自宅に引越し業者が訪問して、荷物量がわかることで見積もり金額が決まります。ただ部屋が汚い状態で正確な見積もりが出せるか、不安ではないでしょうか。
今回は片付けをしないと訪問見積もりはできないのか、引越し料金を抑えるために必要な片付けのコツも含めて解説します。
部屋が汚いと引越し見積もり額が高くなる
足の踏み場がないほどの部屋にて、引越しの訪問見積もりをする場合、片付けないと見積もり時の料金が高くなります。
なぜなら引越し料金は荷物量を元にして、トラックの大きさと作業員の人数を考えたうえで料金を計算するからです。部屋が汚い状態だと引越し業者の担当者は正確な引越し料金を出せません。
万が一、当日「トラックに全部の荷物が入らない」「時間内に搬出が完了しない」というトラブルを避けるために、少し多めに荷物量を見積もってしまいます。その結果、大きめのトラックと追加の作業員を手配することになり、引越し料金は高くなってしまうわけです。
訪問見積もり前に片付ける汚い部屋の基準
引越し業者による訪問見積もりを受ける前、どんな部屋の状態なら正確に引越し料金を計算できるのでしょうか。イメージ写真を用いて、片づけが必要な部屋の基準を解説します。
例① 訪問見積もりが問題なく進められる部屋
写真のように床の大部分が見えていて、室内を歩き回るのに問題がないのなら改めて片づけに時間を割く必要はありません。でも床に衣服を脱ぎ捨ててあったり、物が落ちたりすると、必要なダンボールの枚数がわからなくなります。雑誌や新聞であれば机の上にまとめて置いたり、衣服を畳んだりして、足が踏める程度に床をきれいにしておくと、正確な引越し料金を計算できるでしょう。
例② 訪問見積もり前に片づけが必要な部屋
足の踏み場がほぼない写真のような部屋の場合、荷物量を正確に把握するのは難しいです。見積もり料金が高くなってしまう可能性があるため、訪問見積もりの前に片づけましょう。足の踏み場がないほど物があふれているとき、「今すぐに捨てられる、絶対に使わないものがないか」確認することが大切です。今すぐ捨てられるものは迷わず処分し、荷物を減らしていきましょう。
例③ 訪問見積もりを断られることもある部屋
足の踏み場がないどころか、そもそも部屋の中に入れないようなゴミ屋敷状態の部屋は、訪問見積もりを断られてしまう可能性があります。このような状態に陥った場合は、ゴミ掃除の清掃に長けた清掃業者や便利屋さんに依頼をして、ゴミ屋敷の掃除をしましょう。
引越し訪問見積もり前に部屋を片付けるコツ5選
片づけが必要となる部屋のイメージが湧いたところで、見積もり前に汚い部屋を片づけない3つのリスクをご紹介いたします。
1.不要な荷物を決める
訪問見積もりの前日までに不要な荷物を決めておきましょう。運ぶ荷物と処分する荷物を明確にすることで、訪問見積もり当日に担当者が新居に運ぶ荷物量を把握しやすくなり、引越し料金を正確に計算できます。たとえば、思い出の品やまだ使うかもしれないものが出てきた場合、1年以内に使ったかどうか確認したうえで、もう使わないと決めたものは迷わずに処分しましょう。
2.小さなエリアから片付けを始める
片付けがうまくいかない理由のひとつが、いっぺんに全ての部屋を片づけようとすることです。まずは玄関やキッチン、リビングなど、片付ける場所をエリア分けしていきましょう。キッチンであれば水回り、コンロ周辺など、時間がかかりそうな場所を分けていき、エリア分けが終わったら小さなエリアから片づけを始めます。たとえば、今日はキッチンの戸棚の中を整理して、明日はリビングの収納スペースを片付けていくことで達成感が生まれるでしょう。
3.荷物量を把握できるように整理整頓しておく
不要な荷物を決めるのとあわせて、新居に運ぶ荷物量がわかるように部屋の整理整頓をしましょう。たとえばタンスや冷蔵庫といった家具や家電を見える状態にしたり、床に散らかっている荷物を一時的にダンボールに詰め込んだりすることで、引越し業者の担当による見積もりがしやすくなります。
4.見られたくないものは収納スペースへ避難させる
