引越しで業者に冷蔵庫だけを運んでもらうことはできます。ただし、引越し先までの移動距離や冷蔵庫の大きさによって料金が変わるため、作業内容を含め比較して選ぶことが大切です。
冷蔵庫だけを引越し先へ運ぶ方法と料金相場について、安全に運べる手段を含めて解説します。
引越しで冷蔵庫だけを運ぶ5つの方法と料金相場
引越しで冷蔵庫を運ぶ方法は主に5つあります。2023年に発売されたSHARP製冷蔵庫(品番:SJ-D15K)を20km先の新居へ運ぶと仮定したとき、料金相場は下記のとおりです。
冷蔵庫のスペック![]()
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| 運搬方法 | 料金 | 吊り上げ搬入対応 |
|---|---|---|
| 引越し業者に依頼する | 25,000円ほど | 〇 |
| 赤帽に依頼する | 14,300円~ | △(業者によって異なる) |
| 宅配業者に依頼する | 7,740円~ | 〇(クレーン車利用時は提携業者を手配) |
| 便利屋に依頼する | 22,000円~ (4時間の作業で2人の作業員が派遣された想定) |
△(業者によって異なる) |
| 自力で運ぶ | 10,000円ほど | × |
1.引越し業者に依頼する
家財一式だけでなく、冷蔵庫を含む大型の家電や家具を1点から運べるサービスがあります。
クレーンを使った吊り上げ・吊り下げ作業にも対応しており、万が一に備えて補償も充実しているので、冷蔵庫を安全に新居まで運びたい人に最適です。
ただし料金は高くなりやすいため、不要なオプションサービスを減らしたり、地域密着型の引越し業者を利用すると比較的料金を抑えられます。
| 料金 | 25,000円ほど |
| 吊り上げ搬入対応 | 対応可能 |
2.赤帽に依頼する
軽トラックで荷物の配送をする運送事業者の協同組合に依頼する方法です。共通の料金表があり、近距離であれば引越し料金は抑えられます。
一方で、クレーン車による吊り上げ作業に対応していないところが多いため、高層階へ運んでもらいたい人は別の業者に依頼しましょう。
加えて依頼者自身で作業を手伝うことを前提にした料金設定のため、作業員を追加で派遣してもらうと、料金は高くなります。
| 料金 | 14,300円~ |
| 吊り上げ搬入対応 | △(業者によって異なる) |
| 参考 | 料金案内 | 赤帽首都圏軽自動車運送協同組合 |
3.宅配業者に依頼する
宅配業者に依頼する方法もあります。通常の宅配便は集荷してもらえないので、引越し時はアートセッティングデリバリーの「家財おまかせ便」を利用しましょう。
梱包から設置まで冷蔵庫を運搬してもらえますが、引越し先に届くのは翌日になる点に注意が必要です。
あわせて冷蔵庫の吊り上げ・吊り下げ作業時にクレーン車を使用しますが、別途チャーター料金がかかるため、見積もり時に必ず料金を確認しましょう。
| 料金 | 7,740円~ |
| 吊り上げ搬入対応 | 〇(クレーン車利用時は提携業者を手配) |
| 参考 | 家具家電配送サービス「家財おまかせ便」|アートセッティングデリバリー |
4.便利屋に依頼する
近距離の引越しで冷蔵庫のみ運んでもらいたい人におすすめの業者です。2人の作業員が派遣されて運んでもらえるだけでなく、クレーン車による吊り上げ・吊り下げ作業に対応しているところもあります。
ただし自分にあった業者を見つける難易度が高いため、一括見積もりを活用しましょう。作業料金を抑えられるだけでなく、クオリティの高い作業をしてもらえる便利屋が見つかるでしょう。
| 料金 | 22,000円~(4時間の作業で2人の作業員が派遣された想定) |
| 吊り上げ搬入対応 | △(業者によって異なる) |
5.自力で運ぶ
運転技術や体力に自信があり、時間的な余裕がある場合、自分で冷蔵庫を新居まで運ぶことも選択肢のひとつです。
業者に依頼したときよりも安い金額で運べるだけでなく、自分にとって都合のいい日程で作業ができます。
ただし、運ぶ前にテープやシートなどを用いて住まいや冷蔵庫を保護する養生が必要です。加えて運搬中に冷蔵庫を破損してしまうと保証などが受けられないリスクもあります。
| 料金 | 10,000円ほど |
| 吊り上げ搬入対応 | 対応不可能 |
| 参考 | 冷蔵庫の正しい運び方は?1~2人で運ぶコツや車に載せるときの注意点 |
冷蔵庫の配送料金を安くするには?
