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アンテナなしでテレビを楽しむ方法3選|メリットデメリットから費用相場まで

ぴったりのテレビのアンテナ工事・取り付け業者をさがす
最終更新日: 2024年02月27日

この記事では、屋外のアンテナを使わずにテレビを視聴する方法を3種類解説します。ご自身の状況に合った視聴方法を選んでぜひ実行してみましょう。

本当はテレビアンテナを取り付けたいけど、どうしたらいいかわからない!という方は、テレビアンテナの工事や取り付けがすべてわかるのページをご覧ください。

テレビアンテナなしでテレビを見る方法3選

テレビのアンテナなしでテレビを見る方法は大まかに3つあります。それぞれのメリットやデメリットを抑えたうえで、自分に合った方法を選びましょう。

視聴方法 メリット デメリット
光回線やケーブルテレビを利用する
  • インターネットの利用可能
  • 家の外観を壊さない
  • 天候の影響を受けにくい
  • 継続費用が発生する
室内用アンテナを設置する
  • 屋根や天井裏など高い場所に登る必要がない
  • 工事不要で設置コストが低い
  • 家の外観に影響を与えない
  • 天候の影響を受けにくい
  • 洗練されたデザインの製品多数
  • 屋外アンテナよりも受信感度はかなり低い
  • 地域によっては電波強度が足りずに安定した視聴ができない
  • ブースターが必要の場合、接続機器が増え導入費用もかかる
PCやスマートフォンを利用してテレビを見る
  • PCやスマホから視聴可能
  • 月額料金の支払いが必要
  • インターネット環境が必要
  • ネット配信に対応していないテレビ番組や作品は視聴不可

【視聴方法①】光回線やケーブルテレビを利用する

ワイヤレステレビ

光回線とは、インターネット接続に使う光回線を使って、テレビを視聴できるサービスです。

ケーブルテレビとは、特定の場所に大型の専用アンテナを設置して、受信した電波信号を同軸ケーブルや光ケーブルで各家庭に送るサービスです。

有料契約しているユーザーは、ケーブルを通じて信号を受信できるため、地デジ・衛星放送を問わずアンテナなしで視聴できます。ただし「STB(セットトップボックス)」という専用の機器を設置しなければなりません。

光回線やケーブルテレビで視聴する方法には、メリットもデメリットもあります。どちらも理解した上で選ぶと、想定外の失敗を減らせるでしょう。それぞれの特徴を解説します。

光回線・ケーブルテレビのメリット

  • インターネットが利用可能

ケーブルテレビの回線でもインターネットを利用できます。手間をかけずにテレビ環境とインターネット環境を同時に作りたいなら、光回線やケーブルテレビが有力な選択肢になるでしょう。

  • 家の外観を壊さない

屋外の設備ではなく光回線と専用チューナーを使うため、家の外観を壊しません。

  • 天候の影響を受けにくい

強風や豪雨・豪雪などの影響を受けやすい屋外用のアンテナと違って、悪天候で映りが悪くなる心配がない点も魅力です。

  • インターネットとテレビの環境を1回の工事で整えられる

光回線は本来インターネット接続のために引くものです。新築や転居の際に光回線を導入すれば、インターネットとテレビの環境を1回の工事で整えられます。

また、工事が1回で済む分だけトータルの導入費用も抑えられます。これから家を建てたり引っ越したりするときに、インターネットも使えるようにしておけば不便がありません。

光回線・ケーブルテレビのデメリット

  • 継続費用が発生する

光回線のテレビサービスもケーブルテレビも、月額費用が発生します。ランニングコストがかかるため、長期的な出費を抑えたい人には向かないでしょう。使用するテレビの数が増えて料金が上がると、テレビにかかるコストはさらにかさみます。

光回線やケーブルテレビで視聴環境を作りたい人は、月額料金や契約の縛りを事前に確認しておかなければなりません。

光回線やケーブルテレビ利用の費用相場

ケーブルテレビや光回線のテレビサービスに加入すると、アンテナがなくてもテレビ番組を視聴できます。
「テレビ+ネット+固定電話」をまとめて契約すれば、月々の支払いが固定されて管理しやすくなります。

