「新規顧客は取れているのにリピーターが増えない」
「1人あたりの購入単価が頭打ちになっている」
「チャネルごとに顧客データがバラバラで、誰に何を勧めればいいかわからない」
通販・EC事業でこうした課題を抱えている企業は少なくありません。
国内BtoC-EC市場は26.1兆円規模に拡大する一方、CRM(顧客管理システム)を導入していないECサイトでは新規顧客の80%以上が2回目の購入にいたらず離脱しています。成長している通販企業の売上のおよそ8割は既存顧客からのリピート購入です。
このギャップを埋めるのが通販向けCRMツールの役割で、購買履歴の一元管理と分析、リピート促進施策の自動化、顧客のLTV(生涯価値)向上の3つを通じて売上を伸ばします。
この記事では、通販・EC事業向けCRMツール11製品を比較表で整理し、選び方のポイントを解説します。
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通販・EC事業向けCRMツールの選び方
通販事業者がCRMツールを選定する際は、ECカート連携や分析機能など通販固有の基準が求められます。基本的な選び方はCRMツール比較記事で解説しています。ここでは通販・EC事業ならではの4つの選定ポイントをまとめました。
自社ECカートやモールとのデータ連携を確認する
今回の11製品はいずれもECカートとの連携に対応していますが、対応カートの幅には製品ごとに差があります。うちでのこづちはShopify、楽天、ecforceをはじめ国内の主要カートや基幹システムとの標準連携に対応しており、追加開発なしで導入が可能です。LTV-Labも主要ECカートと標準連携し、複数モールの購買履歴統合にも対応しています。actionlinkは記載のないシステムとの連携も可能と公式Webサイトに明記しています。一方、Shopifyのみ公式対応の製品もあるため、楽天やAmazonなど複数チャネルを運営している通販事業者は対応カートの一覧を確認してください。
ステップメールやLINE連携など配信機能の充実度を見る
通販向けCRMツールの強みは、購入タイミングにあわせた自動配信にあります。購入後の経過日数に応じてフォローメールを送るステップメール、カートに商品を入れたまま離脱した顧客へのかご落ちリマインドなど、通販に欠かせない機能が充実しているかをたしかめてください。ミツモアデータ(2026年1月から3月)では、CRMツールで管理したいチャネルとしてSNSをあげた企業が16.9%でした。LINE公式アカウントと連携したクーポン配布やセグメント配信への対応も選定のポイントです。うちでのこづちやMOTENASU、actionlinkはメール、LINE、SMSなど複数チャネルの配信を統合管理できます。LTV-LabもメールとLINEの組みあわせ配信に対応しています。LINE連携やステップメールの対応範囲は製品ごとに異なるため、比較表であわせて確認してください。
LTV分析やRFM分析でリピート率を可視化できるか
ミツモアデータ(2026年1月から3月)では、CRMツールの導入目的として顧客情報の分析をあげた企業が24.9%にのぼり、1位でした。通販で顧客分析の軸となるのLTV分析とRFM分析です。LTV分析は顧客1人あたりの累計購入金額を把握する手法、RFM分析は購入日・頻度・金額の3軸で顧客を分類する手法です。うちでのこづちやカスタマーリングス、MOTENASU、actionlink、LTV-Labは両機能を標準搭載済みです。ecbeingも拡張サービスSechstant CDPで対応しています。KARTEはKARTE Datahubの契約で利用可能です。Zoho CRMはRFM分析を搭載していますが、LTV分析の独立機能は確認できません。対応状況は製品ごとに異なるため、比較表とあわせて確認してください。
導入サポートと運用定着の支援体制を確認する
通販企業では情報システム部門がなく、EC部門が自力でCRMツールを選定・導入するケースが少なくありません。初期設定の代行やデータ移行支援、導入後の運用コンサルティングが提供されているかは、ツール定着を左右する重要な判断材料です。うちでのこづちは専任サポートチームが導入から運用まで伴走し、actionlinkも導入1カ月後に成果報告と改善提案の打ちあわせを実施しています。Synergy!はフリーダイヤルの電話サポートを備えた国産CRMツールです。国産製品は日本語UIと電話サポートが標準で付いている製品が多く、サポート面の安心感から国産を選ぶ企業も見られます。Synergy!やZoho CRMは無料トライアルが用意されており、導入前にデータ連携の挙動や操作感をたしかめられます。
通販・EC事業向けCRMツール比較表
ECカート連携とリピート分析機能を軸に、通販事業者の顧客管理やリピート促進に適したCRM(顧客管理システム)を選定しました。
掲載製品はカスタマーリングスを除きすべてECカートとの連携に対応しており、日本語サポートにも対応しています。カスタマーリングスは公式の連携一覧にShopifyや楽天市場、Amazonの記載がないため、利用を検討する際は個別に問い合わせが必要です。
EC通販のリピート促進に特化したCRMツール4製品、ECカート連携や配信機能で通販にも対応できる汎用CRMツール4製品、EC構築一体型やLTV分析に特化した3製品の順に掲載しています。
| 製品名 | 月額料金(税別) | RFMやLTV分析 | ステップメール | LINE連携 | 無料プラン・無料トライアル |
| うちでのこづち | 6万円から | ○ | ○ | ○ | 無料デモあり |
| カスタマーリングス | 要問合せ | ○ | ○ | ○ | ― |
| actionlink | 4万円から | ○ | ○ | ○ | ― |
| MOTENASU | 5万円から | ○ | ○ | ○ | ― |
| Synergy! | 2万円から | ― | ○ | ○ | 14日間無料トライアル |
| KARTE | 要問合せ | ○(別契約) | ○ | ○ | ― |
| Zoho CRM | 1,680円/ユーザーから | ○ | ― | ○ | 3ユーザーまで無料 |
| HubSpot CRM | 0円から | ― | ○(有料プラン) | ― | 2ユーザーまで無料 |
| ecbeing | 要問合せ | ○ | ○ | ○ | ― |
| LTV-Lab | 3万円から | ○ | ○ | ○ | 無料デモあり |
| Visionary | 要問合せ | ― | ○ | ― | ― |
※「―」:公式Webサイトに記載なし
※各製品の公式Webサイトに記載されている情報をもとにしています。従量課金制の製品は利用規模やオプションの有無により金額が変動します
通販・EC事業向けCRMツールおすすめ11選
うちでのこづち(株式会社E-Grant)

