洗濯機は置きたい場所に運び込むことさえできれば、自分でも簡単に設置できます。主に3つの手順があり、所要時間も30分~1時間ほどです。
この記事では1人でも簡単に取り付けるコツを解説していきます。
洗濯機の設置を自力でやらず業者に依頼したほうが良いケース
洗濯機のホースを接続するだけの作業は、自力で行えます。洗濯機は縦型で30kg以上、ドラム式で80kg以上の重さがあるので、移動させる作業は最低でも2人必要です。
洗濯機の設置は1人で行える作業が少ないため、自分で作業を行うのが不安な場合は無理せず業者に依頼することをおすすめします。
以下のような場合には、迷わず業者へ設置依頼をしましょう。
- 排水口がホースの逆側にある
- 洗濯機の位置を高くしたい
- 洗濯機のサイズがスペースギリギリ
- コンセントが届かない
- 自分で取り付けた洗濯機から水漏れしている
- 洗濯機置き場が特殊なところにある
- 1人で作業しなければならない
- 家電の設置等に慣れていない
洗濯機の設置には排水ホースの取り付けや、位置の調整など設置作業に慣れていないと難しい作業も多いです。うまく設置ができていないと水漏れなどのトラブルにも発展してしまう可能性もあります。
家電量販店が設置を請け負ってくれる場合もあるので、まずは一度洗濯機を購入するお店に確認してみて下さい。
洗濯機を設置する前に確認しておく6つのポイント
洗濯機の設置で1番大切なのは、設置したい場所に洗濯機のサイズ・使用が合うかどうかです。
自宅の洗濯機を処分して新しい洗濯機を設置する場合は「新しい洗濯機のサイズ」、引っ越し先に現在使っている洗濯機を取り付ける場合は「新居の洗濯機設置スペースのサイズ」を必ず測っておきましょう。
他にも設置前に確認しておきたいポイントも含めて6つ紹介します。
①洗濯機の設置スペース
まずは洗濯機を置くスペースをきちんと把握しておきましょう。具体的に確認しておきたいポイントは以下の通りです。
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洗濯機は壁と一定の距離を開ける必要があります。排水溝側の側面は壁から9cm以上、反対側は2cm以上、裏側は5cm以上開けましょう。
そして洗濯機に使う蛇口は洗濯機本体よりも高い位置なるようにします。蛇口が低い位置にある場合は、延長用のアイテムを取り付けて高さを変えましょう。
またドラム式洗濯機の場合は「洗濯機は入ったけど、扉が開けられない」といったトラブルもよく発生します。扉の開け閉めに必要なスペースが確保できているかも確認しましょう。
②洗濯機の設置場所は適切か
洗濯機を設置する場所にも注意が必要です。主に確認しておきたいポイントは以下の通りです。
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湿気が多い場所や雨風にさらされる場所で洗濯機を使用すると、故障につながります。極端に気温が低い場所での使用も、凍結を招く恐れがあるので避けたほうが良いでしょう。
地面が水平で安定しているかも確認しておきます。
安定していない場所に設置した場合、騒音や振動の原因になります。洗濯機本体の脚で調節したり、防音マットを使用することで安定させることができます。
③玄関からの搬入スペース
設置スペースだけでなく、搬入経路のスペースが確保できているかの確認も必要です。
特に注意が必要なのは、廊下や洗面所の扉です。洗濯機ギリギリの幅しかないと、手で持って搬入ができない可能性があります。
搬入経路の幅は本来の幅+左右5cmずつあると安心です。
④蛇口の形状
洗濯機の蛇口の形状によっては部品や工事が必要になる場合もあるため、よく確認しておきましょう。洗濯機の蛇口の種類は以下の通りです。
万能ホース水栓 |
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洗濯機用ワンタッチ水栓 |
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洗濯機用オートストッパー付き水栓 |
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⑤排水エルボがあるかどうか
排水エルボは排水ホースと排水口をつなぐ部分についているL字型の部品です。洗濯機を排水管とつなげる場合、基本的にはホース・排水エルボ・排水管の順につなげる必要があります。
排水エルボは建物の一部として防水パンについているのが普通ですが、場合によっては前の入居者が持って行ってしまっている可能性もあります。
排水エルボがない場合は管理会社や大家さんに確認して取り付けをお願いしましょう。
⑥防水パンの種類と大きさ
洗濯機を設置する防水パンの種類と大きさも確認しておきましょう。防水パンには主に以下の3種類があります。
フラットタイプ |
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かさ上げ枠ありタイプ |
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かさ上げ枠なしタイプ |
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洗濯機を自力で設置する手順3ステップ
洗濯機の設置を行う際には、軍手とドライバー(プラスとマイナス両方あると便利)を用意します。主な作業の流れは以下の通りです。
①アース線を取り付ける
アース線は漏電してしまったとき、感電事故を防ぐために取り付けます。手順は以下の通りです。
アース線は濡れた手で触るのはとても危険です。必ず乾いた清潔な手で作業しましょう。