地デジだけでなくWOWOWや時代劇など衛星放送の番組も見たい方は、有料チャンネルを契約しましょう。

ケーブルテレビ 光回線
固定費(月額) 1,750円〜8,000円 1,375円〜3,850円
工事費 0〜3,000円 3,000〜37,800円
チャンネル数 多い 少ない(プランによる)
ネット回線 遅い 速い

光回線やケーブルテレビの加入方法

ケーブルテレビ、光回線それぞれの加入方法をご紹介します。

光回線の種類は以下の4つです。

  1. NTTの光回線(フレッツ光)
    全国で利用できるが、プロバイダーとの別途契約が必要。
  2. 光コラボレーション
    全国で利用でき、プロバイダーとの別途契約も不要。
  3. ダークファイバー系
    一部地域でしか利用できない代わりに回線が安定している。
  4. 電力会社系
    利用可能な地域が非常に限定されている代わりに、回線が速い。

光回線には「料金がお得」「回線が速い」「特典やサポートが豊富」などそれぞれに強みがあり、何を重視するかによって最適な加入先が変わってきます。

NTTの光回線(フレッツ光)

フレッツ光はNTTが提供する、利用者数が国内最多の光回線です。

NTTの光回線は全国に整備されており、基本的にはどの地域でも利用できます。そのため、他事業者の光回線が使えない地域でも、フレッツ光なら利用できることも。

ただしフレッツ光はあくまでも「光回線事業者」なので、別途でプロバイダーと契約する必要があります。

高速ネットで有名な「フレッツ光」には、「フレッツ・テレビ」「ひかりTV」という2種類のテレビサービスがあります。

光コラボレーション

光コラボレーションとは、ドコモやソフトバンクなどの事業者が、NTTの光回線をつかって提供しているサービスです。同じ回線を使っているため、速度や提供エリアはフレッツ光と変わりません。

光コラボレーションの月額料金は、事業者にもよりますが¥3,000~¥6,000ほどです。

サービス名 提供エリア 月額料金
ソフトバンク光 全国47都道府県 ・1ギガ:¥4,180~¥5,720
・10ギガ:¥6,380~¥6,930
ビッグローブ光 全国47都道府県 ・1ギガ:¥4,378~¥5,698
楽天ひかり 全国47都道府県 ・1ギガ:¥4,180~¥5,280
@nifty光 全国47都道府県 ・1ギガ:¥3,980~¥5,200
OCN光 全国47都道府県 ・1ギガ
NTT東日本エリア:¥3,650~¥6,100NTT
西日本エリア:¥3,660~¥5,400
excite光 全国47都道府県 ・1ギガ:¥3,696~¥4,796
TEPCOひかり 全国47都道府県 ・1ギガ:¥4,400~

また光コラボレーションは、基本的に事業者がプロバイダーの役割も担っており、別途でプロバイダー業者を探す必要がありません。

メリットとして、「光回線の契約手続きが簡単」「インターネット利用の月額料金が安い」「問い合わせ先が統一されていてわかりやすい」「乗り換え・解約時の手続きが比較的に簡単」があげられます。

ダークファイバー系の光回線

ダークファイバーとは、NTTが整備した光回線(光ファイバー)のうち、「普段は使われていない回線」のことです。

一部の通信事業者は、この回線を利用して光回線サービスを提供しており、これがダークファイバー系の光回線と呼ばれます

現在、ダークファイバー系に該当する主な光回線サービスは、auひかりNURO光です。

ダークファイバーは利用者数が少ないため、物理的に混雑しにくく、回線速度が安定しているという特徴があります。

回線が安定している一方で、利用できる地域が限られています。

サービス名 提供エリア 月額料金
auひかり ■マンションタイプ
沖縄を除く46都道府県(※)
■ホーム(戸建て)タイプ
北海道
東北地方
関東地方
甲信越地方(長野を除く)
北陸地方
中国地方
四国地方
九州地方
・1ギガ:¥4,455~¥8,030
・10ギガ:¥6,468~¥9,438
NURO光 北海道
関東地方
東海地方
関西地方
中国地方
九州地方
・1ギガ:¥6,972~¥7,933
・10ギガ:¥5,700~¥8,300

