引っ越し当日、冷蔵庫を運ぶには、生鮮食品をはじめとした中身を整理してカラにすることが大切です。
中身を整理した後、引っ越し前日までに水抜きや掃除をすれば、当日に溜まっていた水が漏れ出すリスクが軽減できます。
冷蔵庫の引っ越しについて、生鮮食品や調味料の運び方や直前までに必要な準備を紹介します。
引っ越し前に冷蔵庫の中身を整理する4STEP
引っ越し時、冷蔵庫に中身が入っていると基本的に運べません。新居へ冷蔵庫を持っていくとき、引っ越し当日までに冷蔵庫の中身を整理しましょう。
当日までに冷蔵庫の中身を整理する流れは、下記のとおりです。
やるべき作業 | 作業するタイミング |
---|---|
冷蔵庫の中身を減らしていく | 引っ越し日の1週間前から |
冷蔵庫の中身をカラにする | 引っ越し日の1週間前~前日 |
冷蔵庫の霜取りや水抜きをする | 引っ越し前日 |
自分で残った冷蔵品を運ぶ | 自分で残った冷蔵品を運ぶ~当日 |
1.冷蔵庫の中身を減らしていく
引っ越し日まで1週間を切ったら冷蔵庫の中身を確認して、計画的に消費できるように献立を考えましょう。冷凍食品やアイスは持ち運ぶのが難しいため、当日までに食べるようにします。
加えて新しく食材を買うのはできる限り避けて、外食やコンビニ弁当・スーパーの総菜を活用しましょう。
期限が切れている調味料や使わない食材を見つけたら、その都度処分しておきます。調味料には自治体ごとに捨て方が違うものもあるため、直前になって慌てないよう計画的な処分が大切です。
2.冷蔵庫の中身をカラにする
引っ越し日の1週間前から計画的に冷蔵庫の中身を消費しつつ、前日までに中身をカラにします。食材が入った状態では持っていけないので残ってしまう場合は、保冷バックやクーラーボックスに詰めたり、宅配便の「クール便」で新居へ送付しましょう。
3.冷蔵庫の霜取りや水抜きをする
引っ越しの前日になったら、冷蔵庫の霜取りや水抜きを終わらせておきましょう。特に冬場は霜や氷が溶けるまで15時間以上かかり、冷蔵庫のなかに霜や結露が残っていると、運搬中に水がこぼれてしまいます。
冷蔵庫のメーカーや製品によって霜取りや水抜きのやり方が異なるので、作業前に取扱説明書でやり方を確認しましょう。
4.自分で残った冷蔵品を運ぶ
引っ越し業者は、冷蔵庫に中身が入った状態では運んでもらえません。運搬中に衝撃で食材や調味料が飛び出してしまう可能性があり、さらにトラックの荷台は温度変化が激しいため食材の品質劣化にもつながります。
引っ越し先に到着した後も電源を入れるまで数時間かかるため、冷蔵庫の中はカラにしたうえで、クーラーボックスまたは発泡スチロールに梱包した食品を自分で運びましょう。
引っ越し前に冷蔵庫内の食品を整理するチェックリスト
冷蔵庫内を傷つけたり、飲料などがこぼれて故障しないように引っ越し日の1〜2週間を目途に冷蔵庫の中身を整理しましょう。
冷蔵室と野菜室、冷凍室などにグループ分けした後、食品類を下記のように分けて整理します。
食品の種類 | 具体例 | 冷蔵庫の収納場所 |
---|---|---|
調味料・飲み物 | 醤油、ドレッシング、マヨネーズ、ケチャップ、味噌、ソース、ジュース、牛乳 など | 冷蔵室 |
生鮮食品・加工食品 | 肉、魚、野菜、果物、豆腐、納豆、ハム、ベーコン、ヨーグルト、チーズ など | 冷蔵室、チルド室、野菜室 |
冷凍食品 | 市販の冷凍食品、冷凍保存した肉、魚 など | 冷凍室 |
1.調味料・飲み物
醤油や味噌、牛乳といった冷蔵室に保存した調味料や飲み物は、賞味期限が間近に迫っていないか確認しましょう。期限が迫っているときは、早めに調理に使用するか、廃棄を検討します。
そのまま残しておくと、引っ越し直前になって手間がかかってしまいます。無駄なく使いたい人は、引っ越し日の1週間までの献立を考えておくといいでしょう。
食品の種類 | 確認項目 | やること |
---|---|---|
開封済みの調味料・ドレッシング | ・賞味期限が間近に迫っていないか ・異臭や変色をしていないか |
