ふと気がつくと冷蔵庫に張り付いている「霜」。
霜を放置していると電気代が高くなったり、冷蔵庫が故障したりします。
- 冷蔵庫の霜を取り除きたい
- 霜取りはめんどくさいイメージがある
- 霜をできるだけつきにくくしたい
そんなあなたのために、簡単にできる霜取りの方法から、霜を防ぐ冷蔵庫の上手な使い方まで徹底解説します。
冷蔵庫の霜取りの方法
冷蔵庫にできた霜は薄いうちならタオル1枚で取り除くことが可能です。
霜が厚い場合は、時間をかけて自然に溶かすやり方で霜を取ることができますよ。
用意するもの
- タオル
- クーラーボックス (霜が厚い場合)
霜が厚い場合は冷蔵庫の運転を止めるため、冷凍庫内の食材を移動させる必要があります。
保冷用のクーラーボックスを用意しておきましょう。
【霜が薄い場合】ぬるま湯で濡らしたタオルで拭き取る
霜が薄かったり、少量だったりする場合は「ぬるま湯で濡らしたタオル」で拭き取ることができます。
使用するお湯の温度は40℃前後を目安にし、霜が気になる部分を拭いていきましょう。
拭き取りのスペースを確保できれば食材を外に出す必要もないので、タオル1枚で霜取りがすぐに完了します。
【霜が厚い場合】扉を開けて自然に溶かす
霜が厚かったり、量が多かったりする場合は「扉を開けて自然に溶かす」方法が効果的です。
【霜取りの手順】
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溶けた霜で冷蔵庫のまわりが水浸しにならないよう、はじめにタオルを敷いておくのがポイントです。
霜が溶けるまでドアを開けたまま放置し、常温でゆっくりと溶かしていきましょう。
季節や冷蔵庫のサイズにもよりますが、霜が溶け切るまでに8~10時間以上かかる場合が多いです。
庫内の霜が取れたのを確認したら、水分を拭き取って十分に乾燥させてくださいね。
冷蔵庫の霜を早く取り除く裏ワザ
霜が厚くなっている場合は常温でゆっくりと溶かすため、時間がかかるのが難点。少なくとも半日程度はかかるので、霜取りをする時間がないときもあるでしょう。
霜は自然に溶かすのが理想ですが、どうしても短期間で取りたい場合は下記の方法を試してみてください。
ドライヤーの冷風を当てる
ドライヤーの「冷風」を霜に直接当てると早く溶けます。代用品として扇風機を使ってもよいでしょう。
また氷がなかなか取れない場所は、ドライヤーを1か所に集中的に当てるようにする方法も効果的です。
1か所で氷が溶ければ、そこから霜をはがしやすくなりますよ。
ヘラを使ってはがし取る
ヘラを使って霜をはがし取ると、時間を大幅に短縮できます。
氷の下に差し込むようにして、霜を浮かしてはがしましょう。
庫内を傷つけないためにも、ヘラは木製やプラスチック製の柔らかい素材のものを使ってくださいね。
冷蔵庫の霜取りにおけるNG例
冷蔵庫の霜取りをするうえで、やってしまいがちな2つのNG例を紹介します。
冷蔵庫の部品を傷める原因になるため注意してくださいね。
ドライヤーの熱風を当て続ける
霜を早く溶かしたいからといって、ドライヤーの熱風を当て続けるのはNGです。
温度変化により冷蔵庫が変形するおそれもあるので、ドライヤーを使用する場合は必ず「冷風」で使うことを心がけましょう。
先のとがったものや硬いもので削り取る
きり・ナイフ・金属製のヘラ・ドライバーなどの先端が鋭利なもので叩いたり、硬いもので強くこすったりすると、冷凍室に穴が開くなどして破損につながる危険性があります。
また万が一、冷媒ガス(庫内を冷やすガス)を運ぶパイプに傷がつくとガスが漏れる可能性も。修理には高額な修理代がかかるため絶対に避けましょう。
冷蔵庫の霜取りの頻度と始めるタイミング
冷蔵庫の霜取りは3〜4週間に1度行いましょう。何ヶ月も放っておくと、霜が大きくなり過ぎてしまいます。
霜取りを始めるタイミングの目安は、冷凍庫は霜の厚さが5㎜程度、製氷コーナーは2㎜程度になったときです。
霜取りを怠ると、余計な電気代がかかったり、冷蔵庫が冷えなかったりします。適切な頻度で霜取りをしましょう。