電力会社系の光回線

「新電力サービス」を提供している電力会社が扱う光回線もあります。

先ほど紹介した3種類はいずれもNTTが整備した回線を利用していますが、電力会社系の光回線が利用しているのは、電力を提供するために整備された電線です。

電力会社系の光回線には、多くの場合で「電力とセットで申し込めば月額料金が割引になる」といったサービスがあります。

電力会社系の光回線は、各社が独自で整備した電線を使って光回線サービスを提供しています。利用者がとても少なく混雑しにくいので、電力会社系の光回線は安定的かつ速いのが特徴です。

しかし、電力会社が整備した電線が届いている範囲でしか利用できません。

サービス名 提供エリア 月額料金
eo光 滋賀県
京都府
大阪府
兵庫県
奈良県
和歌山県
福井県
・1ギガ:¥5,448~¥9,062
・10ギガ:¥6,530~¥10,144
メガ・エッグ 光ネット 鳥取県
岡山県
島根県
広島県
山口県
・1ギガ:¥3,520~¥4,620
ピカラ光 徳島県
香川県
愛媛県
高知県
※一部市区町村を除く
・1ギガ:¥3,520~¥5,720
BBIQ光 福岡県
佐賀県
長崎県
熊本県
大分県
宮崎県
鹿児島県
・1ギガ:¥3,300~¥6,380
コミュファ光 愛知県
岐阜県
三重県
静岡県
長野県
※5G・10Gは一部市区町村を除く
・1ギガ:¥3,380~¥5,775
・10ギガ:¥4,980~¥6,655
+機器利用料

ケーブルテレビの場合

ケーブルテレビ回線の提供エリアは限られています。

例えばJ:COMネットの提供エリアは札幌、仙台、関東、関西、九州・山口エリアで、その他の地域では契約できません。お住まいの地区でケーブルテレビが契約できるかどうか、事前に確認してください。

「○○(地域名) ケーブルテレビ」などで検索して、見たい番組が配信されているか、対応地域に含まれるかを調べましょう。

【視聴方法②】室内用アンテナを設置する

テレビを見る少年

光回線やケーブルテレビは有料契約が必要なため、地デジだけを楽しみたい場合の選択肢としては割高です。屋外にアンテナを立てたくないだけであれば、室内アンテナを使う方法もあります。

室内用アンテナを選ぶポイント

卓上アンテナとペーパーアンテナは形が違うだけで、受信感度に大きな違いはありません。どちらも電波強度が十分な地域なら問題なく機能します。受け取れる電波の強さを決めるのは、形状ではなく商品ごとの性能です。

「素子数」と「動作利得(ゲイン)」が高いものほど、受信できる電波は強くなります。電波を増幅するブースターが内蔵されているタイプなら、より安定した受信環境を作れるでしょう。

電波塔から少し離れていて室内置きだと心配な場合は、室内・室外外兼用で使えるタイプのデザインアンテナがおすすめです。近年ではインテリアや建物の外観を崩さない見た目のアイテムも、多く販売されています。

おすすめのアンテナ

DXアンテナ「UHF平面アンテナ(20素子相当) 」

‎DXアンテナ UHF平面アンテナ(20素子相当) |Amazon
‎DXアンテナ UHF平面アンテナ(20素子相当) |Amazon

「UHF平面アンテナ(20素子相当) UAH201」は、DXアンテナが製造・販売するデザインアンテナです。地デジアンテナの性能を示す素子は「20素子」という一般的な仕様になっています。


ブラック、ホワイト、ブラウン、ライトブラウンの4色展開、13ch〜52chのオールチャンネルに対応可能です。

アンテナ本体は1.7kg、取り付け金具を含めても2.1kgと軽量であるため設置時の労力も少なく済みます。アンテナの耐久度は使用温度が−20〜50度、耐風速が50m/hとなっているため、寒冷地や台風の多い地域でも十分に対応可能です。

DXアンテナ「UHF平面アンテナ(26素子相当) 」

‎DXアンテナ UHF平面アンテナ (26素子相当)|Amazon
‎DXアンテナ UHF平面アンテナ (26素子相当)|Amazon

「UHF平面アンテナ(26素子相当) UAH26」は、DXアンテナが製造・販売するデザインアンテナです。1つ目の20素子型アンテナと同様に13ch〜52chの幅広いチャンネルに対応しています。

