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引越しに伴う洗濯機の運び方!運び出す際の事前準備と注意点

最終更新日: 2024年10月29日

引越しで洗濯機を運び出す際、水抜きを行ってから取り外しと取り付け作業を行います。自力で運び出すことも可能ですが、洗濯機を運び出す際の向きや、運搬時の振動対策なども自分たちで行う必要があるため、引越し業者に取り外しと取り付け作業を依頼するのがおすすめです。

引越しに伴う洗濯機の運び方について、事前に準備すべきことや自分たちで運び出す際の注意点を含めて紹介します。

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引越し時に洗濯機を運ぶ3つのやり方

現在使用している洗濯機の種類や大きさによって変わりますが、引越しで洗濯機を運ぶ方法は自分1人で運ぶケースと2人以上で運ぶ場合、引越し業者に運んでもらうケースの3つです。

それぞれの運び方のメリットとデメリットは、下記のとおりです。

洗濯機の運び方 メリット デメリット
自分1人で運ぶ ・引越し費用が抑えられる

・自分たちの都合で運び出せる

・運び出すのに時間と労力がかかる

・運搬時に故障するリスクが高くなる

・ドラム式洗濯機の運搬は難しい

2人以上で運ぶ ・引越し費用が抑えられる

・自分たちの都合で運び出せる

・ドラム式洗濯機の運び出しもできる

・運び出すのに時間と労力がかかる

・運搬時に故障するリスクが高くなる

引越し業者に運んでもらう ・洗濯機の破損やケガのリスクが軽減できる ・運搬時の費用がかかる

・引越しの繁忙期は予約が取りづらい

洗濯容量5kgの縦型洗濯機の重さは約30kgですが、洗濯と乾燥容量が7kgのドラム式洗濯機の重さは約77kgと倍近くの重さがあります。自分1人でドラム式洗濯機を運ぼうとすると、ケガや故障のリスクが高くなるため避けましょう。

洗濯機を引越し先に運び入れる前のチェック項目5選

引越し先に洗濯機を運び入れる際、下記5つの項目に問題がないか確認することが大切です。

1.洗濯機の搬入経路

玄関の通路や廊下、脱衣所の入り口の幅を測り、洗濯機が通過できるか確認しましょう。新居の玄関が狭かったり、階段やエレベーターなどの幅が10cm以下だと搬入できません。

引越し先が決まったら、現在使っている洗濯機の高さや幅、奥行きを図っておきましょう。なお引越し先が2階以上の場合、搬入経路の広さ次第ではクレーン車による吊り上げ作業が必要になるケースもあります。

2.洗濯機の設置スペース

洗濯機を設置するスペースの広さも把握しておきましょう。幅や奥行きを測って洗濯機の外寸が収まるか確認します。

特に古い物件や単身世帯向けの物件では、洗濯機の設置スペースが狭いところもあり、ドラム式や乾燥機能付きの洗濯機が設置できない場合もあるので、引越しが決まった段階で早めに確認しておきましょう。

3.防水パンのサイズ

洗濯機の設置スペースには水漏れが発生したときに受け皿となる「防水パン(洗濯機パン)」が設置されています。設置スペースの広さとあわせて、防水パンのサイズも測っておきましょう。

防水パンと洗濯機のサイズが合わないときは、防水パンの交換ができるか管理会社や大家に相談したり、洗濯機のかさ上げ台(防振ゴム)や洗濯機台の使用をおすすめします。

4.蛇口の形

新居に備え付けてある蛇口が、現在使用中の洗濯機の給水ホースに対応できるか確認しましょう。蛇口に洗濯機の給水ホースをしっかり固定しないと、水漏れが発生します。

同じ形ならしっかりと取り付けますが、形が違う場合は別途部品を購入したり、専門業者に取り付けを依頼しましょう。

5.排水口の位置

洗濯機を設置するとき、ホースで床にある排水口と本体をつなぎます。物件によっては排水口(排水エルボ)の位置が異なる場合があるので、問題なく接続できるか確認しましょう。

洗濯機の真下に排水口がある場合、かさ上げ台や洗濯機台といった設置用の部品が必要です。

洗濯機を運び出す際に必要な事前準備

引越し先へ洗濯機を運び出すにあたり、事前に下記の準備をしておきましょう。

1.洗濯機の水抜き作業

引越しで洗濯機を運ぶ際、給水ホースと排水ホースに残っている水を除去する作業です。水抜きをしないと運搬中に水が漏れ出し、ほかの荷物や床を汚してしまいます。引越し日の前日までに必ず終わらせておきましょう。

