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分配器と分波器の違い!用途や役割を比較してどっちを使うべきか判断しよう!

最終更新日: 2021年07月27日

「分配器と分波器は名前が似ているけど何が違うんだろう?」「自分の場合はどちらを使えば良いのか分からない」という方もいるかもしれません。

アンテナから受信した電波を分ける機器である点は共通していますが、この2つは電波の分け方が異なります。

それぞれの仕組みや用途を理解して、正しく機器を取り付けましょう。

分配器はどういうときに使う?分波器との違いも解説

分配器と分波器の違い

分配器と分波器の役割をそれぞれざっくり説明すると以下の通りです。

  • 分配器:アンテナから受信した電波を等分に分ける機器
  • 分波器:アンテナから受信した電波を地デジの電波、BS/CSの電波に分ける機器

さらに詳しく見ていきましょう。

ちなみに、同じ分配器という名前のついたHDMI分配器については、こちらの記事で解説しています。

関連記事:HDMI分配器おすすめ7選!使い方の基本や選び方までまるっと解説|ミツモア

【分配器】2台以上のテレビやレコーダーを設置するときに必要

分配器の入出力

分配器は、アンテナ端子1つにテレビやレコーダーなどの出力機器を2台以上つなげるための機器です。

テレビの電波は、電波塔や人工衛星から発信された映像信号を各家庭のアンテナが受け取り、室内のアンテナ端子からアンテナケーブルを通って各テレビへ情報を送るという流れをたどります。

分配器はアンテナ端子とテレビの間に接続し、複数台のテレビへ電波を分割して送るのです。電波を2分割するものは「2分配器」、3分割するものは「3分配器」と呼ばれます。

分配器はアンテナから受信した電波をそのまま均等に分けるため、機器1台あたりに届く電波は●分の1になります。例えば3分配器で3台のテレビに電波を分けるときは、電波が受信時点の強度の1/3に減衰するということです。

ちなみに「分岐器(ぶんきき)」とは?

似たような機器に「分岐器(ぶんきき)」がありますが、これは均等に電波を分ける分配器とは違い、9:1の比率で電波を分けるものです。主にマンションなどの配線設備に使われ、各家庭の室内で使うことはありません。

【分波器】「地デジ放送」「BS/CS放送」の両方を見るために必要

分配器と分波器は「アンテナで受信した電波を分割する」という点は共通していますが、「電波の分け方」が異なります。

分波器は、まとまって1本のケーブルで届いた「地デジ放送の電波」と「BS/CS放送の電波」を切り分けるための機器です。

地デジ放送とBS/CS放送はそれぞれ別のアンテナで受信しますが、壁に設置されたアンテナ端子が1つの場合、地デジとBS/CSの電波が混ざった状態で部屋まで送られてきます。

そのままテレビに電波を送っても、電波が強いほうの放送しか視聴することができないため、分波器を使って地デジとBS/CSの電波を分けてあげる必要があるのです。

自宅に分波器が必要かどうかは以下の表で確認してみてください。

必要
  • 地デジとBS/CSをどちらも見たい
  • 壁のアンテナ端子が地デジとBS/CSに分かれていない(アパートやマンションに多い)
不要
  • BS/CS放送を契約していない
  • 壁のアンテナ端子が地デジとBS/CSに分かれている

ちなみに「混合器」という機器がありますが、分波器とは逆に、屋外アンテナで別々に受信した電波(地デジとBS/CS)をまとめる役割があります。天井裏などの配線工事に使われるような機器ですね。

「分配器」の代わりに「分波器」は使える?

分配器と分波器はそもそもの役割が違うため、それぞれの代用品として使うことはできないと考えてください。

分配器だけでは地デジとBS/CSの電波を分けることができませんし、分波器だけでは1つのアンテナ端子からの電波を複数の機器に送ることができません。

もし間違えて買ってしまった場合は返品するか、フリマサイトやリサイクルショップなどで買い取ってもらいましょう。

必要なのは分配器?分波器?目的と設備から判断しよう

アンテナ端子

分配器・分波器のどちらが必要になるかは、以下のように考えましょう。

  • 1つのアンテナ端子にテレビやレコーダーを2台以上つなぎたい→分配器が必要
  • 地デジとBS/CSの両方を観たいが、壁のアンテナ端子が電波ごとに分かれていない→分波器が必要

