クラウド会計ソフトは、売上が少ないマイクロ法人にとって、税務処理を簡素化する画期的なツールとして注目されています。「では、税理士はもう不要なのだろうか?」と疑問を抱くかもしれません。
売上が少ないマイクロ法人であれば、必ずしも税理士を雇う必要はありませんが、税理士に会計や確定申告を依頼するメリットもたくさんあります。
本記事では、マイクロ法人を運営されている方に向けて、売上が少ないマイクロ法人であれば税理士がいらない理由から、会計ソフトではなく、税理士に税務処理を依頼するメリット、費用を抑えられる格安のおすすめ税理士を紹介しています。
ぜひ参考にしてください。
この記事の監修税理士
風間公認会計士事務所 - 東京都品川区南品川
見出し
- 1 売上が少ないマイクロ法人であれば税理士はいらない
- 2 マイクロ法人が会計ソフトではなく税理士に依頼するメリット
- 3 格安の税理士に依頼する費用相場
- 4 マイクロ法人に強い税理士の選び方
- 5 マイクロ法人の税理士費用を安く抑える3つの方法
- 6 マイクロ法人におすすめの税理士①マイクロ法人のノウハウが豊富
- 7 マイクロ法人におすすめの税理士②料金が明瞭で安価
- 8 マイクロ法人におすすめの税理士③煩雑な確定申告を丸投げできる
- 9 マイクロ法人におすすめの税理士④オンライン対応している
- 10 マイクロ法人におすすめの税理士⑤弥生・freeeなどクラウド会計ソフトに精通している
- 11 お住いの地域の口コミ評価が高い税理士【都道府県別】
- 12 監修税理士からのコメント
- 13 マイクロ法人に強い税理士に依頼して、最大限の節税効果を目指そう!
売上が少ないマイクロ法人であれば税理士はいらない
クラウド会計ソフトの普及により、会計業務が以前よりも効率的で手軽になりました。会計ソフトでは、経理作業から確定申告のまで行えるため、「クラウド会計ソフトがあれば税理士はいらないのでは?」と考える方も多くいらっしゃるでしょう。
その通り、売上が少ないマイクロ法人であれば、税理士はいりません。理由は下記のとおりです。
- 確定申告の難易度が低い
- 税務調査が入る可能性が低い
- 節税対策の効果も少ない
それぞれの理由について簡単に解説します。
確定申告の難易度が低い
マイクロ法人は、売上や経費の項目が少ないため、会計処理がシンプルです。複雑な帳簿付けや専門的な会計知識を求められることは少なく、初期設定をしっかり行い、定期的にデータを更新することで、専門的な会計知識がなくても正確な税務処理を行うことができます。クラウド会計ソフトを利用すれば、簡単に確定申告を行うことが可能です。
税務調査が入る可能性が低い
税務調査とは、税金の正確な申告が行われているかを確認するための調査です。確定申告の内容に不自然な点や不備がある場合に重点的に行われます。
通常は、大規模な法人や高額所得者が優先的に調査をされ、マイクロ法人のように規模が小さく、取引金額も比較的少ない場合、税務調査の対象としては優先度が低くなる傾向があります。
税法に精通している税理士がいれば、税務調査の際に適切な説明を行うことで、ペナルティの可能性を低減することができるものの、小規模なマイクロ法人では、そもそも税務調査に入られるリスクがあまりありません。マイクロ法人では、正確に税務申告をしている限り税務調査のリスクが非常に低いため、税理士は不要になるのです。
節税対策の効果も少ない
マイクロ法人では、法人としての利益が少ないため、税理士から提案してもらえる節税対策の効果は限定的です。節税対策は売上が大きい法人ほど効果があります。
売上が少ないマイクロ法人では節税効果を十分得られないどころか、場合によっては税理士費用が、節税によって得られた利益を上回る可能性すらあります。
このような理由から、売上が少ないマイクロ法人に税理士をつける理由はないのです。
マイクロ法人が会計ソフトではなく税理士に依頼するメリット
会計ソフトではなく、税理士に税務処理を行ってもらうメリットもあります。
- 会計ソフトの操作ミスによる損失を事前に防ぐことができる
- 会計ソフトでは判断できない専門的な助言をもらえる
以下に、そのメリットを解説します。
会計ソフトの操作ミスによる損失を事前に防ぐことができる
法人の税務申告は、個人の確定申告に比べて非常に複雑で、申告書の種類やボリュームが圧倒的に多くなります。法人の申告書を正確に作成するためには、簿記3級程度の税務知識が必要と一般的には言われています。
知識がない場合は、会計ソフトの使用方法を誤ってしまい、税金の払いすぎによる損失や、経費を過大に計上してしまい税務調査の対象になる可能性が高くなります。
