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外壁塗装が劣化しているサインは?主な症状とメンテナンス費用を解説

最終更新日: 2021年04月26日

外壁塗装は単に建物の見映えをよくするためのものではなく、建物の寿命を延ばし、安全に暮らすためにも重要な働きを担っています。それだけに劣化が生じたら適切な対応が必要です。劣化の原因や対処方法、修繕にかかる費用などについて解説します。

外壁塗装が劣化する原因は?

劣化する外壁

新築後、または再塗装後に月日が経過すると、塗装の劣化が生じるものです。外壁塗装は見た目の印象をよくするのはもちろん、生活を守るために重要な役割を果たしています。放置するとさまざまな面に悪影響を及ぼすため、早めの対処が求められます。

それではなぜ塗装は劣化するのでしょうか?まずはその原因について探ってみましょう。

主に外的要因によって劣化

建築物は天候の影響を直接受けます。暴風雨の際に外壁は吹き付ける強い雨・風にさらされるため、塗面にも大きな負荷がかかるのです。

強い日射しも塗装に負担を与えます。特に真夏の紫外線の強さは強烈で、大きなダメージとなるのです。日当たりのよい建物の南側は特に劣化が生じやすくなります。

反対に北側の壁は日射しを浴びる時間が短い分、湿気を帯びやすくなるものです。その影響でカビや結露が発生しやすくなります。

道路に面している場合は汚れた空気にさらされます。交通量が多いほど排気ガスに含まれる異物や土ぼこりなどが舞い、壁に付着することで劣化を促進するのです。

経年によっても劣化する

時間の経過とともに劣化が進行するのは避けられません。建設場所が穏やかで良好な環境だったとしても、経年劣化は進行してしまうものです。

塗料を塗った外壁は、表面をコーティングするように塗膜が張られています。塗膜が摩耗してくると、塗装面にひび割れが生じたり剥がれが起こったりするものです。外から眺めただけで「破損しているな」と感じるようになるでしょう。

強度を失った塗面からは、塗装の内側に雨水が徐々に侵入していきます。溜まった湿気は太陽の日射しにより温められると、体積が大きくなるのです。これにより内側から押し出すように外壁が膨れてしまう症状も、経年劣化の症状の一つといえます。

温暖差や雨風をダイレクトに受ける塗膜は、環境による外的要因に耐えているうちに徐々に変質していくものです。そして塗膜の素材が粉状になると、塗装としての役割が終了します。

外壁の塗り替えのタイミング

外壁塗料

「塗装が劣化し始めているのかな?」と感じ出した際に難しいのは再塗装のタイミングです。いつ塗り替えすべきか判断に迷う人もいるでしょう。

そこで塗り替えに適したタイミングについて解説します。

塗装から10年程度

塗装を施してから10年程度が経過していれば、それは塗り替えが必要な時期といえます。目に見えない部分にも劣化が進んでいる頃です。

塗装に使用する塗料には耐用年数があります。塗布された状態からある程度の年月が過ぎると、どうしても機能が低下して外壁を保護する役目を果たせなくなってしまうものです。

塗料によって耐用年数は異なり、環境によっても外壁に与える負荷は違います。そのため再塗装が必要になる時期を一概には断言できませんが、一般的な住宅で使用されるものは7~10年とされています。

目だった損傷がい場合でも10年程度が経過していれば、塗装の効果は大きく低下しているため、塗り替えを検討するのが望ましいでしょう。

塗り替えを怠るとどうなる?

塗装が劣化しひび割れや剥がれが生じると、そこから雨水が侵入してしまいます。入り込んだ雨水は壁材にまで浸透し、さらにはその奥の建材にまで達する場合もあるでしょう。

建材は多くの湿気を含むと腐食しやすくなります。すると耐久性が極端に低下し、壁が崩れるなど大きな事故につながりかねません。

鉄筋コンクリートを使用する建物は多いものですが、鉄筋は湿気によって腐食しやすい素材です。コンクリート材を通った湿気が鉄筋を覆うと、腐食により強度が落ちてしまいます。

シロアリや害虫は湿気のある暗がりや隙間を好むものです。劣化した部分から入り込み、巣くってしまう可能性もあります。

塗装の効果が低下すると、断熱性も落ちてしまうものです。そのため空調を使用しても室温が安定せず、夏は暑く冬は寒いという状況につながる可能性があります。

塗装で対応できない場合もある

「塗装の劣化はその上に塗装すればよい」と考える人は多いものです。しかし塗装が劣化した状態に陥った場合、それら全てを塗装により対処できるわけではありません。

外壁にかかわらず、塗装は基本的に汚れがないきれいな面に施す必要があります。異物や汚れが付着していると塗料の付きが悪く、すぐに剥がれてしまう危険性が高まるのです。また耐用年数が短くなることも想定されます。

