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引っ越しにかかる作業時間はどれくらい?目安と短縮できるコツを解説

最終更新日: 2024年10月29日

引っ越しにかかる作業時間は荷物の量や人数、移動距離によって変わります。引っ越し当日の作業時間は移動時間を除くと、単身世帯の場合は4.5〜8時間、家族世帯は8〜13時間が目安です。荷物の配送のほか、養生が必要な床と壁の箇所やエレベーターの有無なども関係しており、内容次第では目安の時間よりもかかる場合があります。

旧居と新居で引っ越しにかかる時間はどれくらいかかるのでしょうか。主な作業にかかる目安の時間と短縮できるコツを含めて解説します。

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旧居での引っ越し作業時間はどれくらいかかる?

旧居で引っ越し作業を行う際、荷物の搬出のほかに部屋の養生作業や、電気・ガス・水道の停止手続きも行うため、荷物の量や人数によって作業時間が変わります。主な作業内容と単身・家族世帯の引っ越しにかかる作業時間は下記のとおりです。

作業内容 単身世帯の所要時間 家族世帯の所要時間
引っ越し前日までにできなかった分の荷造り 1~2時間 2~3時間
近所への挨拶まわり 約5分 約5分
部屋の養生・コーティング 10~20分 20~30分
荷物の搬出作業 40~60分 90~120分
退去前の掃除 10~20分 10~20分
ライフラインの閉栓手続き 約10分 約10分
退去の立会い 5~10分 10~20分

引っ越し前日までにできなかった分の荷造り

引っ越し前日までに荷造りをしたダンボールとは別に、引っ越し業者が到着するまでに当日に使用した荷物の梱包を終わらせましょう。布団やトイレットペーパー、タオルといった当日から翌日に使用するものが該当します。

荷物の量によって変わりますが、荷造りの作業時間は単身世帯で1〜2時間、家族世帯で2〜3時間です。荷物が多くなると時間がかかるので、前日までに不用品を捨てたり、引っ越しが決まったら、早めに荷造りを始めましょう。

近所への挨拶まわり

引っ越し業者による荷物の搬入作業を行う前に近隣住民の部屋を訪ねて、引っ越しの挨拶をしましょう。前日までに済ませておいたほうが作業に集中できますが、業者が来る前に荷物の搬出やトラックの出入りで騒がしくなる旨だけでも伝えておくと好印象です。

所要時間は5分ほどですが、引っ越し業者のスタッフが訪問するケースや防犯上の懸念から挨拶をしないケースもあります。

部屋の養生・コーティング

引っ越し業者が到着して挨拶や料金を支払った後、部屋の角や床、壁を傷つけないように養生作業を行います。マンションやアパートではエレベーターや廊下といった共有部分も養生マットやシートでコーティングします。

部屋の広さや階数、トラックが止まっている場所までの移動距離によって変わりますが、10〜20分で終わらすことができます

荷物の搬出作業

養生・コーティング作業が終わったら、荷物の搬出作業が始まります。依頼主は家財や荷物の取り扱いについて聞かれたら、的確な指示が出せるように立ち会います

ダンボールはそのまま運び出しますが、ベッドやタンスといった大型の家具は分解してから運び出すことが多いです。トラックにすべての荷物を積み終わって養生を剥がした後、積み忘れがないか確認したところで作業は終了です。

荷物の量や分解組立が必要な家具の個数、作業人数によって変わりますが、単身世帯は荷物が少ないことから40〜60分、家族世帯は90〜120分かかります

退去前の掃除

荷物の搬出作業が終わったら、次の持ち主や借主にきれいな状態で引き渡せるように掃除をしましょう。作業時間は単身世帯で10〜20分、家族世帯で20〜30分で部屋の間取りや状態によって変わります。

時間をかけたくないときは、引っ越し前日までに家具の下に溜まったホコリを取り除いたり、水回りにこびりついたカビや水垢を落としておくと、5〜10分短縮できるでしょう。

ライフラインの閉栓手続き

電気と水道は引っ越し日の1週間前までに閉栓の手続きをすれば、当日の作業は発生しません。ただしガスは1週間前までに閉栓の手続きをしても、部屋の中に元栓があったり、ガス会社の担当者が鍵を持っていない場合は、閉栓の立会いが必要です。

部屋の階数によって変わりますが、所要時間は10分程度かかります。日程が合わず、立会いが難しいときは家族や友人、マンションの管理人に代理で立ち会ってもらうことも可能です。

退去の立会い

賃貸物件の場合、管理会社の担当者または大家と一緒に部屋の状態を確認します。階数や部屋の間取りによって変わりますが、単身世帯は1R〜1LDKの部屋に住む傾向が多いことから5〜10分、家族世帯は10〜20分かかります

旧居から新居までの移動時間はどれくらいかかる?