重量はアンテナ本体が2.0kgと1つ目の20素子アンテナと比べるとやや重めですが、商品名の通り「薄型」に設計されているため取り付けやすさは劣りません。

また電波の強度が弱い「弱電界」用に設計されているため、街の中心部から離れた地域でも十分な受信が可能です。カラーはブラック、ホワイト、ブラウン、ライトブラウンの4色から選択できます。

日本アンテナ「薄型UHFアンテナ UDF90W」

日本アンテナ 薄型UHFアンテナ UDF90W|Amazon
日本アンテナ 薄型UHFアンテナ UDF90W|Amazon

「薄型UHFアンテナ UDF90W」は、日本アンテナが製造・販売するデザインアンテナです。地デジアンテナで業界最小面積を実現したモデルで、コンパクトかつ使いやすいマルチ金具を採用しています。

屋外設置においても壁面やベランダ、鋼管柱まであらゆる設置場所に対応可能です。受信チャンネルは13ch〜52chまでに対応しています。

付属のマルチ金具は左右60度への方向調整が可能となっており、アンテナ性能の半値幅と組み合わせることで180度からの電波を受信できます。

設置は業者に任せるのが確実

室内アンテナの設置は難易度の高くない作業ですが、設置や周辺機器の設定を正しく行わなければうまく機能しません。確実にテレビを見られる状態にしたい場合は、専門知識のある業者に任せた方が安心です。

電波のレベルを測定してもらえば、室内アンテナで視聴できる環境かどうかも調べられます。業者によっては電波調査が無料のケースもあるため、設置に不安や疑問があるなら相談してみましょう。

電波調査をしてブースターの設置が必要かどうかも分かれば、後から出費がかさむ心配がありません。

ミツモアでテレビのアンテナ工事のプロを探す

室内用アンテナの費用相場は1,000円~7,000円

「室内アンテナ」は設置工事不要の部屋の中に置くアンテナです。受信感度は低いので、窓の位置や地域の電波強度によってはうまく電波を受信できないことも。購入前に自宅の電波環境を調べておくと安心です。

テレビを複数の部屋で見たい場合は、アンテナ本体代や工事費用のほかに受信した電波を強くするブースター(増幅器)や、分配器などを取り付ける費用もかかります。

【視聴方法③】PCやスマートフォンを利用してテレビを見る

テレビチャンネル

新しく室内アンテナやポータブルテレビを買ったり、回線を新しく引き込んだりすることなく、もっと手軽にテレビが見たいという方もいるかもしれません。

ここでは、お手持ちのPCやスマートフォンを使ってテレビ番組を視聴する方法を解説します。

VODサービスを契約する

VOD(ビデオオンデマンド)とは、インターネット回線を利用して番組を配信するサービスで、インターネットが使えるPCやスマホから視聴可能です。地上波で放送されたドラマやアニメの他、オリジナルのコンテンツを配信しているサービスもあります。

月額料金制のサービスが多いですが、中には無料で楽しめるサービスもあります。

主要なVODサービスは以下の通りです。

サービス名 特徴
TVer 無料の配信サービス。民放地上波放送に特化している。
Amazon Prime Video 月額500円。Amazon Prime会員(年額4,900円)になれば追加料金なしで楽しめる。
NETFLIX 月額990円~。独自の映像コンテンツが充実している。
Hulu 月額1,026円。日本テレビ系の番組作品が充実している。
U-NEXT 月額2,189円。見放題作品が21万本以上と圧倒的に多い。漫画、書籍、雑誌の配信もある。
dTV 月額550円。費用あたりの見放題作品数が多い。ライブ映像コンテンツが充実している。

視聴にインターネット環境が必要な点、ネット配信に対応していないテレビ番組や作品は視聴できない点には注意が必要です。

ネット環境を整える、見たい作品がサービスで配信されているか前もって確かめるなど、予め準備をしましょう。

テレビチューナー内蔵のPCやスマホで視聴する

Androidスマートフォンやタブレット、PCの一部の機種にはテレビチューナーが内蔵されているものがあり、テレビ番組を視聴できます。

2000年代後半にはワンセグ搭載の携帯電話が登場し、人気を博しました。近年では映像配信サービスの普及に伴い、ワンセグ対応端末は減少傾向にありますが、対応機種は残っています。

