冷蔵庫のパッキンの掃除を怠ると表面に汚れやカビが付着して、ドアが閉まらない・食品にカビが付着するといったトラブルを引き起こします。
自分で掃除をするときの手順やポイントを確認しましょう。業者に依頼する場合の費用相場や注意点も紹介します。
冷蔵庫パッキンの代表的な不具合
冷蔵庫のパッキンはドアにあるゴム状の部分で、ドアを隙間なく閉めて庫内の温度が上がらないようにする役目を持つパーツです。長く冷蔵庫を使っているとパッキンにどのような不具合が生じるのでしょうか?
汚れによるカビ
日々の手入れを怠ると冷蔵庫のパッキン部分に、黒い斑点のようなカビが発生します。パッキンにカビが増える主な原因は「結露」と「食品の汚れ」です。
結露は冷蔵庫を開閉する際の温度差によって生じます。さらに食品を出し入れする際に食材の汁や食品かすがパッキンに付着すれば、時間の経過とともにカビがどんどん繁殖していくでしょう。
汚れやカビがパッキンに多く付着すると、冷蔵庫がぴったりと閉まらなくなる可能性も。またカビの胞子が庫内に移動すれば、新鮮な食材に悪影響を及ぼすことに……。
パッキンの劣化や破損
パッキンはめったに破損するものではありませんが、長年使っているうちに経年劣化が進みます。汚れやカビが付着したまま使用していると、劣化が助長される可能性もあるでしょう。
パッキンには磁石が内蔵されていますが、何らかの理由で磁力が弱まるケースもあるようです。パッキンが劣化・破損するとドアの密閉性が弱まり、庫内の温度が均一に保てなくなります。
冷蔵庫の密閉性が落ちた場合は、パッキン表面の汚れやカビが原因なのか、パッキン自体が破損しているのかを確認しましょう。
カビを放置するリスク
冷蔵庫のパッキンに生えたカビを、放置するリスクは繁殖が広がるだけではありません。
ドアのパッキンにカビが生えていると、開け閉めするたびに、カビの胞子が空気中に舞います。カビを吸い込み、セキやくしゃみ、鼻づまりなどのアレルギー症状が出ることがあり、対処が必要です。
またカビの胞子が冷蔵庫内に舞い、食品に移ることがあります。知らぬ間に体内に取り込んでいること可能性があるのです。
冷蔵庫のドアはこまめに掃除し、きれいにしてカビを放置しないようにしましょう。
冷蔵庫のパッキンがある場所
冷蔵庫のパッキンはドアにあるゴム状の部分です。特に冷蔵庫や野菜室のドアパッキンなどに、食べ物のカスや汁が溜まりやすく、カビが多く発生します。
他にも冷凍室や氷室などにもカビを繁殖させる水分が溜まりやすいです。そこに少しでもエサとなる汚れがあればカビは繁殖します。
食べかすが溜まらなさそうな冷凍室や氷室でも、カビが発生することがあるので、隅々までチェックすることがポイントです。
またカビが発生しやすい場所としてパッキンだけでなく、冷蔵庫の取っ手も確認しましょう。取っ手に付いた、食材のカスなどを定期的に掃除しておくといいですね。
製氷機がついている冷蔵庫も注意です。製氷機がついていると、常に水がある状態でカビが生えます。カビが生えると、できる氷にカビの胞子を含んむこともあり、定期的な掃除が必要です。
クエン酸1杯を水に入れて製氷するだけで、簡単に掃除することができます。詳しく知りたい人は、以下の記事を参考にしてください。
冷蔵庫のパッキンを掃除する方法
冷蔵庫のパッキンを掃除する方法を紹介します。基本的には台所用の中性洗剤を使ってキレイにしましょう。効果が不安であればハイターなどの塩素系漂白剤を使うことも可能ですが、リスクもあるので確認しておきましょう。
除菌効果のある中性洗剤を使ってカビ取り
基本的には、冷蔵庫メーカーは中性洗剤以外の使用を推奨していません。アルカリ性や酸性の洗剤は、プラスチック素材を傷つけたり破損させたりする恐れがあるからです。
そのためパッキンの掃除にも中性洗剤を使うのがベスト。除菌効果のある台所用中性洗剤を選びましょう。
汚れの落とし方
軽度な汚れであれば重曹を使って簡単に落とせます。ただし前述のとおり、メーカーは非推奨であることを覚えておきましょう。重曹はアルカリ性なので、プラスチック部分の破損をまねくおそれがあります。
まずは重曹と水を準備し、以下の手順に従いましょう。
- 重曹と水を3:1の割合で小皿に入れる
- ペースト状になるまでしっかりと混ぜる
- ペースト状の重曹をパッキンに塗布して
- 汚れが落ちたら固く絞ったタオルで水拭き
- 乾いたタオルで水分を拭き取る
重曹の代わりにぬるま湯で薄めた中性洗剤を使っても構いません。
また細かい溝は麺棒やキッチンペーパーを巻き付けた割りばしを使って、かき出すように取り除くのがポイントです。