旧居での引っ越し作業が終わったら、新居へ移動しますが、移動距離によって作業にかかる日数が変わります。移動距離別にまとめた旧居から新居までにかかる移動時間は以下のとおりです。

移動距離 移動時間
近隣の市町村や都府県への引っ越し 1~200km未満 5~180分
地方をまたぐ引っ越し 200~500km 4~8時間
遠方への引っ越し 500km以上 8~40時間

近隣の市町村や都府県への引っ越し

同じ都道府県内、または市区町村内の隣町や隣接する都府県といった移動距離が200km以内の近距離で引っ越すとき、基本的に当日中に完了できます。新居まで200km未満の場合、車で3時間以内で移動できる場合が多いのが理由です。

ただし引っ越す時間帯や道路状況によっては目安の移動時間よりも遅れることがあります。

移動時間の事例(1~200km未満)

旧居から新居までの区間 移動距離 移動時間
東京都府中市~東京都調布市 約6.7km 約20分
東京都江東区~神奈川県横浜市西区 約35km 約50分
東京都豊島区~栃木県宇都宮市 約118km 約1時間50分

地方をまたぐ引っ越し

関東から東海地方といった別の地方への引っ越しで移動距離が200〜500kmの場合、車の移動で半日以上かかることがあります。時間帯によっては引っ越しを完了するまで2日かかる可能性もあるため、「移動1日+引っ越し作業1日」のスケジュールを確保しておくことをおすすめします。

新居での寝泊まりが難しいときは、引っ越し前日までにホテルの手配や知人の家に泊まらせてもらうことも考えておきましょう。

移動時間の事例(200~500km)

旧居から新居までの区間 移動距離 移動時間
東京都府中市~静岡県浜松市 約256km 約4時間20分
東京都江東区~新潟県新潟市 約336km 約4時間40分
東京都豊島区~京都府京都市 約491km 約7時間30分

遠方への引っ越し

関東から北海道や中国・四国、九州地方への引っ越しで移動距離が500kmを超える場合、2〜4日間の移動日数がかかります。自動車で長距離を移動するとき、ドライバーの休憩時間をはさみながら荷物を運ぶため、時間帯や時期によっては4〜7日以上かかることを想定しておきましょう。

新居で寝泊まりが難しいときは、早めに2〜3泊できるホテルを確保するか、親戚や知人の家に泊まらせてもらう旨も選択肢に入れておくと安心です。

移動時間の事例(500km以上)

旧居から新居までの区間 移動距離 移動時間
東京都府中市~青森県八戸市 約684m 約8時間30分
東京都江東区~広島県広島市 約847km 約11時間20分
東京都豊島区~熊本県熊本市 約1,220km 約16時間20分

新居での引っ越し作業時間はどれくらいかかる?

新居に到着したら、近隣住民に挨拶をした後、引っ越し業者による搬入作業と電気・ガス・水道のライフラインの開設手続き、荷解きを行います。各作業にかかる時間は以下のとおりです。

作業内容 単身世帯の所要時間 家族世帯の所要時間
近隣住民への挨拶 5~10分 5~10分
荷物の搬入に必要な養生作業 10~20分 20~30分
荷物の搬入作業 30~60分 75~90分
ライフラインの開通・開栓手続き 15~20分 15~20分
荷解き 1~3時間 2~5時間

近隣住民への挨拶

新居に到着したら、引っ越し業者が着く前に近隣住民に挨拶をします。アパートやマンションは自分の部屋を基準に上下左右の部屋、戸建ては向こう三軒両隣に行いましょう。所要時間は5〜10分です

荷物の搬入に必要な養生作業

旧居での荷物の搬出時と同様、引っ越し業者が新居に到着したところで搬入に向けた養生作業を行います。部屋はもちろん、エレベーターや階段の手すりといった建物の共有部分もコーティングします。

新居の階数や部屋の広さによって変わりますが、作業時間は単身世帯が10〜20分、家族世帯が20〜30分です

荷物の搬入作業

養生作業が終わったら、荷物の搬入作業を行います。荷物の量や組立が必要な家具の個数によって変わりますが、単身世帯は30〜60分、家族世帯は75〜90分と搬出時と比べて作業時間が15〜30分短くなります。荷物の搬入が完了したら、トラック内に忘れ物がないか確認した後、養生を取り除いたら作業は終了です。

搬入作業も立ち会いが必要なため、退去手続きが長引いたり、渋滞で予定の時間よりも到着が遅くなるときは、早めに引っ越し業者に連絡しましょう。

ライフラインの開通・開栓手続き

電気やガス、水道が使用できるように開通や開栓の手続きをしましょう。閉栓の時と同様、電気と水道は引っ越し日の1〜2週間前までに手続きを行えば、使用できます。

ただしガスの開栓作業は、依頼人立ち会いの元で作業を行います。作業時間は15〜20分ですが、当日連絡して開栓作業を行うことができません。引っ越し日の1〜2週間前までに日程を伝えましょう。

