ミツモアメディア

引越しで住所変更するもの31個!申請するタイミングと必要書類の一覧

最終更新日: 2024年11月05日

引っ越しでは住民票の異動から電気・ガス・水道の使用開始まで、多くの住所変更が発生します。そこで引っ越し時の住所変更リスト、期日や必要書類などをまとめました。手続き全体を把握して効率的に進めましょう。

自分にぴったりでお得な引越し業者を探す

引越しで住所変更するもの31個

引越しで発生する手続きは大きく以下の4つに分類できます。

引越し時に役所で住所変更するもの14個

引越し前の役所手続き

引っ越す前に旧住所地の役所で行う手続きは以下の通りです。

手続き内容 対象者 期限
転出届の提出 異なる市区町村へ引っ越す人 引越し日の14日前~当日
児童手当受給事由消滅届の提出 児童手当の受給世帯 引越し日の14日前~当日
国民健康保険の資格喪失手続き 国民健康保険の加入者 引越し日の14日前~当日
介護保険被保険者証の返却 介護保険の加入者
印鑑登録の廃止 印鑑登録をしている人

印鑑登録は、転出届の提出と同時に自動で廃止される自治体もあります。詳しくは自分が住んでいる自治体の案内を確認しましょう。

引越し後の役所手続き

引っ越した後に新住所地の役所で行う手続きは以下の通りです。

手続き内容 対象者 期限
転入届・転居届の提出 全員 引越し後14日以内
マイナンバーカードの継続利用手続き マイナカードを持っている人 転入届の提出後90日以内
国民健康保険の加入手続き 国民健康保険の加入者 引越し後14日以内
国民年金の住所変更 国民年金の第1号被保険者 引越し後14日以内
児童手当の認定申請書の提出 児童手当の受給世帯  引越し後15日以内
子供の医療費助成手続き 18歳未満の子供がいる世帯  引越し後早めに
妊婦検診補助券の交換 妊娠中の人 引越し後早めに
要介護・要支援認定の申請 要介護・要支援認定を受けていた人 引越し後14日以内
印鑑登録の再登録 実印が必要な人 なし

役所で行う手続きについて詳しく知りたい方は関連記事もご確認ください。

引越し時の電気・ガス・水道などの住所変更6個

手続き内容 手続き場所 タイミング
インターネット回線の手続き ウェブサイト等 引越し決定後すぐ
郵便物の転送手続き ウェブサイト(e転居)
郵便局
引越し1~2週間前
ガスの使用停止・開始 ウェブサイト等 引越し1週間前まで
電気の使用停止・開始 ウェブサイト等 引越し1週間前まで
水道の使用停止・開始 ウェブサイト等 引越し1週間前まで
スマートフォン・携帯電話の住所変更 ウェブサイト
店舗
引越し後早めに

ライフラインの手続きは、引越し1週間前までを目安に済ませておきましょう。あまりに直前だと、新居でのガス・電気・水道の開栓・開通が間に合わないことがあります。

インターネット回線の開通工事が必要な場合、工事予約が混み合うので引越しが決まり次第すぐに予約を取るのがおすすめです。

引越し時の自動車・バイクの住所変更5個

手続き内容 手続き場所 期限
運転免許証の住所変更 警察署
運転免許センター
引越し後早めに
車庫証明の住所変更 警察署
オンライン
引越し後15日以内
車検証の住所変更 運輸支局
オンライン
引越し後15日以内
ナンバープレートの交換 運輸支局
自動車保険の住所変更 保険会社 引越し後早めに

引越しに伴う自動車・バイク関連の手続きは複雑なものが多いです。

引越しで発生する車関連の手続きは、以下の記事でも詳しくまとめています。

引越し時の金融・保険関連の住所変更6個

手続き内容 手続き場所 期限
銀行口座・クレジットカードの住所変更
  • 銀行の窓口
  • ウェブサイト
  • アプリ
引越し後なるべく早く
生命保険等の住所変更
  • ウェブサイト
  • アプリ
引越し後なるべく早く
iDecoの住所変更
  • ウェブサイト
  • アプリ
  • 郵送
引越し後なるべく早く
NISA口座の住所変更
  • ウェブサイト
  • アプリ
  • 郵送
引越し後なるべく早く

