数多くの引越し業者のうち、条件が合うところを選ぶにあたって「どこをどう比べればいいのかわからない」と悩んでしまう人が多いのではないでしょうか。


少しでもニーズに合った引越し業者を見つけるには、複数の業者から見積もりを取って条件などを比較しながら慎重に選ぶことが大切です。
料金やサービス内容、口コミなどの情報を見極めたうえでお得に引っ越せる業者の選び方を押さえておきましょう。
引越し業者を選ぶ6つの基準

引越し業者を選ぶにあたって大切なことは、料金が安くて良心的なところを見つけることです。
ミツモアでは実際に引越しをした人へ、引越し業者を選んだ決め手のアンケート調査を実施しました。その結果、回答者の多くは「料金・費用の安さ、評判・口コミの良さ、対応可能な日時、すぐに連絡が取れること」を重視しています。
引越し費用を抑えつつ、業者を選ぶ6つの基準は、下記のとおりです。
1.予算内に引越し料金が収まるか
引越し料金は、荷物量や新居までの移動距離によって大きく変わります。業者を選ぶにあたって、自分たちで想定した予算内で引っ越せるか確認しましょう。
業者から提示された見積書に記載された引越し料金の内訳を確認することが大切です。
2.引越しサービスや作業範囲はどこまでか
料金とあわせて引越し業者選びで重視すべきポイントは、引越し日時です。希望の日にちや時間帯で引っ越せるかチェックしましょう。
料金は荷物量や移動距離だけでなく、時期や時間帯によっても変わるのが特徴です。特に転勤や進学で需要が高まる2〜4月は繁忙期に該当するため、日にちや時間帯によっては料金が高くなり、手配もしづらくなります。
3.引越し作業とオプションにおける有償の範囲がどれくらいか
引越しで依頼したい作業やオプションサービスについて、有償で受けられる範囲も業者選びのポイントのひとつです。
主に下記の作業やサービスが無償、または有償なのか確認しましょう。
- ダンボールやガムテープといった梱包資材の提供
- 大型家具(ベッドやタンス など)の解体・組み立て対応
- 洗濯機や冷蔵庫などの大型家電の取り外し・取り付け対応
- ピアノやペットといった特殊な荷物の運搬対応 など
有償で受けられるサービスや作業範囲を把握しておかないと、当日に追加で依頼したい作業が発生しても、追加費用がかかるケースがあります。
4.トラブル発生時の補償制度があるか
引越し当日、冷蔵庫やタンスなどを運搬中に壁にぶつけて破損させてしまったり、荷物を紛失してしまうトラブルが発生する可能性があります。
万が一のトラブルに備えて、紛失や破損時に補償してもらえる制度があるのか確認しましょう。
標準引越運送約款を含めた業者の契約内容に紛失や破損が発生したときの申告期間が記載されています。
5.豊富な実績があるか
引越し業者は全国各地に展開して多くの人が知る「大手業者」と、主に近距離から中距離引越しに特化した「地域密着の業者」に分かれます。
下記の情報を参考にしたうえで、豊富な実績を残しているかホームページや口コミ、比較サイトなどでチェックしましょう。
- 具体的な作業内容(養生や運搬時)
- 多彩な引越しプラン(単身、家族、女性、学生向け)
- トラックの種類
- オリジナルの梱包資材
- 作業スタッフの教育訓練 など
大手業者の場合、料金は高くなるものの、作業の品質が高くてオプションサービスや補償制度が手厚いのが特徴です。一方で地域密着型の業者は、広告宣伝費などの販管費にお金をかけないことから、大手よりも数千円から数万円抑えられることがあります。
6.口コミや比較サイトから高評価を得ているか
口コミや比較サイトで気になる引越し業者の評判を確認することも基準のひとつです。
SNSや口コミ、比較サイトなどで調べるとき、以下のポイントを意識したうえで引越し業者の評判をチェックしましょう。
- 業者から見積書を受け取った後、質問や要望に対して丁寧に回答してもらえたか
- 引越し当日に丁寧に荷物を運んでもらえたか
- トラブルが発生しても迅速に対応してもらえたか など
悪評が目立つときは注意が必要ですが、個人の感想もあるため、多くの口コミ情報を参考にして総合的に判断することをおすすめします。
相見積もりで最適な引越し業者を選ぶ手順
引越し業者を決めるうえで最適な選び方が、複数の業者から見積もりを依頼する「相見積もり」です。料金をはじめ、サービス内容や口コミ評価などを比較した後、希望に合う引越し業者を選べます。
相見積もりで最適な引越し業者を選ぶコツは、下記4点です。
1.一括見積もりサービスで必要な情報を入力する
