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【2023年版】外壁塗装の費用相場!見積書の内訳から価格が変わる9大要因まで

最終更新日: 2023年04月16日

「外壁塗装の適正な金額がわからない」
「見積もりを安くするにはどうすれば?」

初めての外壁塗装はわからないことだらけですが、「平均的な外壁塗装の相場、見積書の内訳、価格を安くする方法」の3つを抑えれば、損することはありません。

たとえば30坪の戸建住宅の場合、外壁塗装にかかる費用は74万~156万円が目安です。塗料の種類によって3倍以上の価格差があったり、依頼する塗装屋さんのタイプでも金額は変わります。

そこでなるべくリーズナブルで納得できる外壁塗装の選び方を、年間1,200棟以上の外壁・屋根塗装や防水工事を手掛ける株式会社ファインテック監修のもと見ていきましょう。

監修者

株式会社ファインテック

代表取締役社長 畠山正伸が建築業界での経験を活かして2000年に株式会社ファインテックを創業。関西地区において年間約1,200棟の施工に携わる(2020年実績)。手がける建物は戸建住宅、集合住宅、店舗、オフィスビルなど多岐にわたる。1級塗装技能士2名を含む熟練の職人による完全自社施工が強み。塗料メーカーのプレマテックスのパートナーショップ(正規取扱店)であり、2020年のパートナーショップ内施工実績は全国第3位。日本住宅保証検査機構(JIO)の登録事業者。

外壁塗装の10~100坪別の費用相場

外壁塗装

外壁塗装は面積が最も料金に影響します。ミツモアの外壁塗装業者の料金設定をもとにした10坪から100坪までの住宅塗装の費用相場は次の通りです。

坪数(㎡) 外壁塗装 外壁塗装+屋根塗装
10坪(33㎡) 31万~54万円 51万~94万円
20坪(66㎡) 52万~98万円 72万~138万円
30坪(99㎡) 74万~142万円 94万~182万円
35坪(116㎡) 84万~164万円 104万~204万円
40坪(132㎡) 95万~186万円 115万~226万円
50坪(165㎡) 116万~230万円 136万~270万円
60坪(198㎡) 137万~274万円 157万~314万円
70坪(231㎡) 158万~318万円 178万~358万円
80坪(264㎡) 180万~362万円 200万~402万円
90坪(298㎡) 201万~406万円 221万~446万円
100坪(331㎡) 222万~450万円 242万~490万円

費用相場にある差は、塗料の種類、塗料の色の数、建物の階数など、後述する9つの項目が影響します。すぐに「自分の家で外壁塗装をする場合の費用を正確に知りたい」という方は、ミツモアで見積もりを取ってみましょう。ミツモアでは質問に答えると最大3社から無料で見積もりを受け取れます。

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外壁塗装の見積書の内訳4選

外壁塗装では必ず見積書を先にもらいます。ほとんどの見積書の内訳は「塗料・材料費、足場代、人件費、その他」の4つに分けられます。また、塗装業者によって料金設定が異なり、内訳の割合も10%弱は変動します。

外壁塗装の費用内訳グラフ

  • ①塗料・材料費:主に塗料のグレードと種類
  • ②足場代:塗装作業に必要な足場の建設費
  • ③人件費:職人や塗装にかかわる人の費用
  • ④その他:交通費や事務手数料など

①塗料・材料費

外壁塗装で一般的に使われる塗料の単価と耐用年数の目安は以下の通りです。

耐用年数 単価(3回塗り合計)
アクリル塗料 5~7年 1,400~1,600円/㎡
ウレタン塗料 8~10年 1,700~2,200円/㎡
シリコン塗料 10~15年 2,300~3,000円/㎡
ラジカル制御型塗料 12~15年 2,500~3,000円/㎡
フッ素塗料 15~20年 3,800~4,800円/㎡
光触媒塗料 15~20年 4,200~5,000円/㎡
無機塗料 20~25年 4,500~5,500円/㎡

