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引越しの初期費用はいくら?知っておきたい内訳と費用を安く抑える方法

最終更新日: 2024年04月10日

新居が決まって引越しをする際、家賃のほか、敷金や礼金といった初期費用がかかります。でも初期費用が高すぎると、生活費に余裕を持てなくなる心配がありますよね。

今回は引越しに必要な初期費用はいくらなのか、その内訳と初期費用を安く抑える方法を解説します。

賃貸物件の引越しに必要な初期費用の相場は?

賃貸物件に引越すときにかかる初期費用は、一般的に家賃の5か月~7か月分の金額です。家賃の金額に比例して高くなる傾向があり、賃貸物件の入居にかかる費用のほか、引越し料金や家具・家電の購入費用がかかります。

賃貸物件の入居にかかる初期費用の相場

賃貸物件やエリアの特性によって異なりますが、家賃別に初期費用の目安をまとめた一覧表は下記のとおりです。

月々の家賃(目安) 初期費用の相場
3万円~5万円 18万円~35万円
5万円~7万円 25万円~49万円
6万円~10万円 30万円~70万円
8万円~12万円 40万円~84万円
15万円以上 75万円~

引越し費用の相場

賃貸物件の入居とあわせてかかるのが、引越し費用です。人数や移動距離、時期などによって異なりますが、1人暮らしの相場は2万円~6万円程度、2人暮らしは3万円~8万円程度かかります。

世帯人数 引越し費用
1人 21,810円~63,832円
2人 30,249円~81,170円
3人 34,654円~101,528円
4人 36,022円~98,022円

※ ミツモアにおける引越し依頼の成約価格データ(2023年4月1日~2024年3月31日)

参考記事:引越し費用の相場はいくら?人数別・月別・距離別の平均料金を比較

家具・家電の購入費用の相場

引越しを機会に家具や家電を買い換える人は、購入代金も必要です。人によって必要な家具・家電の種類や数は異なりますが、ベッドやタンス、洗濯機など、最低限のアイテムを揃えるには、10万円~25万円程度かかります。

賃貸物件の契約に必要な初期費用の内訳

賃貸物件に引越しをする際にかかる初期費用の相場について解説したところで、賃貸物件の契約に必要な初期費用の内訳について紹介します。

初期費用の内訳 料金の目安 家賃6万円の場合 家賃7万円の場合 家賃8万円の場合
敷金 家賃の0か月~2か月 0万円~12万円 0万円~14万円 0万円~16万円
礼金 家賃の0か月~2か月 0万円~12万円 0万円~14万円 0万円~16万円
仲介手数料 家賃0.5か月~家賃1か月分+消費税 3.3万円~6.6万円 3.8万円~7.7万円 4.4万円~8.8万円
前家賃 家賃1か月分 6万円 7万円 8万円
共益費・管理費 家賃の5%~10%程度 3,000円~6,000円 3,500円~7,000円 4,000円~8,000円
家賃保証料 家賃の0.5か~1か月分 3万円~6万円 3.5万円~7万円 4万円~8万円
火災保険料 1.5万円~2万円前後
鍵交換費用 1.5万円~2万円前後
部屋の消毒料 1万円~2万円程度
サポートサービス利用料 1.5万円~2万円前後
総額 18万円~50万円程度 20万円~60万円程度 22万円~65万円前後

1.敷金

入居時に大家さんに渡す保証金のことです。家賃を滞納した際や、退去後の原状回復費用に充てられます。家賃の1か月~2か月分が敷金の相場で敷金ゼロの物件もあります。また退去時に敷金が返還される可能性もありますが、借主に過失がないことが条件です。

2.礼金

大家さんに支払う謝礼金のことです。相場は家賃の1か月~2か月分で敷金と異なり、退去時には返還されません。物件によっては礼金がない場合もあります。

3.仲介手数料

物件の紹介や契約関連の取りまとめを行う不動産会社に対して支払う手数料です。宅地建物取引業法では、仲介手数料として請求できる上限額は「家賃の0.5か月分~1か月分+消費税」と定められています。

