ミツモアメディア

生活保護受給者の引っ越し費用は?支給条件から申請方法までを徹底解説!

最終更新日: 2021年03月02日

働くことができずに生活保護を受けている方が、全国には200万人ほどいます(平成29年2月時点)。生活保護受給者の方でも、何らかの事情により引っ越しが必要になることがあるでしょう。今回は生活保護受給者が引っ越しをする際の条件や費用、詳しい手順、注意すべきポイントについて説明します。

生活保護の方が引っ越しできる条件とは?

生活保護の方が引っ越しできる条件とは?
引っ越し許可の条件は?

生活保護受給者への支援は、国民が納める年金から捻出されています。そのため引っ越しをする際にはいくつかの条件が課せられ、条件を満たしていない場合は、引っ越しが認められていません。

生活保護受給者が引っ越しをする際に必要なのが、行政からの許可です。具体的にどのようなケースで、許可が下りるのでしょうか?以下で説明します。

引っ越しするには許可が必要

生活保護受給者が引っ越しをするには、正当な理由が求められ、内容によっては引っ越しの許可が下りないケースがあります。引っ越し理由が「ペットを飼いたい」「もっと広い部屋に住みたい」では許可をもらうことは難しいでしょう。逆に以下のような理由で引っ越しをする場合は、許可が下りやすいようです。

  • 家賃が値上げされる
  • 現在住んでいる建物が取り壊される
  • 立ち退きの必要がある
  • 社宅を出る必要がある
  • 離婚した
  • 障害があり暮らしやすい物件に移る必要がある
  • 医療機関から退院し、新居を探す
  • 世帯人数に対し、部屋が狭い

生活保護受給者の引っ越し、費用はどうなるの?

生活保護受給者の引っ越し、費用はどうなるの?
引っ越し費用はどうなるの?

生活保護受給者が引っ越しをする費用は、条件付きではありますが、福祉事務所から支給されます。支給されるのは下記の費用です。

  • 家賃
  • 敷金
  • 引っ越し費用
  • 更新費
  • 住宅維持費

必ず全てを支給してもらえるわけではありませんが、申請をすることで一定額の支給してくれる場合があります。引っ越しの申請手続きや支給範囲、費用が足りないときの手段について解説します。敷金は福祉事務所から支給されますが、物件を退去する際の礼金については、負担されないので注意してください。

申請手続きの流れ

生活保護受給者が引っ越し費用を行政に支給してもらうためには、以下の流れで申請を行う必要があります。

  1. ケースワーカーに相談
  2. 物件を探す
  3. 役所の承諾を得る
  4. 見積もりを依頼する
  5. 引っ越しの契約

申請をすると、引っ越し理由や受給者の状況に応じて、どのくらい行政で支給するのかを役所が判断します。自治体によって申請手順が異なるので、まずはケースワーカーへ相談してください。また「3.役所からの承諾」を得るためには、役所の「生活福祉課」の窓口へ行きましょう。

どこまで支給してもらえるの?

行政から支給される項目とその支給額は、以下のとおりです。

項目 支給の可否 支給額
引っ越し業者への代金 全額支給
敷金 以下①を参照
礼金 自治体によりけり 以下①を参照
前家賃 以下①を参照
仲介費 自治体によりけり 以下①を参照
保証金 以下①を参照
火災保険料 以下①を参照
管理費・共益費 ×
前の部屋のクリーニング代 ×
新居の鍵交換代 自治体によりけり 以下①を参照
家具什器 以下②を参照
  1. 他の費用と合算し、住宅扶助上限額×3.9まで負担
  2. 器具によって上限額が決まっており、その範囲内なら負担

 ※炊事用具は29,100円、暖房器具は20,000円、冷房器具は50,000円

費用が足りない場合はどうすれば良いの?

行政からの支給費用で足りる場合は問題ありませんが、引っ越し費用が足りないことも考えられます。もし支給額の上限を、引っ越し費用が越えてしまった場合に、取れる手段は以下の3つです。

  • 自費
  • 消費者金融
  • 友人か知人に借りる

足りない場合は仕方ありませんが、消費者金融や友人、知人から借りることはおすすめしません。なぜなら借りたお金であっても収入に含まれるため、福祉事務所への報告義務が生じるからです。金額によっては、後の生活保護受給額に減る可能性があります。

生活保護の受給額では難しいですが、引っ越しをするなら、自己負担で足らせるのが最適な方法と言えるでしょう。

生活保護受給者が引っ越しをするときの手順5つ

生活保護受給者が引っ越しをするときの手順5つ
引っ越しをするときの手順は?どうすれば良いの?