引越し業者に運んでもらいたいものの、できれば見られたくない荷物がある場合は、収納スペースに一時的に避難させましょう。引越し業者の担当があまり見ない「トイレ」や「バスルーム」に避難させても問題ありません。ただし、荷物量の見積もりが終わったタイミングで、見られたくないが運んでほしい荷物があることを伝えないと追加料金が発生します。忘れずに伝えましょう。
5.荷造りはまだしない
訪問見積もり前に荷造りをする必要はありません。訪問見積もりの後、料金に納得ができなければ引越しはできず、延期すればすでに梱包した荷物を取り出す手間がかかります。契約後にダンボール箱を無償提供してくれる引越し業者もいるため、荷造りはダンボール箱を受け取ってからでも十分間に合います。
訪問見積もりで引越し業者がチェックする4つの箇所
訪問見積もりの当日、引越し業者の担当は主に4つのポイントを確認して引越し料金を計算します。
1.荷物の量
引越し業者の担当は見られたくない部屋を除いて、ベランダや倉庫などを含め、隅々まで調べます。その上で洋服や雑貨など、どれくらいの荷物量になるか把握した後に見積もり料金を計算するので、訪問見積もりの前に室内を自由に行き来できるだけのスペースを確保しておきましょう。ダンボールの枚数が多ければ多いほど、料金が高くなります。
2.家具や電化製品のサイズ
タンスやベッドといった家具をはじめ、冷蔵庫やテレビなどの電化製品の個数やサイズも確認します。サイズが大きいほど、運送に使うトラックのサイズが大きくなるほか、引越し作業のスタッフの人数も増え、その分の引越し料金も加算されてきます。
3.家電製品の配線状況
新居にエアコンや冷蔵庫、洗濯機といった家電製品の設置工事を依頼したい人は、サイズとあわせて配線状況を確認する場合があります。コンセントや電圧が合わないと電気工事が必要です。工事スタッフの人数や内容によっては別途工事費用がかかるので、見積もりの担当者が確認できるようにきれいにしておきましょう。
4.ペットなどの特殊な荷物の有無
ペットを含む動物や観葉植物、自転車など、特殊な荷物がないかどうかもチェックします。これらの荷物は原則的にほかの引越し荷物と一緒に運べないため、担当者が専門業者や提携会社への配送を依頼する場合があります。
訪問が難しいときの引越し見積もり方法3つ
仕事や家事などで忙しく、部屋の中をきれいにして引越し業者の担当を迎えるのが難しい場合、訪問以外で引越し見積もりを取る方法があります。ただし目視で荷物量を確認できないため、少し高めの引越し料金を見積もる会社があるので、注意しましょう。具体的な依頼方法は下記のとおりです。
1. 引越し一括見積もりサイトの利用
複数の引越し業者が登録されている一括見積もりサイトを使って引越し見積もりを取る方法です。新居の住所や引越し日時、家具の個数といった必要な情報を入力すると、条件に合った複数の引越し業者から見積もりが届きます。自宅に引越し会社の担当を招き入れることなく、引越し料金を比較検討して引越し業者を決められるでしょう。
2. 写真の送付による見積もり
引越し業者の問い合わせフォームや、LINEなどで部屋の様子の写真を送付して見積もりを取る方法もあります。写真を送った後、引越し業者からメールやチャットで引越し料金を算出できるため、汚い部屋を見せる心配はありません。ただし、引越し料金を抑えたい人は、部屋の中をきれいにしてから撮影しましょう。
3. ビデオ通話を使用した見積もり
ZOOMやLINEといったビデオ通話機能を使って引越しの見積もりを取る方法です。大手引越し業者を中心にサービスを展開しており、担当による指示のもと、室内を撮影しながら見積もりを受けるため、訪問見積もりでの料金に近い正確な見積もり料金を算出してもらえます。
部屋が汚くても引越しの見積もりを無事終わらせる
訪問見積もりの際、部屋の中を片付けないと、引越し業者の担当による確認作業に支障が出てしまって正しい引越し料金が計算できません。どうしても訪問見積もりが難しくて、正確な引越し料金を知りたい人は、オンラインで相見積もりを取りましょう。
ミツモアでは、スマホやパソコンからかんたんな質問に答えると、最大5つの引越し業者から条件に合う見積もりが届きます。料金や業者への口コミ評価も確認できるので、料金以外の判断材料も得られるので安心です。