ワンセグとフルセグでは使用する電波帯域の区画数(セグメント)が違い、フルセグの方が高画質です。端末の大画面化に伴って画質のよいフルセグが主流になってきています。

電波の弱い地域では映像が不安定になりやすいため、自宅で見たい場合は電波の受信状況を確認してみましょう。

テレビチューナー内蔵のポータブルテレビで視聴する

チューナーを内蔵したポータブルテレビなら、アンテナがなくても電波を受信し、テレビ番組を視聴できます。

防水機能を備えたタイプもあり、テレビ端子のない部屋はもちろん、お風呂やキッチンなど好きな場所へ持ち運んで視聴できるのが魅力です。

日常的に大画面でテレビを見たいわけではなければ、ポータブルテレビだけでも事足りるかもしれませんね。

パナソニック プライベート・ビエラ|Amazon
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PCやスマホにテレビチューナーを外付けする

テレビチューナーが搭載されていない端末でも、専用のチューナー機器を取り付ければテレビ番組を視聴することが可能です。

例えばiPhoneにはワンセグが内蔵されていませんが、iPhoneに対応した外付けチューナーが販売されています。

iPhone/iPadに取り付けられるチューナー「Xit Stick」

ピクセラ Xit Stick|Amazon
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iPhoneやiPadのLightningコネクタに差し込むだけでテレビが視聴できる外付けフルセグチューナーです。チューナー本体は充電が不要で、わずか15gほどのコンパクトサイズのため気軽にどこへでも持ち運ぶことができます。

電波が弱くフルセグが受信できないときは自動的にワンセグに切り替わります。

アンテナ端子がない部屋でテレビを観る3つの方法

リビング

家にアンテナを設置していても、アンテナとテレビをつなぐための端子がない部屋には電波を送ることができないため、テレビを見ることができません。

端子のない部屋で、PCやスマホでなくテレビを通して番組を見たいときに考えられる手段を3つ紹介します。

ケーブルを長くして部屋に引き込む

別の部屋のアンテナ端子と、端子がない部屋のテレビを、長いケーブルでつなぐ方法があります。ケーブルは家電量販店やインターネットで安く購入できるため、複雑な作業が面倒・環境整備にお金をかけたくないという人は試してみましょう。

アンテナ端子から直接電波を送るため比較的電波強度は保てるものの、あまりにも長すぎるケーブルでは電気信号が減衰してしまいます。近い部屋同士の場合に使える方法と考えるのが無難です。

テレビを置く位置や方向によっては映りが悪くなる場合もありますので、置き方を調整しましょう。

ミツモアでテレビの配線・設置のプロを探す

分配器で端子を分ける

分配器はアンテナ端子に取り付けて端子を分けられる装置です。元々1つだったアンテナ端子に2本のケーブルがつなげられるため、前項の方法で端子がない部屋にケーブルを引き込んで2台目のテレビに接続すれば視聴できます。

ただし受け取った電波を等分に分ける性質上、それぞれのテレビが受け取る電波が弱くなってしまうのが難点です。分配器で減弱した電波はブースターで増幅させるのが一般的ですが、電波に含まれるノイズごと増幅してしまう恐れもあります。

アンテナ端子を増設する

アンテナ端子自体を部屋に新しく設置するのも一つの手段です。工事費用の相場は10,000〜20,000円、施工は1時間ほどで終わります。増設してしまえば面倒な配線をしなくても、テレビと新しく取り付けた端子をつなげるだけでOKです。

専門業者に依頼して工事してもらう必要があり、最も費用がかかります。しかし他の方法に比べて安定して高画質な映像を見られるため、その部屋でテレビを頻繁に見る予定なのであれば、思い切って増設してしまうのも1つの手です。

DLNA対応のテレビなら無線化でテレビ視聴可能

ワイヤレステレビでゲームをする少年

アンテナ端子がない部屋でテレビを見る方法として、無線化が挙げられます。ここでは「DLNA」を使って無線化する方法について解説します。DLNAの意味や注意点も覚えておきましょう。

DLNA=メーカーを超えて相互接続する提携のこと

「DLNA」は「Digital Living Network Alliance」を略した言葉で、メーカー各社の生産する電化製品を、メーカーを超えて相互接続する提携のことです。