荷解き

ライフラインの開栓手続きが終わったら、荷解きをしましょう。収納する部屋ごとにダンボールを振り分けた後、引っ越し当日または明日すぐに使用するものが入ったダンボールから開封します。

作業時間は単身世帯で1〜3時間、家族世帯で2〜5時間が目安です。ただし荷物の量や人数によっては目安の時間が変わります。

引っ越しにかかる作業時間を短縮する方法

引っ越し当日、下記のような方法を行えば、なるべく時間をかけずに作業が進められます。

  1. できる限り荷物量を少なくする
  2. 引っ越し前日までに荷造りを終わらせておく
  3. 冷蔵庫や洗濯機の水抜き作業をする
  4. ダンボールや家具・家電の設置場所を決めておく
  5. すぐ使うものをまとめておく
  6. 衣類の梱包にハンガーボックスを使う
  7. トラックが停車できる場所を確認する
  8. 搬出が終わった部屋から片付ける

1.できる限り荷物量を少なくする

新居に不要なものは引っ越す前に処分しましょう。荷物を減らせば、ダンボールの数が少なくなり、搬出入作業が30分ほど短縮するほか、荷造りや荷解きの時間も10〜20分短くできる可能性があります

家具や家電を不用品回収業者に処分を依頼したり、フリマアプリやリサイクルショップの活用、知人に譲渡したりするのもおすすめです。

2.引っ越し前日までに荷造りを終わらせておく

荷造りは当日まで使用する荷物を除いて、使用しないものは前日までにダンボールの梱包を終わらせておきましょう。前日までにある程度荷造りを完了させないと、搬出作業が30〜60分かかってしまいます

荷造りをする時間がない人は、荷造りサービスを利用しましょう。

3.冷蔵庫や洗濯機の水抜き作業をする

引っ越し前日までに冷蔵庫や洗濯機にたまった水を抜いておきましょう。水抜き作業をやっておかないと、搬出作業中に水が漏れて床や壁などを汚してしまい、5〜10分清掃する時間がかかってしまいます

加えて水抜き作業をやることで冷蔵庫や洗濯機の重量が軽くなり、スムーズに移動できるのもメリットです。

4.ダンボールや家具・家電の設置場所を決めておく

梱包したダンボールに荷物の種類や、搬出先の部屋の情報を記載するのもおすすめです。たとえば、皿や鍋といった調理道具が入ったダンボールに「キッチン」と書いておけば、荷物の搬出入作業が10〜20分短縮できます。

あわせて、引っ越し前日までに家具や家電の配置図も作成しましょう。新居の部屋にどのように配置するか決めた後、引っ越し業者に相談すれば事前にシミュレーションすることができ、搬出入作業が20〜30分短縮できます。

5.すぐ使うものをまとめておく

新居に到着した後からすぐに使用する荷物はダンボールに入れてわかるようにしておきましょう。ティッシュペーパーをはじめ、洗面用品やスマートフォンの充電器など、引っ越し当日までに使用していたものがわかるように梱包すれば、新居での荷解きの作業で10〜20分ほど短縮できます。

6.衣類の梱包にハンガーボックスを使う

衣類を小さくたたんでダンボールに梱包するより、ハンガーをかけたまま収納できる「ハンガーボックス」を使用すると、荷造りの作業が5〜10分短縮できます。衣服にシワが付かないほか、荷解きもクローゼットに掛け替えるだけです。

引っ越し業者からのレンタル、またはネット通販で手に入るので、荷造りの時間がない人は利用してみましょう。

7.トラックが停車できる場所を確認する

引っ越し当日に業者のトラックが停車できる場所の確認も大切です。前日までに調べて伝えておかないと、当日に探し回る羽目になってしまい、搬出入作業が20〜30分かかってしまいます

近隣住民が所有する車の移動や、ゴミ出しができないといったトラブルにつながる可能性があるため、注意しましょう。

8.搬出が終わった部屋から片付ける

全ての荷物を運び出した後に片付けや掃除をする場所が多いと、退去手続きで部屋を確認するまでに時間がかかってしまいます。引っ越しの立ち会いをしているとき、大型家具を搬出し終わった部屋から片付けを進めましょう

特に家族で引っ越すときは立ち会いをする人を決めた後、残りの人を家具・家電や荷物を搬出した部屋から掃除を始めると、10〜15分時間が短縮できます

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引っ越しにかかる時間は荷物の量や部屋の階数、養生が必要な場所などによって変わります。荷造りから荷解きにかかる所要時間や当日の流れを参考に、タイムスケジュールを組み立てておくのが大切です。新居や引っ越しの日にちが決まったら、引っ越し予定日の1か月前を目標に業者から見積もりを取りましょう。

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