なお両方を併用しなければいけないこともあります。テレビを複数台繋ぐ予定で、かつ「地デジ」と「BS/CS」を分けなければいけない場合ですね。

分波器が必要になるかどうかの見分けが少し難しいと感じるかもしれませんが、アンテナ端子を確認することで判断ができます。詳しく見ていきましょう。

①部屋にあるアンテナ端子の数をチェック

先ほどお伝えしたように、分波器は「地デジ」と「BS/CS」のケーブルや端子が最初から分かれている場合は不要になります。そのため、まずは部屋に付いているアンテナ端子の数を見てみましょう。

  • 端子1つ:地デジとBS/CSが一緒
  • 端子2つ:地デジとBS/CSが分かれている
1つの場合 2つの場合
アンテナ端子 アンテナ端子

アンテナ端子が1つの場合は地デジとBS/CSが一緒になっているため、基本的に「分波器」を用意すればOKです。さらに2台以上のテレビを使う場合は、併せて分配器も用意してください。

アンテナ端子が2つの場合は地デジとBS/CSが分れています。分波器は不要なので、それぞれのケーブルのみ用意しましょう。

ちなみに分配器と分波器の繋ぎ方に関しては記事後半で解説しています。

②部屋にあるアンテナ端子がBSとCSに対応しているかをチェック

壁のアンテナ端子がBS/CSに対応しているかを確認しておいてください。そもそもBSとCSに対応していなければ、分波器を使っても意味がありませんからね。アパートやマンションの場合は、大家さんや不動産管理会社に確認するのが確実です。

BS/CSを見るには、アンテナを立てたりケーブルテレビに加入したりしないと見られません。自分でアンテナを設置する方法もありますが、うまく受信できないこともあるので注意してください。

テレビに使う分配器の選び方!4つのチェックポイント

分配器

分配器と分波器を選ぶ際は、以下の4ポイントを確認してください。ポイントはどちらも共通しています。

  1. 「1端子通電型」か「全端子通電型」か
  2. 4Kに対応しているかどうか
  3. 何台のテレビ・レコーダーに接続するか(端子の数)
  4. ケーブルの有無

それでは順に見ていきましょう。

【ポイント①】「1端子通電型」か「全端子通電型」か

全端子通電型と1端子通電型の違い分配器には「全端子通電型(全端子電流通過型)」か「1端子通電型(1端子電流通過型)」の2種類があり、BS放送を見たいのであれば「全端子通電型」がおすすめです。

テレビで衛星放送を視聴するには、テレビ側から衛星アンテナに電気を供給する必要があり、電気を通すことを「通電」といいます。

2種類の分配器の違いは大まかに以下の通りです。

1端子通電型 全端子通電型
通電の仕組み 1つの端子からしか通電させることができない すべての端子から通電させることができる
BS放送視聴 通電可能な端子につないだテレビがついているときしか、電波を分けた他のテレビでBS放送を見られない どの端子から接続したテレビでも常にBS放送を見られる
価格 全端子通電型より安い 高い

「分配器から電波を分けたすべてのテレビでいつでもBS放送を見たい」という場合は、全端子通電型を選びましょう。

マンションやアパートでは1端子通電型でも問題ない

集合住宅では、共用部に設置されたブースターなどからアンテナに通電していることが多いです。

そのためテレビ側から電気を供給する必要がなく、1端子通電型でも各部屋でBS/CS放送を見ることができます。

【ポイント②】4Kに対応しているかどうか

4K放送を視聴するためには、4Kに対応している分配器を選ぶ必要があります。

今後生産されるテレビは4K対応のものが主流になっていくと考えられることから、こだわりがなければ4K/8K(3,224MHz)対応のタイプを選んでおくのがおすすめです。

当面4K放送を見る予定がないと分かっていれば、2,071MHzまで対応しているタイプでも構いません。

関連記事:BS4K放送を見るには?必要なものや視聴方法・機器が対応しているかの確認方法も解説|ミツモア

【ポイント③】何台のテレビ・レコーダーに接続するか

分配器は出力する端子の数によってさまざまな種類があります。

接続するテレビやレコーダーの台数によって、何分配の製品を選ぶかが変わります。テレビやレコーダーを増やす予定があるのであれば、今ある台数分より分配数の多いタイプを選んでも良いでしょう。

