「外壁塗装をしたいけど、どうやって見積もりを取ればいいかわからない」「見積もりを取ったけど、どこを見たらいいかわからない」という人は多いのではないでしょうか。
外壁塗装を成功させるためには、複数の事業者から見積もりを取得して比較する「相見積もり」がカギとなります。
適切な見積もりを取得して、しっかり比較できるかどうかで外壁塗装の成否が大きく変わってしまいます。
そこで、本記事では外壁塗装の見積もりの取得方法や、見積書のチェックするべきポイントを解説していきます。
外壁塗装の相場について
外壁塗装の相場は70~120万円と言われており、工事費用は主に以下のように算出されます。
- 塗料の種類(単価)×施工面積
- 工程ごとの単価×施工面積
- その他の諸経費
これらの項目から分かるように、面積や使用する塗料によって工事の費用は大きく変わるため、どの工程にどれだけ費用がかかっているかを詳細に確認することが大事です。
そのためにも、しっかりとした見積もりを取得するようにしましょう。
外壁塗装の見積もりの取り方
外壁塗装で見積もりを取る方法は大きく分けて3つあります。
それぞれの方法で特徴が異なるため、どの方法が自分に合うか確認しましょう。
一括サイトでの見積もり
手軽に見積もりを取りたい人には、一括見積もりがおすすめです。
外壁塗装には一括見積もりサイトが多くあり、簡単な質問に答えるだけで複数社からの見積もりを取得することができます。
特にインターネット上にある一括見積もりサイトでは、見積もりの取得が簡単になるだけでなく、専用のチャットなどを使って工事内容の相談や最終的な業者の決定までスムーズに行うことができます。
外壁塗装では、見積もりを比較してから塗装業者を決定することがほとんどなので、一括見積もりを活用してより手軽に見積もりを比較すると良いでしょう。
自分で業者を探す
一括見積もりとは異なり、自分で塗装業者を探して依頼する方法もあります。
自分の希望条件に合う事業者を一から探すことができるので、納得して信頼できる事業者に依頼することができるのがメリットです。
しかし、一から自分で探すことになるので、業者を探すのに時間がかかってしまいます。場合によっては、住んでいる地域の外まで足を運んで探しに行かなければならないということもあります。
また、一括見積もりでは一度質問に答えるだけで複数の見積もりを取得できるのに対し、自分で取りに行くと毎回物件の情報を提供する必要があります。なので、時間をかけてでも納得できる業者選びをしたいという場合以外は一括見積もりを利用することをおすすめします。
訪問営業
一括見積もりや自分で見積もりを取りに行くのとは異なり、営業担当者が自宅に訪問し外壁の塗装をオススメしてくるケースもあります。
外壁塗装の営業マンが外壁の状態を外から見て、塗装が必要な状態であればその家に訪問して、契約もしくは見積もりを取るように勧めて来ます。
しかし、この訪問営業には悪徳業者であるケースがしばしば見られるため注意が必要です。外壁がそこまで傷んでいないのに「今すぐ塗装工事が必要な状態です。」と即決を持ちかけてくることもあります。
営業訪問が来た場合にはその場で契約せずに、複数事業者からの見積もりを比較するようにしましょう。
見積書の見方
実際の見積書にはどのような項目が記載されているのか確認しましょう。
- 「一式」表記でなく、項目ごとの単価が記載されているか
- 塗装回数が3回になっているか
- 塗料のメーカーや商品名が記載されているか
- 塗装後の保証期間が5年前後あるか
- 見積書の有効期限が1カ月以上あるか
見積もりのチェックポイント
外壁塗装では見積もりを取得し比較することが大切だと紹介してきましたが、ここでは見積書の見方やチェックするべきポイントを解説します。
見積書には工事内容や金額などたくさんの項目が記載されていますが、適切な金額かどうかを判断するために以下の4点を特に注意してして確認するようにしましょう。
使用塗料が記載されている