4.前家賃

入居月の翌月分の家賃を前もって支払う費用です。一般的には1か月分ですが、月の途中から入居する場合は、入居月の日数分を日割りで計算された家賃を支払う賃貸物件があるので、入居日に注意しましょう。なおフリーレントの物件なら、前家賃が免除されることがあります。

5.共益費・管理費

エントランスや階段といった共用箇所の維持管理に充てられる費用です。相場は家賃の5%~10%程度で前家賃と同様、入居時に支払う必要があります。

6.家賃保証料

借主が家賃を支払えなかった際に立て替え払いをしてくれる保証会社に支払う料金です。賃貸物件を借りる際、連帯保証人が必要な場合がありますが、保証人を立てるのが難しいときは保証会社が代わりの役目を果たします。

保証会社によって異なるものの、相場は家賃の0.5か月分~1か月分です。初回だけでなく、契約を更新する際も支払う必要があるので、注意しましょう。

7.火災保険料

火事や台風、水漏れなどで建物や家財に損害を受けた際の補償に必要な料金を支払います。賃貸契約と同時に加入する義務があり、相場は1.5万円~2万円前後です。一般的に2年ごとに契約を更新しており、その都度保険料を支払います。

8.鍵交換費用

以前の入居者が使っていた鍵の交換にかかる費用です。鍵の種類によって異なりますが、相場は1.5万円~2万円前後です。入居時に支払うことが一般的ですが、退去時に敷金から補填されることもあります。

9.部屋の消毒代

入居前、専門業者が部屋に消毒薬を噴霧する際にかかる作業料金です。料金相場は1万円~2万円程度で一般的に消毒液の噴霧を行います。

10.サポートサービス利用料

鍵の紛失や水道トラブルなど、日常生活のトラブルに24時間対応してくれるサービスにかかる料金です。相場は1.5万円~2万円程度ですが、加入を必須としない物件もあります。

賃貸物件の契約に必要な初期費用を安く抑える方法

賃貸物件を契約する際、数十万円以上の初期費用を支払う必要があります。少しでも契約にかかる初期費用を安く抑えたいと考えている人は、下記のポイントを押さえておきましょう。

  1. 敷金・礼金がかからない物件を探す
  2. フリーレント物件を探す
  3. 仲介手数料がお得な物件を探す
  4. 不要なサービス・サポートがないか確認する
  5. 月初に入居する
  6. 大家や不動産会社に交渉する
  7. 分割払いができるか相談する

1.敷金・礼金がかからない物件を探す

賃貸物件に引越す際の初期費用を安く抑えたいなら、敷金や礼金がかからない物件を探しましょう。物件によっては敷金と礼金の片方のみ、または両方なしで入居者を募集する不動産会社があります。

ただし敷金や礼金の負担がない分、家賃を割高に設定したり、入退去時にハウスクリーニング代を請求するケースもあるので、契約内容をよく確認しましょう。

2.フリーレント物件を探す

不動産会社によっては、入居から1か月から2か月ほど家賃が無料になる「フリーレント物件」を取り扱っています。初期費用を大幅に抑えられる一方で、比較的長期の入居を条件とするケースがあり、契約期間満了を待たずに退去すると違約金が徴収されるので注意しましょう。

3.仲介手数料がお得な不動産会社を選ぶ

キャンペーンなどで仲介手数料が割引または、無料で賃貸物件を紹介する不動産会社があります。依頼先を探すときに仲介手数料の有無や金額を確認するのもおすすめです。ただし、物件によっては対象外になる場合もあるので、必ず不動産会社や賃貸物件の契約内容を確認しましょう。

4.不要なサービス・サポートがないか確認する

物件の消毒や24時間サポートといったオプションサービスが不要と感じた場合、サービスを外せるかどうか確認しましょう。サービスを外した分、初期費用は安く抑えられる一方で、サービスの付帯が必須の物件もあります。場合によっては付けたほうが安心できることもあるので、内容を確認したうえで問い合わせましょう。

5.月初に入居する

入居時に1か月分の「前家賃」を負担したくないなら、月初に入居すれば、前家賃の支払いが不要な場合があります。入居日を月初にできないか不動産会社に相談すると対応できるケースもあります。難しい場合は、月末に入居して日割り家賃の負担を少なくできないか交渉することをおすすめします。

