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外壁塗装が劣化しているサインは?主な症状とメンテナンス費用を解説

最終更新日: 2023年03月31日

外壁塗装は単に建物の見栄えを良くするためのものではなく、建物の寿命を伸ばし、安全に暮らすための重要な働きを担っています。

そのため劣化が生じた場合適切な対応が必要になります。

この記事では外壁劣化の原因や対処方法、修繕にかかる費用などについて解説します。

外壁が劣化している5つのサイン

外壁塗装剥がれ

外壁の劣化は以下のように進んで行きます。

  1. 塗装面の色あせ・変色
  2. チョーキング
  3. カビやさび、コケの発生
  4. 塗料のひび割れ(クラック)
  5. 塗料の剥がれ

目に見えない部分で塗装の効果が低下している場合もありますが、まずは目に見える劣化症状について見ていきましょう。

①塗装面の色あせ・変色

外壁の劣化において初期段階で起こるのが色あせや変色で、色合いが施工時と変わってきたら、外壁の劣化が始まっているサインといえます。

築3年ほどで現れ始めることが多いでしょう。

変色は外壁が紫外線にさらされることで、塗膜を守る樹脂が劣化し始めて発生します。

塗膜が弱くなると内側の塗料の状態も変化していくため、塗装の劣化につながるのです。

②チョーキング

チョーキングは壁の表面にチョークのような粉が付着する現象で、築6年ほどで現れ始めることが多いです。手のひらで壁をなでてみて、白い粉が手に付いたらチョーキングが起こっていると考えてください。

この白い粉は塗膜が劣化して、塗膜表面が粉状になることで発生します。防水機能も失われてしまうため、その後の劣化を避けるためにもチョーキング現象が起こっていたら塗り替えを検討したほうが良いでしょう。

③カビやさび、コケの発生

チョーキング現象が起こり防水効果がなくなることで、コケやカビ、サビが発生しやすくなります。

コケが生えることで、カビを発生させる原因にもなり、湿気を含んだ影響で腐食の原因にもなってしまいます。カビの中には人体に悪影響を及ぼすものもあるため注意しましょう。

サビは経年劣化やひび割れで鉄部が水の影響を受けた際に生じます。

④塗料のひび割れ(クラック)

築7年ほどになるとひび割れが起こり始めるでしょう。

経年劣化や耐久性が失われたことで、今までの状態を保つことができなくなり発生します。

また地震などの揺れや振動によってもひび割れは発生しやすいです。

0.3㎜以下の髪の毛の細さ程度のひび割れはヘアークラックと呼ばれ、塗膜の経年劣化の可能性が高いですが、0.3㎜以上のひび割れは建物の構造部分に起きている可能性もあるため気を付けましょう。

特に横方向のクラックは雨が入りやすく、雨漏りを発生させる可能性があるため注意してください。

⑤塗料の剥がれ

築10年ほど経過するとひび割れから範囲が広がり、塗料が浮いたり剥がれたりし始めます。塗膜が破壊されて天候の影響を受けやすくなり、塗膜が弱まった部分から徐々に剥がれてしまうのです。

広範囲にわたって塗装が剥がれてしまうと、下地にもダメージを与えてしまいます。

そうすると急速に建材の劣化が進んでしまうので、塗装が剥がれてしまう前に塗り替えができるとよいですね。

塗装の理想的なサイクル

戸建て住宅の外壁を塗る塗装職人

早い段階で劣化症状に気づけた場合は、チョーキングが起こっていたら塗り替えることをおすすめします。しかし塗装の劣化に気づかなかった場合、何を目安に再塗装を行えばよいでしょうか。

塗り替えのタイミングや再塗装せずに放置した場合のリスクなどを見てみましょう。

塗装から10年程度で塗り替える

塗装に使用する塗料には耐用年数があり、地域や環境によって異なりますが、一般的な家庭で使用される塗料の耐用年数は7~10年とされています。

塗布された状態からある程度の年月が過ぎると、どうしても機能が低下して外壁を保護する役目を果たせなくなってしまうのです。

劣化は目に見えない部分でも進行しているため、劣化症状が現れていなくても、10年程度で塗り替えを検討したほうがよいでしょう。

塗り替えを怠るとどうなる?

