業超過の警告をSlack上で直接受け取れます。「〇〇さんが出勤しました」といったログをチャンネルに流すことも可能です。
例:TeamSpiritは未打刻時にSlackへ自動通知を送信でき、kinconeは「〇〇さんが出勤しました」というメッセージを自動投稿する機能を備えています。
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