その他の手続き

手続き内容 手続き場所 期限
各種登録サービス・通販サイトの住所変更 各サービスの情報変更ページ等 引越し後いつでも
ペットの登録事項変更届の提出 保健所 引越し後30日以内

引越し決定後から当日までに住所変更するもの

引越し後、すぐに行いたい手続きは以下の4つです。

転出時の役所手続きは国がオンライン化を進めており、マイナポータルを通してオンラインで転出届が提出できるようになりました。住民票異動以外の手続きに関しては「引越し関連手続き一覧|マイナポータル」を確認してみてください。

役所や警察署の窓口は土日祝日に開いていないことが多いです。役所での転入手続きと、警察署での車庫証明や免許証の住所変更は、できれば平日の日中にまとめて行うとよいでしょう。

平日に時間を確保するのが難しい場合は、夜間・休日窓口を利用することになりますが、混雑を覚悟しなければなりません。

運転免許証や金融機関、保険などの住所変更には、提出書類として新住所の住民票を求められるケースが多いです。転入届を出しに行く前に必要枚数を確認し、手続きと一緒に住民票を取得しておきましょう。

なお、マイナンバーカードを使ってコンビニで住民票を取得できる自治体もあります。

役所手続き以外でこの時期にやっておくべき手続きは以下の通りです。

賃貸物件・駐車場の解約

対象者 賃貸物件・駐車場を契約している人
手続き方法 郵送
電話
必要書類 特になし

引越しに伴い現在借りている物件や駐車場から退去する場合は、まず管理会社や大家さんに退去する旨を通知しましょう。

多くの場合、賃貸契約書で退去の1か月前までに通知するように決められています。物件によっては2か月前までに伝える必要があります。

インターネット回線の手続き

高速通信ができる光回線を利用するためには、回線を引き込む光コンセントが必要です。しかし賃貸物件によっては光コンセントがなく、新規で開通工事を行う必要があります。

人気が高いサービスの工事予約は非常に混雑しており、希望日に開通工事ができるとは限りません。遅くとも1か月前、早ければ2か月前ほどから手続きを開始するようにしましょう。

なお光コンセントが既にある物件であれば光コンセントの設置工事は必要ありません。使いたい光回線のサービスを新規契約するか、現在使っているサービスを継続利用する手続きを行いましょう。

固定電話の住所変更

対象者 固定電話・携帯電話を使用している人
手続きをする場所・窓口
  • ウェブサイト
  • アプリ
  • 各キャリア店舗の窓口
必要書類

引越し後も固定電話を使い続ける予定なのであれば、現在利用している固定回線の事業者に住所変更手続きを行いましょう

引越しに伴って事業者を変えたり、同じNTTという事業者内であっても東日本の管内から西日本の管内に引っ越したりすると電話番号が変更されます。

子供の転園・転校手続き

対象者 通園・通学をしている子どもがいる人
手続きをする場所・窓口 通園・通学中の施設
必要書類 園・学校側へ発行してもらう書類

  • 在園証明書
  • 在学証明書
  • 教科用図書給与証明書

どのような施設に通っている場合でも、引越しが決まったらまず施設の職員や先生に引っ越すことを伝えましょう。

保育園や幼稚園、高校の転園・転校の場合は、入園・入学に関する手続きをもう1度やり直すことになります。手続き上不備がなくとも、受け入れ先がないために転園・転校ができないこともあります。

義務教育期間中である小学生、中学生の転校に難しい点はありません。在学証明書と教科用図書給与証明書の受け取りを忘れないようにし、うっかり捨ててしまったり、紛失してしまったりしないようにしましょう。

▽ 保育園・幼稚園の転園について、詳しい情報を知りたい方はこちらもどうぞ。

転出届の提出

対象者 異なる市区町村へ引っ越す人
手続き方法 旧住所の役所窓口
オンライン申請(マイナポータル)
必要書類
  • 住民異動届
  • 顔写真つきの身分証明書
  • 転出する人全員分のマイナンバーカード(持っている人のみ)
  • 転出する人全員分の在留カードまたは特別永住者証明書(外国籍の人のみ)