生活保護受給者が、引っ越しをする際の手順を説明します。生活保護受給者が引っ越しの手続きをする際の流れは、大きく分けて5つあります。役所の許可をもらい物件探しを始め、許可が下りたら物件の契約、引っ越し業者を選定して引っ越しましょう。各手順の詳細や費用、それぞれの注意点を解説します。

手順1:役所の許可をもらう

引っ越しを検討し始めたら、まず役所に相談します。生活保護受給者が引っ越しをする際には、役所の許可が必要です。そのため役所の許可が下りない限り、引っ越しはできません。役所の許可が下りれば、引っ越しの費用も一部負担してもらえます。

自治体によって負担額に差があります。そのため自分が住んでいる自治体が、どのくらい引っ越し費用を負担してくれるのか確認しましょう。他の市町村に引っ越す場合は、転居先の市町村で生活保護の再申請が必要です。

手順2:支給される金額以下の物件を探す

許可が下りれば、次は物件選びです。生活保護受給者が引っ越しをする際には、初期費用の一部が支給してもらえますが、支給金額には上限があります。具体的な上限金額は、都道府県や世帯人数によって異なります。下記の表を参考にしてください。

都道府県 支給上限額(単身世帯) 支給上限額(2~6人世帯) 支給上限額(7以上の世帯)
北海道 25,000~29,000円 30,000~41,000円 39,000~45,000円
宮城県 35,000円 42,000~49,000円 55,000円
東京都 40,900~53,700円 49,000~75,000円 63,800~83,800円
神奈川県 41,000円 49,000~57,000円 64,000円
愛知県 36,000~37,000円 43,000~52,000円 56,000~58,000円
大阪府 29,000~39,000円 35,000~55,000円 45,000~61,000円
福岡県 32,000円 38,000~45,000円 49,300~50,000円
沖縄県 32,000円 38,000~45,000円 49,000円
引用:世帯人員別の住宅扶助|厚生労働省

引っ越しにかかる費用が支給される金額以下の物件でないと、役所からの許可は下りないため、物件選びは慎重におこなってください。初期費用を抑えた物件を選ぶことがおすすめです。

手順3:許可が下りたら物件を契約する

引っ越し先の物件を選んだら、次はケースワーカーに報告します。ケースワーカーの許可が下りなければ、役所の許可も下りません。上限額を超える物件は、選ばないよう注意しましょう。ケースワーカーから引っ越し許可が下りたら、物件の契約をすることができます。

物件を契約する際には、不動産会社へ生活保護受給者であること事前に伝えてください。契約書を交わすときに、収入や職業を記載します。そのため生活保護受給者であることを隠しておくことはできません。正直に最初から伝えておきましょう。

契約時にもらう書類はケースワーカーに提出しなくてはいけないので、大切に保管しておくようにしてください。具体的には以下の書類です。

  • 住宅契約書
  • 契約時の領収書

手順4:引っ越し業者を探す

物件契約が済んだら、引っ越し準備を開始できます。まずは引っ越し業者を選びましょう。生活保護受給者が引っ越しを行う際には、費用が安い業者を指定されます。なぜなら国民が支払った税金で費用を負担するため、引っ越し費用を抑える必要があるからです。

そのため複数の業者で見積りを依頼するようにといった指導が入ります。ネットで複数業者に見積り依頼ができるサイトがあるので、ぜひ利用してみてください。

手順5:許可が下りたら引っ越しをする

全ての契約が済んだら、以下の3点を持ってケースワーカーと最終確認を行います。

  • 住宅契約書
  • 契約時の領収書
  • 引っ越し業者の見積書

最終確認で役所からの許可が下りれば、引っ越しすることができます。新居で使う暖房器具や冷房器具、炊事用具の費用も上限付きではありますが、支給されます。このときもケースワーカーへ相談する必要があるので、新たに購入するものは必要最低限に留めてください。

生活保護受給者が引っ越しをする際に注意すべきポイント6つ

生活保護受給者が引っ越しをする際に注意すべきポイント6つ
生活保護受給者が引っ越しをする際に注意すべきポイント6つ

生活保護受給者の引っ越し手順を解説しました。次に引っ越しをする際の注意点を詳しく説明します。経済状況が変化した際の報告義務や負担してもらえない費用、効率的な物件の探し方、保証人の必要性、再申請の手続きについて解説します。注意事項を守って、引っ越しをしましょう。