所要時間は30分〜1時間で、洗濯機の種類によって水抜きのやり方が異なります。

【縦型洗濯機の水抜き】

水抜き作業を行うとき、以下のものを準備してから作業を行いましょう。

<洗濯機の水抜きに必要なもの>

  • 洗面器
  • タオル
  • 養生テープ
  • ビニール袋
  • 取り扱い説明書

水抜きは「給水ホース→排水ホース」の順番で行います

給水ホースの水抜き
  1. 洗濯槽を空にする
  2. 給水ホースにつながる蛇口を閉めて洗濯機の電源を入れる
  3. 標準モードで洗濯機を回して1分ほど経過したら、運転を停止して電源を切る ※水抜きのために回すコースや時間はメーカーにより異なるため、取扱説明書を確認する
  4. 蛇口から「給水ホース」を外す。ホースから水があふれてくるので、タオルで押さえながら洗面器に水を移す
洗濯機内と排水ホースの水抜き
  1. 洗濯機のフタを閉めて電源を入れる
  2. 脱水コースを選び、最も短い時間(1分ほど)に設定してスタートボタンを押す
  3. 洗濯機内部の水が抜けていくので、脱水が終わったら排水口から排水ホースを外す ※外す際、水があふれてくるので洗面器で水を受け取る
  4. 洗濯槽内の水分と洗剤ケースについている洗剤をタオルでふき取る

水抜き作業後、洗濯槽の内側が濡れているときはタオルで拭き取ります。

加えて、蛇口とホースをつなぐ「ニップル」をはじめとした金具やネジといった付属部品をなくさないようにビニール袋に入れておきましょう。

【ドラム式洗濯機の水抜き】

ドラム式洗濯機の水抜き作業は、給水ホースの後に糸くずフィルターとゴミ取りフィルター、排水ホースの順に行います

給水ホースの水抜き
  1. 洗濯槽を空にする
  2. 給水ホースにつながる蛇口を閉めて洗濯機の電源を入れる
  3. 「槽洗浄コース」または「ドライコース」を選択して運転を開始する
  4. 15秒ほど経過したら電源を切る
  5. 蛇口から「給水ホース」を外す。ホースから水があふれてくるので、タオルで押さえながら洗面器に水を移す。
糸くずフィルターとゴミ取りフィルター、排水ホースの水抜き
  1. 洗濯機のフタを閉めて電源を入れる
  2. 脱水コースを選び、最も短い時間(1分ほど)に設定してスタートボタンを押す
  3. 脱水後、タオルや雑巾でドラム内の水分をふき取ってから糸くずやゴミ取りフィルターのつまみをゆるめる
  4. 水を放出したら、糸くずフィルターとゴミ取りフィルターの水と汚れをふき取り、元に戻す
  5. 排水口から排水ホースを外す。ホースから水があふれてくるので、タオルで押さえながら洗面器に水を移す

縦型洗濯機と同様、タオルで濡れている洗濯槽の内側をふき取ったり、取り外した付属部品をなくさないようにビニール袋に入れておきましょう。

2.給水・排水ホースの取り外し

排水が完了したら、給水ホースと排水ホースを取り外します。外したホースは、洗濯機を運ぶ際に邪魔になるので、テープや結束バンドでまとめておきましょう。

給水ホースと排水ホースの取り外し方の詳細は、下記のとおりです。

給水ホースの取り外し方
  1. 給水栓とホースをつなぐバンドや口金を外す
  2. ホースの中に水が残っているので、タオルをあてる
  3. 給水栓についている接続用の口金を外す
  4. 外した口金やバンドはなくさないように保管する

給水ホースを取り外したら、洗濯機を傾けます洗濯機内に残る水を排水ホースへ流すことが目的です。ただドラム式洗濯機は傾けたり、横にしたりすると故障の原因になるため、傾けないようにしましょう。

排水ホースの取り外し方
  1. 洗面器かタオルを用意する
  2. 排水口から排水用ホースを外す
  3. ホースの中に水が残っているので、洗面器に入れるかタオルをあてる
  4. 排水ホースの水を出したら、ホースをまとめる

排水用ホースは、ホース内に水が残りやすいです残った水がこぼれださないように注意して、排水ホースを外した後はよく水切りをしましょう。

3.洗濯槽の固定

洗濯機と洗濯槽の間に不要なタオルなどを挟んで動かないように固定しましょう。ドラム式洗濯機の場合は、付属の固定ネジを使って固定させます。

4.取り外した洗濯機のコードをまとめる

水抜き作業が終わったら、洗濯機のコードとアース線を取り外しましょう。電源コードをコンセントから抜いたり、ドライバーでアース線を取り外したりします。

外したコード類やアース線は、テープやヒモでくくってビニール袋にまとめておきましょう。コードをまとめないと、洗濯機を運ぶ際に絡まったり、ドアに挟んでコードが断線したりするので危険です。

