引っ越しで冷蔵庫を新居へ運ぶ際、前日に電源を切ることが必要です。
冷蔵庫やメーカーによって電源を切るタイミングは異なりますが、当日の搬出作業でスタッフに迷惑をかけないように冷蔵庫の電源を切らないと、庫内に溜まっていた水が漏れ出てしまい故障する可能性があります。
引っ越しで冷蔵庫の電源を切る時期について、新居に到着した後に入れるタイミングや切り忘れたときの対処法を含めて解説します。
冷蔵庫の電源を切るのは「引っ越し日の24~16時間前」
引っ越しで冷蔵庫を運び出すとき、引っ越し日の24〜16時間前に電源を切りましょう。当日の天候や冷蔵庫本体によって変わりますが、冷蔵庫を冷やすと冷却管に霜がつくことがあり、霜が完全に溶けきるのに24〜16時間前後かかるといわれているからです。
引っ越し当日に冷蔵庫の電源を切ると、冷却管についた霜が溶けて水漏れが発生し、運搬中にほかの荷物や床が濡れてしまうほか、冷蔵庫本体も故障してしまいます。
【メーカー別】引っ越し時に冷蔵庫の電源を切るタイミング
電源を切るタイミングは冷蔵庫やメーカーによって異なります。移動直前に抜いても問題ないとしても、長時間移動させる場合は早めに電源を抜き、庫内を乾燥させることを推奨しているので注意しましょう。
家電メーカー5社の情報は、下記のとおりです。
メーカー名 | 電源を切るタイミング |
---|---|
日立(HITACHI) | 移動直前に抜いても良い |
三菱電機(MITSUBISHI ELECTRIC) | 24時間前(霜が溶け切るまでの時間) |
東芝(TOSHIBA) | 時間の記載なし |
シャープ(SHARP) | 時間の記載なし |
パナソニック(Panasonic) | 15時間以上前 |
引っ越しで冷蔵庫の電源を切る前に行う作業
引っ越し先へ冷蔵庫を運ぶにあたり、電源を切る前に冷蔵庫の中身を整理することが必要です。具体的に必要な作業は下記のとおりです。
計画的に食品を消費すること
引っ越し日の1〜2週間前から計画的に冷蔵庫内の食品を消費し始めましょう。冷凍食品や生鮮食品など、できる限り使い切れるように、引っ越し前日までの献立を考えておくのがおすすめです。
引っ越し当日まで消費しきれない食品があれば、このタイミングで処分しましょう。
クーラーボックスや発泡スチロールを用意する
冷蔵庫内の食品が使い切れず、新居へ持っていくときは、引っ越し日の3〜5日前を目途にクーラーボックスや発砲スチロールを用意しましょう。「処分する物」や「新居に持っていくもの」を仕分けたうえで入れます。
ただし長期間保存することはできません。引っ越し用のトラックに積んでも温度管理ができないほか、夏場になると室温が高くなるため、一時的に保存する際に使用することをおすすめします。
引っ越しで冷蔵庫の電源を切った後に行う作業
引っ越し日の24〜16時間前に電源プラグを抜いて切った後、下記の作業を行いましょう。
1.冷蔵庫の霜取り
冷蔵庫の電源を切った後、冷凍室の霜取りを行います。最新の冷蔵庫はヒーターで霜を溶かす機能が搭載されているため、霜取りを行う必要はありません。
霜取り機能が付いていない場合は、電源を切って、冷蔵庫の扉を開けておくだけで自然と霜が溶けてきます。霜が薄いときは、ぬるま湯で濡らしたタオルでふき取れば問題ありません。
2.冷蔵庫の水抜き
冷蔵庫を引っ越し先へ運ぶ際、必ず水抜きを行いましょう。種類によって異なりますが、冷蔵庫の下に「蒸発皿」という水を溜める場所があり、溜まった水を処分しないと、運搬中に水漏れを起こしてしまう可能性があります。
自分で水抜き作業をするときは、取扱説明書を読んでから作業を行いましょう。
引っ越し業者による冷蔵庫の水抜き
冷蔵庫の種類によっては、溶けた霜を受け止める水受け皿(蒸発皿)の位置が分かりづらかったり、1人では水を捨てづらい構造になっていることがあります。
自分で水抜きができないときは、見積もりを取る際に引っ越し業者に相談しましょう。大手業者の中には、引越し当日に作業スタッフによる水抜き作業を行うサービスが用意されています。
3.冷蔵庫内と周りの掃除
冷蔵庫の水抜きが終わったら、冷蔵庫内と周りを掃除しましょう。薄めた台所用中性洗剤で浸した布巾やスポンジで冷蔵庫内や壁などを拭いた後、乾いた布で水分を拭き取ります。
冷蔵庫の上部や床を掃除するときは、ハンディワイパーやフローリングモップを使うのがおすすめです。
ただしアルカリ性の台所用洗剤や研磨スポンジ、重曹を利用すると冷蔵庫のドアや塗装面、プラスチック製の棚を傷つけてしまうため、できる限り使用を控えましょう。
4.新居へ冷蔵庫を運び出す
冷蔵庫内と周辺の掃除が終わったところで、引っ越し業者による冷蔵庫の搬出作業が行われます。
運び出してもらう際、冷蔵庫を破損させないように扉や卵ケース、製氷皿などはテープで固定しましょう。あわせて電源コードもまとめてテープで冷蔵庫裏に固定しておくと安心です。
引っ越し後冷蔵庫の電源を入れるのは設置後5~10分が平均
メーカーや機種によって異なりますが、新居へ搬入した後、最新の冷蔵庫については基本的にすぐに電源を入れても問題ありません。
ただし型番が古い冷蔵庫は、設置から5〜10分後を目安に電源を入れるようにしましょう。運搬中の振動や傾きの影響で、冷蔵庫内部の冷却機能が正常に稼働しない状態で動かすと故障の可能性があるからです。
設置場所によってはアース線の取り付けが必要なケースもあるので、必ずホームページや取扱説明書で確認しましょう。
【メーカー別】冷蔵庫の電源を入れるタイミング
引っ越し先へ冷蔵庫を搬入して設置した後、どれくらいの時間をおいて電源を入れるべきか、大手メーカー5社の情報は下記のとおりです。
メーカー | タイミング |
---|---|
日立(HITACHI) | 設置後10分以上経過してから |
三菱電機(MITSUBISHI ELECTRIC) | すぐに電源を入れて良い |
東芝(TOSHIBA) | 設置後5分以上経過してから |
シャープ(SHARP) | すぐに電源を入れて良い |
パナソニック(Panasonic) | 設置後7分以上経過してから |
上記の情報とあわせて、メーカーの公式ホームページや取扱説明書の内容を確認してから冷蔵庫の電源を入れるようにしましょう。
冷蔵庫内に食品を入れるのは電源を入れてから4~10時間後
冷蔵庫を設置して電源を入れても、すぐには冷えません。冷蔵庫内に食品を入れるのは、電源を入れてから4〜10時間後にすることをおすすめします。
機種やサイズ、季節によって時間に幅がありますが、冷蔵庫内が冷えてくるのは夏場は10〜24時間、冬場は2〜3時間かかるといわれています。
引っ越し当日に冷蔵庫の電源を切り忘れたらどうする?
引っ越しは冷蔵庫だけでなく、洗濯機やエアコンといった家電を運んでもらう準備や荷造りをやる必要があります。引っ越し日の24〜16時間前に冷蔵庫の電源を切り忘れたときは、引っ越し業者に連絡すれば、運搬時に適切な対応をしてもらえるケースがあるので忘れずに伝えましょう。
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