現在住んでいる場所とは異なる市区町村に引っ越すのであれば、転出届を提出します。

引越し日の14日前から、引越し後14日まで提出することができます。手続きをスムーズに行いたいのであれば、転出届を提出できるようになったらすぐに提出をしましょう。

住民異動届は役所の窓口に置いてあります。自治体によってはフォーマットをコピーできるよう、ダウンロード用のデータをウェブに公開しています。住民異動届のフォーマットをコピーし、あらかじめ記入しておけば窓口で待つ時間を短縮できます。

一部の自治体では市民事務所や区民センターなどでも転出届を受け付けています。

電子証明書が有効なマイナンバーカードをお持ちであれば、マイナポータルを利用した特例転出ができます。

国民健康保険の資格喪失手続き

対象者 異なる市区町村へ引っ越す国民健康保険加入者
手続き方法 旧住所の役所窓口
必要書類 国民健康保険証

国民健康保険に加入しており、現在とは異なる市区町村へ引っ越す場合は、国民健康保険の脱退手続きを行います。転出届を提出するときに一緒に手続きをすると役所へ何度も足を運ばなくてすみます。

脱退手続きが完了したら現在使用している保険証を返却します。この状態で医療機関にかかると保険証が提示できず、全額自己負担になってしまいます。保険証がない期間を最小限にするためには転出届提出時に保険証を返却するようにしましょう。

介護保険被保険者証の返却

対象者 介護保険加入者(40歳以上の方)
手続き方法 旧住所の役所窓口
必要書類 介護保険被保険者証

原則的に40歳以上の方は全員、介護保険に加入します。65歳以上の方は第1号被保険者、40~64歳の方は第2号被保険者です。

転出届を提出したときに被保険者証を返却します。特別な書類の提出や難しい手続きはありません。

要介護・要支援認定を受けた方が被保険者証を返却した際には、介護保険受給資格証明書が発行されます。引越し後、14日以内に資格証明書を添えて認定を引き継ぐ手続きを行いましょう。

児童手当受給事由消滅届の提出

対象者 児童手当の受給世帯
手続き方法 旧住所の役所窓口
必要書類 受給事由消滅届

引越し前の手続きが必要な自治体と、そうでない自治体があります。まずは引越し前の手続きが必要な自治体での手続き例をご紹介いたします。

大阪府豊中市に住んでいた人が市外へ転出する場合、豊中市での児童手当受給資格を失います。そのため、児童手当受給事由消滅届を役所へ提出します。

受給事由消滅届を提出したら、転入先で新たに児童手当の申請を行います。

転居の場合は住所・氏名・口座変更届を提出します。

次に引越し前の手続きが不要な自治体の例を挙げます。

東京都世田谷区では転入を除いて、引越しの際に児童手当に関する手続きは不要です。転入してきた場合のみ新規申請を行います。

郵便物の転送手続き

対象者 全員
手続き場所 郵便局
インターネット(e転居)
必要書類 特になし

引越しで住居を移るときは、旧居に宛てて送られてきた郵便物を新居に転送する設定をしておきましょう。

転送が開始されるまでには申込から3~7日ほどかかります。ギリギリに申し込むと転送が間に合わず、引っ越してから郵便物が旧居に届いてしまう可能性があるので注意しましょう。

転送期間は届出日から1年間です。引越しを済ませたら関係者に転居を伝えたり、登録サービスの住所を変更したりして、転送期間が終わるころには旧居に郵便物が届かないようにしておきましょう。

転送サービスの手続きは、郵便局の窓口で申し込む方法とインターネットから申し込む方法があります。

ライフラインの停止・開始の申込

対象者 全員
手続き方法 電話
ウェブサイト
必要書類 特になし

電気・ガス・水道などのライフライン契約は、旧居での利用停止・新居での利用開始の手続きが必要です。多くのライフライン事業者は、1か月前から解約の手続きを受け付けています。

これらの手続きは、夜間でも受け付けているインターネット申し込みが便利です。これまで利用していた電力会社やガス会社と同じ管轄であれば、利用停止・開始の手続きがまとめてできます。