6.大家や不動産会社に交渉する

賃貸物件の契約時にかかる敷金や礼金といった初期費用を軽減できるか、大家や不動産会社と交渉するのも手段のひとつです。引越し需要が少ない時期や長い間部屋が空室になっていれば、交渉に応じてもらえる可能性があります。

7.分割払いができるか相談する

不動産会社は賃貸物件の契約時の初期費用を現金または銀行振込で支払いを求めてきます。でも最近はクレジットカードを使った分割払いに対応してもらえる会社もあるので、支払い方法について相談してみましょう。ただし利用限度額を超えていたり、出費が多い月などは利用できないこともあるので注意が必要です。

参考記事:引越しの初期費用が払えない人も安心!7つの対処法と初期費用を抑える6つの節約術

引越しに必要な初期費用の内訳

引越し先の賃貸物件を契約する際にかかる初期費用とあわせて、実際に契約した物件に引越すときの初期費用がどれくらいかかるのか、確認しておきましょう。その内訳は下記のとおりです。

  1. 引越し料金
  2. エアコンの取り外しや取り付け代金
  3. 不用品の回収費用
  4. 家具家電の購入費用
  5. 生活用品代
参考記事:引越し費用の総額はいくら?費用シミュレーションや安くする方法を紹介

1.引越し料金

引越しの作業代金に定価はありません。引越しの時期や移動距離、荷物の量などによって料金が異なります。通常期(5月~1月)と繁忙期(2月~4月)、それぞれの時期における引越し料金は下記のとおりです。

通常期(5月~1月)

移動距離 単身 2人 3人 4人以上
~15km未満

(同市区町村程度)

20,483円 28,148円 31,812円 33,133円
~50km未満

(同都道府県程度)

22,736円 35,016円 38,562円 42,071円
~200km未満

(同一地方程度)

30,788円 46,580円 52,122円 72,906円
~500km以上

(近隣地方程度)

59,310円 76,709円 117,450円 88,180円
全平均 24,771円 33,079.円 36,529円 36,455円

※ ミツモアにおける引越し依頼の成約価格データ(2023年5月1日~2024年1月31日)

5月~1月にかけての通常期の場合、引越し業者によって異なりますが、単身者で2万円~6万円、2人暮らしで2.8万円~7.6万円荷物が少ない単身者と比べて8,000円~1.6万円程度高くなります

繁忙期(2月~4月)

移動距離 単身 2人 3人 4人以上
~15km未満

(同市区町村程度)

23,986円 33,790円 39,591円 41,911円
~50km未満

(同都道府県程度)

25,757円 42,245円 48,779円 52,111円
~200km未満

(同一地方程度)

38,452円 53,786円 75,602円 65,195円
~500km以上

(近隣地方程度)

66,341円 83,023円 85,606円 102,073円
全平均 32,580円 41,284円 47,075円 51,699円

※ ミツモアにおける引越し依頼の成約価格データ(2024年2月1日~2024年3月31日)

一方で入学や就職といった新生活を迎える人が多い繫忙期は、引越しの依頼が集中します。単身者は2.4万円~6.6万円、2人暮らしは3.4万円~8.3万円となり、通常期と比べて7,000円~8,000円程度高くなり、曜日や時間帯によっては数万円単位で差が出るケースも珍しくありません。

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2.エアコンの取り外しや取り付け費用

引越し先にエアコンがついてなく、現在の住まいから持っていきたい場合は、取り外しから運搬、引越し先での取り付け工事を引越し業者や専門業者に依頼します。業者によって費用は異なりますが、エアコンを引越し先に移設する際、1万5,000円~3万円程度で受け付けている場合が多いです。

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3.不用品の回収費用

引越しの際、いらなくなった家具や家電などの不用品を回収する費用もかかります。回収する不用品の種類や数量はもちろん、引越し業者や専門の不用品回収業者、自治体によって回収費用は変ります。1人暮らしの場合は1万円~5万円程度、2人暮らしの場合は5万円~10万円程度かかるといわれています。

不用品回収業者を探す

4.家具・家電の購入費用

引越し先で新たに家具や家電を買い換えたい人は、購入費用を用意しましょう。人数やサイズによって費用は異なりますが、主な家具や家電の購入にかかる目安の費用は下記の表にまとめています。

