引越し業者から見積りを取るとき、自宅に引越し業者を招いて調査して見積もりを出してもらうのが一般的です。 ただし、荷物の量や新居周辺の環境など、正確な情報を引越し業者に提供すれば、対面でなくても見積りが取れます。
今回は引越し業者の訪問なしで見積もりを取る方法について、非対面で業者から見積もりを依頼する際のコツを含めて解説します。
訪問なしで引越しの見積もりを取る4つの方法
訪問見積もり以外で引越し料金の見積もりを取るとき、主に4つの方法を利用しましょう。
引越しの相見積もりサイト
複数の引越し業者が登録されているWebサイトを使って引越し見積もりを取る方法です。引越しの希望日や荷物量、依頼する作業内容などを入力すれば、条件に合った引越し会社から見積もりが届きます。
具体的には電話番号が不要な一括見積もりサイトや、最大5つの引越し会社から条件に合った見積もりが届く相見積もりサイト「ミツモア」などです。
電話やメール
引越し業者に直接電話やメールを利用して見積もりを取る方法です。業者の公式サイトから連絡先や現住所、新居の情報などを入力すれば、後日引越し業者から電話やメールで連絡が入ります。スムーズに説明できるようにあらかじめ必要な情報をメモ帳にまとめておきましょう。
主にサカイ引越センターをはじめとした大手のほか、中小の引越し業者も対応しています。
ビデオ通話
GoogleMeetやZoomなど、ビデオ通話ができるツールを利用し部屋の中を撮影して見積もりを取る方法です。担当者が画面越しで実際の荷物を確認しながら見積もりを取るため、正確な料金を算出してもらえやすくなります。ただし、撮影の仕方や部屋の状態によっては正確に見積もれないことがあるので注意しましょう。
チャットツール
LINEなどのチャットツールを使って見積もりを取る方法です。スマートフォンにチャットツールをインストールして友達登録をした後、撮影した室内の写真を送信したり、専用の依頼フォームに入力すれば、自動で回答してもらえます。
主な引越し業者は「アップル引越センター」や「カルガモ引越センター」などです。
訪問なしで引越し見積もりを取るメリット
引越し業者による自宅への訪問なしで見積もりを取るメリットは、大きく分けて下記の3つです。
見積もりにかかる時間を短縮できる
訪問見積もりを1件受ける時間は、荷物量の確認や詳細な契約を聞く時間を含め、15分~30分程度の時間がかかります。でも実際に簡単な片付けなどで準備する必要があるため、時間帯によっては半日から1日かかる可能性があります。訪問なしで見積もりを取れば、引越し業者同士で鉢合わせる心配もなく、見積もりに必要な時間を大幅に削減できるでしょう。
過剰な営業を断りやすい
引越し業者によってはしつこく営業をしてくるケースもあります。どうしても契約が欲しいとはりきるあまりに依頼者からするとしつこいと感じてしまいます。訪問なしによる見積もりができればすぐに判断せず、ひと呼吸置いてから返事ができるでしょう。
プライバシーを守りやすい
引越しのために必要なこととはいえ、男女を問わず、知らない人を自宅に上げることに抵抗感を覚える人がいます。様々な事情があって引っ越すことを周りに悟られたくない人も少なくありません。訪問なしで見積もりを受けるとプライバシーが守られるため、第三者に引っ越すことが分かりづらくなります。
訪問なしで引越し見積もりを取るデメリット
引越し業者と非対面で見積もりが受けられる一方で、下記のデメリットについて把握する必要があります。
- 自分で荷物量を調べる手間がかかる
- 料金を高く設定されがち
- 追加料金が発生することがある
- 当日の作業がスムーズに進まないことがある
- 引っ越し人数が多ければ時間がかかる
自分で荷物量を調べる手間がかかる
引越し業者による正確な荷物量の調査が行われないため、自分でどれくらいの荷物を新居に持っていくのか調べる手間がかかります。見積もりを取る際、引越し希望日の2週間から1か月前を目途に、どれくらいの荷物量になるかのか確認しておきましょう。特に2人以上の家族世帯は、早めに計画を立てることをおすすめします。
料金を高く設定されがち
