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労務管理とは何か?意味や具体的な仕事内容、人事との違いもわかりやすく解説

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最終更新日: 2024年08月24日

「労務管理っていったい何だろう」「仕事の範囲はどこまで該当するのか」とお困りではありませんか。

この記事では労務管理とは何か、その役割や実際の仕事内容について具体例を交えながらわかりやすく解説します。ぜひ、業務改善の参考にしてください。

「労務管理」の定義と目的

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労務管理とは、従業員の職場環境を管理する仕事のことです。たとえば労働時間や賃金、福利厚生を管理したり、ハラスメントや健康管理に関する対策を実施したりします。

労務管理の目的は従業員が安心して業務を行うための「職場づくり」だといえます。働きやすさに大きな影響を与えるので、どの会社にとっても非常に重要な仕事です。

また労務管理では就業規則や福利厚生を管理して、企業が法令違反を行わないように取り締まる役割も担っています。法令を遵守して企業の信頼を守る点からも、労務管理はやはり重要な仕事だといえるでしょう。

労務管理において管理する主な項目には、「労働期間」「労働時間」「労働の対価」「業務内容」が挙げられます。企業が従業員を雇用する際には、このような労働条件の明示が義務づけられます。それぞれの項目に対し以下に挙げる内容は特に重要なものと位置づけられており、書面で交付する必要があります(労働基準法第15条)。

  • 労働期間:労働契約の期間、契約更新の有無、更新の判断基準等
  • 労働時間:就業する曜日や時間、休憩時間、休日、休日出勤や残業の有無、シフト制等
  • 労働の対価:賃金の決定、計算・支払い方法、締め日・支払日等
  • 業務内容:就業の場所・内容等

労務管理の目的

労務管理を行う目的は社員の生産性向上です。社員が働きやすい環境をつくり、企業を適切な状態に維持し続けるために、労務管理は行われます。

また企業には「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」の4つの経営資源があるといわれていますが、そのなかでも特に重要なのが企業活動に直結する「ヒト」です。労務管理ではこの「ヒト」を管理することで、企業の生産性を向上させるという重要な役割を担っています。

労務管理と人事管理の違い

労務管理は人事管理とよく混同されてしまいますが、担当する業務や目的が異なります。

【労務管理と人事管理の違い】

特徴・目的 仕事内容
労務管理
  • 従業員が働きやすいようにサポートを行う
  • 仕事範囲は広い
  • 給与計算
  • 社会保険の加入手続き
  • 労働時間の管理など
人事管理
  • 従業員の処遇について取り扱う
  • 従業員自体を管理する
  • 人事評価
  • 人材育成
  • 採用の手続き

選任が義務付けられている担当者

企業の労務管理を担当する部門には、人事部、労務部、総務部などがあります。これらの部門の長が労務管理全体の責任者となりますが、労務管理担当者の設置は法的に義務付けられていません。ただし、「衛生管理者」「管理監督者」といった一部の役割については、法的に選任が義務づけられています。

【衛生管理者
従業員の危険防止や健康増進、職場の衛生改善を担当する役職です。労務管理業務の中でも重要なものであり、労働安全衛生法において、常時50人以上の労働者を使用する事業所には選任が義務付けられています。

【管理監督者】
管理監督者とは、労働条件の決定や、労務管理において地位と権限を持っていて、経営者と一体的な立場にある役職です。労働基準法で定められた労働時間・休憩・休日の制限を受けないことが特徴です。

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労務管理の具体的な業務内容

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労務管理の具体的な業務内容は次の通りです。

それぞれどのような業務を行えばいいのか、具体的に確認してみましょう。

労働契約の手続き

新しく従業員を雇い入れる際や契約を更新する際には、労務管理の1つとして労働契約の手続きを行いましょう。

労働契約とは労働条件について定めた契約で、企業と労働者がお互いに合意することで締結されます。

労働契約を結ぶ際には企業から労働者に対して「労働条件の通知を行うこと」が必要です。具体的には労働条件を明示した「労働条件通知書」を送付しなければなりません。

勤怠管理

従業員の出退勤や遅刻といった普段の勤怠について管理するのが、勤怠管理の主な仕事です

また労働基準法によって従業員の労働時間が「1日8時間・週40時間まで」と定めているように、有給休暇の日数や時間外労働についても条件が定まっています。こうした法令を違反していないか確認するのも勤怠管理の重要な仕事です。