税理士に依頼すれば、煩雑な税務処理を全て丸投げし、本業に集中する時間を確保できるほか、会計ソフトの操作ミスによる損失を事前に防ぐことができます。税務に関する知識に自信がない方は、税理士への依頼も検討してみてください。
会計ソフトでは判断できない専門的な助言をもらえる
どの税金を納める必要があるか、または免除されているか、納税義務に関しては会計ソフトが自動で判断してくれるわけではありません。納税義務は、税法と自社の売上規模や経費を参照しながら、人間が判断する必要があります。
また、新たに開始する事業や大きな取引があった際には、税務署などに届出が必要な場合がありますが、これもクラウド会計ソフトが判断することはできません。
顧問税理士がいれば、このようなアドバイスや助言をもらう機会を作ることができます。
格安の税理士に依頼する費用相場
売上高1000万円未満の場合の相場は以下の通りです。
月額顧問料 | 3万~5万円 |
---|---|
決算・申告 | 10万~15万円 |
月額顧問料が1万円未満の税理士であれば、格安の税理士だと言えます。
決算・申告のみといったスポット依頼を行う場合は、10万円以下で契約ができれば安く依頼できた部類に入ります。
また、格安で依頼をしたい方は、自分自身でできない業務だけを切り取って税理士に発注することが大切です。
下記で、税理士に依頼できる費用をさらに詳細に分けました。
定期的な業務 (顧問契約) |
訪問にかかる費用相場 | 5,000円~1万円 |
記帳代行の費用相場 | 1万円~3万円 | |
給与計算の費用相場 | 1,000円~1,500円/従業員数 | |
年に1度の業務 (スポット契約) |
決算・申告の費用相場 | 10万円~15万円 |
年末調整の費用相場 | 1,500円~2,000円/従業員数 |
特に、顧問契約を結ぶ際は、契約費用の安さをチェックすると同時に、提供されるサービス内容を見ながら、必要以上の業務が含まれていないか確認するようにしましょう。
マイクロ法人に強い税理士の選び方
マイクロ法人に対応可能で、業種がマッチしてるか
税理士事務所によっては節税目的のマイクロ法人との顧問契約を断っているケースがあるため、マイクロ法人に対応しているか事前に問い合わせる必要があります。
また依頼先の税理士事務所の得意業種と設立したいマイクロ法人の業種があっているかは重要です。コンサル・エンジニアなどのフリーランスやインターネット関連業、不動産などの業種のマイクロ法人は税理士の得意業種とがマッチしていないと、経験や情報不足によって業種特有の補助金や助成金、節税方法などを見逃してしまうかもしれません。
問い合わせや事前見積もりの際に得意としている業種を確認するのがオススメです。
経理や税務を丸投げができるか
会社勤めの人が副業で法人を設立する場合、経理や税務に充てる時間が足りなくなってしまうことがあります。日常的な記帳代行から丸投げできる税理士に依頼するのが良いでしょう。
法人では法人決算や法人税の申告が必要となり個人事業と比べて書類手続きが複雑です。法人決算や法人税申告、年末調整などの難度の高い税務は追加オプションになっていることが多いため、あらかじめホームページで追加料金を確認するか、単発依頼ができる税理士事務所を探すことをオススメします。
マイクロ法人の税理士費用を安く抑える3つの方法
マイクロ法人の税理士費用を安く抑える方法は下記の3つです。
- 相見積もりを取る
- 依頼内容を限定する
- 面談回数を少なくする
それぞれ簡単に解説します。
相見積もりを取る
安く抑える方法は複数ありますが、まず行っていただきたいのが、相見積もりです。
報酬費は税理士事務所によって異なるため、複数社から見積もりを取りながら、報酬費用の相場感を把握することが大切です。
相見積もりを取る際に抑えておきたいのは、問い合わせ内容を揃えること。同じ条件で見積もりを依頼することで、税理士を公平に比較できるようになります。
ぜひ相見積もりを取るようにしてください。これも併せて検討することが大切です。
依頼内容を限定する
税理士に依頼する業務内容を限定することで、費用を抑えることもできます。
例えば、毎月の経理処理は自社内で行い、複雑な税務申告や決算のみを税理士に依頼するという方法があります。
依頼内容を限定するためにも、自分でできる作業とできない作業を明確にしておきましょう。
面談回数を少なくする
最後にご紹介するのが、面談回数のカットです。税理士との面談回数を減らすことも費用を抑える方法として有効です。