ラップで口元を覆い、液漏れ防止のジップ袋に入れる |
マヨネーズ・ケチャップ・ソース類 | ・賞味期限が間近に迫っていないか ・異臭や変色をしていないか |
・液ダレが起きやすいので、ビン・ボトルごと袋に入れる ・クーラーボックスに入れるか検討する |
みそ・しょうゆ等の和風調味料 | 賞味期限が迫っていないか | 大きい容器の場合、小分けしておく |
飲み物(ペットボトル・缶飲料など) | 賞味期限が迫っていないか | 本数を確認し、必要以上に残らないよう早めに消費する |
2.生鮮食品・加工食品
肉・魚介類やハム、ベーコンといった加工食品も消費期限が迫っていないか、異臭や変色がないか確認しましょう。
間近に迫っているときは早めに調理するか、冷凍保存します。異臭や変色をしていれば、必ず処分しましょう。
じゃがいもやにんじんなどの根菜類は芽が出ていたり、腐っていないか確認します。芽が出ていれば、芽の部分を取り除いたうえで早めに調理するのがおすすめです。
ほうれん草をはじめとした葉物野菜やりんご、みかんといった果物もしなびたり、傷んだりしていないか確認します。
食品の種類 | 確認項目 | やること |
---|---|---|
肉・魚(パック類) | 消費期限が切れていないか、間近に迫っていないか | ・引っ越し日前日までに使い切る ・早めに調理して冷凍保存する |
豆腐・納豆・漬物など | 賞味期限が切れていないか、間近に迫っていないか | ・引っ越し日前日までに使い切る ・早めに調理して冷凍保存する |
開封済みのハム・ベーコンなど | 賞味期限が切れていないか、間近に迫っていないか | ・ラップ&ジップ袋で密閉して保管する ・早めに調理して消費する |
牛乳・ヨーグルトなどの乳製品 | 賞味期限が切れていないか、間近に迫っていないか | 早めに消費する |
根菜類(じゃがいも、にんじん等) | ・芽が出ていないか ・腐っていないか |
早めに調理して消費する |
葉物野菜(ほうれん草、小松菜など) | ・葉の部分がしなびていないか ・変色していないか |
早めに調理して消費する |
果物(りんご、みかん、バナナなど) | ・傷んでいないか ・変色していないか |
早めに消費する |
3.冷凍食品
市販の冷蔵食品も賞味期限が切れていないか、霜が多くついていないか確認します。
賞味期限が迫っているときは引っ越し日前までに消費しましょう。食品に霜が多くついてしまうと品質が低下するため、食品そのものに霜がついてしまったときは食べずに処分することをおすすめします。
食品の種類 | 確認項目 | やること |
---|---|---|
市販の冷凍食品(ピザ・弁当用おかず等) | ・賞味期限が間近に迫っていないか ・霜がついていないか |
早めに消費する |
冷凍野菜・冷凍フルーツ、冷凍肉・冷凍魚 | ・賞味期限が間近に迫っていないか ・霜がついていないか ・異臭や変色をしていないか |
・早めに消費する ・使い切れない場合はクーラーボックスで運ぶことも検討する |
冷蔵庫内の調味料と飲み物を運ぶポイント
冷蔵庫に保管していた調味料や飲料を引っ越し先へ運ぶとき、注意するポイントは下記のとおりです。
1.液体タイプの調味料は漏れ出さないように固定する
醤油やドレッシングといった調味料は、常温で運んでも問題ありません。ただし輸送中にこぼれて、ほかの荷物を汚してしまわないように対策をしたうえでダンボールに梱包しましょう。
使いかけの液体調味料はフタが開きやすいため、ボトルの口元をラップに覆ってフタをしたり、ジップ付きの袋に入れたりしてしっかりと固定します。
特に瓶の場合は輸送中の衝撃で割れてしまう危険があるため、次の手順で梱包するのがおすすめです。
|
開封済みの発酵調味料は高温になると爆発してしまう危険もあります。新居にもっていくかどうかは慎重に判断することが大切です。