引越し当日、すべての荷物をトラックに載せられない事態を避けるため、ヒアリングした荷物量よりも大きめのトラックや多めの作業スタッフを手配する場合があります。業者と非対面で見積もりを依頼する場合、依頼者の自己申告をベースに荷物量や大きさを試算することから、料金を高めに設定するケースがあるので注意しましょう。
追加料金が発生することがある
訪問見積もりをしないで引越し当日を迎えたとき、運ぶ荷物が増えてしまうパターンもあります。ダンボールが1、2箱増えても問題ありませんが、あまりにも数が多いと追加料金を支払う必要があります。伝え漏れがないように、運ぶ荷物は事前にリストアップしておきましょう。
当日の作業がスムーズに進まないことがある
訪問見積もりでは荷物の量だけでなく、荷物の搬出入に使う通路の確認もしています。しかし非対面で引越し業者に見積もりを依頼すると、部屋の間取りや現住所周辺の状況について詳しく知ることができません。場合によっては、階段の高さや坂道の傾斜などの影響で運搬に支障が出て、遅延が発生する可能性もあるので注意しましょう。
引っ越し人数が多ければ時間がかかる
単身者 | 2人 | 3人 | 4人以上 | |
荷物量 | 〇(少ない) | △(普通) | △(普通) | ×(多い) |
見積もりにかかる時間 | 〇(15分~30分) | 〇(15分~30分) | △(30分~45分) | ×(45分~60分) |
見積もりの正確性 | (正確性あり)〇 | (正確性あり)〇 | (正確性ほぼあり)△ | (正確性ほぼあり)△ |
新居へ引っ越す人数が多ければ多いほど荷物量が増えます。それに伴って訪問なしで見積もりを依頼すると、正確な引っ越し料金を計算するのに時間がかかります。
なぜなら、Webサイトや電話などで見積もりを取っても荷物が少なく、実際の荷物量に差が出にくいからです。
2人暮らしの世帯も問題はありません。ただし、新居に持っていく荷物が多くなったり、3人以上の家族で引越す場合は荷物量に大きな差があるため、自宅に訪問してもらって見積もりを取ることをおすすめします。
非対面で引越し見積もりを取るときのコツ
訪問ではなく、電話やメール、ビデオ通話などを使って非対面で見積もりを取るときに知っておきたいコツは下記の4つです。
家具や家電の大きさを測る
一般的に家具や家電の大きさは、横幅(W)×奥行(D)×高さ(H)で記載されるため、その3辺を測りましょう。家電や家具の場合、付属の取扱説明書や品番で検索をすれば大きさがわかります。
なお計測が必要なのは、ダンボールに入らないサイズの家具や家電です。たとえば炊飯器など、小さくて持ち運びが簡単な物は通常のダンボールや購入時の箱に梱包し、運んでもらえるため大きさを測る必要はありません。
ドアの開口部を測る
旧居と新居のドアの大きさもなるべく正確に計測しましょう。玄関ドアから搬入できない家具はクレーンを使って搬入するため、かなり大がかりな作業が必要です。一般的に玄関ドアの大きさは幅80cm以上、高さ200cm以上といわれています。
階段や急な坂道はないか確認する
現住所や引越し先に螺旋階段や途中で踊り場があるタイプの階段があるか確認することも大切です。屋内外に階段があったり、急傾斜の坂道があったりすると重い荷物を運ぶとき、階段の形状によっては希望の部屋に運べなくなる可能性があります。階段の横幅や高さだけではなく、コンセントカバーや照明など、壁より出ている部分の有無についても確認しておきましょう。
ダンボールに入れた荷物を正確に数える
新居に持っていくダンボール箱は何箱必要か、あわせて箱のサイズはどれくらいになるのかチェックしておきましょう。ダンボールの数を含め荷物量を確認しておくことで、引越し業者との間で認識のズレが生まれにくくなります。
訪問なしで引越し見積もりができる業者を探そう
引越し業者の訪問なしで見積もりを取る方法やメリット、デメリットについて解説しました。時間が取られない分、スピーディーに見積もりが取れますが、正確な見積もり金額が出ない場合があります。
引越しの相見積もりサービスを提供するミツモアでは、引越し業者による訪問なしで見積もりが取れる業者を探せます。サイト上で簡単な質問に答えるだけで、最大5つの引越し業者から見積もりが届くほか、依頼の詳細や見積もり内容などについてチャットで相談できるので、自分のペースで引越し業者を見つけられるでしょう。