「働き方改革」の一環として2019年4月から「働き方改革関連法」が施行されたため、こちらをしっかりと理解しておきましょう。

参考:働き方改革特設サイト|厚生労働省

次の記事ではおすすめの勤怠管理システムを紹介しています。ぜひ、あわせて参考にしてください。

関連記事:勤怠管理システムおすすめ46選!特徴や機能で徹底比較

残業・休日出勤の管理

従業員の残業や休日出勤の管理を行うのも、労務管理の仕事です。

従業員に残業や休日出勤などの時間外労働を行ってもらう場合、労働者の過半数を代表する者または労働組合に対して「36協定」と呼ばれる協定を締結する必要があります。36協定を締結したら必ず労働基準監督署に提出しましょう。

36協定による時間外労働では「月45時間・年360時間」を原則として超えてはならないとされています。労務管理においては、従業員の時間外労働がこの上限を超えないようにしなければなりません。

例外として「特別条項付き36協定」を締結すれば、上限が引き上げられ「年720時間以内・月100時間未満」の時間外労働が可能になります。ただし複数月の平均は80時間以内に収めなければならず、月45時間を超えることが認められるのは年6回までと規定されています。

時間外労働についてくわしく知りたい方は、次の記事を参照してください。

関連記事:時間外労働とは?上限規制や36協定、賃金計算を解説|ミツモア

年次有給休暇の管理

労務管理では年次有給休暇の管理も行います。

具体的には「6ヶ月以上勤務し、所定労働日の8割以上出勤した」従業員に、最低10日間の年次有給休暇を付与することが必要です。

また最近では働き方改革関連法によって「年次有給休暇を年10日間以上付与している」従業員には、年5日間以上の有休休暇を取得させることが義務付けられています。

さらに、従業員ごとの有給休暇取得日や取得日数などに関する記録「年次有給休暇管理簿」を作成し、3年間保存することも労務管理の仕事です。

年次有給休暇についてくわしく知りたい方は、次の記事を参照してください。

関連記事:年次有給休暇の付与日数の計算方法を解説 付与の条件や取得方法は?|ミツモア

就業規則の整備

就業規則の整備も労務管理の仕事です。

常時使用する労働者が10人以上いる場合、労働基準法に従って就業規則を作成する必要があります。この時作成または変更した就業規則は、労働基準監督署へ提出することが必要です。また就業規則を作成・変更する際は、労働者の過半数で構成された労働組合または労働者の過半数を代表する者の意見を聴いた上で行わなくてはなりません。

加えて就業規則には法律上必ず記載しなければならない事項があるため、労務管理の担当者はその内容を理解しておく必要があります。

【就業規則で記載する必要のある項目】

  • 始業時刻
  • 就業時刻
  • 休憩時間
  • 休日や休暇
  • 賃金
  • 退職など

就業規則で記載すべき内容についてくわしく知りたい方は、次の記事を参照してください。

関連記事:就業規則の絶対記載事項とは? 就業規則作成のポイントを解説!|ミツモア

社会保険・雇用保険の手続き

社会保険や雇用保険の手続きは、主に従業員の採用時と退職時に発生し、労務管理の重要な業務の1つとなっています。

採用時には社会保険と雇用保険の加入手続きが必要です。社会保険(健康保険・厚生年金保険)への加入は雇用から5日以内に、健康保険組合または年金事務所で手続きを行います。一方雇用保険への加入には、雇用日の翌月10日までに管轄のハローワークでの手続きが必要です。

短時間勤務の従業員も一定の条件で社会保険や雇用保険の適用となるので注意しましょう。適用する条件は、社会保険は「原則として労働時間が正社員の4分の3以上であること」で、雇用保険は「労働時間が週20時間以上であること」とされています。

退職時にはそれぞれ資格喪失の手続きが必要です。

採用時と退職時以外にも、例えば育休取得に際する育児休業給付金の申請や、従業員の引っ越しに伴う社会保険や雇用保険の住所変更手続きなどが労務管理業務の一部となります。

関連記事:労働保険とは?基本の制度概要から計算方法、加入対象者まで紹介|ミツモア
参考:手続き一覧表|厚生労働省

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退職手続き

労務管理では従業員が退職する際に、社会保険と雇用保険からの脱退手続きを行います。

社会保険の資格喪失届は退職日から5日以内に、年金事務所および健康保険組合へ提出します。雇用保険の資格喪失届は退職日翌日から10日以内に、管轄のハローワークへ提出します。

雇用保険の資格喪失手続き後、ハローワークから離職票が発行されますので、これを従業員に送付するようにしましょう。退職時のその他の手続きとして、退職金の計算や支給、社員証や貸与品の回収を行う場合もあります。