ダンボールに入れるときは新聞紙で包んだり、割れない容器に中身を移す工夫も大切です。運送中に中身が動いて壊れないよう、すき間には新聞紙を詰めておきましょう。
2.紙パックに入った飲み物は密閉して自分たちで運ぶ
牛乳やジュースといった紙パックに入った飲み物を消費しきれず、引っ越し先へ運ぶときは、中身が漏れないようにジッパー付きのプラスチックバッグに入れましょう。
その後、引っ越し当日にクーラーボックスに入れて自分たちで運びます。引っ越し先に到着したら、バッグから取り出して冷蔵庫に保管しましょう。
ただし夏の暑い時期は腐ってしまうこともあるため、飲み切れないときは早めに廃棄することをおすすめします。
3.粉タイプの調味料は食品保存パックに入れてから梱包する
粉末の調味料が荷造り中や運搬中にこぼれてしまうと、掃除に手間がかかります。袋に入ったものは密閉できる食品保存バッグに入れて、ダンボールに詰めていくと安心です。
固い容器に入ったものは液体同様に、しっかりとキャップを閉めてからラップに包みます。割れにくくなるように新聞紙で包んでから箱詰めするのがポイントです。調味料を入れたダンボールは直射日光を避け、できるだけ涼しい場所に置いておきます。
粉タイプの調味料には匂いを吸着しやすいものや、他の調味料に匂いが付いてしまうものもあります。1個ずつビニールを分けて包装しておけば、臭い移りを防ぎやすくなるでしょう。
冷蔵庫の中身を運ぶ3つの方法
肉や魚、野菜といった生鮮食品は腐ってしまうため引っ越し業者に運搬を頼めません。当日までに消費しきれず、新居に持っていきたい食材があるときは、下記3つの方法で運ぶ準備を進めましょう。
方法 | 最適な食材 | 保冷時間 | 費用相場 |
---|---|---|---|
クーラーボックスに梱包する | 飲料、肉、魚、乳製品 など | 半日~4日間 | 400~100,000円 |
発泡スチロールに梱包する | 野菜、果物 など | 2~3時間 | 300~8,000円 |
クール便を手配する | 肉、魚、冷凍食品、アイス など | 3~7日間 | 970~5,000円 |
1.クーラーボックスに梱包する
クーラーボックスは、大きく分けて保冷バックと呼ばれる「ソフトクーラーボックス」と、キャンプや釣りで使う「ハードクーラーボックス」があります。引っ越し前日に冷蔵庫の電源を切って中身をクーラーボックスに移しておきましょう。
季節や素材によって異なりますが、ソフトクーラーボックスとハードクーラーボックスの保存に最適な食材と保冷時間は、下記のとおりです。
クーラーボックスの種類 | 保冷に最適な食材 | 目安の保冷時間 | 費用相場 |
---|---|---|---|
ソフトクーラーボックス | ペットボトル飲料 | 半日から1日 | 300~15,000円 |
ハードクーラーボックス | 肉、魚、乳製品、牛乳パック飲料 など | 1〜4日間 | 1,500~100,000円 |
クーラーボックス内を冷やすには保冷剤、または水を入れて凍らせたペットボトルを使用するのがおすすめで、ボックス内の一番上または底、壁面に配置すると全体を冷やせます。
ただし新居が遠方で長時間移動する場合、クーラーボックスに入れても悪くなってしまう可能性があるため、引っ越し前に食品を処分した方が安心です。
特に夏場は気温が上がって食中毒のリスクが高まります。近距離の引っ越しでなければクーラーボックスでの運搬自体を避けたほうがよいでしょう。
2.発泡スチロールに梱包する
クーラーボックスがない場合は、発泡スチロールでも代用できます。クーラーボックスより保冷機能は落ちるため、野菜や果物を一時保存するときや、引っ越し先が遠くないケースに使用するのがおすすめです。
保冷時間は気温や発泡スチロールの厚さなどによって異なります。2〜3時間後に保冷効果が下がり、温度も保冷剤を配置すれば0〜10℃以下を保てます。
ただし持ち運ぶための取っ手が付いていないため、大きすぎると持ち運べない可能性があります。抱えやすいサイズのものをいくつか用意して、小分けにするのがおすすめです。
