UHFアンテナとは?
UHFアンテナとは地デジ用の電波を受信するアンテナのことです。魚の骨のような形の「八木式アンテナ」、平面でコンパクトな「デザインアンテナ」、家屋のなかに設置する「室内アンテナ」などの種類があります。
UHFアンテナでBSは視聴できる?
UHFアンテナだけではBSやCSを視聴することはできません。受信できる周波数や、受信方法が違うためです。BS/CSの視聴には専用の「パラボラアンテナ」が必要となります。
UHFアンテナとは地デジ用の電波を受信するアンテナのことです。魚の骨のような形の「八木式アンテナ」、平面でコンパクトな「デザインアンテナ」、家屋のなかに設置する「室内アンテナ」などの種類があります。
UHFアンテナだけではBSやCSを視聴することはできません。受信できる周波数や、受信方法が違うためです。BS/CSの視聴には専用の「パラボラアンテナ」が必要となります。
「UHFアンテナって何だろう」という方でも安心!まずはUHFアンテナに関する基礎知識を紹介します。
名称の似ているVHFアンテナとの違いや、UHFアンテナの種類を解説します。
UHFとは「Ultra High Frequency」の略です。翻訳すると「極超短波」という意味があり、300MHz~3GHzまでの電波のことを意味します。
またこの帯域の電波を受信できるアンテナが「UHFアンテナ」です。地デジ放送の電波が470Mhz~770MHzの帯域なので、「UHFアンテナ=地デジ用アンテナ」だと覚えておきましょう。
従来品のVHFアンテナは、受信できる電波が300MHzまでです。アナログ放送には90MHz~222MHzまでの帯域が使われていました。
超短波(Very High Frequency)を意味するVHFアンテナは、アナログ放送を受信するために使われていました。
前述のように、UHFアンテナとVHFアンテナとの大きな違いは受信できる周波数です。
UHFアンテナ | VHFアンテナ | |
対応する放送 | 地上デジタル放送(2012年~) | アナログ放送(~2012年) |
周波数 | 300MHz~3GHz | 30MHz~300MHzの周波数 |
極超短波(UHF)の中でテレビ放送は、送信塔と放送局ごとに13から62のチャンネル番号が割り振られています。例えば東京スカイツリーから送信されるNHK総合は「27」というチャンネル番号です。
またUHF帯でも710MHz~770MHzの帯域は、携帯電話や高度道路交通システム(ITS:Intelligence Technology System)などテレビ以外の用途に使用されています。
UHF帯の電波は、VHF帯に比べ雑音の少ない良好な画質が得られる一方、VHF帯よりも障害物に弱く、山、丘、ビルなどで遮られた場合に受信が難しくなってしまうという特徴があります。そのため、UHFアンテナは見通しのよい場所に設置する必要があるのです。
また現在、VHFアンテナはテレビ放送の受信には使われなくなりましたが、FMラジオを聞くために活用できます。FM放送の周波数は76~90MHzであり、基地局へ向けてアンテナの角度を調整するとよりスムーズに受信します。
▽VHFアンテナの用途や撤去に関する詳しい説明はこちら
UHFアンテナは、八木式アンテナと平面アンテナ(デザインアンテナ)、室内アンテナの3種類の形状に分けられます。最も一般的に使用されているUHFアンテナは八木式アンテナです。
八木式アンテナ
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平面アンテナ(デザインアンテナ)
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室内アンテナ
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▽それぞれの詳しいメリット・デメリットや受信環境に合わせたアンテナの選び方はこちら
八木式アンテナは屋根上に設置されることが多いので、安定して電波を受信できます。ただし八木式アンテナのなかでも製品によって性能はまちまちです。
骨のような棒状の部品は「素子」と呼ばれ、一般的には14素子と20素子に分かれます。この素子は多いほど性能が高いと言われているのです。
また「利得」(db/デシベル)という数値が大きいほど出力が安定するという性能の違いもあるので、「八木式アンテナなら安心」というワケではなく、自宅に合ったアンテナを選ぶ必要があります。
デザインアンテナは、地デジ放送の受信に特化した平面型のアンテナです。見た目がかさばらないので、家の外観がスッキリした印象になります。
ただし設置場所は屋根より低い位置の壁になるので、性能が同等レベルの八木式アンテナと比べると、受信できる電波が若干不安定になります。
そのため電波の弱い地域には不向きなこともありますが、ブースターなどを接続してある程度安定させることも可能です。
室内アンテナは卓上に置けるタイプと、壁などに貼り付けられるタイプがあります。室内で電波を受信するので、基本的に電波の弱い地域には不向きです。
受信強度を上げるために最初からブースターが内臓されている製品もあるので、そちらを選ぶのがオススメ。ただし安定性を選ぶなら八木式アンテナやデザインアンテナのほうがよいでしょう。
UHFアンテナの値段は種類や機能によって異なります。八木式アンテナは比較的安く、おおよそ3,000円~です。平面アンテナはおおよそ5,000円~、室内アンテナは3,000円~です。
上記の値段は、UHFアンテナ本体の値段なので、業者に設置を依頼したい場合は工事費が追加でかかります。工事費や業者選びのポイントについては、UHFアンテナの設置は業者を頼ろう!をご覧ください。(ページ内にジャンプします)
アンテナについて調べると「素子数」や「20素子」、「40素子」など、「素子」という言葉を見かけると思います。そもそも素子とは、八木式アンテナの複数ある細い棒の部分(魚の骨のような部分)のことです。この素子の数が多ければ多いほど、電波を受信しやすくなります。