外壁の劣化が目に見えない場合は、状態が悪そうに見えないため再塗装するのを悩んでしまう人もいると思います。

しかし再塗装を怠ってしまうと建物をどんどん腐食させてしまうのです。

塗装のひび割れや剥がれは、雨水の侵入を許し、入り込んだ雨水は壁材や建材に浸透してしまいます。

建材は湿気を含むと腐食しやすくなり、腐食した建材は耐久性が低下、壁が崩れるなどの大きな事故につながりかねません。

湿気のある暗がりを好むシロアリなどの害虫も劣化した部分から入り込んできます。

また塗装の効果が低下すると断熱性も落ちてしまい、空調を使用しても室温が安定せず、夏は暑く冬は寒いという状況を作ってしまうのです。

外壁材の張り替えをすべき3つの劣化

外壁の劣化に対して塗り替えで対処する方法を解説してきましたが、すべての劣化症状を再塗装で解決できるわけではありません。

改善が難しい劣化の種類について見ていきましょう。

サイディングボードの変形

サイディングボードは壁面に使用される建材で、耐久性も高く施工しやすいことから、近年住宅で多く採用されています。

塗装の効果が低下するとサイディングボードを守る働きがなくなり、徐々に変形する場合があります。反ったりへこんだりすることで、壁と壁にできたすき間から雨水が入り込み、内部に溜まってしまうのです。

そのためサイディングボードが変形した場合、すぐに対処するべきですが、塗装ではなくサイディングボードの張り替えを行ってください。

シーリング(コーキング)部分の劣化

シーリング(コーキング)は、外壁の建材のすき間を埋めるゴム状の建材です。気密性や水密性を高める効果を持っています。

シーリングは時間が経つと硬化し、弾力性を失ってしまうと破損しやすい状態になってしまうのです。損傷がひどいとそこから雨水が染み込み、下地を損傷させ、雨漏りを発生させてしまうかもしれません。

