引越しで洗濯機を運ぶとき、引越し業者から「水抜きをしておいてください」と言われたことはありませんか?
水抜きというのは洗濯機の中にある水を排出して、移動中に水が漏れ出すことを防ぐための作業のことです。このように洗濯機を引っ越す前には準備が必要です。
はじめに引越しで洗濯機を移動させるときに意識する4つのことをご紹介します。
詳細についてそれぞれ確認しましょう。
引越しの荷造り全般について、もっと詳しく知りたい方は以下の記事もちぇっくしてください。
引越し前には洗濯機の水抜きが必要
引越しで洗濯機を動かす前には、洗濯機やホースに残っている水を排出する水抜き作業が必要です。
水抜きをしないと、運んでいる途中で水がこぼれて他の荷物を濡らすなどのトラブルが起こります。
水抜きの手順は縦型洗濯機とドラム式洗濯機で異なります。それぞれのやり方を解説いたします。
縦型洗濯機の場合
縦型洗濯機の水抜きは以下の手順で行います。
- 排水ホースを排水口に差し込む
- 水栓(蛇口)を閉める
- 「洗濯槽洗浄」コースを選択(お使いの機種によって名称は異なります)
- 水栓を締めたまま10秒ほど運転する
- 電源を切る
- 給水ホースを外す
給水ホースを外すときにホース内の水がこぼれることがあるため、古いタオルなどを用意しておきましょう。
ドラム式洗濯機の場合
ドラム式洗濯機の水抜きは大きく分けて3つのパートに分かれています。それぞれのパートごとにやるべきことを解説いたします。
給水ホースの水抜き
はじめに給水ホースの水抜きをします。外す手順は以下の通りです。
- 水栓(蛇口)を閉める
- 「洗濯槽洗浄」コースを選択(お使いの機種によって名称は異なります)
- 15秒ほど運転する
- 電源を切る
- 給水ホースを外す
糸くずフィルターの水抜き
次に糸くずフィルターの水抜きをします。外す手順は以下の通りです。
- 電源を入れなおす
- 1分間脱水をする
- 脱水が終わったらドラム内の水分をタオルなどでふき取る
- 糸くずフィルターのつまみを少しずつゆるめて排水する
- 水が出なくなったら糸くずフィルターを引き出す
- タオルなどで水分を拭き取り元に戻す
排水時には洗面器とタオルを用意し、床などに水がこぼれないように注意してください。
排水ホースの水抜き
最後に排水ホースの水抜きをすればドラム式洗濯機の水抜きは完了します。
- タオルと洗面器などの水受けを用意する
- 排水口から排水ホースを抜き中の水を捨てる
- 排水ホースを洗濯機から外す
ドラムを回したときに水が流れる音がするのは正常
水抜きをしたあとにドラムを回すと、中に水が入っていなくとも「シャラシャラ」と水が流れるような音がします。
これはドラムの回転を安定させるために入っている水の音です。この水は密閉された空間に封入されているため、漏れ出すことはないのでご安心ください。
引越し前にやっておきたい洗濯機の掃除
時間的な余裕があるのなら、洗濯槽や排水口の掃除をしてみてはいかがでしょうか?
洗濯槽を掃除すれば新居でも気持ちよく洗濯機を使い続けられ、排水口を掃除すればスッキリした気分で旧居を出ることができますよ。
洗濯槽の掃除方法
洗濯槽はカビが生えやすい環境です。カビが生えると臭いだけでなくアレルギーなど健康への悪影響も気になりますよね。
洗濯槽カビキラーなど、市販されている洗濯槽用の洗剤を使うと忙しくても手軽に洗濯槽の掃除ができます。
- 薬品を洗濯槽に直接投入する
- 水を高水位まで入れる
- 洗濯、すすぎ、脱水のコースを1巡させる
これだけでも多くのカビや汚れを除去できます。
洗濯機の排水口の掃除方法
洗濯機の排水口はつまりが起こりやすい場所です。洗濯物に付着している髪の毛や糸くず、泥などが集まりがちなためです。
排水口の掃除の手順は以下の通りです。
- 洗濯機の電源を抜き、給水蛇口を締める
- 排水口を見える状態にして排水口のパーツを取り外す
- 排水口内部を掃除する
- 排水口に水を流しきちんと水が流れるかをチェックする
- 排水口のパーツを元に戻す
洗濯機の排水口掃除について、詳しいやり方は以下の関連記事をチェックしてください。
洗濯機のみを運んでもらうこともできる
大きな家具や家電が少ないときは、家具・家電のほかダンボール等の荷物も運んでくれる通常プランを使うよりも、大きな家具・家電を1点から運んでくれるプランを使った方が安上がりになることがあります。
プランの名称は業者によって様々ですが、「大物家具プラン」などの名前になっていることが多いです。
洗濯機のみの移動は便利屋にも依頼できる
洗濯機のみを運ぶのであれば、便利屋を利用してはいかがでしょうか。
便利屋を利用する場合、県をまたぐような長距離の引越しには対応していないことが多いです。しかし近距離で引っ越す場合や、使わなくなった洗濯機を譲るときは低価格で移動させられます。
洗濯機の設置を業者に依頼したときの費用相場
洗濯機の設置を業者に依頼したときの料金相場は以下の通りです。
設置する洗濯機の種類 | 料金相場 |
---|---|
縦型洗濯機 | 5,000円~ |
ドラム式洗濯機 | 7,000円~ |
かさあげ台の設置 | 5,500~11,000円 |
新居への洗濯機設置は別料金であることが多い
引越し業者に洗濯機の設置を依頼するときは別料金になることがほとんどです。
