洗濯機は毎日の清潔な暮らしに欠かせない、とても重要な家電です。水を使用するためホースの設置が必要ですが、引越しや買い替えを控え、自分でできるか迷うこともあるでしょう。取り付けの手順や、よくあるトラブルについて解説します。
洗濯機のホースは自分で取り付け可能?
水を利用する洗濯機は、給水にも排水にも、ホースを通さなければなりません。引越しや買い替えを前にして「自分で取り付けはできるだろうか」と不安を抱く人もいます。
日頃はあまり意識することのないホースの設置ですが、詳しく知っておくと必要になった時に役立つでしょう。
手順を押さえれば可能
「今まで洗濯機の設置は、業者さん任せだった」という人は少なくありません。購入後に配送してもらった際に、ホースの取り付けなど全ての作業をしてくれる販売店は多いものです。
近年では、通信販売で洗濯機を購入するケースも増えてきました。そのような場合、取り付け作業はオプションで設定されていて、基本的には自分で行うことが前提とされているケースもあります。
あるいは引越しした転居先に取り付ける際に、引越し業者にはお願いできない時もあるでしょう。
未経験だと自分でできるか不安を覚える人もいますが、手順さえ押さえておけば可能です。ポイントとコツを知っておくことで、大きな苦労をともなわずに作業できます。
お金と時間を節約できるメリットあり
洗濯機の設置を自ら行うことには、いくつものメリットがあります。その主なものとして、お金と時間について考えてみましょう。
新品を購入した時であれ、引越しなどで移設する時であれ、ホースの取り付けを業者に依頼すると、費用が発生することがあります。その金額も、場合によっては数千円にのぼる場合があるのです。
注意点はあるものの、自分でもできる作業に不要な費用はかけたくないものです。自分で取り付ければ、作業賃を節約できます。
時間的にも、自分で作業すると効率的です。業者にお願いすると、日程調整なども必要になるほか、相手のペースに合わせなければならず、後回しになってしまうこともあります。
やり方を把握していれば短時間で済ませられるため、時間の節約が可能です。
取り付け前の準備
ホースの取り付けの前に、どのような準備が必要かについて解説します。手順を把握して、スムーズな作業に繋げましょう。
洗濯機の設置場所を確認
まず、洗濯機を備え付ける場所をよく確認します。その際、十分なスペースが確保されているかは、とても重要です。
マンションやアパートではたいてい、あらかじめ洗濯機を置く場所が決まっています。「所有する機種が設置できない」といったことがないように、横幅・奥行きをチェックしておきましょう。
見落としてしまいがちなのが、扉の開閉に関するスペースです。上に開けるタイプなら上部に棚などがないか、前方に開く形式なら壁が邪魔にならないかなどについて留意しておきます。
床面が水平になっているかも確認が必要です。傾いていると動作が不必要に大きくなることもあり、集合住宅などでは振動や騒音といった問題へと発展するケースもあります。
必要な道具を用意
ホースの取り付けには、以下のアイテムが必要です。
- 洗濯ホース
- ニップル(四つネジタイプ)
- ドライバー
用意するホースは、設置する場所の蛇口の形状と合ったものでなければなりません。また、蛇口や排水溝までの距離に応じた長さも必要です。
ワンタッチ水栓やストッパー付き水栓ならば、ニップルやドライバーを使わないこともあります。
新設ではなく、使用している洗濯機を移設する場合は、従来のニップルを引き継がず、新しいものに交換した方が良いでしょう。それまでの使用によって劣化が進んでいると、水漏れなどを招く可能性があるからです。
まずは排水ホースの取り付けから
洗濯機の取り付け作業の中で、最も大切なのが「排水ホース」の設置です。
正確な手順で進めれば恐れることはありませんが、間違うと水漏れなどの事故が生じるかもしれません。
排水ホースの取り付け方について掘り下げていきます。
洗濯機と排水ホースを繋ぐ
排水ホースを繋ぐ時は、洗濯機の下に、厚手のタオルなどを敷いておきましょう。重い洗濯機を斜めにしたり動かしたりする中で、床に傷が付かないようにするためです。
洗濯機の下部か前後の縁を見ると、キャップ状の部品があります。ここが排水ホースを繋ぐ場所です。キャップを取り去り、ホースを取り付けます。
機種によってはキャップがない場合もありますが、その際は気にせずに、次の段階に移りましょう。
取り付けたら、洗濯機の底で排水ホースがつぶれていないか確認します。機体がホースを圧迫していると、流水が妨げられ、トラブルを招く原因になるのです。
排水エルボとホースを繋ぐ
洗濯機に排水ホースを繋げたら、今度はそれを下水に流すための作業です。その際、ホースを排水溝に直接繋ぐのではなく、「排水エルボ」に取り付けます。
排水エルボは、互いに角度がある管を配管する際に使用する道具です。洗濯機用の場合は、たいていL字型になっています。
賃貸マンションなどでは、排水エルボが用意されていないことも少なくありません。取り付け先に備え付けられているか、忘れずに確認しましょう。