塗装によって修復できる部分ではないため、シーリング材の打ち替えを行いましょう。

重度のひび割れ

軽度なヘアークラックであれば塗装面全体を1度剥がし、塗り替えることで補修ができますが、ひび割れの状態がひどくなってしまうと、塗装では補修しきれません。

ひびがとても深く下地にまで達している場合は、壁そのものの損傷と考えられます。表面を塗装できれいにしても根本的な改善にはつながっていないのです。

重度なひび割れは塗装業者ではなく、工務店などの施工業者にシーリングの打ち替えをしてもらう必要があります。

外壁塗装が劣化する原因

外壁塗装 劣化原因

再塗装をしても月日が経過することで、塗装は徐々に劣化していきます。ここまで見てきた劣化症状はどんな原因によって引き起こされるのでしょうか。

外壁塗装が劣化する原因について詳しく説明します。

太陽光と雨風による劣化

建物は天候の影響を直接受けるため、太陽光や雨風による劣化の可能性が高いです。

外壁に強く吹き付ける雨や風は塗面に大きな負荷を与えます。

強い日差しも大きなダメージとなり、特に日当たりの良い建物の南側は劣化が生じやすくなります。

反対に北側の壁は日差しを浴びる時間が短い分、湿気を帯びやすくなり、カビや結露が発生しやすいので注意しましょう。

また道路に面した建物の場合は、排気ガスや土ぼこりなどの汚れた空気が壁に付着することで劣化が進んでしまいます。

経年によっても劣化する

塗料の耐用年数などについて解説してきましたが、時間の経過とともに徐々に進行する塗装の劣化は避けられません。

塗料を塗って表面をコーティングするように塗膜が張られた外壁は、コーティングしていた塗膜が劣化することで、塗装面にひび割れや剥がれが生じてしまいます。

強度を失った塗面からは、雨水が徐々に内側に侵入するでしょう。塗装の内部に溜まった湿気は太陽の日差しで温められると、体積が大きくなるのです。

これにより内側から押し出すように外壁が膨れる状態も経年劣化の症状の1つだといえます。

【施工法別】外壁塗装・外壁材の張り替えにかかる費用

費用 電卓

外壁の補修を着手しようと思っても、どのくらい費用がかかるのか気になりますよね。

塗り替えや部分補修などこれまでに紹介した施工法別に費用相場を解説していきます。

【塗装】70~180万円

外壁の補修は塗装の塗り替えを行うことで改善できる場合が多いです。

実際の作業は以下の手順で行われます。

  1. 下地処理
  2. 養生
  3. 足場設置
  4. 塗装
  5. 撤去
  6. 廃棄物処理

一般的な2階建ての家だと外壁塗装の費用相場は70~80万円程かかるでしょう。

塗料と外壁材によっては重ね塗りができない可能性もあるため、塗装業者と相談しながら外壁材にあった塗料を選ぶ必要があります。

【部分補修】2,000~6,000円

ヘアークラックなどの軽度な外壁の損傷の場合は部分的に補修できる場合があります。

部分補修については以下の表の価格を参考にしてください。

ひび割れ補修 1m 2,000~3,000円
剥がれ補修 1㎡ 4,000~6,000円
シーリング(コーキング)の打ち替え 約25万~40万円

【重ね張り】150~240万円

壁材が劣化してしまっている場合は、新しい壁材を重ね張りして補修する必要があります。

主にサイディングボードが劣化してしまった場合に使用される重ね張りですが、足場設置から新しいサイディングの設置まで150~240万円程かかるでしょう。

重ね張りを行った場合、外壁が全体的に重くなり耐震性を低下させる可能性があるので注意してください。

【張り替え】180~250万円

壁材の劣化がひどい場合は、1度古い壁材を剥がしてから壁材を張り替える必要があります。塗り替えなどに比べ古い壁材を剥がす工程が追加されるため、費用は180~250万円程と高くなるので注意しましょう。

壁の内部や細部までチェックでき、徹底的にメンテナンスを行うことが可能です。「根本から外壁を修繕したい」という場合は張り替えを行うとよいでしょう。

【外壁洗浄】2~4万円

カビやコケなどで汚れた外壁をきれいにしたい時は、高圧洗浄やバイオ洗浄が効果的です。

高圧洗浄は水だけで洗浄を行いますが、バイオ洗浄はバイオ洗浄液を外壁に吹きかけて洗浄を行うため、汚れがひどいときでも落とすことができます。

高圧洗浄の場合2~3万円、バイオ洗浄の場合は2.5~4万円ほどかかります。

劣化してもろくなった外壁に行うと破損してしまう可能性があるため、以下の劣化症状が現れた外壁には使用しないように注意してください。

  • チョーキングが起こっている
  • ひび割れが起こっている
  • 塗装が剥げている
  • シーリング部分の変形、ひび割れ

外壁塗装はどこに頼むべき?

笑顔の外壁塗装業者

外壁塗装をしたいと思っても、どこに頼めばいいかわからないという人もいるのではないでしょうか。

頻繁に行うことではないため、業者探しに困ることもあると思います。そこで外壁塗装を安心して任せられる業者について紹介します。

ハウスメーカー

「ハウスメーカー」は住宅の建設を主に手がける業者です。建築はもちろんのこと、ほとんどの企業がリフォームも行っているのをご存じですか?

住宅の建設に深くかかわっているため、安心感を持てる点は大きなメリットです。

外壁についても数多くの経験から豊富なデータを備えているため、劣化症状に合わせた的確な施工を提案してもらえるでしょう。

リフォーム業者

改修や修繕、模様替えを専門的に行う「リフォーム業者」も、外壁塗装を安心して依頼できる業者です。ハウスメーカーよりも規模は小さいですが、メンテナンスに関して実績豊富な点がリフォーム業者のメリットです。

現状からどう改善していくかという点での知識や経験を備えているため、外壁塗装と合わせて、素人では気づかない不具合へのアドバイスがもらえるのも心強いです。

専門の塗装業者

外壁塗装をするとなったら、専門の塗装業者への依頼を考える人も多いのではないでしょうか。塗装に特化した業務内容から、極めて深い知識と高い技術が期待できます。

専門性に優れているだけではなく、価格的にもハウスメーカーやリフォーム業者と比べて安く依頼できます。引き受けた仕事を自社で完結できるため、下請けに仕事を振らず中間マージンが省かれて安く施工ができるのです。

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