アクリル塗料は劣化が早いので、現在の外壁・屋根塗装ではあまり使われていません。近年最もよく使われているのはシリコン塗料で耐久性と費用のバランスが良いです。

シリコン塗料より少々値は張りますが、フッ素塗料も耐久性の高さ・汚れのつきにくさという点で優れており、人気があります。

外壁塗装の注文が多い30坪や40坪といった坪数では、以下の塗料・材料費が目安です。

30坪(約99㎡) 40坪(約158㎡)
アクリル塗料 16万~19万円 22万~25万円
ウレタン塗料 20万~26万円 27万~35万円
シリコン塗料 27万~36万円 36万~48万円
ラジカル制御型塗料 30万~36万円 40万~48万円
フッ素塗料 45万~57万円 60万~76万円
光触媒塗料 50万~59万円 67万~79万円
無機塗料 53万~65万円 71万~87万円

一般的には値段が高いほど耐用年数が長く性能が良いです。選ぶべき塗料は自宅の環境や外壁材の状態によって異なりますが、値段が高くても長持ちする塗料を選んだほうが、長期的なコストパフォーマンスは優れています。

現在の外壁の状態によっては、塗料の耐用年数より早く外壁材の張り替えが必要になるケースもあります。あと数年で外壁材を張り替えるという状況なら、そこまでハイスペックな塗料を使う必要はないでしょう。

また、一般的な外壁材である窯業系サイディングは40年間問題なく使用可能です。参考までに30坪の住宅において、外壁材の寿命が残り30年という場合にかかる費用をシミュレーションしてみました。耐用年数はアクリルが5年、シリコンが10年、フッ素塗料が15年として計算し、足場代や洗浄代などを含む全体費用で出しています。

1回あたりの費用 30年間の塗装回数 合計費用
アクリル塗料 54万円 6回 324万円
シリコン塗料 71万円 3回 213万円
フッ素塗料 92万円 2回 184万円

アクリル塗料やシリコン塗料だともっとこまめな塗装が必要になり、その分の足場代などもかかってしまいます。フッ素塗料は単価が高いですが、30年後までに塗装をする回数は2回で済みます。長期的に見るとフッ素塗料のほうが安上がりです。

関連記事:外壁塗装の塗料一覧!全種類(グレード)の耐用年数・費用の違い比較!|ミツモア

②足場代

住宅足場

高所での塗装作業には足場が欠かせません。足場の運搬、組み立て、解体にかかる費用は、全体の約20%を占めます。単価は1㎡あたり600~800円で、坪数ごとの目安は以下の通りです。

25~30坪 10~15万円
30~35坪 18~23万円
35~40坪 20~25万円

状況によっては、足場を少し外壁から離し、ゆとりを持たせた組み方をすることがあります。その場合、30坪2階建ての施工面積が、およそ200~250㎡になりますが、これは不当な請求ではないので安心してください。

たまに「足場代が無料」とうたっている業者がいますが、足場代が完全に無料になることはないので注意しましょう。「見積もりの内訳に足場代を含めていない」だけで、他の項目の料金を上乗せしていたり、あとから何らかの理由で追加料金を請求されたりするケースが多いです。

関連記事:外壁塗装の「足場」費用、単価や相場は?トラブルを避けるための注意点まで徹底解説 | ミツモア

③人件費

工事単価(人件費)は以下のような作業に対してかかる費用です。

  • 高圧洗浄
  • 養生
  • 飛散防止ネット
  • 施工費

高圧洗浄

塗装前に壁の汚れを落とす作業です。以下は費用相場になります。高圧洗浄を行う際は窓や土間も同時に洗浄するので、業者によっては塗装面積よりも広く計算することもあるでしょう。

単価 150~300円/㎡
30坪(約118㎡~) 約1万7,000~3万5,000円

養生

塗装しない壁が汚れないようにビニールや布テープなどで覆う作業になります。正確な面積や使用量・単価を出すのが難しく、単位が「一式」になっていることも多いです。見積もりをとってみて数万円でおさまっているならば妥当な金額といえるでしょう。

関連記事:外壁塗装に養生が不可欠な理由とは?施工前に知っておきたい注意点、基礎知識 | ミツモア

④その他

直接的に塗装作業に関係なくても、事務管理経費や、スタッフの交通費、作業に必要な許可取得の費用などが発生します。これらは塗装作業に付随してかかる費用になるので、外壁塗装の見積もりを計算してみる際には費用相場に10万円程度プラスして考えるとよいでしょう。