税理士の報酬費用は、顧問契約を結ぶ場合、面談回数によって変動します。一般的には、事業規模が大きいほど面談回数を多く設定することが推奨されていますが、マイクロ法人であれば、密な面談の重要度はそこまで高くありません。
一方で、税理士事務所によっては、顧客と面談を頻繁に行いながらサポートする方針を取っているところあります。
面談回数を調整できる税理士か確認しつつ、依頼する際は、面談回数をできるだけ抑えたいと伝えるようにしましょう。
マイクロ法人におすすめの税理士①マイクロ法人のノウハウが豊富
- マイクロ法人の顧問実績が豊富
- 効果的な節税や法人の設立支援のノウハウが充実
- ネットビジネスから美容院などまで多様な業種に対応
- マイクロ法人を立ち上げるためのコンサルが受けられる
- 月額5000円と破格の料金で税務顧問を受けられる
- 融資の申請や補助金の手続きも総合的にサポート
- 売上500万以下のマイクロ法人限定のサービスがある
- 法人の設立診断から手続きまでフルサポート
- Zoomやチャットを通じて気軽に相談可能
フェアネス税理士事務所は東京都を中心に全国対応しているマイクロ法人の設立に力を入れている税理士事務所です。法人設立シミュレーションから法人設立後の手続きまで、トータルサポートしてもらえます。
マイクロ法人向けサービスでは、売上500万円未満の事業者限定で記帳代行や決算・申告代行、税務相談など含めて月額2万2000円で対応してもらえます。決算報酬などの追加料金も発生しないため、大変リーズナブルな税務顧問サービスです。
税務相談はZoomやチャットアプリを利用してスピーディーに行うため、気軽に専門家のアドバイスを聞くことができます。法や書類関連でトラブルがあっても、弁護士や司法書士、社労士などの専門家を紹介してもらえるため安心です。
マイクロ法人におすすめの税理士②料金が明瞭で安価
あおいパートナーズ会計事務所
- 決算・申告のスポット依頼が7万円~で依頼できる
- 売上高が500万円以下なら、月額顧問料は5000円~
- 会社設立の代行や支援が可能
あおいパートナーズ会計事務所は名古屋にある、明朗な業務プランに強みを持った会計事務所です。月額顧問料の料金体系は明確で、決算・申告のスポット依頼やスタートアップへのサポートも対応しています。
売上高が500万円以下の法人であれば、5000円〜とリーズナブルに税務顧問サービスを受けられます。節税目的の小規模なマイクロ法人におすすめです。決算・申告のみの依頼にも対応しており、「記帳がほとんど済んでいない」という人も相談できます。
あおいパートナーズ会計事務所は新規開業者を全面的にサポートしており、会社設立の代行は手数料無料で行ってもらえます。難解な会計や分析データもレポートを作成して丁寧に説明してくれるため、事業の現状を正しく理解したい方にオススメです。
- 業務範囲や料金の説明が明確で、安心感がある
- レスポンスや申告手続きがスピーディー
- 年に1回の決算申告は5万5000円からと低価格
- シンプル格安パックは、月額6300円~とローコスト
- フットワークが軽く、レスポンスも早い
- 税務調査や専門的な経営コンサルティングも可能
- 月額顧問料2万円~とリーズナブル
- 最新のIT技術を駆使して、効率的に税務をサポート
- 補助金や助成金融資に強い
- マイクロ法人に特化のサービスは月額顧問料6600円~
- 開業届の代行や税務調査の立ち合いが無料
- 領収書はスマホで撮影するだけで、非常に簡単
- 小規模ビジネス向けサポートがある
- 地域密着型で相談しやすい
- 法人の月次顧問料が1万4000円~
マイクロ法人におすすめの税理士③煩雑な確定申告を丸投げできる
- 豊富な契約プランを設けており、自分の状況に応じた依頼ができる
- 遺言書の作成までできる、数少ない相続税申告専門の税理士
- 楽々お任せフルパックプランで、忙しい依頼者に代わって相続手続きをしてくれる
<アクセス>西新宿駅から徒歩約5分
新宿相続税理士事務所は相続税申告の相談、生前対策、相続税対策を中心に行っている税理士事務所です。
経験豊富な相続専門税理士による相続税に関する問題、生前対策、終活等の手続きの全面サポートが魅力。
楽々お任せフルパックプランなどをはじめとする多くのプランがあり「相続税についてなにをしたらいいかわからない」といった方でも安心して依頼することができます。
また出張相談も行っているため、育児や介護などで遠出が難しい方にもしっかり対応しています。
特徴 | 経験豊富、出張相談可 |
所在地 | 東京都新宿区 西新宿7丁目22-3 |