気になる引越し業者をいくつかリストアップした後、1社ずつに問い合わせると手間と時間がかかります。複数の引越し業者が登録する「一括見積もりサービス」を利用すれば、住所や目安の荷物量、希望日時といった必要な情報を入力するだけで一度に見積もりを依頼できます。
なお一括見積もりサービスは、営業電話やメールが届かないものを利用するのがおすすめです。サービスによっては10社以上見積もりが届くところや、頻繁に営業電話やメールで連絡するところもあり、日常生活に支障をきたす可能性があります。
2.複数の業者から届いた見積書を確認する
一括見積もりサービスを通して、複数の引越し業者から見積書が届きます。確認する主な項目は、下記のとおりです。
引越し見積書の主な確認項目
- 作業内容
- 基本料金の内訳(車両費、人件費、階段の上り下り料金 など)
- 大型家具の解体・組み立て費用
- 大型家電の取り外し・取り付け費用
- 駐車場の使用料金
- 不用品回収や梱包といったオプションサービスにかかる費用
- 解約・延期時の手数料 など
作業内容や住所、金額の内訳などを確認しないと、トラブルが発生する可能性があります。
3.要望に合う引越し業者を2~3社に絞る
見積書を確認した後、「引越し業者を選ぶ6つの基準」を参考にして、要望に合う業者を2〜3社に絞ります。絞るにあたって、料金やサービス内容に不明な点や気になることがあれば、問い合わせることが大切です。
情報を集めた後、下記のように気になる引越し業者について比較表でまとめておくといいでしょう。
項目/引越し業者名 | A社 | B社 | C社 |
---|---|---|---|
引越し料金 | 60,000円 | 45,000円 | 52,000円 |
空いている引越し日時 | 3月15日9時~ | 3月13日10時~ | 3月16日14時~ |
無償サービス | 家具移動サービス | ダンボールの提供(20枚まで) | 不用品回収 |
トラブル時の補償制度 | 事故対応時の補償あり(3か月以内) | 条件付きであり | 賠償責任保険加入 |
実績 | 創業50年以上の大手業者 | 大手経験者が在籍する地域密着の業者 | 創業20年で40万件以上の実績あり |
口コミ評価 | 4.2 | 4.8 | 3.8 |
4.依頼したい引越し業者に連絡する
2〜3社から提示した引越し見積もりを再度確認したら、正式に依頼する業者を決めて連絡します。料金や作業内容、荷物の取り扱いなど、細かな相談を繰り返しながら業者を決めることが大切です。
一括見積もりサイトを利用した場合、1社を選んだ後、依頼しない引っ越し業者に断りの連絡を入れなくても問題はありません。
相見積もりで選べる引越し業者3例
実際に引越しの一括見積もりサービスを使うと、地域密着の引越し業者から見積もりが届きます。料金や作業内容、口コミ評価でバランスが良い3社を例に紹介します。
引越し業者 | 対応エリア | 引越し料金 | 特徴 |
---|---|---|---|
スマイル引越し便(東京) | 東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県、茨城県、栃木県、群馬県の一部エリア | 11,500円~ | ・単身引越し専門で低料金 ・大型家電の梱包OK |
River リバー(兵庫) | 大阪府、奈良県、京都府、兵庫県の一部エリア | 10,200円~ | ・家電の脱着やベッド分解が得意 ・手際が良く作業してもらえる |
オスカー運送(福岡) | 福岡県、佐賀県の一部エリア | 12,100円~ | ・24時間対応可能 ・単身向けプランが豊富 |

- リーズナブルな料金で引越しができる単身引越し専門業者
- 家具の梱包や解体・組立作業の依頼可能
- 顧客の95%以上が評価5
東京都を拠点に関東エリアで引越しサービスを提供する業者です。単身世帯の引越しに特化しており、11,500円~とリーズナブルな料金で引越しができます。 洗濯機の脱着やベッドの組み立てだけでなく、通常の引越し業者では対応が難しい、大型冷蔵庫の吊り上げやクレーン作業も依頼できます。 1年間で500件以上の引越し案件を手掛けており、顧客の95%以上から評価5を得ている点は、信頼と安心の証といえるでしょう。
- 10,200円~とリーズナブルな価格で依頼できる
- ベッドの分解・組み立てや家電の脱着も可能
- 引越し歴7年以上のスタッフが在籍