あわせて排水ホースや給水ホースもまとめて入れておくと紛失するリスクが軽減できます。

自分で洗濯機を運ぶやり方

引越し業者に洗濯機の運搬を依頼しないときは、自分1人または家族や友人と協力して運びましょう。運び出す際、コツを押さえておくと安全に作業ができます。

 

自分1人で洗濯機を運ぶ方法

洗濯機を1人で運ぶ場合、洗濯機の下部が腰のあたりにくるように洗濯機を持つのがコツです。またゴム手袋を使って作業をすると、滑らなくなるので洗濯機が持ちやすくなります。

  1. 洗濯機の下部が腰にくるようにする
  2. 体全体を使って抱えるように持ち上げる
  3. 少し腰を落とした状態で運ぶ

洗濯機の下部を持つことで、少し持ちやすくなりますが楽な作業ではありません。無理をせずに足元に注意しながら、ゆっくり運びましょう。

特にドラム式洗濯機は60〜80kgあって1人で運ぶのは大変です。階段がある場所は踏み外して怪我をする可能性があるため、2人以上で運びましょう。

2人以上で洗濯機を運ぶ方法

2人で洗濯機を運ぶ際は、以下の方法で運ぶのがおすすめです。

  1. 洗濯機を少し前に倒す
  2. 洗濯機の前を持つ方と、後ろで持つ方に別れる
  3. 前を持つ方は、洗濯機の上部を持ち上げる
  4. 後ろを持つ方は、洗濯機の底を持ち上げる ※洗濯機が真横にならないように注意する

洗濯機を少し斜めにした状態で持ち上げるのがコツです。少し斜めにすることで洗濯機が持ちやすくなります。洗濯機を傾け過ぎると、故障する可能性があるので45度くらいの角度をキープするようにしましょう。

洗濯機を運んだり車に載せたりするときのポイント


洗濯機を車で運ぶ際は、洗濯機を縦にした状態で車に積みます。以下の点に注意して洗濯機を運びましょう。

  1. 洗濯機が縦積みできるスペースがある車を用意する
  2. 洗濯機を縦にして積む
  3. 走行中に動かないようにしっかりと固定する
  4. 荷台に載せる場合、雨天時は濡れないようにシートをかぶせる

洗濯機を横向きに運んだり積んだりすると、ドラムの回転軸がずれて回転が遅くなるほか、破損や故障の原因になるので必ず縦向きで運びましょう

縦積みをするには、軽トラックがおすすめです。軽トラックはレンタルで借りることができます。

軽トラックを使用する際は、雨に濡れないように注意が必要です。洗濯機が濡れてしまうと故障の原因となるので、雨天時に運搬するときはシートを被せておきましょう

自分で洗濯機を運ぶ際の注意点

自分1人、または家族や友人に協力して洗濯機を運ぶとき、故障や破損、ケガをしないように下記のポイントに注意しましょう。

1.本体や壁を傷つけないように養生シートを貼る

洗濯機本体をはじめ、建物の壁や床などを傷つけないように運び出す前に養生作業をしましょう

通路の壁や玄関、階段などに養生シートか古い毛布を取り付けておくと、洗濯機が接触しても破損や故障、傷をつけるリスクが軽減できます。

2.お腹に乗るように引き寄せ、腰に近い位置で持つ

洗濯機を無理な姿勢で運ぶと、体に負担がかかり腰痛やケガにつながります。洗濯機を持つときは、お腹に乗るように引き寄せ、できるだけ腰に近い位置で持つようにしましょう。

ただし重い荷物の運搬に慣れない場合は、知人や友人に協力してもらうか、専門業者に依頼することをおすすめします。

3. 階段を避けてエレベーターで運ぶ

引越し先でエレベーターがなく、階段を使って洗濯機を運ぶ場合は、足元に気をつけましょう。階段では足元が見づらく、1段ずつ慎重に進むことが大切です。2人で運ぶ場合は、洗濯機が横にならないようバランスを取りながら運びます。

1人で運ぼうとすると洗濯機で足元が見づらくなり、洗濯機の破損やケガに繋がるため、事前にエレベーターが使用できるのか確認しましょう。

4.洗濯機本体をマットや毛布などで包む

車に洗濯機本体を載せるとき、本体が動かないようにロープでしっかり固定しておきましょう。その際、マットや毛布、バスタオルで包んでおくと万が一揺れてぶつかったときに衝撃を軽減できます。