ただし、分配数が多いほどに分配損失といって電波の減衰量が大きくなることは認識しておきましょう。

また使わない端子には「ダミー抵抗器」というキャップを付けておいてください。使わない端子を放置しておくと、電波の漏れが起きてテレビの映像が安定しなかったり、他の電子機器に影響を及ぼしたりすることがあります。

【ポイント④】ケーブルの有無

分配器と分波器には「ケーブルなし」と「ケーブルあり(一体型)」の2種類があります。

  • ケーブルなし:ケーブルを付け替えられるので長さも自由に変更できる(ケーブルは自分で用意)
  • ケーブル一体型:ケーブルの長さが決まっているため後から変更できない

使用するテレビの台数が決まっている(変更する予定がない)なら、取り付けも簡単なケーブル一体型の分配器・分波器を選ぶのがおすすめ。もし今後機器を増設する可能性があるなら、ケーブルなしを選んだ方が使い回ししやすいでしょう。

ケーブル一体型の場合はケーブルの太さも見ておきましょう。室内で使うケーブルの太さは「2C」や「4C」と表記されるものが一般的。数字が大きいほど太く、電波も安定します。繋ぐ距離が近いのであれば「2C」、5m以上の離れるのであれば「4C」を選ぶと良いでしょう。

ポイント④-2:分配器・分波器のケーブルは部屋のアンテナ端子に合わせる

部屋やテレビの端子(差込口)の形状に合わせて、分配器・分波器のケーブルを選ぶ必要があります。

端子(差込口)の形状は以下の2種類。

  • プッシュ式:ねじが切られていないタイプ、ツルツルしている
  • ねじ式:ねじが切ってある、ザラザラしている

例えばこちらの差込口は「ねじ式」です。

差込口

このような差込口の形に合わせて、分配器・分波器のケーブルも選ばなければいけません。分配器・分波器のケーブル端子には、以下の2つが使われています。

  • プッシュプラグ:ねじが切られていないため挿し込むだけ
  • スクリュープラグ:ねじ式でしっかり固定できる

プッシュプラグなら「プッシュ式・ねじ式」のどちらにも対応可能。一方でスクリュープラグは、同じようにねじが切ってある「ねじ式」にしか使うことができません。

迷ったらプッシュプラグを選べば良いのですが、テレビと壁の差込口が両方とも「ねじ式」の場合は、スクリュープラグがおすすめです。しっかり固定されていた方が、何かの拍子にケーブルが外れる心配がありません。

分配器と分波器の使い方・3パターンの接続方法を解説

分波器

分配器と分波器の基本的な使い方は以下の通りです。

  • 分配器:「入力」をアンテナ端子に繋いで「出力」をテレビや分波器に繋ぐ
  • 分波器:「入力」を分配器やアンテナ端子に繋いで「出力」をテレビに繋ぐ

テレビ側の端子には「地デジ・BS/CS」と書いてあるので、分かりやすくなっているはずです。それでは、より具体的に接続方法を見ていきましょう。

①1台のテレビで地デジ・BS/CSを見る場合

1台のテレビで地デジ・BS/CSを見るには以下の順番で「分波器」を繋いでください。

【アンテナ端子→分波器→テレビ】

ケーブル一体型の分波器を1つ用意すれば良いだけなので、特に難しくないはずです。アンテナ端子が「BS/CSに対応していない場合」はケーブルだけ用意してテレビに繋げばOKです。