無線Wi-fi(無線LAN)を通じて映像や音楽などのデータをやり取りできる仕組みになっており、DLNAに対応した製品と無線LAN環境があれば、アンテナを使わずにテレビを視聴できます。

DLNA対応の機器同士なら、テレビで録画した番組をDVD/BDディスクにダビングすることなくパソコンで見るといった楽しみ方も可能です。パソコン内の音楽をコンポで聴く・スマホでテレビを見るなど、映像作品や音楽をより便利に楽しめるのです。

DLNAを利用してテレビを見るときの注意点

DLNAの仕組みを利用し、無線LANで映像を送ってテレビ番組を視聴したいときは、以下のポイントに注意しましょう。

  • 使用したいテレビがDLNAに対応した製品でなければならない
  • ネットワークセグメント(機器に割り当てられたIPアドレス「192.168.2.1」の太字部分)が異なると接続ができない
  • 無線LANのアクセスポイントが1st SSIDまたは3rd SSIDであり、同じアクセスポイントを使用しなければならない(2nd SSIDはセキュリティに問題があるため使用しない)

また、無線LANがテレビから離れすぎると電波を受信しにくくなるため、できるだけテレビ付近にルーターを設置します。

DLNAで無線化するために必要なものと手順

DLNAでテレビ環境を無線化するために必要なものと手順は次の通りです。

必要なもの
  • DLNAと無線LANに対応したテレビ
  • 無線LANルーター
  • DLNA対応のレコーダー(チューナー付きのもの)
  • ケーブル
手順
  1. 無線LANでインターネット環境を整える
  2. アンテナ端子のある部屋で端子とレコーダーをケーブルでつなぐ
  3. レコーダーを無線LANに接続する
  4. テレビを無線LANに接続する

テレビの接続設定が終わったら、番組が映るかチェックします。もしテレビが無線LANに対応していない場合は、ルーターを2台用意して1台を子機としてテレビ側につなげば、同じような環境を作れます。

DLNA対応でないテレビの場合は、DLNA対応のプレーヤーが必要です。テレビのHDMI端子にプレーヤーを接続して無線LANとつなぎ、レコーダーに接続すれば無線化は完了です。

NHKの受信料支払いはテレビアンテナの有無で決まらない

疑問

テレビの受信機器を設置すると、NHKの受信料を支払う必要があるかどうか気になる方もいるかもしれませんね。

結論からお伝えすると、NHKの受信料の支払い義務は、テレビアンテナの有無だけでは決定しません

アンテナがなくてもスマートフォンやPC、ポータブルテレビでテレビ放送を視聴できる状態にあれば、受信料を支払う必要があります。

反対に、アンテナが設置されていてもテレビがなく、他の機器でもテレビが見られない場合は支払い義務は発生しません。

アンテナ設置が一番お得なケースもある

テレビアンテナ

インターネット環境がすでにあり、光回線テレビやケーブルテレビで用意されている有料チャンネルも見ないなら、アンテナを設置した方が割安です。本体と工事に費用はかかるものの、1度付けてしまえばランニングコストが発生しません。

またアンテナの寿命は10~15年と長いため、頻繁に買い換える必要はほとんどないと考えてよいでしょう。長期的に見てテレビの視聴にコストをかけたくないなら、アンテナの設置を検討した方が無難です。

アンテナ設置の費用相場

地デジ用アンテナの設置にかかる費用は、業者の設定価格や種類によって幅があります。本体価格を除いた工事費用の相場は以下の通りです。

  • 八木式アンテナ:15,000〜30,000円
  • デザインアンテナ:20,000〜35,000円

またBS/CSアンテナも一緒に設置する・フルHDではなく4K・8K用のアンテナを立てたい場合は、10,000〜20,000円プラスになると考えておきましょう。

室内アンテナであれば屋外用と違って工事は不要です。本体価格は1,000〜7,000円と幅はあるものの、自力で周辺機器の設定まで可能であれば設置費用はかかりません。

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自力での設置も不可能ではないものの、テレビアンテナの設置作業は危険で専門性が求められます。よほどの理由がない限り、プロに依頼することをおすすめします。

業者を選ぶ際は「事前に見積もりをしてくれる」「現地調査が無料」の2点を基準に、良心的な業者を見つけます。適正価格を見極めるには、複数の業者から見積もりを取るのがおすすめです。

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