使用する塗料が具体的に記載されているかどうかは大切な項目です。
塗装会社によっては、「シリコン塗料」「アクリル塗料」等、塗料の素材の名前のみ記載していることがあります。しかし、同じ材料であってもグレードや金額によって塗料の質が大きく変わってきます。
「アレスアクアシリコンACⅡ」のように具体的なメーカー名まで記載されていることを確認しましょう。
塗装回数が3回
外壁塗装では「下塗り」「中塗り」「上塗り」と3回に分けて塗装を行うのが一般的です。
下塗りは、中塗りや上塗りが外壁に密着するための接着剤としての役割を果たしています。そのため、下塗りをしないと外壁に塗料が上手くつかず、はがれやすくなってしまいます。
中塗りと上塗りは基本的に同じ塗料を使用し、主に塗料に機能を発揮させる役割を担っています。これらを怠ると、塗膜に厚みが出ずに防水性や耐久性が落ちたり、ムラのある仕上がりになったりと、見た目だけでなく機能性にも影響が出てしまいます。
塗装回数が3回より少ない場合は、塗装業者に確認するようにしましょう。
「一式」という単位で一括りにされていない
見積書の各項目の数量に「一式」という単位が多用されていないかどうかも重要なポイントです。
「仮設足場 一式」のように表記されていることも少なくないです。足場の設置や塗装工事のように面積を実際に測定して仕事を行う項目に「一式」という単位が使われている見積もりは要注意です。実際にどれだけの面積の工事が行われたかによって金額が大きく変わるので、必ず詳細な面積や数量を記載してもらうようにしましょう。
工程が省略されていない
外壁塗装には、塗料を塗る塗装工事だけでなく、他にもたくさんの工程があります。
適切な価格で工事を行うためにも、必要な工程が見積書に正しく記載されているかを確認する必要があります。
一般的に外壁塗装に必要とされている工程は以下の通りです。
- 仮設足場工事
- 飛散防止用ネット
- 高圧洗浄
- 下地処理
- 塗装工事(下塗り・中塗り・上塗り)
- コーキング
- 付帯部の塗装
- 諸経費
少しでも提示する金額を安くするために工程を省いたり、工事をかさましするために必要以上の工程を設定するケースも多く見られます。
工程が多すぎたり少なすぎる場合には、塗装業者にその理由や用途を聞いてみましょう。
相見積もりを成功させるために
外壁塗装は単価が高く、塗装のスパンも長いので、一社からの見積もりだけで契約することは避け、なるべく複数の事業者から見積もりを取って比較するようにしましょう。
相見積もりを成功させるためのポイントは以下の6つです。
3~5社見積もりを取得する
相見積もりでは、3~5社の見積もりを取得することを推奨します。
1~2つだと比較する材料が少なく、適切な価格や工事内容かどうかを判断するのが難しいでしょう。逆に5社よりも多いと、比較材料が増えるので十分に比べることはできますが、かえって1社に絞るのが難しくなってしまいます。
しっかりとした比較と、スムーズな意思決定を両立するためには3~5社の見積もりを取得するとよいでしょう。
全員に同じ希望条件を伝える
見積もりを正確に比較するには、全ての事業者で条件を揃える必要があります。それぞれで条件が異なると、見積内容が妥当か否かを判断するのが難しくなってしまいます。
特に、塗料と施工面積は必ず揃えましょう。本記事の冒頭でも書いたように、塗料と面積で金額が大きく変わってしまいます。同じ塗料でも塗装面積が違うだけで10万円近く変わることも珍しくありません。
また、塗料によって耐久年数も変わるので、使用する塗料によって次に塗装するまでの年数も変わってしまいます。異なる塗料で比較すると、工事費用に加えて長期的な施工回数も考慮する必要があり、複雑で難しくなってしまいます。
分かりやすく、かつ正確に比較するためにも、最低でも塗料と塗装面積は揃えて見積もりを出してもらうようにしましょう。
金額の安さだけで決めない
相見積もりの主な目的は金額の比較であることは間違いありませんが、ただ安いからという理由で安易に業者を決めてしまうのは危険なので辞めましょう。
