外壁塗装をする際、相見積もりを取るべきといわれることは、多くなっています。しかし何社からどのように見積もりを取るべきか、分からない人もいるでしょう。相見積もりの具体的なやり方や、優良業者の選び方を解説します。


そもそも相見積もりを取るメリットとは?
そもそもなぜ相見積もりは取った方が良いのでしょうか。まずは相見積もりを取るメリットを解説します。メリットを理解することで、より納得のいく判断をしやすくなります。
信頼できる業者を見極められる
相見積もりを取ることで、どの業者が信頼できるかを見極めやすくなります。見積もり内容を比較することで、各業者の長所や短所が分かるためです。
1社からしか見積もりを取らなかった場合、提案されている施工内容や料金が適切かどうかを判断できません。
見積書の見やすさや、担当者の雰囲気は業者によって異なるものです。見積もりの際は、現地調査を行うので業者と直接会って話す機会があります。実際に担当者と話してみることで、親切に対応してくれる業者を見極めやすくなります。
相場観や知識を身に付けられる
相見積もりによって適正な価格が分かることは、大きなメリットです。1社だけの見積もりしか取っていない場合、その価格が高いかどうかを判断することは難しいでしょう。
相見積もりはぼったくりや、極端に価格が安く、品質が悪い業者を見極めるために行います。
また複数回の見積もりを経て、外壁塗装の知識を身に付けられます。見積もりの際は、金額や工事内容について分からない箇所があれば、積極的に質問しましょう。
ぼったくりに遭う原因の1つは、利用者の知識不足です。外壁塗装に関する知識を身に付けることで、より高い精度で業者を比較できます。
相見積もりは何社から取るべき?
相見積もりは何社から取るべきかを解説します。あまり多く取り過ぎないことがポイントです。
2・3社から取るのがおすすめ
相見積もりを取るのにちょうど良い数は2~3社です。若干少ないと感じるかもしれませんが、多ければ多いほど良いわけでもありません。
見積もりを取るときには、業者がヒアリングや現地調査を行います。実際に対応してみると、結構体力を使うことが分かるでしょう。
多くの業者に見積もりを依頼すると、その分対応する手間も時間もかかります。そのため事前にある程度良さそうな業者を絞ってから、見積もりを依頼するのがおすすめです。
相見積もりを取り方
相見積もりを取る際には、いくつかマナーがあります。2つ解説するので、お互いが気分良くやり取りできるよう心がけましょう。
相見積もりであることを伝える
見積もりを依頼した業者には、相見積もりであることを伝えましょう。相見積もりであることを業者に伝えるメリットには、以下が挙げられます。
- 業者の競争心を引き出せる
- 業者選びの検討に時間をかけやすくなる
- 選ばなかった業者に断りやすくなる
業者ははやり契約を勝ち取りたいため、比較されていることが分かると、サービスや金額を調整してくれる可能性があります。
また業者はできるだけ早く契約したいと思っているため、中には意思決定をせかされるケースもあるでしょう。しかし「相見積もりをしているから、比較検討した上で判断したい」と伝えることで、業者を選ぶ時間を確保できます。
今回は縁がなかった業者に断りを入れる際にも、相見積もりの結果であることを分かってもらえるため、利用者の心理的負担も軽くなるでしょう。
全業者に同じ希望や条件を提示する
見積もり内容を正確に比較するためには、全ての業者に同じ希望や条件を伝えることがポイントです。その時々で業者に伝えている内容が異なると、見積もり内容が妥当かどうかを、判断しづらくなってしまいます。
特に塗料と施工範囲の条件はそろえておきましょう。条件といっても「○年くらいは持たせたい」といったざっくりとした内容で、問題ありません。外壁だけでなく、ベランダや屋根の塗装も検討している場合は、併せて伝えましょう。
特に希望がない場合は、業者にアドバイスを求めるのもOKです。その場で考えるのではなく、事前に希望をまとめておくと漏れがなくなるでしょう。
相見積もりを取るときのマナー