冷蔵庫の霜取りが必要な理由
冷蔵庫はこまめな霜取りが必要です。
びっしりと張り付いた霜は収納スペースを圧縮し、霜が大きくなると冷蔵庫の機能に悪影響を及ぼす可能性も・・・。
霜取りをサボると、どのような不都合が起こるのでしょうか。
電気代が余分にかかる
冷蔵庫の霜をそのまま放置していると、電気代が余分にかかる原因になります。
霜は冷気を伝えにくい性質をもっています。
そのため、冷気の吹き出し口に霜ができると、庫内を冷却する力が弱まってしまうのです。冷蔵庫が冷えにくいと中の食品類もすばやく保冷されません。
冷やすのに時間がかかるため、電気代が通常時よりも高くなります。
冷蔵庫が開かなくなる
霜は放置していると、氷が積み重なって鍾乳洞のようにどんどん大きくなっていきます。あまりに霜が厚くなると、盛り上がった霜でドアが凍り付いて開かなくなることも。
とくに霜がつきやすい冷凍庫、製氷コーナーは要注意です。力ずくで開閉しようとすると破損の原因になるので、ドアが氷で固まってしまう前に霜取りをしましょう。
冷蔵庫に霜ができる原因
冷蔵庫は密閉されている空間なのにどうして氷ができてしまうのでしょうか?
霜ができてしまう原因には下記の3つがあげられます。
冷却機能で固まった結露の水分
霜は冷蔵庫と外気の温度差により発生した結露の水滴が、冷却機能によって固まることで発生します。
特にできやすいのが小型の冷蔵庫に多い「直冷式」の冷蔵庫です。
直冷式の冷蔵庫は庫内を冷やすため「冷却パイプ」が庫内に密接するように作られています。
ファンの冷風で冷やす間冷式の冷蔵庫に比べて、食品が乾燥しにくいなどのメリットがありますが、庫内に霜が付きやすいのが特徴。
梅雨などの湿気の多い季節は、庫内に水蒸気が入り込みやすく霜もできやすいため注意が必要です。
ドアに隙間ができている
ドアに隙間ができていると室内の空気が入り込み、空気中に含まれる水分が冷やされて霜になります。
ドアがしっかりと閉まっていない場合はもちろん、ビニール袋が挟まっていたり食品を詰め込みすぎたりすると隙間ができやすいので注意してくださいね。
冷却機能の故障
普通に使っているのに霜が大量にできている場合、冷蔵庫の冷却機能が故障している可能性も考えられます。
冷却パイプに霜がつくことで庫内の熱を外に運び出す「熱交換機能」が低下し、冷蔵庫の温度調整をするコンプレッサーがうまく稼働できなくなってしまうのです。
特に、霜がついているのに冷凍食品が溶けている場合は、冷却機能が故障している可能性が高いと考えられます。その場合は念のため、メーカーの問い合わせ窓口に1度相談してみましょう。
霜取り機能付きの冷蔵庫を買えば霜取り不要
冷蔵庫の中には自動霜取り機能のついたものがあります。霜取りがめんどくさい方は、霜取りが不要な冷蔵庫を買うと良いでしょう。
「間冷式冷蔵庫」は自動霜取り機能がついている
冷蔵庫には「直冷式」と「間冷式 (ファン式)」の2種類があり、間冷式 (ファン式)の冷蔵庫には霜が発生しません。
種類 | 特徴 |
直冷式 |
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間冷式 (ファン式) |
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直冷式の冷蔵庫は庫内に冷却器が設置されているため、空気中の水分が冷却器に付着して霜が発生します。この仕組みであればコンパクトに設計できるため、一人暮らしの方向けの小型な物が多いです。
一方で、間冷式の冷蔵庫は庫外に冷却器が設置されており、ファンで冷気を送るため霜は発生しません。大型冷蔵庫のほとんどは間冷式です。電気代は直冷式より少し多くかかりますが、断然お手入れが楽です。
「霜取りのお手入れがめんどくさい!」という方は、間冷式 (ファン式)の冷蔵庫を購入するとよいでしょう。
霜取り機能の仕組み
霜取り機能は冷凍機能を一時的に中断することで霜を溶かしています。
霜は空気中に含まれる水蒸気から結露が発生してつくケースがほとんど。