ホームセンターやネット通販で買うだけでなく、鮮魚店や花屋でも発泡スチロール箱がもらえます。臭いや汚れが食品に付かないように、冷蔵庫の中身を入れる前に洗って乾かしましょう。
3.クール便を手配する
新居が遠い場合や夏場の引っ越しで生鮮食品を運ぶ場合、運送会社のクール便を利用するのもおすすめです。保冷したまま輸送するため、食材ごとに必要な冷凍や冷蔵の温度を保って運べます。
ただし、クール便には冷やしたり凍らせたりする効果はありません。食材を集荷に出す直前までは、冷蔵庫かクーラーボックスで保管しましょう。主な宅配業者のクール便は、下記のとおりです。
宅配業者 | 取り扱いサイズ | 目安の予冷時間 | 配送料金 |
---|---|---|---|
ヤマト運輸「クール宅急便」 | 大きさ120cmまたは重さ15kgまで | 【冷蔵】0~10℃で6時間以上
【冷凍】-15℃以下で12時間以上 |
1,215円~ |
佐川急便「飛脚クール便」 | 3辺合計140cm以内・重量30kg以内 | 【冷蔵】2~10℃で6時間以上
【冷凍】-18℃以下で12時間以上 |
1,185円~ |
西濃運輸「カンガルーチルド便」 | 3辺合計120cm以内・重量25kg以内 | 【冷蔵】0~5℃
【冷凍】-18℃以下 |
970円~ |
福山通運「クール宅配便」 | 横:70cm以内 縦:43cm以内 高さ:40cm以内 |
【冷蔵】0~10℃(時間の記載なし) | 1,000円~ |
郵便局「チルドゆうパック」 | 3辺合計150cm以内・重量25kg以内 | 【冷蔵】0~5℃(時間の記載なし) | 1,045円~ |
ヤマト運輸「クール宅急便」
大きさ120cmまたは重さ15kgまでの荷物を冷蔵または冷凍で送れる宅配サービスです。保冷設定温度は冷蔵で0~15℃、冷凍は-15℃に設定されています。
最大3日先まで配達日を指定できるため、引っ越し前日に送るのもおすすめです。
佐川急便「飛脚クール便」
3辺合計140cm以内・重量20kg以内の荷物を冷蔵または冷凍で送れる宅配サービスです。保冷設定温度は冷蔵で2~10℃、冷凍は-18℃以下に設定されています。
予冷するにあたり、「品種別管理温度一覧表」で野菜や魚介、肉製品の温度や貯蔵期間をまとめています。参考にしたうえで利用しましょう。
西濃運輸「カンガルーチルド便」
3辺合計120cm以内・重量25kg以内の荷物を冷蔵または冷凍で送れるサービスです。保冷設定温度は冷蔵で0~5℃、冷凍は-18℃以下で設定されています。
0~5℃に設定されているため、6~8℃が適切な保冷温度である野菜の配送時は、注意が必要です。
福山通運「クール宅配便」
横が70cm以内、縦が43cm以内、高さ40cm以内の荷物を冷蔵のみで送れる配送サービスです。
運べる荷物の温度は5〜10℃で野菜が運べる一方で、肉や魚といった生鮮食品の配送する場合は注意しましょう。
郵便局「チルドゆうパック」
3辺の合計が150cm以内・重量25kg以内の荷物を冷蔵で送れます。保冷設定温度は0〜5℃のため、冷凍食品は送れません。保管期限は発送日から7日間です。
対応できる郵便局は、冷蔵施設があるところに限定されるため、持ち込む際は事前に対応できるか確認しておきましょう。
使い切れない冷蔵庫の中身を廃棄する方法
冷蔵庫内に使い切れなかった食材や調味料が少量あるときは捨ててしまった後、引っ越し先で買い直すのも選択肢のひとつです。
燃えるゴミ・生ゴミの最終回収日を把握したうえで、早めに捨てるもの・捨てないものの判断をしましょう。使い切れなかった食品別の廃棄方法について解説します。
しょうゆ・油などの液体は牛乳パックにつめる
しょうゆやみりん・油などの液体調味料は、そのまま排水溝に流さないようにしましょう。まるめた新聞紙を詰めた牛乳パックに流し入れ、可燃ゴミとして処分します。
油は発火を防ぐために水も混ぜてしみ込ませるようにしましょう。
マヨネーズ・ケチャップなどは新聞紙に包んでから処分する