相見積もりを取る際の注意点を3つ解説します。本当に納得のいく業者選びをするためには、以下のポイントを押さえておくことが重要です。
再見積もりは1回まで
業者に改めて見積もりを依頼する際は、1回までにしましょう。実際に業者と相談する中で、予算の変更や追加工事の希望が発生することもあるかもしれません。その場合は再度見積もりをしてもらう必要があります。
しかし何回も再見積もりを依頼すると、業者の負担が増えてしまいます。工事のあともメンテナンス等で、業者とは長い付き合いになるため、できるだけイメージを悪くするのは避けたいところです。
もし希望が固まっていない場合は、1回の見積もりで、複数のパターンを提案してもらうことがコツです。塗料のグレードや工事範囲によって、松竹梅で提示してもらうとスムーズでしょう。
契約は全ての見積もりがそろってから
まだ全ての業者を見終わっていない段階で、契約を進めるのはマナー違反です。最初に見た業者の見積もり内容が条件によくマッチしている場合、そこに決めてしまいたくなることも、あるかもしれません。
しかし他の業者も見積もりを取りに行くにあたって、スケジュールや人員を確保しています。結局選ばなかったとしても、約束したのであれば見積もりを出してもらうことがマナーです。
もしかすると決めようと思っていた業者よりも、好条件かもしれません。急いでいるのであれば、業者にも伝えましょう。
値段だけで決めない
相見積もりをする主な目的は金額の比較ですが、それだけで決めるのは得策ではありません。業者の技術や施工内容も、しっかり見た上で決めることが重要です。
特に大幅な値引きをしてくる業者には注意しましょう。不適切な二重価格表示をしている可能性があります。大幅な値引きでお得感を出すのは、悪質な業者の常套手段です。
アフターフォローの充実度もチェックしましょう。仮に工事に不備があった場合、しっかりと保証をしてくれるところであれば安心です。
見積書のチェックポイント
業者から提示された見積書を見る際は、どこに注目すべきなのでしょうか。見積書をチェックするときのポイントを解説します。
見積金額
外壁塗装工事にかかる総額は、最も重要なポイントです。ただし1番安い業者を選べば良いというわけではありません。各項目の金額を確認した上で、総合的に価格が適正かどうか判断することが重要です。
他社と比べて極端に安い業者は、むしろ候補から外すのも良いでしょう。「安かろう悪かろう」という言葉があるように、どこかしらに裏があると考えるべきです。
見積もりの総額だけで判断することはできませんが、最低限の足切りをするには有効です。
工事・材料費
工事や材料費を見るときは、項目が詳細に分かれているかをチェックしましょう。外壁塗装の費用の項目は主に以下のように分けられます。
- 足場代
- 高圧洗浄代
- 養生・塗装代
中には「塗装一式」とまとめて記載されている場合がありますが、その場合は作り直しを依頼しましょう。「一式」などとあいまいに記載されている場合、業者が不当な利益を上乗せしているのを、ごまかそうとしている可能性があります。
内訳の質問や作り直しを依頼したときに、回答を濁したり再作成を渋ったりする場合は、その業者には依頼しない方が良いでしょう。
塗装箇所・面積
塗装をする箇所や面積、加えて面積当たりの単価は要チェックです。漏れが発生しないように、自分が塗装してほしい箇所が、漏れなく含まれているかを確認することは大切です。
軒天や雨樋、破風版などどこまでを外壁塗装に含めるかはしっかりと確認しましょう。
また特に塗装に関する単価は明確にしておく必要があります。塗装は下塗り・中塗り・上塗りの3工程に分かれていますが、それぞれ作業のボリュームが大きく、総額に大きく影響を与える項目です。
そのため少なくとも塗装の3工程の単価ははっきりさせておきましょう。
塗料の種類やグレードと塗り回数
業者が選んだ塗料の種類や、塗り回数もチェックしましょう。塗料は種類によって耐久性や効果が異なり、単価にも影響を与えます。
場合によっては複数種類の塗料を使う場合もあります。業者がなぜその塗料を選んだかを質問し、明確にすることが大切です。