電気と水道の利用開始作業は立ち合い不要ですが、ガスだけは立ち合わなければなりません。必ず時間を空けておくようにしましょう。

引越しした後から期限までに住所変更するもの

役所で行う手続きは以下の通りです。何回も訪問せずに済むよう、必要な手続きをチェックして持ち物を準備しておくのがおすすめです。

転入届の提出は引越し後14日以内と定められているので、そのタイミングに合わせてすべて済ませるとよいでしょう。

役所での手続きが終わったら、以下の手続きを行いましょう。いずれも期限が決められています。

具体的に期限は決まっておらず、罰則等もないもののなるべく早く行っておきたい手続きは以下の3つです。

転入届・転居届の提出

対象者 引っ越した人全員
手続きをする場所・窓口 新居がある役所の窓口
手続きの期限 引越し後14日以内
必要書類
  • 転入届(異なる市区町村から引っ越した人)
  • 転居届(同一市区町村内で引っ越した人)

引越しをしたら14日以内に転入届または転居届を出しましょう

マイナポータルを利用して転出届を出した人であっても、転入届は役所の窓口に提出しなければなりません。引越し日から14日以内の日付を来庁予定日として指定しましょう。

転入に伴ってほかの手続きが必要な場合は、1日で手続きが終わらせられるようにあらかじめ書類をそろえておきましょう。

マイナンバーカードの手続き

対象者 マイナンバーカード所有者
手続きをする場所・窓口 新居がある役所の窓口
手続き期限 引越し後14日以内
必要書類
  • 引っ越した全員分のマイナンバーカード
  • 手続きをするマイナンバーカードの暗証番号
  • 手続きをする人の本人確認書類

引っ越しをした後は、マイナンバーカードの住所変更手続きも必要です。転入届・転出届を提出したときに同時に手続きをするようにしましょう。

転入してきた場合、引越し日から14日以内に転入届が提出されなかった、または転入届を提出後90日以内にマイナンバーカードの記載事項変更の手続きをしなかったときにカードが失効します。再発行には手数料がかかるため、忘れないうちに手続きをしましょう。

住所変更と継続利用手続きをするときに必要なのは数字4桁の住民基本台帳用暗証番号です。

同時にe-taxの申請などに用いる、署名用電子証明書の再発行をするのであれば英数字6~16桁の署名用電子証明書暗証番号も必要です。

転入届けを出す際は、カードの裏面に新住所を追記してもらいます。家族全員のカードに記入が必要となるため、配偶者や子どもがいる場合は忘れずに提出しましょう。

国民健康保険の加入手続き

対象者 ほかの健康保険に加入していない人
手続きをする場所・窓口
  • 新居のある役所の窓口
  • 新居のある自治体の出張所など
手続きの期限 引越し後14日以内
必要書類
  • 転出証明書
  • 届け出をする人の本人確認書類
  • 世帯主と届出人のマイナンバーカードまたは個人番号通知カード
  • 資格喪失証明書(勤務先の健康保険から脱退した場合)

日本では国民皆保険制度を採用しているため、すべての国民はなんらかの健康保険に加入しなければなりません。

引越し前も国民健康保険に加入していた人であれば、転出証明書に国保に加入していたことが記載されています。引越しに伴って仕事を辞めた方であれば資格喪失証明書があるはずです。

現在どこの健康保険にも加入していないことを示す書類を提出し、書類に必要項目を記入すると国民健康保険に加入できます。

官公庁発行の顔つき身分証明書を提示すれば保険証が即日発行されます。引越し直後に病院にかかる予定があるのなら、運転免許証やマイナンバーカードなどを用意しておきましょう。

国民年金の住所変更

対象者 国民年金の第1号被保険者(自営業者・農業従事者とその家族、フリーランス、無職、学生など)
手続きをする場所・窓口 新居のある役所の窓口
必要書類
  • 変更届

自営業者や農業者とその家族、学生、無職の人など第1号被保険者は、引越し後の役所に住所変更届を提出する必要があります。

ただしマイナンバーと基礎年金番号の紐づけをしている場合は、原則として届け出が不要になります。マイナンバーと基礎年金番号が紐づいているかどうかは、年金事務所へ電話や訪問で問い合わせるほか、ねんきんネットからでも確認できます。

会社員や公務員などの第2号被保険者、第2号被保険者に扶養されている配偶者などの第3号被保険者は勤務先の担当者に引っ越したことを伝え、必要な手続きをしてもらいましょう。