ケチャップやジャムのように粘度の高い食材は、重ねた新聞紙の上に出して包みビニール袋に入れてから処分します。
ただし調味料を容器に入れたまま捨ててもよいとしている自治体もあります。処分方法に迷う場合は自治体のホームページで確認しておきましょう。
砂糖・塩などの固形タイプの調味料はビニール袋に入れる
砂糖や塩・固形ブイヨンをはじめとした粉タイプや固形タイプの調味料は、ビニール袋にあけてから口をしばってゴミ箱に入れましょう。
粉ものはそのままゴミ袋に捨ててしまうと、ゴミ袋に穴が開いていた場合やゴミ袋を移動させるときにこぼれてしまう可能性があります。小さい袋に移してからゴミ袋に捨てるようにしましょう。
氷は製氷機能を止めてから気化させる
引っ越し日の3日前に冷蔵庫内の自動製氷機能を止めましょう。給水タンクの水を捨てるとき、氷や水が残ってしまうことがあり、取るのに時間がかかってしまうからです。
冷蔵庫の製氷室で作った氷は、シンクに入れて水または湯をかけて気化させましょう。気化させる際、小分けにして行うと効率よく処理できます。
引っ越し前日にする冷蔵庫の準備
冷蔵庫の中身を整理したら、引っ越し前日までに下記の作業を行いましょう。
1.冷蔵庫の電源を切ってコンセントを抜く
冷蔵庫の電源を切ってコンセントを抜きましょう。電源を切ってから冷蔵庫内の霜が溶けるまで15時間ほどかかり、直前になってコンセントを抜くと霜が溶けきれず、漏れ出してしまう可能性があります。
コンセントを抜いたら、庫内に入っていた食品をクーラーボックスや発泡スチロールに移し替えておきましょう。
2.冷蔵庫の霜取りをする
冷蔵庫の電源を切ったら、冷凍室や製氷室についた霜を取り除きます。特に製造年が古い冷蔵庫を使用している場合、霜取り機能がついていないケースが多いです。冷蔵庫の扉を開けた状態にすれば、自然に霜が溶け出します。
3.冷蔵庫の水抜きをする
冷蔵庫の製氷室にある給水タンクや蒸発皿に溜まった水を捨てます。冷蔵庫のメーカーや機種によっては水抜きの方法が異なるため、作業を行う前に取扱説明書で手順を確認しましょう。
引っ越し前日までにする冷蔵庫の掃除
水抜きが終わったら、引っ越し前日に冷蔵庫の掃除をします。掃除に必要なグッズと手順について紹介します。
冷蔵庫の掃除に必要な道具
冷蔵庫を掃除するにあたって、必要な道具は下記のとおりです。
1.中性洗剤(台所用洗剤)
冷蔵庫内はほこりだけでなく、肉や魚のドリップ、調味料の汚れがついています。掃除をするときは、皿洗いなどで利用する台所用の中性洗剤がおすすめです。
研磨剤の入った洗剤やスポンジ、アルカリ性洗剤を利用すると、棚やケースといったプラスチック部品が劣化したり、変色したりする可能性があります。
2.スポンジ(マイクロファイバー)
冷蔵庫のパッキンやドアポケットなどについた汚れを拭き取るのにおすすめのアイテムです。速乾性と吸水力が高いのが特徴で、100円ショップやネットショップで購入できます。
水拭き用と空拭き用と色違いで用意すると便利でしょう。
3.綿棒(古い歯ブラシ)
冷蔵庫の背面や排気口、パッキンといったすき間が小さいところを掃除するのにおすすめのアイテムです。綿棒がないときは、古い歯ブラシでも代用できます。
冷蔵庫を掃除する手順
冷蔵庫を掃除する手順は、以下のとおりです。
- 棚やトレイ、ポケットといったパーツを取り外す
- 中性洗剤(台所用洗剤)やスポンジを使ってパーツを洗う
- 庫内に残っている食材くずなどのゴミを取り除く
- 水で濡らしたファイバークロスで庫内を水拭きする
- 落ちない汚れは中性洗剤を薄めたもので水拭きする
- 綿棒(古い歯ブラシ)でゴムパッキンについた汚れを取り除く
- 取り外したパーツを乾かした後、冷蔵庫内に取り付ける
引っ越し当日に冷蔵庫を運搬・設置する手順
引っ越し前日までに中身の整理や水抜き、掃除をした後、引っ越し当日に冷蔵庫を新居へ運び出します。旧居から新居へ冷蔵庫を搬出入する手順は、以下のとおりです。
1.運搬前に床や壁を養生する
