キッチンの排水口からの臭いが気になりはじめると、調理や食事を楽しめなくなってしまいます。
キッチンの排水口が臭う原因は大きく分けると5つです。
原因と対処法を知って、キッチンの排水口からする臭いを解消しましょう。
キッチンの排水口が臭う5つの原因
キッチンの排水口からイヤな臭いがする原因は以下の5つです。
臭いの原因 | 対処法 |
---|---|
排水口の汚れ | 排水口周りの掃除 |
排水管・ホースの汚れ | 排水管の洗浄 |
排水トラップの設置不良 | ワントラップのはめ直し |
封水切れ(破封) | 封水を作る |
防臭キャップの外れ | キャップをしめ直す |
「排水口」と「排水溝」は漢字が一文字違いで、発音が同じです。
そのため混同してしまう人も多いですが、排水口と排水溝は異なるものです。
排水口はキッチンや浴室にある、排水を流し込む穴を指します。
基本的には屋内にあるもので、その名の通り「穴」の形をしています。
一方、排水溝とは屋外にある雨水などを通す溝を指します。
いわゆる「ドブ」を指し、排水が通る通路のことです。
① 排水口の汚れ
キッチンの排水口が臭いとき、真っ先に考えられる原因は排水口の汚れです。
キッチンでは食材を取り扱うため、キッチンの排水口は汚れやすい傾向があります。
カビや細菌類が活発に活動しやすい環境でもあるので、臭いやヌメリが発生しやすいです。
排水口の近くを触れたときにぬるつきを感じるようなら、排水口やゴミ受け、キッチンのシンクなどを掃除しましょう。
対処法について知りたい方は「排水口やゴミ受けを掃除する」をご覧ください。
② 排水管・排水ホースが汚れている
キッチンの排水口やゴミ受けを掃除しているにも関わらず臭いが変わらないのであれば、排水口から続いている排水管や排水ホースが汚れている可能性が高いです。
汚れが付着していても排水管が詰まっていなければ、業者を呼ばなくても自分で対処可能です。
対処法について知りたい方は「パイプクリーナーで排水管を洗浄する」をご覧ください。
排水管や排水ホースが完全に詰まっている場合は、水道修理業者に依頼してつまりを直してもらう必要があります。
水道修理業者の中には、困っているところにつけ込んで高額請求をするような悪徳業者もいます。
関連記事では悪徳業者の見分け方を解説しているので、水道修理業者を探す前にぜひご一読ください。
③ 排水トラップのパーツがはまっていない
排水トラップのパーツがはまっていないと下水の臭いが気になることがあります。
キッチンの排水口を掃除した直後や換気扇を使っている間に下水臭さを感じる場合は特に疑うべき原因です。
対処法について知りたい方は「ワントラップをはめ直す」をご覧ください。
④ 封水が切れている
長期間家を空け、帰宅したときに下水臭さを感じるのは封水が切れていることが原因です。
排水トラップの封水がなくなることを「破封」といいます。
破封が起こると下水道の臭いを排水管内で止められず、臭い戻りが発生します。
また雨の日も排水管内の圧力が変化し、封水が流れ出してしまうことがあります。
対処法について知りたい方は「排水口へコップ1杯の水を注ぐ」をご覧ください。
⑤ 防臭キャップがはまっていない
キッチン周辺、特にシンク下が下水臭い場合は排水管に取り付けている防臭キャップや防臭ゴムがゆるんでいることが考えられます。
キッチン下には調理道具や食品のストックなどを入れていることが多いです。
意外と高頻度で物を出し入れするので、知らないうちに防臭キャップ等に物をぶつけてしまい、ゆるみや破損が起きます。
対処法について知りたい方は「防臭キャップをはめ直す」をご覧ください。
関連記事ではシンク下が臭いときの原因や対処法について解説しています。あわせてご確認ください。
キッチンの排水口が臭うときの5つの対処法
キッチンの排水口が臭いときには以下5つの対処法を試しましょう。
① 排水口やゴミ受けを掃除する
キッチンの排水口の臭いが気になるときはまず排水口やゴミ受けを掃除しましょう。
排水口やゴミ受けの掃除に使うのは普段の食器洗いに使っている洗剤とスポンジです。
- 排水口カバーを外す
- ゴミ受けを取り出す
- ゴミ受けを洗う
- 排水口カバーを洗う
- ゴミ受けやカバーをもとに戻す
排水口やゴミ受けの掃除は最低でも週1回は行いましょう。
おすすめは燃えるごみの日の朝、生ごみを処理するときに排水口とゴミ受けを洗うことです。
ごみの日に合わせると洗うのを忘れにくく、習慣化しやすいのが特徴です。
② パイプクリーナーで排水管を洗浄する
排水管や排水ホースの汚れはパイプクリーナーを使って解消できます。