例えば、相場から50万円も安い金額を提示する事業者は、どこかしらで間引きしている可能性があります。塗装回数を2回に減らしていたり、安い塗料を使用しているなど、仕上がりに大きく影響を及ぼすことも考えられるでしょう。
適切な理由で値下げしてくれる事業者ももちろんいるので、値下げをしてくれる場合には理由も一緒に確認してから事業者を選ぶようにしましょう。
施工不良によって数年後に再度工事が必要になり、その結果工事費用が膨らんでしまうのを防ぐために、「安すぎる」金額で施工を行う事業者には注意しましょう。
見積もりの取り直しは1回に抑える
一度見積もりを受け取った後に、事業者と工事内容を相談する中で、予算の変更や追加工事の希望が発生するかもしれません。その場合には、再度見積もりをしてもらう必要があるのですが、見積もりの取り直しはできるだけ1回までに抑えるようにしましょう。
何度も見積もりを取りなおすと業者の負担が増えてしまうのはもちろんのこと、メンテナンスやアフターフォローなど工事後も長い付き合いになるので、イメージを悪くするのは避けたいところです。
もし希望が固まっていなければ、一回の見積もりで複数のパターンを提示してもらうのが良いでしょう。
全ての見積もりが揃ってから契約する
全ての見積もりが揃ってから契約する事業者を決めるようにしましょう。
複数の事業者に見積もりを依頼すると、順番に見積もりが届きます。例えば、5社に見積もりをお願いしていても、2社目で条件にマッチした事業者が現れると、そこで決めたくなってしまうかもしれません。しかし、比較した見積もりが1社だけになるので、十分に比較しないまま決めることになってしまいます。3社目以降に見積もりをもらう業者の方がもっと好条件を提示してくれる可能性もあります。
また、業者は見積もりを行うにあたってスケジュールや人員の確保を進めているので、見積もりを依頼しておきながら取らないのはマナー違反です。
よほど急いでない限りは、依頼した見積もりが全て揃ってから比較検討するようにしましょう。
相見積もりであることを伝える
見積もりを依頼した業者には、相見積もりであることを伝えましょう。
外壁塗装には明確な定価がなく、工事の費用は塗装業者の裁量による部分が大きいです。
こちらが他の事業者にも見積もりをお願いしていることが分かると、塗装業者は自社で契約してもらえるようになるべく安い見積もりを提示してくれたり、金額の交渉に応じてくれることも多いです。
また、相見積もりを伝えることによって、契約の締結を急かしてくる業者にも対応することができます。
「相見積もりをしているので、比較してから決定したい」と伝えることで、急かされたとしても業者を選ぶ時間を確保することができます。
時間もお金もかかる外壁塗装だからこそ、焦ったり検討が不十分なまま契約してしまうことがないように、全ての見積もりを揃えてしっかりと比較するようにしましょう。
相見積もりを取るならミツモア
ここまで紹介してきたように、外壁塗装では相見積もりをして比較検討することが大事です。しかし、複数の事業者から見積もりを取るのは大変という人もいるでしょう。
そんな人は、ミツモアで見積もりを取ってみましょう。
ミ簡単な質問に答えるだけで、お住いの地域で活躍している業者から最大5つの見積もりを取得することができます。
まとめ
外壁塗装は、一回あたりの工事費用が高く、10年スパンで工事を行うため、適切な工事を行ってくれる塗装業者を選ぶ必要があります。そのためにも相見積もりを行い、塗装回数や塗装面積、そしてそれらの数量や金額などをしっかりと比較し検討してから塗装業者を選ぶようにしましょう。
また、相見積もりをする際には、一括見積もりを利用することをおすすめします。自分で塗装業者を探すよりも圧倒的に手軽に見積もりを取得することができるので、簡単に見積もりを比較することができます。
一括見積もりについては、詳しく説明した記事がありますので、そちらもぜひ読んでみてください