うちでのこづちは、EC通販に特化したCRM/MAツールです。国内の主要なECカートや基幹システムと追加開発なしで自動連携でき、初期費用は見積もり制です。
Shopifyや楽天市場をはじめとするECカートの購買データを自動集約し、RFM分析やLTV分析、離脱率分析をワンクリックで実行できます。購入回数や定期解約からの日数を起点にしたメールやLINE、SMS、DMのシナリオ配信にも対応しています。
AIによる自動ABテスト機能の搭載も特徴です。
カスタマーリングス(株式会社プラスアルファ・コンサルティング)

カスタマーリングスは、CRM/MAから進化した顧客実感型マーケティングプラットフォームです。顧客データの取り込みから分析、メール配信までをノーコードで完結でき、初期費用は個別見積もりです。
カスタマージャーニーマップで顧客一人ひとりの行動を時系列で追跡し、個人単位の顧客理解にもとづく施策を実行できます。EC-CUBEやecforceなど40以上のECシステムとの連携にも対応しています。
生成AIによるデータ分析や施策立案の支援機能も備えています。Shopifyや楽天市場、Amazonとの直接連携は公式の連携一覧に記載がない点に注意が必要です。
actionlink(株式会社ファブリカコミュニケーションズ)

actionlinkは、EC通販のリピート促進に特化したCRM・MAツールです。かご落ちフォローやF2転換促進などの鉄板シナリオが標準搭載されており、ボタン1つで導入初日から施策を自動実行できます。初期費用は0円です。
メールやLINE、SMSなど複数チャネルで顧客ごとにパーソナライズした配信が可能で、LTVレポートや顧客リピート状況レポートで施策の成果を即座に検証できます。
ChatGPTによるメール原稿の作成サポート機能や、機械学習を用いたレコメンド生成機能も搭載しています。
MOTENASU(株式会社FID)

MOTENASUは、メールやLINE、SMS、郵送DMの4チャネルを統合管理できるAI搭載のCRM/MAシステムです。チャネルをまたいだシナリオ配信に対応しており、初期費用は0円です。
メール未開封者にだけLINEを送るといった細かな分岐も設定できます。特許取得の配布物発注システムにより、顧客属性にあわせたDMを1枚単位で自動発送できます。RFM分析やLTV分析、定期継続分析など通販向けの分析機能もドラッグアンドドロップで操作できます。
Shopifyとの自動連携に対応しており、SQLなどの専門知識がなくても運用可能です。
Synergy!(シナジーマーケティング株式会社)

Synergy!は、メール配信やLINE配信などの機能を必要な分だけ組みあわせて契約できる国産CRMツールです。初期費用は11万8000円で、基本機能に必要なオプションだけを追加する料金体系のため、通販事業の規模にあわせて費用を抑えながら拡張できます。
ShopifyやfutureshopとのECカート連携に対応しており、購買データをもとにしたセグメント配信やかご落ちフォローを自動化できます。ステップメール機能で段階的な配信スケジュールも設定可能です。
専任のサポート担当が付き、フリーダイヤルでの電話サポートにも対応しています。
KARTE(株式会社プレイド)

KARTEは、ECサイト訪問者の行動をリアルタイムに解析し、ポップアップやレコメンドで一人ひとりにあわせた接客を実現するCXプラットフォームです。Shopifyとの公式連携に対応しています。
KARTE Messageを追加すれば、メールやLINEでのシナリオ配信でかご落ちフォローやリピート促進を自動化できます。RFM分析にはKARTE Datahubの別契約が必要で、通販CRMツールとして本格活用するには複数製品の組みあわせが前提です。
KARTE AIには、顧客の行動パターンを分析しレポートを自動生成するナラティブレポート機能があります。
Zoho CRM(ゾーホジャパン株式会社)