そのため塗装によって外壁にまつわるあらゆる補修ができるわけではない点は、よく理解しておきましょう。塗装で改善が難しい症状については、追って説明します。

塗装が劣化しているサイン

外壁を塗る人

目に見えない部分で塗装の効果が低下している一方で、劣化を確認できる場合も少なくありません。

塗装状態の悪化を示すサインについて解説します。

塗装面の色褪せ・変色

色褪せや変色は比較的判断しやすい劣化現象です。色合いが施工時と変わってしまっていたら、それは外壁の効果が低下しているサインといえます。

塗料の色に関わる原料を顔料といいます。ただし顔料自体には壁に付着する力がありません。そのためにほかの原料と混ぜて付きをよくして塗布し、さらに上塗りで塗面を保護するのです。

色褪せや変色が起こっているということは、塗膜が弱くなっているため内側の塗料の状態も変化していることを意味します。それゆえ色の変化は、塗装の劣化と関連しているといえるのです。

ツヤがなくなっている場合も塗装の弱体化を表します。塗膜を守る樹脂が劣化しているのが原因ですが、塗膜の機能低下はすなわち塗装の劣化といえるため、ツヤが落ちてきたら注意が必要です。

チョーキング

チョーキングの発生にも警戒が求められます。壁の表面にチョークのような粉が付着する現象です。確認方法は簡単で手のひらで壁を撫でてみて、粉が手に付いたらチョーキングが起こっているサインです。

塗膜が劣化すると、何層かに塗られた内側の塗料が表面に出てきます。こうして顔料などが表層面に現れるのが発生原因です。

壁面がコーティングされているような状態を維持していれば問題ないものの、塗膜の劣化で塗料が粉状に変質することで生じる現象です。

塗装の剥離

塗装が徐々に剥がれ落ちる「剥離」にも、適切な対応が必要です。剥がれも塗膜の損傷からくる劣化症状といえます。

塗膜が破壊されると天候の負荷をより強く受けるようになります。そして塗装の弱まったところから、次第に剥がれてきてしまうのです。

剥離が進行して広範囲にわたってしまうと、下地にもダメージを与えてしまいます。そうなると急速に建材の劣化が進んでしまうでしょう。

塗料のひび割れ(ヘアークラック)

ヘアークラックと呼ばれる塗装のひび割れを見つけたら、早急に修繕することをおすすめします。壁面に細いひびが入る状態を指し、髪の毛になぞらえてそう呼ばれているのです。

ひび割れが深いとそれだけ内部への雨水の侵入を許してしまいます。すると下地である躯体にも悪影響を及ぼしてしまうのです。

躯体が不要な湿気を帯びてしまうと、腐食が進行する可能性があります。水漏れにつながるなどトラブルを招きかねません。

カビやサビの発生

塗装の大きな役割の一つが防水機能ですが、塗装の劣化は各所に湿気をもたらします。そして剥がれやひび割れの隙間を縫って、細菌などが忍び込みます。

その連鎖反応によって生じる現象が「カビ」の繁殖です。暗くジメジメした場所を好むため、外壁の劣化はカビを引き寄せる条件となってしまいます。

外壁周辺には鉄筋や金属を使用している部分も少なからずあるでしょう。塗装の損傷によって帯びた湿気が、金属部にサビを発生させる事態も起こります。

サビは金属の強度を落とす要因です。サビが建物全体の強度を低下させる危険性もあります。

塗装では改善しない劣化のパターン

塗装する人

塗装は壁の不具合を全て解消できるものではありません。改善が難しい劣化の種類について見てみましょう。

サイディングボードの変形

サイディングボードは壁面として使用する建材です。耐久性も高く施工もしやすいことから、近年の住宅ではとても多く採用されています。

塗装の効果が低下すると、サイディングボードを守る働きがなくなり、徐々に変形する場合があります。反ってしまったりへこんでしまったりすると、壁と壁に隙間ができてしまい、そこから雨水が入り込み、内部に溜まってしまうのです。

そのため変形したらすぐに対処するべきですが、このような場合も、塗装では対応できません。状態が悪ければサイディングボードの張り替えが必要な場合もあるでしょう。

シーリング(コーキング)部分の劣化

シーリング(コーキング)は、外壁の建材の間に埋め込むゴム状の建材です。気密性や水密性を高める効果があり、随所で使用されています。

シーリングは時間が経つとともに硬化していきます。弾力性を失い破損しやすい状態となってしまうのです。損傷がひどいとそこから雨水が浸み込み、下地を損傷させ、ひいては雨漏りを発生させる可能性もあるでしょう。

ただし塗装によって修復はできません。シーリング材の打ち替えによって補修する必要があります。

重度のひび割れ

ひび割れの状態があまりにひどいと、もはや塗装では対処できません。軽度なヘアークラックならば塗装面全体を剥離し、きちんと塗り替えをすることで補修できます。

しかしひびがとても深く、下地にまで達しているような場合は、壁そのものの損傷だと考えられます。そこに表面を塗装してひび割れが見えなくなったとしても、根本的な改善にはつながっていない可能性が大きいのです。