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アースは電源プラグのすぐ下にある、アース端子のカバーを開いてつなげます。ネジをドライバーで緩めてから、むき出しになった銅線をネジに巻きつけて締めましょう。
強い力で締めると銅線が切れてしまうこともあるので、適度な力で締めることに注意しましょう。
またアース線が入るカバーが硬くて開けられない場合は、マイナスドライバーを使うと簡単に開けることができます。
設置後は軽くアース線を引っ張ってみましょう。簡単に外れてしまう場合は、うまく設置できていないので、再度取り付けを行ってください。
②排水ホースを取り付ける
次に排水ホースの取り付けを行います。
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排水ホースの接続が甘いと、水漏れの原因にもなります。排水エルボとの接続箇所は特に水漏れしやすいので取り付けはしっかりと行いましょう。
接続後は結束バンドやビニールテープなどを使うとしっかり固定できますよ。
また排水ホースがつぶれているとうまく排水できません。ホースがつぶれないよう、向きや配置に注意して取り付ける必要があります。
排水口が洗濯機本体の真下にあって接続が難しい場合は、「かさ上げ台」や「真下排水L字パイプ」などを使うことで、接続しやすくなります。
③給水ホースを取り付ける
最後に給水ホースを取り付けます。
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蛇口に止水機能がない場合は、止水機能を持つニップルを使用しましょう。洗濯機と同じメーカーのものを購入すると安心です。
また給水ホースが短いと洗濯の振動で外れてしまう可能性があるので、延長用ホースなどを取り付けるのがおすすめです。
設置後は試運転をしてトラブルを避けよう
洗濯機の設置トラブルのほとんどは「給水・排水の不備」です。取り付けが終わったら必ず試運転を行い、不具合が生じていないか確認しましょう。
試運転の手順は以下の通りです。
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最後に脱水を行ったあとは「排水口」「排水ホース」「洗濯機の下」をよく確認してください。水漏れがなければ洗濯機の設置完了です。
万が一設置に不備があったときのために、試運転で使用する水は少なめにしておきましょう。
防水パンがないときの設置方法は?
防水パンがなくても洗濯機の設置方法は一般的な方法と同じです。
直置きで洗濯機を設置したくない場合、防水パンを使用したくない場合は、洗濯機の置き台を利用しましょう。
スタイリッシュな上にかさ上げをすることができるのでおすすめです。
またキャスター付きの置き台を使用すれば、洗濯機の掃除がしやすくなります。
洗濯機を自力で設置したときに起こりやすいトラブル6つ
洗濯機の設置時に起こりがちなトラブルについて、6つ紹介します。
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トラブル1|搬出時の洗濯機から水漏れする
洗濯機を搬出する際、内部に水が残っていると水漏れを起こす可能性があります。
洗濯機の側面部分から水が漏れ出すケースが多く、排水系統の不具合が生じている可能性が高いです。
洗濯機を移動させるときは、必ず中身を空にし脱水運転を行いましょう。洗濯機の水給バルブを閉め、電源を電源を消してからタオルで内部をきれいに拭いて水抜き完了です。
また、排水ホースを下水や排水管から取り外し、水が漏れないようにしっかりと閉じてください。
トラブル2|設置スペースに洗濯機がおさまらない
設置スペースと洗濯機のサイズが合わずに設置できないというトラブルも少なくありません。
洗濯機の設置に必要な防水案や排水ホースを置くスペースを必要なため、事前に設置場所と洗濯機の設置スペースの寸法や、サイズの確認を怠らないようにしましょう。
可能であれば、洗濯機の幅、奥行き、高さを再確認することで、失敗を防ぐことができます。
トラブル3|防水パンと洗濯機が合わない
防水パンは洗濯機のサイズと合わせて買い替える必要がある場合もあります。
既定のサイズが3種類と、ドラム式に向いているタイプが販売されています。洗濯機によって底面のサイズも異なるため事前にチェックしておきましょう。
トラブル4|アース線が取り付けられない
アース線は洗濯機からの漏電や感電を防ぐために電気を流す役割をしてくれます。アース線の差し込み口は「ネジ式」「ワンタッチ式」の2種類です。アース端子がない場合は業者に依頼してアース線を取り付けてもらいましょう。
アース線が短いと届かないこともあります。長さが十分な長さのアース線に買い替えることをおすすめします。
トラブル5|うまく排水ができない
設置を正しく行ったにもかかわらず、うまく排水ができないこともあります。この場合はまず排水口の詰まりや排水ホースのつまりを確認しましょう。
洗濯機の電源を切ってコンセントを抜いてから、排水ホースと洗濯機とのつなぎ目部分に詰まりがないかも確認します。
水漏れする可能性があるので、作業中は排水ホースをバケツなどに入れておきましょう。
目視で問題があるかがわからないときは、できるだけ早めに業者に連絡を入れて点検をしてもらうのがおすすめです。
トラブル6|設置後に水漏れが発生する
洗濯機の設置を行った後に水漏れが発生する場合もあります。
水漏れが発生したときは、まず蛇口を閉めましょう。蛇口を閉めても水漏れする場合は、水道の元栓も閉めてください。
水道の元栓を閉めても水漏れしているときは、本体や排水ホースの不具合が考えられます。