業者に冷蔵庫だけ運んでもらう際、少しでも配送料金を安く抑えるには、下記3つのやり方を実践するのがおすすめです。
1.相見積もりをとって業者を比較する
どのような業者を利用するとしても、相見積もりをとって費用の相場とサービスの違いをチェックすることが大切です。
1社からの見積もりのみで契約を決めてしまうと、相場通りの金額なのかわからないため、複数の業者から見積もりを取りましょう。一括見積もりサイトを利用すれば、簡単に取ることができ、料金の安さやサービス内容を比較したうえで選べます。
2.繁忙期を避ける
引越しの日にちを調整できる場合、できる限り繁忙期や土日祝日は避けて日程を組みましょう。一般的に引越しのハイシーズンは3~4月といわれており、引越し業者の作業料金が高額になるだけでなく、冷蔵庫のみの配送は受け付けてもらえないことがあります。
あわせて首都圏の赤帽事業者では、毎年2月15日~4月15日が引越しの繁忙期と定められており、料金が1割増すだけでなく、土日祝日では2割増しになるので注意が必要です。
3.対応エリアとサービス内容を確認
業者によっては、伊豆諸島や南西諸島といった離島への運搬が対象外、または別料金で対応してもらえるところもあります。
対応エリアやサービス内容を確認したうえで冷蔵庫のみの運搬を依頼しましょう。一見安いように見えても必要な作業がオプション扱いのため、引越し料金が高くなるケースもあります。
引越しで冷蔵庫を運ぶ前後に必要な作業
引越し先で冷蔵庫を使い続けるためには、引越し前日までに運べる準備をしたり、設置後にしばらく時間が経ってから電源を入れて冷やすようにしましょう。
具体的に必要な作業は、下記のとおりです。
| 作業項目 | 目安の作業時期 |
|---|---|
| 冷蔵庫内を空の状態にする | 引越し日の1週間前~前日 |
| 冷蔵庫の電源を切る | 引越し前日 |
| 「霜取り」と「水抜き」をする | 引越し前日 |
| 立てたまま移動させる | 引越し当日 |
| 冷蔵庫内が十分に冷えてから使用する | 引越し当日 |
1.冷蔵庫内を空の状態にする
引越し日の1週間前から冷蔵庫の中身を計画的に消費し、前日までに冷蔵庫内を空の状態にしましょう。
もし庫内に食材や調味料などを入れたまま運んでしまうと、運搬中に荷物が偏って重心バランスが崩れたり、振動などをきっかけに食材等が飛び出すなどのアクシデントが起こる可能性があります。
2.冷蔵庫の電源を切る
冷蔵庫の電源を切るタイミングは引越しの前日です。コンセントを抜き、冷蔵庫のドアを開けて冷気が庫内に残らないようにしましょう。
電源を切り忘れてしまうと、運搬中に庫内の温度が上がったときに結露が発生してしまい水濡れのリスクがあります。
3.「霜取り」と「水抜き」をする
冷蔵庫を運ぶ前に「霜取り」と「水抜き」作業をしましょう。冷蔵庫の電源を切ってコンセントを抜いた後、扉を開放します。
扉を開放する際、タオルを用意しておくと、溶けだした水で床が濡れることを防げますが、錐やハンマーで霜を取ったり、ドライヤーで温風を当てるのは避けましょう。
なお製品によっては自動霜取り機能が搭載されたものや、水抜き不要のものもあります。
4.立てたまま移動させる
自分たちで冷蔵庫を運ぶときは、なるべく横倒しにせず、立てた状態で移動させましょう。冷蔵庫内を冷やすためのオイルが漏れ出して、パイプが破損することで故障する可能性があるからです。
ただし、階段の昇り降りなどで一時的に横倒しにすることは問題ありません。自家用車やトラックで運ぶ際は縦向きに載せるようにしましょう。
5.冷蔵庫内が十分に冷えてから使用する
引越し先に到着して10分ほど経過した後、冷蔵庫の電源を入れて庫内を冷やしましょう。
冷蔵庫内が十分に冷えるまでの時間は、夏季は10時間程度、冬季は2~3時間が目安といわれています。
ただし大きさや性能、設置場所、室温などの条件によって冷えるまでの時間は大幅に前後するので注意が必要です。
冷蔵庫だけ運んでくれる引越し業者は一括見積もりで探そう

引越しで冷蔵庫だけを運んでもらえる業者は大手や赤帽だけでなく、地域密着の引越し業者に運搬を依頼するのも方法のひとつです。
冷蔵庫のサイズや新居までの移動距離、設置場所などによって料金が変わるため、一括見積もりサイトを活用して引越し業者を探しましょう。
ミツモアであれば、スマホやパソコンから簡単な質問に答えると、最大5つの業者から見積もりが届きます。料金だけでなく、冷蔵庫の運び出しや設置時の対応を含め、サービスや口コミ評判などの情報を比較して選べるので、安心して依頼できるでしょう。