経済状況に変化があれば、ケースワーカーに報告しよう

引っ越し費用が足りないとき、消費者金融や知人からお金を借りる方法もあると前述しました。おすすめはしませんが、消費者金融や知人からお金を借りる手段しかない場合は、必ずケースワーカーへ報告してください。

借金も経済状況の変化になるため、報告義務が生じるからです。また生活保護受給者は、借金が収入と見なされるため、生活保護費が減給される可能性があります。報告をしないと、生活保護費の支給が打ち切られることがあります。必ずケースワーカーに報告してから、お金を借りましょう。

退去費用は負担してもらえない

生活保護受給者の引っ越し費用は、行政から支給されますが、退去費用は支給対象外です。そのため現在住んでいる物件を退去する際は、原状回復費用(ハウスクリーニング代や修繕費)が発生しても実費負担になります。退去費用の負担は、個人的な責任だと認識しておきましょう。

また物件を退去する際の礼金も実費負担です。引っ越しする前に、ハウスクリーニング代が発生しないよう、自分で部屋を掃除することをおすすめします。

物件選びはインターネットで行う

生活保護受給者は、物件選びにも注意が必要です。なぜなら不動産会社に足を運んでも、退去時の費用回収の不安から、相手にされない可能性があるからです。

物件を探す際は、まずインターネットで物件を調べ、電話で問い合わせをしてから不動産会社に出向くようにしましょう。なかには生活保護受給者に、物件を紹介していない不動産会社もあります。また「生活保護者OK」「生活保護者相談可」の不動産会社を見つけてから、物件を探すのがおすすめです。

賃貸契約には保証人が必要になる場合がある

保証人の有無も、生活保護受給者が入居をする際は注意しなければなりません。なぜなら賃貸契約には保証人が必要なケースが多いからです。保証人がいない場合は、保証会社の利用をおすすめします。

退去時の不安点から不動産会社に敬遠されがちな生活保護受給者ですが、保証会社がついていれば物件を借りることが可能です。生活保護受給者であっても、過去に「賃貸関係」「クレジット」「各種支払いの遅延」がなければ、保証会社の審査は通ります。

生活保護受給者が賃貸契約を結ぶ際に、保証会社の利用は必須と言ってもいいでしょう。

病気の悪化を理由にした引っ越しには医師の診断書が必要になる

行政から引っ越しの許可を得られる条件に、病気や障害を理由とした場合があります。病気を理由に引っ越しするには、医師の診断書が必要です。特に2回目の引っ越しでは、診断書と行政が納得する理由が必須です。

再度引っ越しが必要になった理由を、明確にしなければなりません。症状がどのように変化したのかを詳細に記してもらう必要があります。診断書を行政が確認し、引っ越しの必要があると判断されれば、2回目の引っ越しも可能です。

他府県へ引っ越す場合は、生活保護の再申請が必要

生活保護受給者であっても、引っ越し先は自由に選べます。ケースワーカーに相談し、許可を下りれば他府県へ引っ越すことも可能。しかし県外へ引っ越しをする場合は、生活保護の再申請が必要です。

その際に現在住んでいる地域の自治体と、引っ越し先の地域の自治体の間で、移管手続きが行われます。この手続きで支援内容を引き継ぎ、引っ越し先の自治体でも問題なく支援を受けることが可能です。

移管手続きの結果、引っ越し先の地域では生活保護の申請が認められないケースもあります。しかし自らが直接福祉事務所を訪ね、現状の報告をすることにより、申請が認められるケースも少なくありません。一度断られても諦めずに再申請を行いましょう。

引っ越しのプロ探しはミツモアがおすすめ

地域のプロを探す際はミツモアの一括無料見積もりをご利用いただくと手間なくご自身の希望通りの業者を見つけることが可能です。

ぜひミツモアを利用してみてはいかがでしょうか。

ミツモアで無料で見積もってみる

ミツモアで簡単な質問に答えて見積依頼

ミツモアならサイト上で予算、スケジュールなどの簡単な質問に答えるだけで見積もりを依頼できます。複数の業者に電話を掛ける手間がなくなります。

最大5件の見積もりが届く

無料で最大5件の見積もりを比較することが可能です。レビューや実績も確認して、自分に合った業者を選ぶことができますよ。

チャットで見積内容の相談ができる

気になった業者とはチャットで相談することができます。チャットなら時間や場所を気にせずに相談ができるので忙しい人にもぴったりです。

ミツモアで引っ越しを依頼する