外壁塗装は下塗り・中塗り・上塗りの3回行うのが原則です。塗り回数が3回になっているかも確認しましょう。
工事期間と作業人数
工事期間と作業人数もチェックする必要があります。外壁塗装は人の手によって行われるため、工事の費用は「工事日数×作業人数」で計算されます。
これも安ければ良いというわけではなく、むしろ安過ぎる場合は注意が必要です。無理に人手を削っている、手抜き工事を行うおそれがあります。工事に最低限必要な人数や期間をかけられない場合は、事故が発生するリスクもあります。
逆に他社と比べて人数が多過ぎたり、工事期間が長過ぎたりする場合も良くありません。ここは見積もりの比較が重要性を発揮する場面です。
工事期間と人数が妥当かどうか分からない場合は、業者に根拠を聞いてみましょう。
失敗のない業者の選び方
大切なマイホームのメンテナンスなので、業者選びでは失敗したくないところです。優良な業者の選び方や、そもそも業者をどうやって探せば良いのかを解説します。
優良業者の見極め方
優良な業者かどうかを見極めるには、以下のポイントに注目してみましょう。
- 施工実績を確認できるか
- 資格の有無
- 保険や保証の有無
- しっかりと現地調査を行っているか
- 自社施工かどうか
業者のHP等で施工実績や口コミを確認できれば、どのような工事をしてくれるかが事前にイメージできます。また外壁塗装に資格は必要ありませんが、塗装技能士や建設業許可証を取得している業者なら、より安心度が増します。
万が一の事故や施工不良が発生したときにそなえ、損害保険や無償対応してくれる保証があると安心です。見積もりに来てもらうときは、しっかりと調査を行っているか、業者の様子もチェックしましょう。
中には工事を下請け会社にやらせる業者も存在します。その場合品質にばらつきが出たり、中間マージンによって価格が高くなったりするため、できるだけ自社施工の業者を選びたいところです。
外壁塗装業者の探し方
外壁塗装業者の探し方には、以下の方法があります。
- インターネットの一括検索サービス
- チラシ・広告
- 家を建てたハウスメーカへの相談
中でもおすすめなのが、インターネットの一括検索サービスです。条件を設定するだけで、マッチした業者を1度に探せます。
一括検索をするなら、ミツモアを利用してみてはいかがでしょうか。ミツモアでは郵便番号を入力し、簡単な質問に答えるだけで、条件にマッチした最大5社に対して見積もりを依頼できます。
業者とのやり取りもミツモア上でできるので、ぜひチェックしてみましょう。
契約しない業者にも断りの連絡を
相見積もりをして業者を選んだら、縁がなかった業者には断りの連絡を入れる必要があります。その際に角が立たない、上手な断り方を解説します。
業者への上手な断り方
業者に断りの連絡を入れる際は、結論と理由を端的に伝えることがポイントです。断る理由を詳細に伝えるのは避け、「金額と工事内容の折り合いがつかなかったため」くらいで問題ありません。
もし断ると決めた際は、できるだけ早めに連絡をしましょう。業者側はスケジュールや人員の調整をする必要があるので、早めに断った方が迷惑になりません。
連絡方法は電話とメールのどちらでも良いですが、証拠を残しておきたい場合はメールがおすすめです。
相見積もりは内容をよく吟味しよう
相見積もりは適切な価格と工事内容で依頼するために大切な作業です。ただし何社にも見積もりを依頼すると対応が大変になるため、厳選した2~3社に来てもらうと良いでしょう。
相見積もりを依頼する際には、希望の条件をそろえ、各見積もり内容をしっかりとチェックすることが重要です。不明点があれば、遠慮せずに質問をしましょう。
選ばなかった業者にも、しっかりと断りの連絡を入れることがマナーです。相見積もりを取り、自分が納得できる1社を選びましょう。
カンタンな質問に答えるだけで業者を探せる
ミツモアならサイト上で予算、スケジュールなどの簡単な質問に答えるだけで見積もりを依頼できます。複数の業者に電話を掛ける手間がなくなります。
最大5件の見積もりが届く
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