休職・異動手続き

育児休業や介護休職など何らかの理由で従業員が休職するときや、異動によって住所や給与に変更が生じるときには、労務管理上の手続きが必要です。

休職時の手続きには社会保険料・雇用保険料の手続き、育児休業給付金や介護休業給付金などの申請、傷病手当金や出産一時金の請求などが挙げられます。

異動時には転居を伴う場合、社会保険や雇用保険の住所変更を行いましょう。異動に伴って給与の大きな変更がある場合は、社会保険料の報酬月額変更届を提出します。

給与計算

労務管理では「給与計算」も大切な業務の1つです。

従業員の勤怠をしっかりと把握した上で、残業代や欠勤控除する金額などを計算しましょう。給与計算の誤りは、従業員とのトラブルに繋がる可能性が高いので慎重に行う必要があります。

所得税や住民税の特別徴収をしている企業では「年末調整」も労務管理の仕事です。

関連記事:【2024年】給与計算ソフト比較22選!人気ランキングや機能・規模別おすすめ製品|ミツモア

福利厚生の整備

給与や賞与以外に従業員やその家族に提供される報酬が「福利厚生」です。健康保険や雇用保険などは「法定福利」と呼ばれ、企業が保険料を負担します。一方、企業が独自に提供する「法定外福利」には、社宅、通勤手当、社員食堂、育児支援、資格取得支援などがあります。これらの福利厚生の整備や管理も、労務管理の一環として重要な業務です。

安全衛生の管理、職場環境の向上

従業員が働きやすい環境を整えるには「安全衛生の管理」も欠かせません。

労働安全衛生法に基づいた健康診断やストレスチェックの実施がその一環です。また労災の発生しない安全な職場を実現するために、作業手順の周知や声かけなども行います。

職場内にある危険を減らすことも労務管理の重要な仕事です。

参考:安全衛生管理体制のあらまし|厚生労働省

ハラスメントの対策

パワハラやセクハラ、モラハラ、マタハラなど、職場におけるハラスメント防止対策を行うのも労務管理の1つです。

ハラスメント防止対策として具体的に次のような取り組みを行いましょう。

【ハラスメントを防止する方法】

  • ハラスメント防止に対する方針の明確化
  • 従業員への周知
  • 相談窓口などの整備
  • 事後の迅速で適切な対応
  • プライバシーの保護
  • 不利益取扱いの防止

企業がハラスメントに対する防止措置を講じることは、法律で義務づけられています。中小企業では2022年3月31日まで努力義務期間とされ、対策の実施が猶予されていました。しかし、2022年4月1日以降はすべての事業主の義務となるので注意が必要です。

セクハラやマタハラに関しても、男女雇用機会均等法および育児・介護休業法で防止措置を講じることが企業の義務となっています。2019年の法改正では、事業主に相談したことなどを理由とする不利益取扱いの禁止が加えられるなど、対策の強化が盛り込まれました。

参考:職場におけるハラスメントの防止のために(セクシュアルハラスメント/妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメント/パワーハラスメント)|厚生労働省

法定三帳簿の作成・管理

労務管理の中でも重要な仕事が、法定三帳簿の作成・管理です。

法定三帳簿とは「企業に対して整備・管理・保管が定められている3つの帳簿」を指し、「労働者名簿」「賃金台帳」「出勤簿」の3つに分類されます。

【労働者名簿】
労働者名簿は従業員一人ひとりの氏名や生年月日、従事する業務内容の種類などの個人情報をまとめたものです。ただし、従業員数が常時30人未満となる場合は、従事する業務の種類の記入は必要とされていません。

【賃金台帳】
賃金台帳は従業員一人ひとりの労働時間や給与、税金などをまとめたものです。氏名、性別、賃金の計算期間、労働時間数、基本給や手当等の種類と額、控除項目と額といった項目があります。

【出勤簿】
出勤簿は従業員の出退勤に関することを記録するものです。タイムカード等の記録、使用者が自ら始業・終業時刻を記録した書類、労働日数、労働時間などがあげられます。