引っ越し当日は冷蔵庫を持っていく前に、業者による搬出経路の確認を行います。狭い場所や手すりの有無など、注意すべき箇所を把握するためです。
確認作業が終わったら、床や壁を傷つけないようにマットを敷いたり、プラスチック製の保護パネルを貼り付けたりします。
2.テープやカバーで冷蔵庫本体を保護する
冷蔵庫を運び出す前、扉や内部が動かないようにテープで固定します。電源コードも束ねた後、布製のフィットカバーを被せてテープで固定すれば準備は完了です。
3.冷蔵庫を縦向きに運ぶ
冷蔵庫をトラックへ運び出します。サイズや容量によって異なりますが、人数は単身用の冷蔵庫は1〜2人、家族用の冷蔵庫は3〜4人です。
冷蔵庫の裏側には冷却目的のコンプレッサーが入っており、コンプレッサー内にある液体が漏れて故障しないようになるべく縦向きに運び出します。
4.新居に冷蔵庫を設置する
トラックに載せて新居まで移動した後、冷蔵庫を搬入しましょう。引っ越し業者が設置するとき、コンセントや周りに放熱するスペースを確保できるように天井や背面の壁、左右との間を数センチ離します。
冷蔵庫の扉は開く向きが決まっているため、設置してもらうとき、扉の開き方に注意したうえで設置してもらうようにしましょう。
5.設置から10分後に冷蔵庫の電源を入れる
メーカーや製品によって変わりますが、現在販売されている製品の場合、設置後すぐにコンセントを差して電源を入れても問題ありません。
ただしコンプレッサーへの負荷を防ぐため、設置から10分ほど経過した後にコンセントを差し込むことをおすすめします。運搬中に冷蔵庫の傾きや振動で内部の冷却液が不安定になっており、すぐに稼働しようとすると故障してしまう可能性があるからです。
電源を入れた後、冷蔵庫が十分冷えるまで2〜10時間かかります。庫内が十分冷えた段階でクーラーボックスや発泡スチロールから食品を取り出して、入れていきましょう。
6.冷蔵庫の電源を入れてから2~10時間後を目途に食品を入れる
電源を入れた後、冷蔵庫が十分冷えるまで2〜10時間かかります。庫内が十分冷えた段階でクーラーボックスや発泡スチロールから食品を取り出して、入れていきましょう。
冷え切ってない状態で食品を入れると傷んだり、美味しさが損なわれてしまう可能性があるからです。
引っ越し前日までに済ませたい冷蔵庫の中身チェックリスト
引っ越しで冷蔵庫を新居へ運ぶにあたって、中身の整理から運搬準備、設置までの流れについて紹介しました。
引っ越しが決まったら、下記のチェックリストを参考に準備を進めましょう。
作業項目 | 作業するタイミング |
---|---|
冷蔵庫内の中身の仕分けや使い切る計画を立てる | 引っ越し日の1~2週間前 |
必要以上の新規食材購入を控える | 引っ越し日の1週間前 |
クーラーボックスなど冷蔵庫の中身を運ぶ準備を進める | 引っ越し日の1週間前 |
賞味期限切れ・未使用食材の廃棄 | 引っ越し日の1週間前~前日 |
引っ越し前日に電源を切るスケジュールを立てる | 引っ越し日の1週間~3日前 |
電源を切る・霜取りや水抜きを行う | 引っ越し前日 |
冷蔵庫(庫内・外側・背面)を掃除する | 引っ越し前日 |
冷蔵庫を新居へ運び出す | 引っ越し当日 |
新居に冷蔵庫を設置する | 引っ越し当日 |
冷蔵庫の電源を入れる | 設置から10分後 |
冷蔵庫内に食品を入れる | 電源を入れてから2~10時間後 |
冷蔵庫の準備に困ったら引っ越し業者に相談しよう
冷蔵庫を引っ越し先に持っていく際、必ず中身をカラにします。衛生面を考慮してできる限り使い切るようにするのが理想です。どうしても消費しきれずに新居に持っていくときは、自分で持っていくか、クール便を手配する必要があります。
あわせて少しでも引っ越しにかかる費用を抑えたいなら、地域密着の引っ越し業者に依頼しましょう。
ミツモアなら最大5つの引っ越し業者から見積もりが届き、料金はもちろん、サービス内容を比較したうえで要望にあった業者を選べます。