児童手当の認定請求書の提出

対象者 児童手当の受給世帯
手続き方法 新住所の役所窓口
必要書類 児童手当認定請求書

児童手当の支給対象の世帯は、引越し後15日以内に「児童手当認定請求書」を提出する必要があります。

提出が遅れると児童手当の支給を受けられないので、必ず期限内に手続きしましょう。

子供の医療費助成手続き

対象者 18歳未満の子供がいる家庭
手続きをする場所・窓口
  • 役所の窓口
  • 書類の郵送
  • マイナポータルからの電子申請
手続きの期限 転入から15日以内
必要書類
  • 乳幼児・子ども・高校生等医療証交付申請書
  • 申請をする子供の健康保険証の写し
  • 本人確認書類

お子さんがいる家庭にとって医療費助成に関する手続きの優先度はとても高いです。転入届を提出したその日に手続きを完了できるよう、持ち物をよく確認しておきましょう。

マイナポータルから電子申請をすれば、書類の持参忘れが起こらないため手続きをスムーズに行えます

妊婦検診補助券の交換

対象者 妊婦
手続きをする場所・窓口 新居がある役所の窓口
必要書類
  • 妊婦健康検査費用補助券(未使用分)
  • 母子健康手帳

妊婦健康検査費用補助券は自治体ごとに独自のサービスとして提供しているため、別の自治体の券を使うことはできません。対応する窓口に行って補助券を交換してもらいましょう。

なお母子健康手帳(母子手帳)に記載されている住所については、自分で書き換えてしまって問題ありません。書き換えに法的な処理等は必要ないためです。

要介護・要支援認定の申請

対象者 要介護認定、要支援認定を受けている人
手続きをする場所・窓口
  • 新居のある自治体
手続きの期限 引越し後14日以内
必要書類
  • 介護保険受給資格証明書(介護保険被保険者証を返却したときに受け取った書類)

要介護認定や要支援認定を受けている方は、新居でも必要な介護サービスを利用するためにも認定の申請が必要です。

引越し後14日が経過してから申請をすると、継続申請ではなく新規申請という扱いになります。手続き完了までの時間がかかるうえ、手続き中は必要なサービスが受けられなくなることがあります。

運転免許証の住所変更

対象者 運転免許証を持っている人
手続き場所 警察署
運転免許センター
手続き期限 引越し後なるべく早く
必要書類 運転免許証
新住所を確認できる書類(住民票など)

運転免許証を持っている人は、引越し後に記載住所の変更手続きをしましょう。

手続きの際には新住所を確認する書類の提出が必要です。認められる書類の例は以下の通りです。

  • マイナンバーや住民票コードが記載されていない住民票の写し(コピー不可)
  • マイナンバーカード(通知カード不可)
  • 健康保険証
  • 消印付郵便物
  • 在留カード、特別永住者証明書(外国籍の方)

運転免許証の住所変更は、法律的に期限が定められているわけではありません。しかし実際に住んでいる場所と記載されている住所が異なる免許証は身分証明書としては利用できません。生活の利便性が下がってしまうため、車検証の住所変更などと同様に、引越し後すぐ、15日以内に記載事項の変更を行うことをおすすめします。

車庫証明の住所変更

対象者 自家用車を持っている人
手続きをする場所・窓口
  • 警察署
手続きの期限 引越し後15日以内
必要書類
  • 自動車保管場所証明申請書
  • 保管場所標章交付申請書
  • 保管場所の所在図・配置図
  • 保管場所の使用権原を疎明する書類
  • 使用の本拠の位置が確認できるもの

引越したときには車庫証明の住所変更も必要です。車庫の所在地を管轄する警察署で手続きを行います。

車庫証明の住所変更を行わないと、車検証の住所変更なども行えないため注意してください。

自動車・車検証の住所変更

対象者 自家用車を持っている人
手続きをする場所・窓口
  • 陸運局(普通自動車の場合)
  • 軽自動車検査協会(軽自動車の場合)
  • ワンストップサービス(OSS)申請
手続きの期限 引越し後15日以内
必要書類
  • 登録変更申請書(自動車検査証変更記録申請書)
  • 手数料納付書
  • 住所が変更されたことを示す書類
  • 自動車保管場所証明書
  • 自動車検査証

自動車の住所変更をするには様々な書類が必要です。

このうち注意が必要なのは住所が変更されたことを示す書類です。

住所が変更されたことを示す書類とは、基本的には発行から3か月以内の住所のつながりが証明できる住民票です。

引越しごとにきちんと自動車や車検証の住所変更手続きを行っているのであれば住民票だけで証明が可能です。

しかし引っ越したにも関わらず自動車と車検証の住所変更をしておらず、そこからまた引っ越してしまった場合には、現在登録されている住所からどこを経由して、これから申請する住所に移動したのかを証明しなくてはなりません。