法定三帳簿の管理は違反すると処罰の対象になるので、徹底して行うようにしましょう。

さらにくわしい内容について知りたい方は、次の記事を参考にしてください。

関連記事:法定三帳簿の必要性から罰則までを解説。簡単に作れるテンプレート集も|ミツモア

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労務管理における注意点

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労務管理を行ううえで次のことに注意する必要があります。

【労務管理で注意したいこと】

労働時間管理の徹底

労務管理では働き方改革法案の影響で、労働時間の管理をより徹底して行うことが必要です。

具体的には次のことを遵守する必要があります。

【労働時間の管理で守るべき項目】

  • 残業時間は月45時間以内・年360時間以内
  • 有給休暇を年10日以上付与された従業員に対し、最低5日間は有給休暇を取らせる

これらに違反してしまうと、政府から「企業名の公開」といった罰則を受けてしまいます。

従業員全員が残業時間や有給休暇を適切な範囲に収められるよう、法律の変化に対応した柔軟な管理を行いましょう。

多様化する働き方への対応

労務管理で注意すべき点として、多様な働き方に対応する必要があることがあげられます。

【多様化する働き方への対応】

  • 正社員だけでなく契約社員やアルバイトについても契約証や就業規則を用意する
  • 同一労働同一賃金が守られているかチェックする
  • テレワークなどについて就業規則や在宅勤務規定を定める

従業員の多様な働き方を認めてサポートを行えば、より効率的に働くことが期待できるでしょう。

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労務トラブルへの意識を高める

労務トラブルについての意識向上も、労務管理において注意したい点の1つです。

最近はコンプライアンスへの意識が高まっているので、従来の契約書や就業規則ではトラブルに発展するかもしれません。

労働契約を結ぶときは曖昧な部分を残さないことを意識して、書類を作成しましょう。特に休暇にかかわる項目や、報酬にかかわる昇給や退職金などの項目については注意が必要です。

また労働条件の変更を検討しているなら、従業員と十分な話し合いを重ねた上で実施しましょう。

情報管理の徹底

労務管理において近年ますます重要性を増しているのが、情報管理の徹底です。

ペーパーレス化の流れの中で、労務管理においても個人情報のデータ管理が一般的になってきています。電子化された情報を適切に管理するには、セキュリティ向上といった対策が必要不可欠です。

また労務管理と切り離せない個人情報の1つであるマイナンバーについては、マイナンバー法によって取扱い方が細かく定められています。労務管理の担当者はマイナンバーの適切な利用方法などについて理解し、情報管理の徹底に努めることが必要です。

関連記事:【2024年】マイナンバー管理システム比較14選!導入メリットやおすすめ製品の選び方|ミツモア

テレワーク・ワーケーション

テレワークや在宅勤務を導入する際は、就業規則の変更や新たな在宅勤務規定の制定が必要です。また、交通費や通信費の支給についても検討する必要があります。ワーケーションを導入する場合も、労務管理の対応が求められますが、特に有給管理や健康管理が曖昧になる可能性があるため、専用の社内規定を設けることが推奨されます。新しい働き方に対応するためには、就業規則の改定や健康管理の強化などが急務です。

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副業・兼業を許可する場合

副業や兼業を認める場合、自社と副業・兼業先での労働時間を通算して、労働時間を管理することが必要です。つまり「労働時間の管理」を徹底しなければなりません。

労働時間管理を簡便にするための「管理モデル」というツールも存在するため、導入を検討することをおすすめします。

次の記事では副業・兼業における労働時間管理の方法などについて記載されているので、せひ確認するようにしましょう。

参考:副業・兼業の促進に関するガイドライン|厚生労働省

労務管理を効率的にする方法

労務管理システムのイメージイラスト

労務管理を効率的にする方法として、次のようなものが挙げられます。

【労務管理を効率的にする方法】

  • 業務用ソフトウェアの活用
  • 専門家との連携

これらを行うことで、労務管理の抱える課題もクリアすることができるでしょう。

労務管理システムの活用

労務管理を効率的に行うのであれば「労務管理システムを活用しましょう。

労務管理は幅広い業務を行う必要があるので、アナログで行っていては手間がかかります。またアナログで行っていると業務の属人化が発生しやすく、1人の担当者に負担が集中してしまうでしょう。

自社に合う労務管理システムを導入すれば、習熟度にかかわらず誰でも業務をこなしやすいので、負担を軽減し全体の効率化につながりやすくなります。

関連記事:労務管理システムとは?機能やメリットを徹底解説|ミツモア
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専門家との連携