外壁塗装の見積例と計算式

項目ごとの費用相場を把握したところで、実際に見積書の金額の妥当性を確かめてみましょう。以下に外壁塗装の見積書の例です。

外壁塗装の見積書例

見積書のチェックポイント

  1. 「一式」表記でなく、項目ごとの単価が記載されているか
  2. 塗装回数が3回になっているか
  3. 塗料のメーカーや商品名が記載されているか
  4. 塗装後の保証期間が5年前後あるか
  5. 見積書の有効期限が1カ月以上あるか

外壁塗装は内訳ごとに費用相場があります。項目ごとの記載がなく合計金額のみだと、適正な価格設定がされているのかどうかわからないです。もし「一式」とだけ書かれている場合は、何にいくらかかっているのか質問してみましょう。

外壁塗装は基本的に、下塗り1回、上塗り2回の計3回塗りです。きちんと3回塗装することを明記してあるか確認しましょう。使用する塗料のメーカーや製品名などの詳細が書いてあるかどうかも重要です。見積もり金額より安価な塗料を使われていても、ごまかされてしまう可能性があるからです。

アフターフォローについてもきちんと明文化されているかどうか見ておきましょう。口約束だけではうやむやにされてしまうリスクがあります。大体5年前後が平均的な保証期間です。

関連記事:【例あり】外壁塗装の見積書の見方!費用・内訳は適正?見るべきポイントを解説|ミツモア

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自分で外壁塗装の費用を計算する

自分で外壁塗装の費用の計算方法を3つのステップに分けて説明します。

①自宅の外壁面積を求める

延坪数に「×3.3」をして延床面積を平米数に直しましょう。外壁面積は平米数で表した延床面積に「×1.2」すると求められます。

②足場面積を求める

延床面積(平米数)に「×2」すると足場面積になります。ただし建物やその周辺の状況によって、「×1.5~2.5」ほどの幅が生じるかもしれません。

③外壁面積と足場面積を単価相場にかける

外壁面積と足場面積を求めたら、以下の表の単価相場に値をかけて費用相場を算出します。各工程ごとの費用相場を合計した値が、全体の費用相場になります。

項目 単価相場(㎡)
足場仮設 800円
飛散防止ネット 200円
高圧洗浄 300円
養生 400円
シーリング補修 800円
下地補修 一式
下塗り(シーラー) 700円
中塗り(シリコン) 1300円
上塗り(シリコン) 1300円
廃材処理 一式
現場管理費 一式
合計 82万円

※シーリング補修のみ「m」単価

この費用計算は、あくまでも「相場と大きな差がないか」ということを確認する「目安」であるという風に認識しておきましょう。さらに詳しい計算方法は以下の記事をご覧ください。

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付帯部分の塗装・補修

見逃しがちですが、外壁に付帯する雨どいや軒天(のきてん)、破風板(はふいた)などの塗装・補修にも費用がかかります。単価相場は以下の通りです。

付帯部分 費用相場
軒天(のきてん)

軒天の図解

800~1,200円/㎡
雨どい

雨樋の図解

800~1,200円/m
破風板(はふいた)

破風板の図解

650~1200円/㎡
雨戸 2,000~5,000円/1枚
シーリング打ち替え 900~1,500円/m
シーリング打ち増し 500~1,000円/m

シーリング補修は、外壁の目地(隙間)をゴムのようなもので埋めていきます。劣化が軽度なら「打ち増し」、一度全部とりはらう必要があれば「打ち替え」です。

シーリングは長さで計算されるので窓や外壁の目地が多ければ費用が高くなるでしょう。部分的な補修で済むならば費用は2~3万円前後になります。

これらの作業は必要ないと思われるかもしれませんが、いくら外壁を塗装しても、これらの部分劣化は外壁全体をむしばんでいきます。

せっかく外壁塗装をするのなら、一度に修繕・塗装できる部分は、すべて対処してもらいましょう。

関連記事:シーリング工事とは?工事が必要な症状と施工時のポイントを解説 | ミツモア

外壁塗装の費用が変わる9大要因

おしゃれな外壁の一軒家

同じ延坪数でも、さまざまな要因によって塗装費用が上下します。どのような要因でどのくらい費用が変わるのか紹介していきます。

1. 使用する塗料のグレード

外壁塗装の費用が変わる大きな要因は「使用する塗料のグレード」です。1番安い価格の塗料は「アクリル塗料」ですが、耐用年数が短く、現在は新築時以外にはほとんど使われません。