素子数はどのくらいの強さの電波を受信できる地域なのかによって、適切な素子数が異なります。電波が弱い地域であっても、20素子~30素子のアンテナであれば安心でしょう。一般的な素子数は、20本ある「20素子」です。40素子はまだ広く普及されていません。
動作利得は受信感度を表す数値で、dB(デシベル)で表されます。数字が大きいほど受信感度は高くなりますが、大きくなると本体が高額になったりノイズを拾いやすくなったりします。
動作利得の目安は電波環境のよい地域で5dB程度、電波の弱い地域では10dB以上とされています。
ここではUHFアンテナの取り付け方を解説します。
ただし八木式アンテナと平面アンテナは、自分で設置するのは難しいといえます。無理せず、自分が持っている工具や技術で設置可能かどうかを慎重に検討してから判断しましょう。
一般的な取り付け場所は屋根の上です。
また八木式アンテナはベランダにも設置できます。設置費用が安く目立ちにくくなるというメリットがある反面、感度が悪くなるというデメリットがあります。
取り付け作業の注意点は、安全面から必ず晴れの日の明るい時間帯を選びましょう。
これで平面アンテナの取り付け作業は完了です。
室内アンテナを設置する手順はとてもシンプルです。
UHFアンテナは自作することができます。しかし自作のアンテナは壊れやすいため、長期的に使用する場合は製品を購入することをおすすめします。
作成してみたい方は、以下の動画を参考にしてみてください。特殊な工具や材料を使わずはんだ付けも行わないでUHFアンテナを自作する方法を解説しています。
UHFアンテナのDIYに必要な材料と工具
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UHFアンテナを取り付ける際の注意点を3点紹介します。自分で作業すると業者へ依頼する費用が抑えられる反面、リスクが伴うものです。目先の節約だけに気を取られず、冷静に判断することが大切です。
アンテナを自分で取り付ける際には、高所からの落下事故の危険が伴います。特に屋根に取り付けることが多い八木式アンテナは、足場をしっかり確保した上で安全な体勢で設置に取り組みましょう。。
アンテナは指向性(向きによって受信感度が変わる性質)が高いため、十分に電波を受信するには電波塔の方角に向くように設置する必要があります。
周辺の建物に設置されているUHFアンテナの向きを参考に、おおよその目処を付けられます。
ただしより正確な情報を知るためには一般社団法人放送サービス高度化推進協会(A-PAB)のホームページを活用しましょう。「地デジ放送エリアのめやす」をクリックし該当する住所などを入力します。
またスマートフォンのアプリでも電波塔を検索できます。
アンテナの配線は元から順番につないでいきましょう。テレビを視聴するためには、アンテナのほかに分配器や分波器などが必要です。自分で設置する場合には、これら周辺機器も一緒に設定しなければいけません。
また設置の仕方が甘いと、アンテナが落下したり風や台風で吹き飛ばされたりして、周りの建物や人を事故に巻き込んでしまう可能性があります。作業前に手順を確認し、確実に設置を完了させましょう。
八木式アンテナ、平面アンテナは高所での慣れない作業になることも多く、自分で設置するのは難しいといえます。DIYの手順やリスクを確認した上で不安を感じる場合は、業者に依頼しましょう。
ここでは誠実に対応してくれる業者を選ぶために、費用相場や業者の選び方を解説していきます。以下の記事でも詳しく解説しているので、参考にしてみてください。
UHFアンテナの設置費用はおおよそ15,000~30,000円です。工事金額はアンテナの種類によって左右されます。
一般的な工事費用には、同軸ケーブル・標準取り付け金具以外に、屋根馬またはサイドベース・支線・支線リング・アンカー・マスト1.8mが含まれています。
UHFアンテナ本体が工事費用に含まれている業者と含まれていない業者があるので確認するようにしましょう。
また電波状況を改善するためのブースターを設置する場合など、オプションを追加するとさらに費用がかかることもあります。ブースターとは、受信する電波を増幅し受信環境をよくする機器のことです。
事前に工事費用を知るためにも、まずは見積もりを取りましょう。
業者選びのポイントを3つお伝えします。
通常工事以外に衰退器やブースターといった工事が必要になる場合、全てを含めた費用の見積もりが必要です。
検波器は電波の感度を微調整する重要な道具であるにもかかわらず、持っていない業者も存在します。事前に調査方法を確認しておくと安心です。
携帯電話の業者には注意が必要です。作業員1人で事業を回している可能性があり、緊急時などすぐに連絡を取るのが困難な場合があります。
UHFアンテナだけではBSやCSを視聴できないので注意しましょう。BS/CSを視聴するには、専用の「パラボラアンテナ」が必要です。
そのため地デジ放送とBS/CSとをすべて視聴したい場合は、どちらも設置しなくてはいけません。アンテナ設置工事を検討するときには注意しましょう。
BS/CS放送は衛星から送られてくる電波を受信します。受信する電波の周波数は約12GHz前後なので、3GHzまでしか受信できないUHFアンテナでは拾いきれないのです。
またパラボラアンテナは、衛星から長距離で送られてくる電波を集めるために皿状の「反射鏡」が取り付けてあります。さらに集めた電波を変換しないと映像として見ることができないので、「コンバーター」という変換機もついています。
このようにUHFアンテナは拾った電波をそのまま映すことができますが、BS/CSは周波数を変化させるという違いがあるのです。
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