ひび割れが重度の場合には、塗装業者ではなく、工務店などの施工業者に相談する必要があります。

外壁劣化の対応方法

塗り終わった壁

外壁塗装の劣化を感じたらどのような対処が望ましいのでしょうか。適切な対応の流れを説明しましょう。

まずは自己診断してみよう

自己診断においては、次の点について注意深く見てみましょう。

自分の目で見たときに色が変わり、ツヤがなくなっていないか判断します。明らかに変色していれば、塗膜が相当劣化しているサインです。

周囲を見て回ってひび割れや剥がれが生じていないか確かめるのも必要でしょう。各所がボロボロと剥がれていたり、細い筋が入るようにひび割れていたりする場合は要注意といえます。

特に地面に近い壁面にカビやコケが発生していないかも、忘れずにチェックしましょう。大量に発生していたらそこに塗装の損傷が起きている可能性があります。

壁面を手のひらでなぞり、白い粉が付いたらチョーキングが発生しています。塗膜の損傷が進んでいるので、塗り替えが求められるのです。

業者の診断を受ける

劣化は時間とともに起こるため、避けることはできません。塗り替えが必要かどうかは、劣化具合によって判断されるものです。

そのため部分的に劣化を見つけても、それが直ちに塗り替えるべき症状かどうかは定かではありません。確実な判定を下すためには、専門的な知見を持つ業者の診断を受けましょう。

深い知識と豊富な経験から、まだ現状で問題ない状態なのか、もしくは塗り替えが必要なほど劣化が進んでいるかアドバイスをもらえます。自己判断だけに頼らず、業者の知識を有効に活用しましょう。

外壁塗装のメンテナンスにかかる費用

設計図

塗り替えの検討を本格的に始めると、気になるのがコスト面です。外壁塗装は日常的に行うものではないため、金額が分かりにくいものです。

業者に相談する前に概算を知っておきたいという人のために、メンテナンスの相場について解説します。

一般的な戸建ての場合は100万円前後

メンテナンス作業は、いくつかの工程を経て進められます。まずは現場を確認して、必要な作業やそれに使用する材料を決めるところがスタートです。

実際に作業に入ると下地処理を端緒に、養生、足場設置、塗装、撤去、廃棄物処理と順を追って進めます。

塗装も一度きりではありません。下塗り・中塗り・上塗りと重ねて塗布していくのです。

敷地面積30坪の一般的な戸建て住宅を想定すると、以上の作業を全て含めて相場は100万円前後になります。

新しい外壁を貼り付ける場合

「カバー工法」は現状の外壁の上に、新しくサイディングボードを貼り付ける方法です。外壁が2重構造となるため、断熱性や遮音性を高める効果があります。

ただし外壁が全体的に重くなるため、耐震性を低下させる可能性がある点には注意が必要です。

この方法についても30坪の戸建ての場合を例に挙げると、相場は150〜240万円です。

外壁を張り替える場合

今までの外壁を撤去してまったく新しい外壁に張り替える方法もあります。全てを張り替えるため、壁の内側や細部に至るまでチェックでき、徹底的なメンテナンスが可能です。

「根本から外壁を修繕したい」という家庭に適しています。しかし大がかりな工事になるため、費用は比較的高く、工期も長くなる点は理解しておきましょう。

同じく30坪の戸建てを想定すると、180〜250万円が相場といえます。

外壁塗装ができる業者

外壁塗装業者

いよいよ外壁塗装に着手しようと気持ちが固まっても、どこに依頼したらよいか分からないというケースもあります。

頻繁に行うものではないため、馴染みの業者がいない人は多いものです。そこで安心して相談できる相手について紹介します。

ハウスメーカー

「ハウスメーカー」は住宅の建設を主に手がける業者です。建築はもちろんのこと、ほとんどの企業が技術を生かしてリフォームも行っています。

住宅の建設に深く関わっているため、安心感を持てる点は大きなメリットです。外壁についても数多くの経験から豊富なデータを備えているでしょう。

そのため症状に合わせた的確な施工を提案してもらえるのです。

リフォーム業者

改修や修繕、模様替えを専門に行う「リフォーム業者」も、外壁塗装の依頼先に適しています。ハウスメーカーよりも規模は小さいながら、メンテナンスに関しては実績が豊富という利点があるのです。

リフォーム業者は現状からどう改良していくかという点での知識や経験を備えています。外壁塗装と合わせて、素人では気づかない不具合へのアドバイスがもらえることも心強い点です。

専門の塗装業者

塗装を専門に行っている業者には、大きな信頼感を抱けます。塗装に特化した業務内容のため、極めて深い知識と高い技術が期待できます。

メリットは専門性だけではありません。価格的にもハウスメーカーやリフォーム会社と比べて安価に発注できるケースが多いでしょう。

その理由は引き受けた仕事を自社で完結させられる点にあります。下請けに仕事を振らないことで中間マージンを省き、安価での施工が可能なのです。

外壁塗装が劣化した場合の症状を理解し適切な対処を

外壁塗料

外壁塗装は外観をきれいにすることと合わせて、建物の寿命を延ばし、暮らす人の快適さを守る役割を担っています。

状態が劣化することで安全面は低下し、快適性も低減してしまうでしょう。外壁の状態を的確に把握し、劣化が進行していたら塗り替えも視野に入れて対処しましょう。

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