現在、最も使用されている塗料は「シリコン塗料」です。価格が比較的安いにも関わらず、耐用年数が長くコストパフォーマンスに優れています。

塗料にはいくつか種類があり、耐用年数や機能なども違うので予算を考慮しながら自分の目的に合ったものを選ぶのがおすすめです。

関連記事:外壁塗装の塗料一覧!全種類(グレード)の耐用年数・費用の違い比較!|ミツモア

2. 塗料の色の数

色の数が増えるほど、発注する塗料の種類が増えるので、すべて同じ色で塗るよりも費用はかさみます。

2~3色程度であれば通常料金の範囲内で塗装してくれる業者も多いですが、+1色ごとに5,000~10,000円程度の追加料金がかかる可能性があります。

また、色味にこだわってオーダーメイドで色を調合する場合は、追加で1色あたり約5万円程度を想定しておいたほうがよいでしょう。

3. 建物の階数

これまで見てきたように、外壁塗装の費用は、施工面積で決まります。延坪数でもおおよその相場はつかめますが、実際には「外壁がどれくらい広範囲か」という要因によって価格が変わるのです。

カンタンな計算ではありますが、建物の階数別に費用の違いを以下にまとめます。

塗装面積(30坪) 費用相場
1階建て 90㎡~ 65万円~
2階建て 120㎡~ 80万円~
3階建て 140㎡~ 90万円~

ここまで紹介してきた費用相場は、2階建ての正方形に近い建物を前提としていたので、80万円ほどでした。しかし同じ30坪でも、3階建てになると10万円以上の差が生まれるので注意しましょう。

4. 建物のデザイン

外壁塗装の費用を「30坪だから〇円!」と言い切れない理由のひとつに、住宅のデザインの違いが挙げられます。

ここまで見てきたように、同じ坪数でも塗装面積が違ったり、補修範囲の広さが違ったりして、料金が大きく変動するのです。

住宅のデザインによっても、塗装面積は変わります。これまで紹介した計算方法は正方形に近い住宅であれば、そこまで差は生まれません。しかしもっと複雑な形状なら、その分だけ外壁面積が変わってしまいます。

またもう1つのポイントとして、窓の広さ・多さがあります。当然ですが、窓は塗装しないので、その分の費用を差し引きすることになるのです。

5. 建物の築年数

建物の築年数によって費用に差が生まれるのは、補修や修繕にかかる費用が高くなるためです。

シーリング補修をはじめ、雨どいや軒下などの付帯部分、また屋根やベランダの補修が必要になることがあります。

費用相場(30坪)
築10年 80万円~
築20年 90万円~
築30年 100万円~

このように、ざっくりと10年ごとに10万円分ほどの割合で、付帯工事が発生するのが一般的です。

築年数が長くなるほど補修範囲が広くなるために、このような差が生まれます。長期的にみれば、きちんと定期的な補修・メンテナンスをしているほうが、住宅の維持費は安く済むのです。

6. 住宅の劣化状態

住宅が「雨漏りしている」「コケが壁に大量発生している」など破損や汚れが激しい場合、建物の修復のために追加で費用がかかります。

費用を節約するために壊れたところを直さないまま塗装を行うのは、家の劣化を早めてしまうのでやめましょう。

住宅の破損や汚れは塗装工事と一緒に修理を依頼しましょう。以下の関連記事では外壁の塗装が劣化した際に起こる症状について詳しく解説しています。

関連記事:外壁塗装が劣化しているサインは?主な症状とメンテナンス費用を解説|ミツモア

6. 住宅がある地域の環境

「地域環境」によって塗装費用が変わることがあります。というのも、地域の気候などによって、適した塗料が変わるためです。一例として、以下のようなケースがあります。

  • 日射量が多いので、グレードの高い遮熱塗料を使う
  • 海が近く塩害を受けやすいので、錆止め塗料を使う
  • 冬は寒く夏は暑いなど気温変化の激しい土地で断熱塗料を使う

塗料は高機能であるほど、材料費も高くなる傾向があります。しかし費用だけで塗料を選ぶのではなく、快適な住宅環境を作るためにベストな塗料を選択するべきです。

とくに地域に根差した塗装業者であれば、土地の気候などに詳しいので、相談しながら最適な塗料を選びましょう。

8. 外壁塗装業者の種類と自社施工

どこに依頼するかによって費用は大きく異なります。外壁塗装の主な依頼先は4つです。

地元の塗装業者

メリット
  • 施工費用が最も安い
  • 地元住民から口コミ情報を得られる
デメリット
  • 業者によって完成度に差がある
  • 悪徳業者の可能性がある
  • 保証の内容や工事の品質は業者によって差がある