Zoho CRMは、初期費用ゼロ、追加やオプションの費用もかからないクラウド型CRMツールです。
RFM分析機能を標準搭載しており、購入日や頻度、金額の3指標で顧客を自動分類できます。Shopifyストアの購買データ自動同期に対応しているほか、2025年4月にはLINE公式アカウントとの連携機能もリリースされました。ステップメールはZoho CRM単体では対応していませんが、同社のZoho Campaignsと連携すれば実現できます。
エンタープライズプラン以上ではAIアシスタントZiaを利用でき、売上予測や異常検出を自動化できます。
HubSpot CRM(HubSpot Japan株式会社)

HubSpot CRMは、コンタクト管理やEメールトラッキングなどの基本機能を初期費用ゼロで利用できるCRMプラットフォームです。クレジットカード登録も不要で導入を開始できます。
Shopifyとの公式データ同期連携に対応しており、eコマースダッシュボードで収益分析やかご落ちフォローの自動化が可能です。ステップメールに相当するシーケンス機能は有料プランで利用できます。
LINE連携は公式機能として提供されておらず、サードパーティアプリ経由での対応です。RFM分析やLTV分析の専用機能も搭載されていません。Breeze AIでメール文面の自動生成やチャットボット作成が可能です。
ecbeing(株式会社ecbeing)

ecbeingは、ECサイト構築プラットフォームにCRM機能を一体化した統合ソリューションです。CRM機能は拡張サービスSechstant CDP、Sechstant CRMとして提供され、ECサイト構築から顧客分析、シナリオ配信までを同一基盤で完結できます。店舗販売データとEC注文データも統合でき、チャネル横断で分析できます。
Sechstant CDPではRFM分析やLTV分析、F2転換分析、定期注文分析などを導入後すぐに利用できます。Sechstant CRMはメールやLINE、アプリプッシュによるステップ配信に対応しており、分析結果をもとにしたリピート促進施策の実行が可能です。
AIレコメンドエンジンAiRecoやChatGPT活用のAIチャットボットもオプションで追加できます。ecbeingは単体のCRMツールではなくEC構築プラットフォームのため、CRM機能の利用にはSechstantの契約が必要です。
LTV-Lab(株式会社LTV-X)

LTV-Labは、EC通販のLTV分析に特化したCRMツールです。初期費用は税抜5万円で、ecforceやShopifyなど主要ECカートと標準連携に対応しており、既存のカートを変更せずに導入できます。楽天やAmazonのモールデータはNEXT ENGINEなどの受注管理システム経由で取り込めます。
メール配信通数に上限がなく、ステップメールやセグメント配信を追加料金なしでおこなえます。LINE連携や郵送DMも利用でき、複数チャネルでのリピート促進が可能です。LTV分析に加え、RFM分析やCPO分析、商品転換率分析などEC通販の売上改善に必要な分析機能が標準搭載されています。
分析結果をもとにセグメントを作成し、そのまま配信施策に接続できるため、分析から施策実行までの工程を一本化できます。
Visionary(株式会社エーアイ)

Visionaryは、ECと実店舗の顧客データを統合管理できるCRMツールです。定額制の料金体系で、会員数が増えても月額費用が変動しません。オンラインの購買履歴と店舗での購入データを一元化し、顧客ごとの行動をチャネル横断で把握できます。
会員ランクの設定やポイント付与、クーポン発行といったリピート促進に必要な機能を備えています。ステップメールをはじめとするMA機能にも対応しており、購入後のフォロー施策を自動化できます。
RFM分析やLTV分析、LINE連携は公式Webサイトに記載がありません。データ分析やLINE配信を重視する場合は、ほかのCRMツールとの比較検討が必要です。
AI活用で変わる通販向けCRMツール——購買データを売上に変える時代へ
EC業界ではAI活用が急速に進んでいます。AI検索経由でECサイトを訪れるユーザーは前年比302%増に達し、通販の購入検討時にAIを活用する消費者も約47%にのぼります。消費者の買い物の仕方自体が変わりつつあるなか、通販事業者側もデータ活用の高度化が求められています。
通販・EC事業は購買履歴データが豊富に蓄積される業態です。CRMツールのAI機能を活用すれば、次にどの商品を勧めるか、いつ配信すれば開封されやすいかといった判断を自動化できます。今回紹介した11製品でも、うちでのこづちのAI自動ABテスト、カスタマーリングスの生成AI分析、KARTEのナラティブレポート、MOTENASUのAI配信最適化など、AI機能を搭載した製品が増えています。AIによるレコメンドや配信タイミングの自動調整は、人手の限られるEC部門にとって有効な手段です。
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