例を挙げると、A市に住んでいたXさんが、B市に引っ越したとき自動車と車検証の住所変更をせず、そのままC市に引っ越してきた場合、車検証に登録されているのはA市の住所です。

しかし住民票の前住所欄にはB市の住所が記載されています。この場合、住民票の除票か戸籍の附票が必要です。住民票の除票は転入した市区町村の役場で、戸籍の附票は本籍地がある市区町村の役場で取得できます。

戸籍の附票について、自治体によってはコンビニ交付に対応しています。詳細は地方公共団体情報システム機構(J-LIS)のコンビニ交付ページをご確認ください。

費用はかかってしまいますが、行政書士に手続きを代行してもらうこともひとつの手段です。

行政書士に手続きを依頼した場合、代行料金は15,000〜20,000円ほどかかることが一般的です。

自動車・バイクの引越し手続きに強い行政書士を探す

ペットの登録事項変更届の提出

対象者
  • 犬を飼っている人
  • マイクロチップを装着した犬・猫を飼っている人
手続きをする場所・窓口
  • 保健所の窓口
  • 環境省データベース(マイクロチップ装着済みのペットのみ)
手続きの期限 引越し後30日以内
必要書類 窓口での手続きの場合

  • 犬の鑑札(鑑札番号がわかるもの)
  • 飼い犬の登録事項変更届

環境省データベースでの手続きの場合

  • マイクロチップの識別番号
  • 暗証記号

※どちらも登録証明書に記載されている

狂犬病予防法により、犬を飼っている方は引越し後30日以内に登録情報の変更を行わなくてはなりません。

また動物愛護法が改正され、2022年6月1日からペットショップやブリーダーで販売される犬や猫にはマイクロチップの装着が義務化されました。そのため2022年6月1日以降新たにペットを飼い始めた人は環境省データベースにペットの情報を登録しています。

マイクロチップを装着しており、環境省データベースを利用しているのであれば、データベースの情報を変更するだけで役所や保健所での手続きは必要ありません。

印鑑登録の再登録手続き

手続きをする場所・窓口 新居のある自治体の窓口
必要なもの
  • 登録する印鑑
  • 印鑑登録申請書
  • 本人確認書類

転出した際に以前の印鑑登録は破棄されているため、引越した後には新規で印鑑登録をする必要があります。自治体によっては手数料を必要としていることもあります。

なお同一市区町村内で住まいを変える転居であれば、引越し後も手続きは不要です。印鑑登録では住所情報は登録されていないためです。

▽ 印鑑登録について詳しくはこちらをご覧ください。

銀行口座・クレジットカードの住所変更

対象者 金融機関の口座・カード所有者
手続き場所 店舗窓口
郵送
ウェブサイト
公式アプリ
必要書類 新住所が確認できる書類(住所変更済の運転免許証、新しい住民票など)

口座を開設している金融機関や、契約しているクレジットカード会社の登録住所も早めに変更しましょう。

重要なお知らせは転送不可郵便になっていることも多く、郵便局の転送手続きだけでは不十分なことがあります。

住所変更を行わないと、更新や契約満了などの重要なお知らせが受け取れないほか、場合によっては本人確認ができないとして利用制限措置がとられることも考えられます。

ちなみに住所変更のみであれば、ウェブサイトやアプリから簡単に行える金融機関などがほとんどです。しかし結婚などにより氏名が変わった場合には書類の郵送が必要となることが多いです。

スマートフォン・携帯電話の住所変更

スマートフォンや携帯電話のモバイル回線はウェブサイトやアプリからの住所変更手続きをおすすめします。自宅にいながらにして情報変更手続きができ、余計な時間をとられずにすみます。

ただし氏名が変わった場合は郵送手続きのみ受け付けとなることがあります。キャリアによって対応が異なるため、手続きをする前によくある質問ページ等を確認しておきましょう。