もし準備されていなければ、ホームセンターや家電量販店などで購入できます。
給水ホースを取り付ける方法
排水ホースに続いて、給水ホースの取り付け方について解説します。ここでも、水漏れなどの事故が生じないように注意が必要です。
蛇口の形状を確認
給水ホースは、蛇口の形状と合ったものでなければなりません。適切なホースを選ぶためにも、洗濯機用の主な3タイプの水栓について紹介します。
「万能ホーム水栓」は、かつては最も普及していたタイプです。構造はシンプルで、ネジでニップルを固定して使用します。ただし、近年広く使用されている全自動式洗濯機には対応していないため、注意が必要です。
「洗濯機用ワンタッチ水栓」は、給水ホースが設置できる仕組みを備えています。ニップルを使うことなく、蛇口にはめ込むだけでOKです。止水栓はなく、水量調節などはできません。
「洗濯機用ストッパー付き水栓」は、水漏れ防止を目的として開発されました。洗濯機用ワンタッチ水栓に止水弁(オートストッパー)が追加装備されています。
適したアダプターが必要
洗濯機のホースを取り付けるには、蛇口の形状に見合ったアダプターが必要になります。主なアダプターは「ニップル」です。
ニップルは、給水ホースと蛇口を繋げる橋渡しをします。万能ホーム水栓でのみ必要で、ワンタッチ水栓とストッパー付き水栓では使用しません。
まれに「カップリング水栓」というタイプもありますが、その際は専用のニップルが必要です。
蛇口に給水ホースを取り付ける
給水ホースの主な取り付け作業は「ホースと水栓を繋ぐ」ことと、「ホースと洗濯機を繋ぐ」の2点です。
まず蛇口に、給水ホースの先端を取り付けます。万能ホーム水栓ならニップルを使って、それ以外のレバー式であれば「カチッ」とはまるように繋ぎましょう。
ホースと洗濯機を繋ぐには、樹脂性のナットを使用します。たいていの場合、ホースを購入すると付属していますが、なければホームセンターなどで個別に購入します。
以上ふたつの作業で完了ですが、繋ぎ終えたら、水漏れが起こらないか確認することも忘れないようにしましょう。
ホースの長さに注意
給水ホースを選ぶ際には、適切な長さであることが重要です。届かないほど短いのは論外ですが、ぴったりの長さだと、不意に外れてしまうことも考えられます。
反対に、長ければ良いというものでもありません。蛇口付近が乱雑になってしまい、家事の妨げにも繋がります。
止水機能が備わっていれば、ホースが外れても水漏れを防いでくれますが、そうではない機種では、適切なアダプターでトラブルを未然に防ぐ配慮が求められます。
ホースの取り付け失敗でトラブルも
洗濯機の排水・給水で需要な役割を果たすホースは、適切に、かつ確実に取り付けなければなりません。
大量の水を使用するため、事故が生じると、自室が水浸しになるだけでなく、周囲の部屋に多大な迷惑をかけるかもしれないのです。
よくあるトラブルの内容を把握することで、事故の防止に繋げましょう。
よくあるトラブルは水漏れ
排水ホース、給水ホースともに、劣化して裂傷や破損が生じると、水漏れが発生します。水漏れのトラブルは、特に目立つものと言えるでしょう。
ホースの繋ぎ目部分からも、水漏れは起こりやすいものです。接続部がしっかりと繋がっているか、よく確かめる必要があります。
延長ホースなどを使用する時は、サイズがしっかりと合っているものでなければなりません。また、蛇口との接続が甘い時なども、トラブルに繋がります。
蛇口を破損してしまうことも
無理なホースの取り付けで、蛇口を破損させてしまうケースも見られます。アダプターが合っていない、強引な接続を試みたなど、さまざまな原因で蛇口に不具合が発生することがあるのです。
蛇口の損傷や異変は、慣れていないとなかなか対処できるものではありません。素人判断で手を出すと、かえって損傷の具合を大きくしてしまうこともあるでしょう。
蛇口にトラブルが起きてしまったら、慌てて対応せずに、すぐに水道業者に相談することをおすすめします。
不安なら業者に頼むのがおすすめ
洗濯機のホースの取り付けは、作業内容をきちんと理解した上で、手順通りに行えば、さほど難しくはありません。深い専門知識や、高い技術力などは不要です。
しかし、水回りのトラブルは、自宅にも小さくない被害をもたらすと同時に、集合住宅などでは隣りや下の階の部屋などにも損害を与える可能性があります。
自らの手による取り付けに不安を抱くならば、無理して取り組まずに業者に依頼することも選択肢のひとつです。
その場合は、多少の費用はかかります。しかし、安心して洗濯機を使うためのコストと割り切れば、決して高いものではないでしょう。
手順を確認し安全に作業しよう
洗濯機のホースを繋ぐ作業は、決して複雑な工程ではありません。作業内容を理解し、順序を守って行えば、多くの人が自分でできる内容です。
ただし、水をたくさん使用する家電なだけに、トラブルや事故への備えは大切です。作業の手順を確認した上で、安全に行いましょう。
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