労務管理をしっかりと行うには専門家との連携が欠かせません。

労務管理には専門的な知識が必要な分野があります。たとえば従業員の健康管理や法律に関する部分は、社会や法律の変化に対応して業務内容を変更することが必要です。

また最新の知識を吸収し続けなければいけないため、自社内の労務管理だけでは十分に実施しきれないことや、負担が大きくなり過ぎる恐れがあります。

特定の分野に精通した専門家のアドバイスを受けながら労務管理を実施すれば、従業員が効率的に働ける環境を整えられるでしょう。

関連記事:【2024年】健康管理システム比較20選!機能別おすすめ製品や選び方|ミツモア

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労務管理を行うなら取得しておきたい資格

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社内の労務管理においては、資格を持っていなくとも業務を行うことが可能です。

しかし「労務管理士」や「社会保険労務士」といった資格を持つことで、専門性が高まり、業務の幅が広がります。そのため資格取得を目指すことが非常におすすめです。

資格取得を目指す場合は、取得後の資格の活かし方を考え、どの資格を取るのがよいか検討してみてください。

労務管理士

労務管理士は「労働基準法や労務管理に関する総合的な専門的知識を持つことを示す資格」です。民間資格の1つで、試験の実施や資格認定は一般社団法人日本人材育成協会と一般社団法人日本経営管理協会によって行われています。

資格を取得すると、習得した知識を社内の業務に生かせるとともに、専門性が客観的に証明されるため業務の幅を広げるのに有効です。

労務管理士は社会保険労務士とよく比較されますが、第3号業務(労働や社会保険に関するコンサルティング業務)やその他の労務管理業務を行います。

労務管理士の資格取得方法は、指定講座(公開講座、通信講座、Web講座)に参加して試験に合格するか、課題論文の提出と書類審査で認定を受けるかのいずれかです。

書類審査で認定を受けるには「労務管理に関する3年以上の実務経験と労務管理士資格取得者からの推薦」が必要です。20歳以上であれば誰でも受験でき、取得の難易度はそれほど高くないと言われています。

社会保険労務士

社会保険労務士は「労働と社会保険に関する専門性をもつ国家資格」です。

社会保険労務士は社会保険の手続きや諸問題への対応、相談業務などを行います。社会保険労務士資格を取得すると、企業の中で労務管理の専門家として仕事をする道に加え、独立開業するキャリアの選択も可能です。

労務管理のプロフェッショナルである社会保険労務士の資格を取得するには、年に1回の資格試験に合格する必要があります。取得の難易度は非常に高いと言われており、受験資格も「学歴」「実務経験」「他の試験の合格実績」「過去受験実績」の観点から細かく規定されています。

ビジネス・キャリア検定試験(ビジキャリ)

ビジネス・キャリア検定試験(ビジキャリ)は「ビジネス上のさまざまな分野における業務遂行能力を測る民間資格試験」です。厚生労働省が定める職業能力評価基準に準拠した資格で、試験では業務を遂行するに当たって必要な知識と実務能力が評価されます。

ビジキャリでは8分野44試験もの幅広い領域の試験が実施されており、そのうちの1分野に「人事・人材開発・労務管理」があります。

3級と2級は労務管理領域に絞って受験することが可能で、労使関係・就業管理・安全衛生・福利厚生が出題対象です。1級では人事・人材開発・労務管理における総合的なマネジメント能力が問われます。

ビジキャリに合格すれば知識と実務能力が客観的に証明できるので、キャリアアップや業務の幅の拡大に役立ちます。試験は年に2回、全国で実施されており、誰でも受験することができます。

衛生管理者

衛生管理者は「従業員の健康を守り労災を防止することを目的に、社内の衛生環境を管理する役割を担うための国家資格」です。

衛生管理者は常時50人以上の従業員がいる職場には法律上必ず設置しなければならないため、労務管理において重要なポジションの1つです。

衛生管理者の資格を取得すると、職場の衛生管理や衛生教育の実施、従業員の健康管理などを専門的な立場から行うことができます。

衛生管理者の資格は、全国7カ所にある安全衛生技術センターで定期的に行われている試験に合格することで得られます。受験資格として、一定以上の学歴と労働衛生に関する実務経験が必要です。

労務管理の最適化で働きやすさと生産性向上を

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労務管理とは従業員の働く環境や企業の信頼を守る役割を担う仕事です。具体的には勤怠管理・就業規則の整備・給与計算・社会保険の手続き・安全衛生の管理などを実施します。

働き方改革法案の施行により、残業時間や休暇の取得について具体的な時間や日数が定められました。また働き方の変化へ対応することも求められています。労務トラブルを回避するよう、あらかじめ説明すること、契約書や就業規則の見直しをすることも大切です。

労務管理は従業員の働きやすさに直結する仕事です。労務管理の最適化で職場環境を改善して、働きやすさと生産性の向上を実現していきましょう。

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