- 領収書や請求書の丸投げOK、まるまる任せられる
- freeeやマネーフォワードなどの会計ソフトに対応、入力サポートも
- 迅速かつ丁寧な対応が口コミで好評
- 決算や申告の丸投げができる
- 補助金や助成金の情報を積極的に提供
- 所長と担当者のダブルサポートで安心
マイクロ法人におすすめの税理士④オンライン対応している
- 20代の若手税理士で、気軽に相談しやすい
- 個人事業主と中小企業向け、記帳代行から起業相談まで対応可能
- オンラインで全国どこからでも依頼できる
- 必要書類を用意するだけで、確定申告を丸投げ可能
- オンラインツールを駆使し全国に対応
- レスポンスが早くて安心できる
- クラウド会計を専門に取り扱っている税理士事務所
- メールやチャット、ビデオ会議を用いて全国のどこからでも相談可能
- IT・WEBや飲食業、美容院といった幅広い業種に対応している
〈アクセス〉JR東京駅から徒歩5分
ユアクラウド会計事務所はクラウド会計を専門とする会計事務所です。クラウド会計の導入により業務の効率化、低コスト化を実現してくれますよ。
個人事業主で税理士費用が心配の方も安心してお任せ出来そうです。クラウド会計をフルに活用し、明瞭・明確・安心な料金体系なので一度相談してみましょう。
マイクロ法人におすすめの税理士⑤弥生・freeeなどクラウド会計ソフトに精通している
- 経験年数25年以上のベテラン税理士が迅速に対応
- freeeとマネーフォワードの利用ができ便利
- 全日9~18時まで対応しており、忙しい人も安心
- 会計士、税理士としてのキャリアが10年以上で実績が豊富
- 弥生会計に対応、クラウド会計ソフトの導入をサポートする
- 必要書類の的確な指示と、誠実かつ素早いレスポンスが好評
- 中小企業や個人の支援に力を入れている
- 各種申告書の作成に対応
- 会計ソフト導入による支援あり
<アクセス>東京メトロ丸ノ内線「新高円寺」駅から徒歩3分
風間治臣税理士事務所は東京都杉並区に拠点を構える税理士事務所です。主に中小企業や個人の税務全般の支援を行っています。税務調査や記帳代行など、利用者1人1人のニーズに合わせた丁寧な対応を心がけています。
複雑でわかりにくく、時間もかかるような申告書の作成もしっかり任せられます。法人税・所得税・消費税・相続税・贈与税と幅広く対応しているのもポイント。難しい申告書の作成業務を丸投げして任せられるのは嬉しいですね。
他にも会計ソフトの導入支援やそれを用いた業務の効率化も依頼可能。「なるべく手間を省きたい」「効率的に作業することで時間を確保したい」と考えている方々にとって、ピッタリな事務所といえるでしょう。
受賞・執筆歴・特徴 | 元財務省所属、会計ソフトの導入(弥生会計・JDL) |
サービス | 記帳代行、相続税、贈与税、税務調査、税務相談など |
所在地 | 東京都杉並区梅里2-3-7-303 |
営業時間 | 月~金 09:00~17:00、土日 定休日 |
お住いの地域の口コミ評価が高い税理士【都道府県別】
税務や会計といった経営に関する相談相手を選ぶ際は、対面でコミュニケーションを取りながら信頼関係を築くことができる「地域の税理士」を軸にして、税理士を探すことが重要です。
それぞれの都道府県で高評価を得ている税理士を、下記でご紹介しています。
実際に依頼をした方々の口コミを掲載していますので、税理士選びの参考としてぜひお役立てください。
北海道・東北 | 北海道|青森|岩手|秋田|宮城|山形|福島 |
---|---|
関東 | 東京|神奈川|千葉|埼玉|茨城|栃木|群馬 |
甲信越・北陸 | 山梨|長野|新潟|富山|石川|福井 |
東海 | 愛知|静岡|岐阜|三重 |
関西 | 大阪|兵庫|京都|滋賀|奈良|和歌山 |
中国 | 岡山|広島|鳥取|島根|山口 |
四国 | 愛媛|香川|高知|徳島 |
九州・沖縄 | 福岡|佐賀|長崎|熊本|大分|宮崎|鹿児島|沖縄 |
監修税理士からのコメント
風間公認会計士事務所 - 東京都品川区南品川
マイクロ法人に強い税理士に依頼して、最大限の節税効果を目指そう!
マイクロ法人の設立は大きな節税効果が期待できます。しかし本業で常に忙しいであろう個人事業主やサラリーマンに、経理や申告の作業時間を捻出するのは難しいでしょう。
マイクロ法人に強い税理士に依頼をすれば、法人の設立によって発生する法人税や住民税・事業税の申告、貸借対照表、損益計算書、勘定科目内訳書の作成などを任せられます。補助金や助成金の情報を見落とす可能性もなくなり、最大限節税の効果を発揮できるでしょう。