②2台のテレビで地デジ・BS/CSを見る場合

2台のテレビで地デジ・BS/CSを見るには、以下の順番で「分配器」と「分波器」を繋いでください。

【アンテナ端子→分配器→分波器AB→テレビAB】

2台以上のテレビを繋ぐときは「初めに分配器」と覚えておけばOKです。もし3台以上の場合は、分配器の端子の数や分波器の数をそれぞれ1つずつ増やしてください。

③テレビとレコーダーを一緒に使う場合

テレビとレコーダーを一緒に使って地デジ・BS/CSを見る場合は次のようになります。

【アンテナ端子→分波器→レコーダー→テレビ】

レコーダーには元々「出力」と「入力」の端子が付いています。テレビとレコーダーを繋ぐケーブルを用意するのを忘れないでください。

上記以外の繋ぎ方もあるので解説していきます。

接続方法は2パターンある

テレビとレコーダーを繋ぐ方法は「直列配線」と「分配配線」の2種類があります。まずは繋ぎ方の違いを見ていきましょう。

  • 直列配線:アンテナ端子→分波器→レコーダー→テレビ
  • 分配配線:アンテナ端子→分波器(端子が4個)→テレビ・レコーダーにそれぞれ繋ぐ

直列配線は分波器からの信号をレコーダー経由でテレビに繋ぐ方法。それに対して分配配線は、分波器からの信号をそれぞれテレビやレコーダーに繋ぐ方法になります。

直列配線は手軽なのがメリット。分配配線は電波が安定しやすいというメリットがあります。4Kチューナー内蔵のテレビやレコーダーであれば、基本的に「直列配線」で問題ありません。

分配器で電波が弱まる場合はブースターを併用しよう

テレビの視聴

ブースターを使って電波を増幅

分配器を使用すると、アンテナから受信した電波は分配数に応じて等分されるため、当然ですが電波は弱くなります。

さらに分配損失といって、電波を分ける際にいくらか減衰する現象が起きるため、入力時よりも出力時のほうが電波が弱いのです。

これによって電波がテレビを安定して観られるレベルを下回ってしまった場合は、ブースター(増幅器)を併用しましょう。

分配器から出力された電波がテレビの視聴に足りないとき、電波を増幅してくれます。

関連記事:テレビブースター(増幅器)とは?映りをよくする仕組みや必要性、選び方までまるっと解説|ミツモア

改善できない場合はプロへの依頼がおすすめ

ブースターは設置する場所によっては、上手く機能しないケースがあります。分配器は購入しなくても元から設置されていることもありますが、壁の中や天井裏に設定されていて素人が手を出すのは困難です。

ブースターを活用しても電波環境が改善しない場合や、分配器がどこにあるのか見つけられなかったり、接続が難しかったりする場合には、専門の業者へ相談しましょう面倒な配線をすべて任せられ、テレビ映りの不具合を解決できるはずです。

おすすめの分配器4選

分配器

ここまで分配器の構造や役割、分波器との違いを解説してきましたが、具体的にはどんな製品があるのでしょうか?

評判の良い4つの分配器を紹介します。

ユープラス:アンテナ2分配器

YOU+ アンテナ2分配器
  •  価格:428円
  • 4K8K対応
  • 全端子通電型
  • 2分配器のみ

かなりリーズナブルな価格ながら、4K8K放送にも対応する全端子通電型の分配器です。

電波を分配した後の映像の画質についても問題なく視聴できているとの口コミが寄せられています。

2分割で十分なのであれば、ぜひ選択肢に入れていただきたい製品です。

日本アンテナ:屋内用分配器 EDG2P

日本アンテナ 屋内用2分配器 
  • 価格:1,664円
  • 4K8K対応
  • 全端子通電型
  • 2分配器、3分配器、4分配器

大手アンテナメーカーである日本アンテナの生産する分配器です。

無線LAN、携帯電話などの他の電波と干渉しあうことを防ぐ高シールド構造になっています。

分配数のバリエーションや、ケーブル付き・分波器付きのタイプもあり、自宅に合ったタイプ・セットを選ぶことができます。

DXアンテナ:分配器 2DL2WS(B)

DXアンテナ 分配器 2DL2WS(B)
  • 価格:2,030円
  • 4K8K対応
  • 全端子通電型
  • 2分配器

こちらの2分配器はケーブル一体型のため、別途ケーブルを購入する必要がありません

ケーブルの接続部分が金メッキ加工されており、接触不良を防いだりノイズを排除したりといった効果があるほか、耐久性に優れています。

テレビ機器とつなぐ側だけでなくアンテナ端子側にも2mのケーブルが付帯しており、アンテナ端子とテレビを置きたい位置が離れていても配線できます。

DXアンテナ:屋外用分配器 3DLCS

DXアンテナ 屋外用 分配器 3DLCS
  •  価格:2,270円
  • 4K8K対応
  • 全端子通電型
  • 3分配器

屋外に分配器を設置したいときにおすすめな製品です。分配器本体は防雨型樹脂カバーでおおわれており、防水キャップも付属しています。

樹脂ケース内部はシールド構造になっていて、他の電波と干渉しあうことを防ぎます。

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