家具・家電の種類 費用の目安
布団・ベッド 1万円~3万円
テーブル 5,000円~1万円
収納棚・タンス 5,000円~1万円
照明器具(引越し先についていない場合) 3,000円~1万円
エアコン(引越し先についていない場合) 4万円~5万円
洗濯機 2万円~4万円
冷蔵庫 2万円~3万円
電子レンジ 1万円~2万円
炊飯器 1万円〜1万5,000円
掃除機 5,000円~1万円
テレビ 2万円~5万円

5.生活用品代

台所やお風呂、トイレに必要な生活用品の購入費用も用意する必要があります。全て買い揃えるとなると、費用がかさむ場合があるので、最初は生活に最低限必要なものを買い揃えるようにしましょう。主な生活用品にかかる費用の目安は下記のとおりです。

生活用品の種類 費用の目安
キッチン用品(鍋、フライパン、包丁など) 2,000円~
食器(皿、箸、スプーン、フォークなど) 2,000円~
消耗品(ティッシュペーパー、トイレットペーパーなど) 800円~
洗濯用品(洗剤、洗濯ばさみなど) 1,000円~
台所用品(スポンジ、台所用洗剤など) 1,000円~
入浴用品(シャンプー、コンディショナーなど) 1,000円~
洗面用品(歯ブラシ、タオルなど) 800円~

引越しに必要な初期費用を安く抑える方法

新居への引越し料金や家具・家電の購入といった初期費用を安く抑えるには、下記4つの方法を実践するといいでしょう。

  1. 複数の引越し業者から見積もりを取る
  2. 繁忙期や土日祝日は避ける
  3. 荷物の量を減らす
  4. 家具や家電の購入費用を節約する

1.複数の引越し業者から見積もりを取る

引越し業者を1社に絞るのではなく、複数の引越し業者に見積もり依頼をしましょう。ダンボールの数や大型家具・家電の数などの条件をもとに相見積もりを取ることで、安い料金で引越しができる業者が見つかります。ただし料金だけでは判断せず、サービス内容や作業スタッフの人数、口コミなどの情報を確認したうえで引越し業者を決めることをおすすめします。

関連記事:引越し業者の選び方と相見積もりのコツ|比較の基準を解説

2.繁忙期や土日祝日は避ける

仕事の転勤や入学シーズンである3月~4月をはじめ、土日祝日や月末、朝や午前中の時間帯など、引越しが集中しやすい時期は引越し料金が高くなります。少しでも費用を抑えたいなら、これらの時期は避けましょう。時期によっては5,000円~1万円程度安くなる場合があります。午前中ではなく「午後便」や時間指定できない「フリー便」を利用したり、平日または閑散期である5月~1月の時期に依頼するのがおすすめです。

関連記事:引越しの繁忙期は3月~4月!閑散期との料金比較や安くするコツを解説

3.荷物の量を減らす

引越し料金は荷物の量が多ければ多いほど、高くなります。洋服や書籍、家具など、いらなくなったものは処分しましょう。新居に持っていく荷物量を減らすことで引越し料金を安く抑えられます。

また不用品をリサイクルショップに買い取ってもらったり、フリマアプリやネットオークションに出品したりすることで、引越し料金の足しになります。

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4.家具や家電の購入費用を節約する

冷蔵庫やベッドなどを新たに購入すると、10万円以上の費用がかかって大きな負担になります。少しでも負担を軽減したい人はリサイクルショップやネットオークションで安く購入したり、家具や家電のサブスクリプションサービスを利用したりすることで購入費用を節約できるでしょう。

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引越しにかかる初期費用は賃貸物件を契約する際、不動産会社や大家に支払う費用だけでなく、引越し料金や家具・家電の購入費用もかかります。少しでも引越し料金を安く抑えたいなら、複数の引越し業者から見積もりが取れるオンラインの相見積もりサービスを利用しましょう。

ミツモアでは家具や家電の個数や引越し先の情報など、見積もり料金を計算するときに必要な情報を入力すると、最大5つの引越し業者から条件に合う見積もりが届きます。料金だけでなく、サービス内容や口コミも確認できるので、安心して最適な引越し業者を見つけられます。

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