兵庫県尼崎市を拠点に関西エリアで引越しサービスを提供する業者です。荷物量や移動距離によって変わりますが、10,200円〜の料金で単身または家族世帯の引越しを依頼できます。
ベッドの分解や組み立てだけでなく、縦型洗濯機やシーリングライトの脱着といった作業もサポートしてもらえるのもメリットのひとつです。
引越し歴7年以上のスタッフが在籍しているため、スムーズに作業してもらえます。
- 12,100円~依頼できる単身世帯専門の引越し業者
- 平日や日中忙しい人でも安心!24時間対応可能
- 引越しとあわせて家具・家電の配送や設置作業も依頼できる
福岡市を拠点に福岡県と佐賀県の一部エリアで引越しサービスを提供する業者です。大手と中小の引越し業者で4年間培った経験を活かしており、累計実績は1000件を超えます。
料金は12,100円〜で引越しだけでなく、家具・家電の配送や設置、不用品回収も依頼できます。
24時間365日対応できるため、急な転勤で早めに引越し業者を探している人や、仕事が多忙な人でも安心です。
引越し業者の選び方で損しないためのポイント3選
依頼したい引越し業者を1社に絞る際、料金や作業で損しないように下記3点を意識しておくといいでしょう。
1.引越し費用の相場を把握しておく
複数の引越し業者から相見積もりを取るとき、料金相場を把握しておきましょう。引越し料金が高くなりやすいのは、以下のケースに該当するときです。
引越し料金が高くなりやすいケース
- 2~4月の繁忙期
- 土日祝日
- 午前中の時間帯
- ダンボールの個数が15個以上
- 大型の家具・家電を複数所有 など
2.訪問見積もりを併用する
引越し一括見積もりサービスで複数の業者から見積もりを取っただけでは、依頼したい作業内容や荷物量次第で料金の相違が発生する可能性があります。
気になる引越し業者から正確な料金を提示してもらいたいときは、訪問見積もりも依頼しましょう。
荷物量や部屋の状況を確認したうえで正確な引越し料金を提示してもらうことができ、当日に荷物が増えても追加料金が発生しない可能性があります。
3.すぐに契約をしない
引越し料金が安いからといって、すぐに契約するのはあまりおすすめしません。
業者によっては即決を条件に相場よりも安い金額で提示するところがありますが、サービス内容を比較しないで決めてしまうと、引越し当日に作業内容やスタッフの人数などをめぐってトラブルになる可能性があります。
キャンセル時にかかる料金を含め、契約書面の内容をよく確認してから契約しましょう。
引越し業者からの見積もり金額を抑える3つのコツ
複数の引越し業者から見積もりを取る際、少しでもお得な料金で引越したい人は下記3つのコツを掴んでおきましょう。
1.荷物を減らす
引越し先に持っていく荷物はできる限り減らしましょう。料金は荷物量によって変動し、不要な荷物を減らした分、料金は安く抑えられます。
荷物を減らすにあたって、粗大ゴミとして処分するだけでなく、リサイクルショップやフリマアプリで販売すると利益で得た分、引越し料金に充てるのもおすすめです。
2.繁忙期を避ける
荷物量だけでなく、引越しの時期によっても料金が変わります。少しでも料金を抑えたい人は需要が増える3〜4月の繁忙期ではなく、5〜2月の時期も選択肢に入れましょう。
引越し料金が安く抑えられるだけでなく、希望の日時やプランで予約が取りやすくなります。
3.引越しスケジュールに幅を持たせる
引越し料金を安く抑えるコツとして、新居へ移動する希望日や作業する時間帯など、スケジュールに幅を持たせておくのもおすすめです。
たとえば、引越し日を土日祝日だけでなく、平日も含めて日程を調整したり、午前中から午後に時間帯をずらしたりすると、料金は安く抑えられます。
なるべくスケジュールに幅を持たせたうえで引越し業者に見積もりを依頼しましょう。
一括で見積もりができるミツモアで引越し業者を選ぼう

引越し業者を選ぶ際に、すべて希望通りにいくとは限りません。実際のミツモアで引越した経験者にアンケートをした結果によると、最終的に妥協したポイントについて、引越し予算を妥協せざるを得なかった人が43%、引越し作業日に妥協した人は27%に達しています。
希望の日程で引越しでき、予算もイメージに近い金額に収まる引越し業者を選ぶには、複数の業者から見積もりを取っておくことが大切です。
ミツモアなら引越し日時や運びたい荷物の量など、質問に答えるだけで条件に当てはまる5つの業者から見積もりが届きます。料金や口コミを確認できるだけでなく、アプリ内のチャットでやり取りを簡潔できるので、営業電話がかかってくる心配はありません。