各種登録サービス・通販サイトの住所変更

手続きをする場所・窓口 ウェブサイト上の登録情報変更ページなど
必要書類 特になし

引越し後、早めに手続きをしておきたいのが通販サイトの住所変更です。日頃よく使うサービスだけではなく、使用頻度が少ないサービスも忘れずに情報変更をしましょう。

忘れがちなのがファンクラブなど趣味に関する情報変更です。会報や継続加入ボーナスの限定グッズなど、ファンにとって大切なものをきちんと受け取るために、他サービスの住所変更と同時に手続きをすることをおすすめします。

引越しの住所変更はオンラインサービスが効率的

電子証明書が有効なマイナンバーカードを持っているのであれば、一部の手続きをマイナポータル経由で行えます。これは現在デジタル庁が主導して進めている引越し手続オンラインサービスといいます。

たとえば2023年2月6日から全ての市区町村で、転出届の提出と転入届提出のための来庁予約がオンラインでできるようになりました。

さらにマイナンバーと基礎年金番号を紐づけることで、住所が変わったときだけでなく、結婚等で氏名が変わった際も届け出がいらなくなります。

今後は民間の引越しポータルサイトとの連携を強化し、民間ポータルサイトを利用して転出届の提出等が行えるように調整を進めています。

このほかにも、自家用車であればワンストップサービスを利用して車庫証明の変更等、引越し時に必要な手続きができます。今後さらにオンラインでできる手続きが増えていくことでしょう。

電子申請ができる手続きはマイナポータルから確認できます。

引越しの住所変更に必要な書類の整理方法

引っ越し時には、なるべく荷物を減らしたいものです。特にかさばる書類は、すっきりとまとめておくのがポイントだといえます。引っ越し時の書類の整理方法を見ていきましょう。

必要な書類だけを残す

書類の整理は、必要なものと不要なものに分けることから始めましょう。仕分けをする際は、あらかじめ廃棄ルールを決めて整理するのがポイントです。

例えば、書類を作成もしくは取得してから1年以上経過しているものは原則廃棄する、といったルールを設けると、スムーズに整理できるでしょう。

期間の設定は人それぞれです。自分なりのルールを作り、書類をすっきりとまとめてみてはいかがでしょうか。

また情報は必ずしも紙である必要はないため、スキャンしてしまえばデータとして保存できます。どうしても紙で残さなければならないものだけ、保管しておくのも一つの手段です。

必要書類はケースやファイルにまとめる

作成から長い年月が経っていても、契約書や保証書などは大切な書類です。このような「紙としてなくてはならないもの」はケースやファイルにまとめて自分で運びましょう。

引っ越し時に使用する書類も手元に置いておきます。いざ使用する際に、多くの荷物の中から探す手間が発生してまうからです。

また大切な書類が多い場合は、ケースやファイルに付箋紙を貼り、何が保管されているか一目で分かるようにしておくとよいでしょう。

不要書類はシュレッダーや処理サービスを活用

仕事の関係で個人情報や機密情報を記載した書類は、不要になったからといってそのまま燃えるゴミに出さないようにしましょう。もし第三者の手に渡れば、情報漏えいで処罰を受ける可能性があるからです。

処罰の内容によっては、多額の賠償金が必要となるケースもあります。仕事に関する書類は大切に扱わなければなりません。

そこで利用したいのが、シュレッダーや業者の処理サービスです。シュレッダーは書類を細かく裁断できますが、完璧に情報漏えいを防ぐことは難しいでしょう。

処理サービスなら紙を溶解処理してくれるため、情報漏えいの可能性を最小限に抑えられます。

引越し業者を探すときは一括見積もりで比較がおすすめ

簡単!無料の3ステップでぴったりのプロが見つかる!

必要な手続きが多い引越しでは、効率よく進めるための工夫は必須です。引越し全体の中で重要度の高い手続きにより多くの時間が割けるように優先順位をつけましょう。

引越し作業はやらなければならないことが多く、業者探しにかけられる時間も限られています。素早く、効率よく探すために一括見積もりサービスを活用するのがおすすめです。

「ミツモア」なら、引越し先や荷物の量などの情報を入力するだけで、条件に合う最大5社からの見積もりが届きます。料金やサービスをよく見比べて自分にあった引越し業者を見つけましょう。

引越し業者を探す

以下の記事では、引越しの一連の流れをまとめています。手続き以外にも荷造りや挨拶などやることがたくさんあるので、抜け漏れがないようチェックしておきましょう。