【業者別】洗濯機の設置を業者に依頼した場合の費用相場
洗濯機を自分で設置することに不安がある場合は、業者に任せた方がスムーズでしょう。
ここでは業者に洗濯機の設置を依頼した時の費用相場について紹介していきます。
家電量販店 | 無料~1,100円 |
便利屋・住宅設備業者 | 3,000~10,000円 |
引越し業者 | 4,000~5,000円 |
家財宅急便のオプションサービス | 3,300円 |
家電量販店|無料~1,100円
洗濯機を家電量販店で買い替えると、新しい洗濯機の配送や取り付けを無料で行ってくれることが多いです。
ただし搬入経路や洗濯機の種類によっては追加料金がかかることもあるので注意しましょう。
主に取り扱っている家電量販店は以下の通りです。
洗濯機設置料金は無料ですが、設置する際のかさ上げや洗濯機の機種等によっては、対応が異なります。
購入時にお店のスタッフに相談しましょう。
便利屋・住宅設備業者|3,000~1万円
フリマアプリで洗濯機を購入したり、知人からゆずってもらった場合は機器設置だけを頼みたいということもあると思います。
インターネットで「洗濯機 設置」と検索すると、洗濯機の設置を請け負ってくれる個人や専門業者を見つけることができます。
対応できるエリアが限定されていたり、技術や対応にバラつきがある可能性もあります。口コミ等を事前に確認しましょう。
また地域密着で活動する便利屋や住宅設備の設置業者であれば、洗濯機の設置だけを比較的安い金額で頼むことができます。
ドラム式洗濯機 | 6,000~10,000円 |
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タテ型洗濯機 | 3,000~7,000円 |
引越し業者|4,000~5,000円
引越しで洗濯機を新居に取り付ける場合は、搬入だけでなく取り付けまで引越し業者に依頼するのがおすすめです。
追加料金がかかる業者が多いですが、無料で取り付けを行ってくれる業者もいるので、費用をなるべくおさえたい方は探してみるとよいかもしれません。
追加料金は4,000~5,000円程度が相場です。
また、ドラム式洗濯機はサイズが大きいものが多く、作業面での負担が大きいことから、料金が高くなる傾向にあります。
家財宅急便のオプションサービス|3,300円
大型の家具・家電を配送する「家財宅急便サービス」のオプションとして洗濯機の取り付けを行ってもらえるところもあります。
例として「ヤマトホームコンビニエンス」のオプション料金を紹介します。
全自動洗濯機 | 取り付け:3,300円
取り外し:1,650円 |
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ドラム式洗濯機 | 取り付け:8,250円
取り外し:3,300円 |
洗濯機の設置費用をなるべく安くおさえるコツ
洗濯機の設置費用をなるべく安くおさえるコツは2つあります。以下で詳しく解説します。
かさ上げパーツを自分で購入する
かさ上げパーツは、必要な場合には業者から用意してもらうこともできますが、自分でAmazonなどのオンラインショップで購入することで、費用を抑えることができます。
ただし、「購入したけどサイズが合わない」や「品質が悪かった」等のリスクもあるため、注意が必要です。購入前に商品の詳細やレビューを確認し、信頼できる物を購入するようにしましょう。
複数の事業者から見積もりを取って比較する
相見積もりとは、複数の業者に見積もりを依頼し、それぞれを比較することです。費用・作業の内訳を比較することで、自分の条件にぴったり合った業者を見つけられる可能性が高まります。
料金には定価がないため、事業業者ごとに提供されるサービス内容や品質、価格設定は異なる場合があります。1社しか見積もりをとらずに決めてしまうと、それが高いのか安いのかわからないですよね。
自分のニーズや要件に最も適したサービスをしてくれる業者を探すには、複数業者の見積もりを比べることが大切です。
古い洗濯機の取り外し方と処分方法
新しい洗濯機に買い替える前に古い洗濯機を処分したいという方も多いと思います。
古い洗濯機の取り外し方と処分方法について見ていきましょう。
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取り外しの際は水抜きを忘れずに
洗濯機の取り外しは、取り付けと逆の手順で行います。洗濯機を取り外す際に、最も重要な手順は「水抜き」です。
水抜きにかかる時間は30分~60分程度です。洗濯機やホースの水分をしっかり乾燥させる必要があるため、取り外しや運び出しを行う2~3日前に行うのがよいでしょう。
洗濯機の処分方法4選
洗濯機は家電リサイクル法の対象家電となるため、粗大ごみで捨てることができません。
処分する主な方法は以下の4つです。
処分方法 | 費用 |
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家電量販店で引き取ってもらう | 4,000~5,000円 |
リサイクルショップで売却 | 無料 |
指定取引場所に持ち込む | 2,500円ほど |
不用品回収 | 8,000~15,000円 |
洗濯機は自治体ごとにリサイクル回収をしていることが多いため、指定の取引所に持ち込むことで比較的安く確実に処分できます。
買い替えであれば家電量販店、他の不用品もまとめて処分するなら不用品回収、ただで捨ててしまうのはもったいないという方はリサイクルショップで売却するのがおすすめです。
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