提携している業者に設置を依頼することになるため、料金の値引きもあまり期待できません。ただし取り外しと設置両方を依頼することで割引料金で作業をしてもらえることもあります。
詳細は業者ごとに異なるため、依頼するのであれば必ず料金とサービス内容の両方を確認しましょう。
洗濯機を自分で設置する方法
洗濯機を設置できるのは専門の業者だけと思っている方も多いですが、自分で設置することも可能です。
設置の流れは以下の通りです。
- アース線をつなぐ
- 排水ホースと排水エルボをつなぐ
- 給水蛇口と洗濯機を給水ホースでつなぐ
洗濯機を自分で設置する方法について、詳しくは関連記事もご参照ください。
引越しで洗濯機を運ぶときの注意点
業者に依頼するにせよ、自分で運ぶにせよ、洗濯機を移動させるときは事前に以下の4つのポイントを確認しましょう。
- 搬入経路が確保できるか確認する
- 新居に設置するスペースがあるか確認する
- 付属品を紛失しないようにする
- 洗濯機が床と水平になるように設置する
いずれも重要なポイントであるため、しっかりチェックしておきましょう。
搬入経路が確保できるか確認する
洗濯機は大きく、重量があるため運ぶときには十分なスペースが必要です。
持ち手部分の出っ張りを含めた横幅を測り、スムーズに運べるかをチェックしましょう。
注意が必要なのは手すりの高さや階段等に設置された消火器などの設備です。洗濯機の横幅ギリギリのスペースに運び込もうとすると、手すりなどの設備の位置によっては運べなくなってしまいます。
新居に設置するスペースがあるか確認する
引越しで洗濯機などの大型家具を持っていくときに意外と多いのが、新居に置くスペースを確保できないというトラブルです。
洗濯機のカタログにはサイズが記載されていますが、持ち手の出っ張りやふたを開けたときの高さなどは記載されていないことが多いです。
設置場所を決めるときは実際に大きさを測りましょう。
見通しがちなのが壁についている蛇口の高さです。給水用蛇口が引っかかってしまい洗濯機が置けないということがないように気をつけてください。
購入直後なら返品できる可能性がある
新居に洗濯機が置けないことが判明した場合、新品未使用であれば購入した店舗へ返品できる可能性があります。店舗側に連絡してみましょう。
ただし販売店側の規則により返品を受け付けていないこともあります。返品できなかった場合はリサイクルショップ等で売却し、新しい洗濯機を購入しましょう。
付属品を紛失しないようにする
ホースなどの付属品は新居でも使うことがほとんどです。無くさないように保管しておきましょう。
細かいものであればジッパーバックなどに入れて、洗濯槽の中に入れてしまうのもひとつの手段です。
洗濯槽に入れる場合は、運搬中に動いてしまわないようにマスキングテープ等で留めましょう。
洗濯機が床と水平になるように設置する
洗濯機が水平な場所に設置されていないと、脱水時の異音の原因になります。衣類が偏りやすくなるため、洗濯機の故障も誘発します。
洗濯機が水平かどうかを確認するためには水準器を使いましょう。洗濯機を買ったときについてきます。
もし水準器が見当たらないのであれば市販品を購入しましょう。実店舗であればキャンプ用品店でも購入できます。もちろんAmazon等の通販サイトでも取り扱っていますよ。
引越しを機に洗濯機を処分する選択肢もある
新居に置くスペースを確保できなかったなどの理由で、引越し時に今まで使っていたものを処分し、新しい洗濯機を購入する人もいます。
洗濯機を買い替えるタイミングの目安や、処分方法を確認してみましょう。
買い替えのタイミングの目安
国税庁が発表している「主な減価償却資産の耐用年数表」によると、洗濯機の耐用年数は6年と記載されています。
6年を過ぎたからすぐに壊れるというものでもありませんが、メーカーが修理用の部品を保存している期間にも限りがあります。
少なくないお金を払ったにもかかわらず、新居に移してすぐに壊れてしまっては困りますよね。
購入から6年以上経過している洗濯機をお持ちなのであれば、新しいものを購入した方が安上がりになることがあります。
洗濯機を処分する方法
洗濯機を処分する方法はいくつかあります。
処分方法 | 必要な費用の目安 |
不用品回収業者に依頼する | 5,000円~ |
引越し業者の家電引き取りサービスを利用する | 要見積もり |
家電量販店に引き取ってもらう | 2,530円(リサイクル料金) |
リサイクルショップに買い取ってもらう | 無料 |
おすすめは不用品業者に依頼することです。
1点から不用品を回収してくれる業者もいます。もちろん、引越し時に出た不用品もまとめて回収するコースも選べます。
引越し業者を探すときは相見積もりで比較検討をしよう
引越しに求めるものは人によって異なります。ある人にとって良かった業者が別の人にとって最適かというとそうではありません。
自分にあった引越し業者を探すのであれば、一括見積もりサイトで相見積もりを取るようにしましょう。
相見積もりをとって料金とサービス内容を比較検討することで、料金だけでなくサービス面でも納得して依頼できることでしょう。
ミツモアには中小引越し業者が多く参加しています。サービスの質は大手業者にも引けを取らないため、安くとも質の良い引越しサービスを受けたいのであれば、1度見積もりをとってみてはいかがでしょうか。