クラウド会計ソフトは、売上が少ないマイクロ法人にとって、税務処理を簡素化する画期的なツールとして注目されています。「では、税理士はもう不要なのだろうか?」と疑問を抱くかもしれません。
売上が少ないマイクロ法人であれば、必ずしも税理士を雇う必要はありませんが、税理士に会計や確定申告を依頼するメリットもたくさんあります。
本記事では、マイクロ法人を運営されている方に向けて、売上が少ないマイクロ法人であれば税理士がいらない理由から、会計ソフトではなく、税理士に税務処理を依頼するメリット、費用を抑えられる格安のおすすめ税理士を紹介しています。
ぜひ参考にしてください。
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売上が少ないマイクロ法人であれば税理士はいらない
クラウド会計ソフトの普及により、会計業務が以前よりも効率的で手軽になりました。会計ソフトでは、経理作業から確定申告のまで行えるため、「クラウド会計ソフトがあれば税理士はいらないのでは?」と考える方も多くいらっしゃるでしょう。
その通り、売上が少ないマイクロ法人であれば、税理士はいりません。理由は下記のとおりです。
- 確定申告の難易度が低い
- 税務調査が入る可能性が低い
- 節税対策の効果も少ない
それぞれの理由について簡単に解説します。
確定申告の難易度が低い
マイクロ法人は、売上や経費の項目が少ないため、会計処理がシンプルです。
複雑な帳簿付けや専門的な会計知識を求められることは少なく、初期設定をしっかり行い、定期的にデータを更新することで、専門的な会計知識がなくても正確な税務処理を行うことができます。
クラウド会計ソフトを利用すれば、簡単に確定申告を行うことが可能です。
税務調査が入る可能性が低い
税務調査とは、税金の正確な申告が行われているかを確認するための調査です。確定申告の内容に不自然な点や不備がある場合に重点的に行われます。
通常は、大規模な法人や高額所得者が優先的に調査をされ、マイクロ法人のように規模が小さく、取引金額も比較的少ない場合、税務調査の対象としては優先度が低くなる傾向があります。
税法に精通している税理士がいれば、税務調査の際に適切な説明を行うことで、ペナルティの可能性を低減することができるものの、小規模なマイクロ法人では、そもそも税務調査に入られるリスクがあまりありません。
マイクロ法人では、正確に税務申告をしている限り税務調査のリスクが非常に低いため、税理士は不要になるのです。
節税対策の効果も少ない
マイクロ法人では、法人としての利益が少ないため、税理士から提案してもらえる節税対策の効果は限定的です。節税対策は売上が大きい法人ほど効果があります。
売上が少ないマイクロ法人では節税効果を十分得られないどころか、場合によっては税理士費用が、節税によって得られた利益を上回る可能性すらあります。
マイクロ法人が会計ソフトではなく税理士に依頼するメリット
会計ソフトではなく、税理士に税務処理を行ってもらうメリットもあります。
- 会計ソフトの操作ミスによる損失を事前に防ぐことができる
- 会計ソフトでは判断できない専門的な助言をもらえる
以下に、そのメリットを解説します。
会計ソフトの操作ミスによる損失を事前に防ぐことができる
法人の税務申告は、個人の確定申告に比べて非常に複雑で、申告書の種類やボリュームが圧倒的に多くなります。法人の申告書を正確に作成するためには、簿記3級程度の税務知識が必要と一般的には言われています。
知識がない場合は、会計ソフトの使用方法を誤ってしまい、税金の払いすぎによる損失や、経費を過大に計上してしまい税務調査の対象になる可能性が高くなります。
税理士に依頼すれば、煩雑な税務処理を全て丸投げし、本業に集中する時間を確保できるほか、会計ソフトの操作ミスによる損失を事前に防ぐことができます。税務に関する知識に自信がない方は、ぜいr
会計ソフトでは判断できない専門的な助言をもらえる
どの税金を納める必要があるか、または免除されているか、納税義務に関しては会計ソフトが自動で判断してくれるわけではありません。納税義務は、税法と自社の売上規模や経費を参照しながら、人間が判断する必要があります。
また、新たに開始する事業や大きな取引があった際には、税務署などに届出が必要な場合がありますが、これもクラウド会計ソフトが判断することはできません。
顧問税理士がいれば、このようなアドバイスや助言をもらう機会を作ることができます。
格安の税理士に依頼する費用相場
売上高1000万円未満の場合の相場は以下の通りです。
月額顧問料 | 3万~5万円 |
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決算・申告 | 10万~15万円 |
月額顧問料が1万円未満の税理士であれば、格安の税理士だと言えます。
決算・申告のみといったスポット依頼を行う場合は、10万円以下で契約ができれば安く依頼できた部類に入ります。
また、格安で依頼をしたい方は、自分自身でできない業務だけを切り取って税理士に発注することが大切です。
下記で、税理士に依頼できる費用をさらに詳細に分けました。
定期的な業務 (顧問契約) |
訪問にかかる費用相場 | 5,000円~1万円 |
記帳代行の費用相場 | 1万円~3万円 | |
給与計算の費用相場 | 1,000円~1,500円/従業員数 | |
年に1度の業務 (スポット契約) |
決算・申告の費用相場 | 10万円~15万円 |
年末調整の費用相場 | 1,500円~2,000円/従業員数 |
特に、顧問契約を結ぶ際は、契約費用の安さをチェックすると同時に、提供されるサービス内容を見ながら、必要以上の業務が含まれていないか確認するようにしましょう。
マイクロ法人に強い税理士の選び方
マイクロ法人に対応可能で、業種がマッチしてるか
税理士事務所によっては節税目的のマイクロ法人との顧問契約を断っているケースがあるため、マイクロ法人に対応しているか事前に問い合わせる必要があります。
また依頼先の税理士事務所の得意業種と設立したいマイクロ法人の業種があっているかは重要です。コンサル・エンジニアなどのフリーランスやインターネット関連業、不動産などの業種のマイクロ法人は税理士の得意業種とがマッチしていないと、経験や情報不足によって業種特有の補助金や助成金、節税方法などを見逃してしまうかもしれません。
問い合わせや事前見積もりの際に得意としている業種を確認するのがオススメです。
経理や税務を丸投げができるか
会社勤めの人が副業で法人を設立する場合、経理や税務に充てる時間が足りなくなってしまうことがあります。日常的な記帳代行から丸投げできる税理士に依頼するのが良いでしょう。
法人では法人決算や法人税の申告が必要となり個人事業と比べて書類手続きが複雑です。法人決算や法人税申告、年末調整などの難度の高い税務は追加オプションになっていることが多いため、あらかじめホームページで追加料金を確認するか、単発依頼ができる税理士事務所を探すことをオススメします。
マイクロ法人におすすめの税理士①マイクロ法人のノウハウが豊富
マイクロ法人におすすめの税理士②料金が明瞭で安価
マイクロ法人におすすめの税理士③税務や経理の手間がかからない
マイクロ法人に強い税理士に依頼して、最大限の節税効果を目指そう!
マイクロ法人の設立は大きな節税効果が期待できます。しかし本業で常に忙しいであろう個人事業主やサラリーマンに、経理や申告の作業時間を捻出するのは難しいでしょう。
マイクロ法人に強い税理士に依頼をすれば、法人の設立によって発生する法人税や住民税・事業税の申告、貸借対照表、損益計算書、勘定科目内訳書の作成などを任せられます。補助金や助成金の情報を見落とす可能性もなくなり、最大限節税の効果を発揮できるでしょう。