黒ずみを作るカビの落とし方
パッキンの黒い斑点や黒ずみはカビが原因です。カビを完全に除去するのは簡単ではありませんが、除菌効果のある中性洗剤で念入り掃除をしましょう。
またアルコール除菌スプレーを使えば、ある程度は落とせます。掃除をした後の繁殖予防にも効果的です。ただし重曹と同じく、メーカーは非推奨なのでリスクがあることに注意してください。
パッキン表面に付着した食品かすやゴミを掃除した後、アルコールをしみ込ませたキッチンペーパーで黒ずみ部分の拭き掃除を行いましょう。
同じペーパーで庫内や周辺を掃除するとカビの胞子が全体に広がるため、都度新しいペーパーを使うのが基本です。月に2~3回を目安にアルコール清掃を取り入れると、パッキンの清潔を保てます。
シミになったカビには塩素系漂白剤
リスクを承知のうえでハイターなどの塩素系漂白剤を使う場合は、以下の手順を参考にしてください。
- 塩素系漂白剤を4~5倍の水で薄める
- キッチンペーパーを浸す
- パッキンのシミ部分を覆うように貼り付ける
- 冷蔵庫のドアを閉め15~30分ほど放置
- 新しいキッチンペーパーやタオルで水拭き
最後にタオルで水吹きするとき、漂白成分が表面に残らないように、しっかりと拭き上げるのがポイントです。
漂白剤による清掃は頻繁に行う必要はありません。普段は重曹やアルコール消毒液を使い、汚れがひどくなった場合にのみ取り入れましょう。
パッキンの汚れがひどければ業者に依頼
自分では太刀打ちができないひどい汚れ・カビは、専門業者に依頼しましょう。パッキンの汚れだけでなく庫内の清掃や整理、抗菌コーティングなどもまとめて頼むのが一般的です。
冷蔵庫クリーニングの内容と費用相場
冷蔵庫クリーニングの掃除範囲は、庫内全体と天面・側面・表面が基本です。費用相場は冷蔵庫の大きさやサービス内容・汚れの程度に左右されるため、必ず事前に見積もりを取りましょう。
クリーニングの相場は冷蔵庫の大きさ別に、次のようになっています。
- ドア冷蔵庫(小さめ):7,000~10,000円
- ドア冷蔵庫(普通):8,000~13,000円
- ドア冷蔵庫(大きめ):10,000~16,000円
カビの繁殖を抑えるコーティングを行っている業者もあります。特殊技術によるクリーニングは、通常よりも若干割高になると考えておきましょう。
依頼先を選ぶときチェックしたいポイント
冷蔵庫のクリーニングを頼むときは、依頼先が損害賠償保険に加入しているかをチェックします。損害賠償保険とは作業途中に他人の財物に損害を与えてしまったとき、補償するための保険です。
清掃作業中は台所が汚れたり、冷蔵庫が破損したりというアクシデントもゼロではありません。業者が未加入だと金銭トラブルに発展する可能性もあります。
依頼先を探す際は複数の業者に相見積もりを取り、料金やサービス内容を比較することが重要です。口コミ評価も参考にしながら信頼できる依頼先を探すといいですね。
一度に複数の見積もりが取れる上、事業者とはメールやチャットでやりとりができます。口コミ評価も参考にしながら信頼できる依頼先を探しましょう。
パッキンの掃除頻度は?掃除は定期的に行おう
パッキンは結露や食品かすがたまりやすく、掃除を怠るとすぐにカビの温床になってしまいます。
冷蔵庫のカビ予防として、ゴムパッキン全体の掃除は2~3ヵ月に1回程度で大丈夫でしょう。冷蔵庫を清潔に保つことがカビ予防でもっとも重要なポイントです。
汚れやカビの程度が軽微であれば中性洗剤を使って落とせます。しかしひどい場合は、業者に依頼するのが賢明です。
「ドアが閉まりにくい」「臭いがする」というときは、本格的なクリーニングでリセットしましょう。
普段のひと手間でカビを予防
普段から冷蔵庫を清潔に保つことで、カビを予防することができます。ドレッシングや汁をこぼしてしまった時、すぐふき取ることを習慣づけましょう。
ゴミに気づいたときもすぐに捨てることで清潔に保つことができます。水に浸して固く絞ったふきんで冷蔵庫内を定期的に拭きましょう。
またすでに汚れ・カビがついてしまった場合は、除菌効果が明示されている中性洗剤を使って念入りに拭き掃除をしましょう。
ミツモアでキッチンクリーニングの依頼をしよう!
ミツモアなら簡単な質問に答えていただくだけで2分で見積もり依頼が完了です。
最大5件の見積もりが届き、料金や条件などを比較できます。利用者の口コミも見ることができるので、自分にピッタリな業者を探してみましょう。
お気に入りのプロがみつかったら、詳細や見積もり内容などチャットで相談ができます。