そのため自動センサーで霜が積もったことを感知したり、運転時間が長くなったりしたタイミングで運転を一時的に中断すれば、庫内の温度が氷が溶ける0℃付近まで上がって霜を取り除くことができるのです。
また溶けた水分は熱交換器の熱で蒸発させて室内へ放出しているので、庫内に水分が残ることもありません。
中には霜取り機能付きの直冷式冷蔵庫も
直冷式の冷蔵庫の中にも、霜取り機能がついているものがあります。
例えばAQUAの「AQR-81C」には霜取りボタンがついています。このボタンを押すだけで霜を溶かしてくれるのです。
冷蔵庫をおくスペースがあまりないものの、霜取りは簡単に済ましたい方には嬉しいですね。
霜がつきにくくなる冷蔵庫の上手な使い方
冷蔵庫をおくスペースが小さい場合は、コンパクトな直冷式を選ぶしかありません。そんな直冷式の場合はどうしても霜がつきものです。
ただし、今から紹介する上手な使い方を心がけていれば、霜の発生をある程度予防することができます。霜がつきにくい冷蔵庫を日頃のちょっとした習慣で実現しましょう。
ドアはしっかり閉める
ドアに隙間が生じていると霜が発生する原因となるため、冷凍庫の使用後はドアをしっかりと閉めましょう。
通常通りに閉めた後、もう一度ゆっくりと手で押してあげるとドアがぴったり閉まります。
また食品の包装紙や袋などがはさまっている場合も半ドアになるので注意しましょう。思わぬ半ドアを防ぐためにも、食材の保管スペースには余裕を持つことが大切です。
パッキン部分の劣化にも注意
経年劣化などで扉のパッキンが傷んでいる場合も半開きになってしまうことがあるため、普段からチェックしておきましょう。
パッキンが古くなった場合は部品のみ交換するか、メーカー修理に出せば直してもらえます。
開閉の回数を減らす
冷蔵庫の扉の開閉が多いと、そのたびに冷気が逃げ出して冷えが悪くなってしまいます。
食事の支度をする際は「使う食品を事前に決める」「使うものは取り出しやすい位置に配置しておく」など食品をすばやく取り出せるよう工夫しましょう。
ドアの開閉を少なくすると、冷蔵庫の霜を防ぐだけでなく電気代も節約できて一石二鳥。
冷蔵庫の開閉は半分に減らすことで約12%省エネになった事例もあります。普段から開閉を減らすように意識してみてください。
詰めすぎない
食品をたくさん詰め込みすぎると、上の棚に当たってドアがきちんと閉まらない場合があります。
冷気が通り抜けにくくなり庫内を冷やす力が弱まってしまうため、食品は少し余裕をもって入れるようにしましょう。
食品は容量の約70%、庫内の奥の壁が見える程度の量だけ入れると冷気が循環しやすくなります。
食材や調理品にラップをする
水分の多い食品をラップなしで入れていると、食品に含まれている水分が蒸発して霜に変化してしまいます。野菜などの食材や調理品は隙間なくラップをして、水分が逃げ出すのを防ぎましょう。
熱いものを入れない
温かい食品は冷ましてから冷蔵庫へ入れるのが鉄則。
少し冷ましたらラップで密閉するか、フタ付きの容器に入れて庫内の水分量を増やさないようにするのがポイントです。
庫内にサラダ油を薄く塗る
庫内にサラダ油を塗ると、表面が油でコーティングされて霜がつきにくくなります。
少量のサラダ油をキッチンペーパーに染み込ませて、冷凍庫の壁部分に塗りつけていきましょう。
塗りすぎるとベタつきが発生するため、薄く塗り伸ばすのがポイントです。
ドアパッキンを掃除する
冷蔵庫のドアパッキンは汚れがたまりやすいので、こまめにふき取るようにしましょう。
細かな部分は綿棒や歯ブラシなどで掃除すると、隙間にたまった汚れまできれいに落とせますよ。
またパッキンが傷んでいると、隙間から外気が漏れてしまうのでついでに確認を。ふき取る際にずり落ちてしまう場合は取り替えどきです。
冷蔵庫クリーニングをプロに依頼する
冷蔵庫の霜取りには時間と手間がかかります。掃除する暇がない!というときにはクリーニング業者に依頼するのもひとつの方法です。
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