大手リフォーム会社

メリット
  • 保証内容が充実している
  • プランが決められており、費用を明確に提示してくれる
デメリット
  • 施工費用が高い(ハウスメーカよりは費用が安い)
  • 融通がききづらい

ハウスメーカー

メリット
  • 保証内容が充実している
  • 塗装以外の施工もしてもらえる
  • 新築からリフォームまで幅広い知識を持っている
デメリット
  • 施工費用が高い
  • 融通が利きづらい

ホームセンター

メリット
  • 保証内容が充実している
  • 塗装以外の施工もしてもらえる
デメリット
  • 店舗によっては塗装工事を受け付けてないことがある

費用を安く抑えられる可能性が高いのは、地域密着で営業する塗装業者に依頼することです。

大手リフォーム業者やハウスメーカー、ホームセンターは、下請けの業者に工事を依頼しています。下請け業者へ支払う費用に自社の利益(中間マージン)をのせるので、価格も高くなってしまうのです。

下請け業者の施工実績もわかりづらいので、実績豊富な地元の塗装業者に依頼するのがおすすめです。

以下の関連記事では外壁塗装業者の選び方について紹介しています。

関連記事:外壁塗装はどこに頼む?何会社が一番おすすめ?依頼先一覧と業者の探し方|ミツモア

9. 施工時期

外壁塗装の料金には明確な定価がないので、その時々の需要の大きさによっても費用が変動します。

気温が高く雨が少ない春や秋は、塗料が乾きやすく外壁塗装に適しています。この時期は塗装の依頼が増えるので、あまり値引きや条件交渉の余地はありません。

逆に雨が多く気温が低い梅雨や冬などの時期は、工期が延びやすく塗装をするには不人気な季節です。職人の手が比較的空いているので、金額交渉がしやすい時期と言えるでしょう。

外壁塗装は助成金などの8つの方法で安くなる

リフォーム物件とお金のイメージ画像

一定の条件を満たせば外壁塗装工事において補助金や助成金を申請できます。また火災保険や減税制度を利用することも可能です。

費用を安く抑えるためにも利用条件や補助内容などを確認していきましょう。

以下の記事でも、外壁塗装に向けてまとまったお金が用意できないときの対策を紹介しているので参考にしてください。

関連記事:外壁塗装のお金がない時に試したい方法5選!費用を大幅に抑えられる対処法を解説|ミツモア

①地域の外壁塗装業者に施工依頼をする

外壁塗装や屋根の塗装のみなら、地域の塗装業者に依頼するのが最も安いでしょう。大手リフォーム業者やハウスメーカー、ホームセンターなど下請け業者に委託するお店とは違い、中間マージンがかからないためです。

②繁忙期を避けて施工する

外壁塗装工事は5~6月と12~2月に依頼すると費用を安く抑えられるでしょう。天気が悪い梅雨や冬は工事が中断することもあり、工期も長くなりやすいことから依頼が少ないためです。

③相見積もりを取得する

見積もりの際に1社だけではなく複数の業者から見積もりを取得することを「相見積もり」といいます。3~5社の見積書を比較すれば、より適正な価格に近い業者を見極められます。

④屋根塗装や、別のリフォームも一緒に施工する

外壁塗装のタイミングで、屋根や雨どい修理などを一緒におこなうメリットは、「足場代が1回分浮く」ことです。

⑤自治体の助成金・補助金制度を使う

外壁塗装やリフォームに適用できる助成金・補助金の制度は、多くの自治体で設けられています。

どの自治体でも、省エネ効果が見込める「遮熱塗料」や「断熱塗料」を使うことが、条件に設定されていることが多いです。

支給金額は、「費用の何%(上限は~円)」というふうに決められていて、ほとんどの場合は20万円前後を受け取れる可能性があります。詳しくは以下の記事で解説しています。