パイプクリーナーには液体タイプとワイヤータイプがあります。
液体タイプは「パイプユニッシュ」が有名です。
粘度の高い薬液で汚れを溶かして流しますが、強固なつまりが発生している場合は効果が薄いです。
物理的につまっている場合はラバーカップ(すっぽん)やワイヤータイプのパイプクリーナーを使いましょう。
ワイヤータイプのパイプクリーナーであれば汚れを物理的にこそぎ落とせます。
ただし完全に排水管や排水ホースが詰まっている場合は水道修理業者に依頼する必要があります。
③ ワントラップをはめ直す
キッチンの排水口カバーとゴミ受けを取り出すと、グレーの筒型のパーツが見えます。
この筒型パーツは排水トラップの一部で、ワントラップといいます。
このトラップパーツが既定の位置にはまっていないと臭い戻りが発生します。
ワントラップは左回りでロック解除、右回りでロックがかかるようになっている製品が多いです。
右側に動かなくなるまで回してみましょう。
規定位置にはめているにも関わらず臭いが変わらない時はワントラップの交換もご検討ください。
④ 排水口へコップ1杯の水を注ぐ
封水が切れる「破封」が起きているときは、排水口へコップ1杯程度の水を注ぎましょう。
排水口に水を注ぐことで封水が復活し、防臭機能が戻ります。
⑤ 防臭キャップをはめ直す
シンク下の排水管の防臭キャップをはめ直したり、パテで隙間を埋めたりすることで臭いもれを防ぐことができます。
賃貸物件に住んでいる場合は退去時の原状回復を考え、粘度状のパテではなく防水テープを使うことをおすすめします。
キッチンの排水口からの臭いを防ぐ6つのコツ
キッチンの排水口からのイヤな臭いを防ぐには、いかに紹介する6つの工夫が効果的です。
いずれも簡単にできるもので臭い防止効果が高いのが特徴です。
1.ゴミ受けは週に1度必ず掃除する
キッチンの排水口に設置しているゴミ受けは最低でも週に1度は掃除をしましょう。
燃えるゴミの日のタイミングで洗うようにすると習慣にしやすいのでお勧めです。
ゴミ受けを洗う手順は以下の通りです。
- 排水口カバーを外す
- ゴミ受けを取り出しゴミ受けネットを外して捨てる
- 食器用洗剤を使ってゴミ受けを洗う
- 排水口カバーを洗う
- ゴミ受けネットを装着する
- ゴミ受けをもとに戻す
- 排水口カバーをはめ直す
週に1~2回掃除することでゴミ受けに汚れが溜まりにくくなり、ヌルヌルや悪臭も発生しにくくなります。
2.油を排水口に流さない
キッチンの排水口に油を流すと、排水管の中で固まってつまりを引き起こします。
排水管がつまると汚水が溜まってしまい悪臭が発生します。
また大雨の日などはつまった油が川や海へ流出するので水質汚染につながり、自分1人の問題ではなくなります。
キッチンの排水口に流してしまいがちな油の例を紹介します。
- 食用油
- 油を使用したドレッシング
- マヨネーズ
- ソース
揚げ物に使った油を捨てるときは油を固める薬剤などを用いて燃えるごみをして捨てましょう。
賞味期限切れのドレッシングなどを捨てるときは、排水口に直接流すのではなく、古新聞や古着などにしみこませましょう。
ドレッシングなどをしみこませた古新聞などは燃えるごみとして捨ててください。
3.ヌメリを防ぐアイテムを使う
キッチンの排水口周りに発生するヌメリは悪臭の原因です。
ヌメリの中は細菌が繁殖しやすい環境です。
生ごみの腐敗やカビの繁殖など様々な悪影響があるので、それらを防止するためにもヌメリを抑制するアイテムを使用しましょう。
ヌメリ防止専用アイテムを使わなくてもアルミホイルで代用できます。
- アルミホイルを切りボール状にする
- 2~3個程度を排水トラップの上に置く
- 月に1度アルミホイルボールを取り替える
排水口とワントラップの隙間に落ちないよう、隙間にハマったり落ちたりしない程度の大きさのアルミホイルボールを作りましょう。
水が流れるたびにアルミホイルから金属イオンが放出され、これが細菌の繁殖を抑制します。
アルミホイルが水に触れる面積が広いほどより多くの金属イオンが発生するので、アルミホイルボールを作るときは柔らかめに丸めましょう。
4.除菌スプレーを使う
キッチンの排水口の臭い防止には、ヌメりが発生しにくくなるよう除菌スプレーを使うことも効果的です。
「カビキラーキッチン こすらずヌメりとり&除菌」であれば、薬剤を吹きかけて5分以上経過してから流水で洗い流すだけで簡単に除菌できます。
気がついたときに簡単にヌメリとりと除菌ができるので、普段忙しく家事のひと手間を加えられない、という人にもおすすめです。