5.ドラム式洗濯機はネジで固定する

ドラム式洗濯機は、洗濯槽が宙吊りになっているため、輸送用のネジで固定しましょう

固定ネジは洗濯機の設置工事をしたときに、工事業者から渡される小さなネジです。固定せずに運ぶと洗濯槽が揺れて、槽の内側と外側がぶつかり合い、故障の原因となります。

固定ネジを使わずに故障してしまうと、保証の対象外となるため、紛失した場合は引越し日の1〜2か月前までにメーカーから取り寄せて手配しましょう。

引越し先に運んだ後に洗濯機を取り付ける方法

洗濯機を引越し先に搬入した後、取り付け作業を行いましょう。具体的な手順は、以下のとおりです。

1.排水ホースの取り付け

洗濯機 排水エルボ

洗濯機の排水口に糸くずやゴミが付着していないか確認した後、排水ホースを排水口(排水エルボ)につなげましょう。洗濯機の真下に排水口があるなどの理由で、ホースが取りづらい位置にありますが、洗濯機の下に手を差し込める程度のすき間があれば、そのまま取りつけても問題ありません。

ただし、すき間が狭いときは洗濯機の脚の下に置き台を置いてかさ上げをしましょう。

2.給水ホースの取り付け

排水ホースの取り付けが終わったら、給水栓に給水ホースを取り付けましょう。種類によって手順が変わりますが、給水ホースの先にレバーがついているタイプは、ホースを差し込んで「カチッ」と音が鳴るまでレバーをはめます。

給水栓にレバーがついていないときは、「継ぎ手」と呼ばれる洗濯機に付属している部品をホースにつなげましょう。

3.アース線の取り付け

排水・給水ホースをつなげたら、アース線を取り付けましょう。電源プラグの下にアース線の取り付け口があり、カバーを開けてプラスとライバーでネジを緩めた後にアース線を差し込みます。

アース線を取り付ける際、必ずコンセントを抜いた状態で行わないと感電するため注意しましょう。

4.設置後に試運転を行う

洗濯機の設置作業が終わったら、取扱説明書に従って試運転を行いましょう。洗濯機本体や排水・給水ホースから水漏れが発生していないか、異常音が出ていないか確認します。

洗濯槽の途中まで水が溜まれば、給水ホースに問題はありません。その後、洗濯機を止めて脱水ボタンを押し、排水ホースの途中で水漏れが発生していなければ、設置完了です。

引越し業者に洗濯機のみの運搬を依頼するのもおすすめ

自分で洗濯機を運ぼうとすると、ケガをしてしまったり、家の壁や洗濯機本体を傷つけてしまいます。特にドラム式洗濯機は、縦型洗濯機よりも重くて故障しやすいため、引越し業者に依頼しましょう。

引越し業者の中には洗濯機をはじめとした大型家電のみの運搬に対応したところもあり、具体的なプランは下記のとおりです。

ヤマトホームコンビニエンス「らくらく家財便」

出典:ヤマトホームコンビニエンス「らくらく家財宅急便」

他人の荷物との混載輸送ですが、縦型洗濯機やドラム式洗濯機の配送を1点から申し込めるサービスです。

洗濯機の運搬料金はお届け先の都道府県、荷物のサイズ(高さ+幅+奥行の3辺合計)によって、9つのランク(SS~Gランク)に設定された料金体系となっています。

また洗濯機の取り外しおよびとりつけ工事には、別途オプション料金がかかり、以下の通りです。

洗濯機の種類 取り外し工事 取り付け工事
全自動洗濯機 3,300円(税込) 5,500円(税込)~
ドラム式洗濯機 5,500円(税込) 9,900円(税込)~
洗濯・乾燥機(一体型) 3,300円(税込) 6,600円(税込)~

アーク引越しセンター「大物限定プラン」

出典:アーク引越センター「大物限定プラン」

冷蔵庫や洗濯機などの大型家電や大型家具の運搬だけを依頼できるサービスです。

大型家電・家具を扱う引越し専門のスタッフが運ぶほか、土日祝日や繁忙期を除く毎月1日~20日までは特別割引が用意されています。

特別割引をうまく活用できれば、料金を節約できますが、洗濯機の取り付け工事を依頼すると、別途下記のオプション料金がかかるので、注意しましょう。

洗濯機の種類 料金
縦型洗濯機 6,000円程度
ドラム式洗濯機 8,000円程度

日本通運「引越し単身パックL」

出典:日本通運「引越し単身パックL」

一人暮らしや単身赴任など、一人サイズの引越しにぴったりの単身パックです。

洗濯機のとりつけ工事には、別途下記のオプション料金がかかります。

洗濯機(ドラム式は対象外)
取付け(給水・排水ホース取付け) 3,300円(税込)

簡単!無料の3ステップでぴったりのプロが見つかる!

このほかにも、洗濯機のみ運搬を引き受けてもらえる引越し業者や配送業者があります。

引越し一般見積もりサービスを提供するミツモアでは、簡単な質問に答えるだけで最大5つの業者から見積もりが届きます。料金はもちろん、サービス内容や口コミなどの情報を比較したうえで選べるほか、気になる業者とチャットで相談できるので安心して依頼できるでしょう。

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