関連記事:外壁塗装の助成金・補助金は誰でも貰える?受け取り条件や申請方法など | ミツモア

⑥「長期優良住宅化リフォーム推進事業」の助成金・補助金を使う

以下の条件に当てはまる場合には、「長期優良住宅化リフォーム推進事業」という国の助成金・補助金を利用できる可能性もあります。

  • 住宅の寿命を延ばす
  • 省エネ性能が向上する
  • 子育て世帯向けの改築

住宅を大規模にリフォームする前提にはなりますが、工事の中に外壁・屋根塗装を含めることも可能です。

参考:長期優良住宅化リフォーム推進事業 活用事例 | 国土交通省

⑦火災保険が利用できることも

火災により生じた損害を補償してくれる「住宅火災保険」では、風害・地震・落雷により生じた損害も、補償の対象となるケースがあります。

とくに台風による被害のときには、保険を利用して外壁塗装費用を抑えられる可能性が高いです。

水害や地震などは、オプションに含まれていることが多いため、自分の加入している保険を見直してみてください。

また、住宅総合保険に加入している場合は、住宅火災保険の補償範囲以外に、水漏れやいたずら・不注意による損害も補償の対象です。

具体的な内容は、会社や契約内容により異なりますが、利用できるかどうか問い合わせてみましょう。

⑧住宅ローン減税を活用する

「住宅ローン減税」という仕組みは、主に以下のような条件に合えば、外壁塗装に適用できます。

  • 10年以上の住宅ローンがある
  • リフォーム費用が100万円以上
  • 合計所得額が2,000万円以下

これらの条件に当てはまるとき、ローン残高のうち0.7%(上限:1年間で40万円)を、所得税から控除することができるのです。

工事費自体は変わらなくても、支払う税金を減らすことができるので、ぜひ活用してみてください。

参考:住宅ローン減税|国土交通省

外壁塗装費の支払い方法は3種類

支払い方法は大きく分けて3つあります。

現金払い

一括後払い
  • 最も主流の支払い方法
  • 仕上がり具合も見たうえで支払いするので安心
2回払い
  • 施工前と施工後の2回に分けて金額の半分ずつを支払う
3回払い
  • 施工前・施工途中・施工後の3回に分けて支払う
  • 施工費用が莫大になるような、商業施設やビルなどに使われる支払い方法
一括先払い
  • 優良業者であれば、全額先払いすることを要求しない
  • お金を持ち逃げする悪徳業者の可能性が高い

クレジットカード払い

業者によっては分割払いができないこともあるため、その場合には一括で支払いできる見込みがあるか、確認する必要があります。

ローン

ローンでの支払いに対応してくれる塗装業者もいます。また塗装会社のローン以外にも、以下のような選択肢があります。

  • 住宅ローンを借りている会社に問い合わせる
  • 銀行のローンを利用する
  • 上記以外の金融系の会社に相談する

まずは現在住宅ローンを借りている会社に問い合わせてみるのがおすすめです。一度審査に通っているので、新しいところで借りるよりもハードルが低いでしょう。

住宅ローンとリフォームローンの一体型ローンに借り換えられたら、金利が下がる可能性もあります。

銀行のローンは種類によって金利や条件が異なるので、複数の銀行・種類を比較して決めることをおすすめします。

また外壁塗装業者のなかには、金融機関と提携しているところも。依頼しようとしている業者が当てはまる場合は相談してみましょう。

関連記事:外壁塗装費はローンで支払い可能!相談先や住宅ローン控除も解説|ミツモア

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外壁塗装の費用にまつわるトラブル3事例

電卓と書類

外壁塗装は悪徳業者が多い分野ということもあり、費用にまつわるトラブル事例も多くあります。代表的な事例とその対処法を紹介します。

見積書と異なる金額や、追加費用を請求された

事前に十分な説明がないまま、追加工事が発生したとして費用を請求されたり、見積書と異なる金額を請求されたりすることがあります。これは悪徳業者の典型的な手口です。

本当に当初の予定と異なる追加工事が必要になったとしても、着手する前に依頼者へ十分な説明をしなければなりません。

もし塗装業者から不当な請求を受けた場合は、国民生活センターに相談しましょう。

窓口 国民生活センター紛争解決委員会事務局
電話番号 03-5475-1979
受付日時 月~金(10:00~12:00、13:00~16:00)
公式サイト ADR(裁判外紛争解決手続)の紹介|国民生活センター

訪問営業で迫られた契約を解除しようとしたら違約金を請求された

訪問営業に来た塗装業者と契約をしてしまい、やっぱり後から解除しようとして違約金の支払いを迫られるケースもあります。

契約から8日以内であればクーリングオフ制度の対象になるので、書面やメールで通知をすることで、違約金を支払わずに契約を解除できます。

クーリングオフができるのか不明な場合や、方法がわからない場合は、消費生活センターに相談しながら進めましょう。

参考:全国の消費生活センター等|国民生活センター

前金の支払い後に業者と連絡がつかなくなった・倒産した

工事を契約した塗装業者が倒産してしまった場合、残念ながら前金を取り戻すことはできません。

悪質な業者は計画的に倒産を企てることもあるので、事前に施工実績や評判を確かめて信頼できそうな業者か判断しておきましょう。

また、工事後に業者が倒産してしまった場合でも保証を受けられる「リフォーム瑕疵(かし)保険」に加入している業者を選ぶのがおすすめです。

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優良塗装業者を選んで適正価格で工事しよう

外壁塗装 業者

この記事では、坪数ごとの相場や費用内訳、費用が変わる要因など、外壁塗装の費用について解説してきました。

塗装業者を選ぶときは、見積もりを見て書かれている費用の妥当性を見きわめることが非常に大切です。

最後に、業者を選ぶときのポイントを費用以外の観点からも紹介します。

こんな業者に注意!悪徳業者の特徴

外壁塗装は工事の質を見きわめることが難しく、資格がなくても開業することができるため、手抜き工事やぼったくりを行う悪徳業者も多く存在します。

悪徳業者の代表的な特徴は以下の通りです。

  • アポイントなしで訪問営業をする
  • 高額な見積もりを提示した後に大幅な値引きをする
  • オリジナルの塗料をすすめてくる
  • 契約を急かしてくる

多くの場合、外から見ただけでは外壁の状態を正確に判断することはできません。訪問営業をしてくる業者はきっぱりと断りましょう。

また、大幅な値引きをしてくる業者にも注意が必要です。最初にかなり高額な見積もりを提示してから金額を下げることで、お得に見せているだけの可能性が高いです。

オリジナル塗料を売りにしている業者にも気を付けたほうが良いでしょう。コストをかけて製品を開発している大手メーカーに勝る塗料を作るのは至難の業です。またその業者でしか扱っていない塗料は使用実績が少なく信頼性に欠けますし、金額の妥当性を客観的に判断することもできません。

また、業者の中には「今ならキャンペーンで安くできます」「今すぐ塗装を行わないと危険です」といったように工事を急かしてくるところもあります。このような業者には要注意です。

信頼できる塗装業者の選び方

塗装業者を選ぶときに見ておきたいポイントは以下の5つです。

  • 資格や許可を保有しているか
  • 現地調査を実施してくれるか
  • 十分な施工実績があるか
  • 詳しい見積書を提示し、ていねいに説明してくれるか
  • 口コミに悪い評価が集まっていないか

資格や許可を保有しているか

外壁塗装業は資格がなくても開業できますが、一定規模以上の案件を請け負うための許可や、技術力を示す資格は存在しています。

  • 塗装技能士1級をもつ職人が在籍している
  • 建設業許可を取得している

といった目安があれば、技術力や営業規模はお墨付きといえます。

現地調査を実施してくれるか

丁寧な現地調査が行われれば、見積もりの内訳や金額も、より具体的で適切なものになるでしょう。時間に余裕があるなら、現地調査には立ち会うことをおすすめします。

十分な施工実績があるか

なるべく過去の施工実績が豊富な業者を選ぶのが望ましいです。

長年にわたって依頼を受け続けている業者であれば、地域で信頼されていることが推測できます。ホームページやパンフレットで確認してみましょう。

詳しい見積書を提示し、ていねいに説明してくれるか

作業内容の詳細がわかる見積書を提示し、わからない部分をていねいに説明してくれるかどうかを見きわめましょう。

見積書に内訳が書かれていないと、後から塗料の単価や作業内容をうやむやにできてしまいます。

また疑問に対して不安が解消できるように説明してくれる業者は、誠実な対応が期待できるでしょう。

口コミに悪い評価が集まっていないか

口コミは先に依頼した人のリアルな感想なので、目を通しておくことをおすすめします。業者のポータルサイトやGoogleマップの書き込みなどで確認できます。口コミがすべてではありませんが、悪評が多数集まっている業者は避けた方が無難でしょう。

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