ネットで購入したエアコンを取り付けるのであれば、地域のエアコン取り付け業者に依頼することが一般的です。業者に依頼した場合の費用相場は13,000~16,000円が目安です。
ただし標準工事に収まらない作業が発生すると取り付け費用が高くなります。配管穴の穴あけ工事や化粧カバーの設置などが代表的な例です。
エアコン取り付けの依頼先は?
エアコンを取り付けの依頼先は大きく分けると5つあります。シチュエーション別におすすめを紹介します。
シチュエーション | 依頼先 |
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エアコン工事の専門業者 |
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引越し業者のオプションサービスを依頼する |
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自分で取り付ける |
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家電量販店で取り付けの依頼をする |
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購入した電気店で取り付けの依頼する |
① エアコン工事の専門業者
エアコンの取り付け工事はエアコン施工業者に依頼することをおすすめします。
エアコン工事業者は日々多くのエアコンの取り付け・取り外しを担当しているため、エアコンの取り扱いを熟知しています。
エアコンの取り付けを専門業者に依頼するメリット
- 安価に取り付けを依頼できる
- エアコン取り付け工事でミスが発生しづらい
- 隠蔽配管など難易度の高い工事も依頼できる
エアコン工事の専門業者であれば、隠蔽配管や室外機の特殊な設置など難易度の高い工事も依頼できます。
② 引越し業者のオプションサービスを利用
転居にともなってエアコンの取り付けや取り外しが必要なのであれば、引越し業者のオプションサービスを利用することが最も手間がない方法です。
引越し業者のオプションサービスを利用するメリット
- エアコンの移設工事を手間なくできる
引越し業者の中にはオプションでエアコンの移設を依頼できます。
引越し業者のスタッフが移設工事を行うのではなく、エアコンの取り付け・取り外しはエアコンの専門業者、エアコンの輸送を引越し業者が行うというように分業化されています。
転居と同時の設置の場合、「引っ越し業者とエアコン業者との連絡が重なり、二度手間になるな」と感じる人もいるでしょう。引っ越し業者に両方お願いできれば、ひとつの会社との連絡で済むメリットもあります。
③ 自分で取り付ける
手先が器用で必要な工具・部材がそろっているのであれば自分で取り付けることも可能です。
ただし自分でエアコンの取り付けを行った場合、取り付け後に不具合が発生してもメーカーの保証を受けられない点に注意が必要です。
以下に必要な工具や部材を紹介します。
- モンキーレンチ
- ペンチニッパー
- ドライバー
- 六角棒レンチ
- 両口スパナ
- パイプベンダー
- カッター
- ガス漏れ検知器
- 室外機設置用の据置台
- 冷媒配管
- ドレンホース
- 配管用化粧カバー
- 配管テープ
- エアコンスリーブ穴埋め用パテ
- 電線(室内機と室外機を接続するケーブル)
- ボードアンカー(据付板装着用)
- アース棒(感電防止用棒)
- 真空ポンプ
④ 家電量販店で購入し取り付けを依頼する
ビックカメラやヨドバシカメラ、ジョーシンなどの家電量販店でエアコンを購入したときは、購入店舗でエアコンの取り付けを依頼できます。
購入後すぐに取り付けの案内をしてもらえるので、取り付け工事の依頼を忘れてしまうことがありません。
多くの家電量販店では標準工事の価格が明示されているため、どの程度費用がかかるかわかりやすいのもうれしいポイントです。
ただし家電量販店でエアコンを購入していない場合や隠蔽配管など特殊な作業が必要になる場合は取り付けできないことがあるのでご注意ください。
⑤ 地域の電器店で購入し取り付けを依頼する
地域の電器店でエアコンを購入した場合も取り付けを依頼できるケースがあります。
家電量販店に依頼する時と同じく、その店舗で購入したエアコンの取り付けのみが依頼できます。
家電量販店との違いは、地元の電器店では電気設備工事を行えるスタッフが常駐しているケースが多いため、即日の取り付けなど柔軟な対応が期待できる点です。
また技術力も高い傾向があるため、隠蔽配管など難易度が高い工事でも取り付けてもらえる可能性が高いです。
エアコン取り付け工事の費用相場
エアコン取り付け工事の作業料金は「標準料金 + オプション料金」で求められます。
標準工事と追加工事の内容や費用相場を解説します。
エアコン取り付けの標準工事
エアコン取り付け料金の相場は以下の通りです。
エアコンの種類 | 費用相場 |
---|---|
壁掛けエアコン(新品) | 13,000~16,000円 |
壁掛けエアコン(中古) | 11,000~15,000円 |
天井埋め込み式エアコン | 80,000~200,000円 |
天井吊り下げ式エアコン | 70,000~150,000円 |
エアコン取り付けの標準工事には、以下の作業が含まれることが多いです。
- 室内機の設置
- 室外機の設置
- 配管・電線の接続(4m以内)
- 真空引き
- 壁への穴あけ(1箇所)
事業者によってはコストカットのために一部作業を標準工事から外していることがあります。
契約前に必ず、標準工事の内容を確認しましょう。
エアコン取り付けの追加工事と費用例
エアコン取り付け工事において、標準工事以外の作業はすべてオプション作業とみなし、追加料金が発生します。
エアコン取り付けで発生することが多い追加作業と、費用例は以下の通りです。
項目名をクリックすると該当する解説記事にジャンプします。
作業内容 | 費用相場 |
---|---|
特殊な材質の壁への穴あけ | 2,000~15,000円 |
室外機の特殊設置 | 5,000~30,000円 |
配管の延長(4mを超えた分) | 3,000~4,000円/m |
配管への化粧カバー取り付け | 14,000~20,000円 |
隠蔽配管のエアコン取り付け | 10,000~15,000円 |
エアコン専用コンセントの設置 | 13,000~15,000円 |
エアコン専用コンセントの電圧変換工事 | 2,000~5,000円 |
エアコン取り付けの優良業者を見極めるコツ
エアコン取り付けを依頼するうえで、優良業者を見極めるコツが4つあります。
4つのコツを念頭に置いて、優良業者を見極めましょう。
① 見積もり書の内容が詳細で明確
工事を依頼するにあたっては、必ず見積もりをとります。「内容が明確かつ細かい」業者ほど信頼がおけるといえるのです。
雑な見積もりだと、「材料一式」「作業料一式」というように大ざっぱな項目でしか提示していないこともあります。それでは何にいくらの費用が生じたのかわかりません。
丁寧な業者であれば、一つ一つの作業とそれに必要な部品や道具、出張料や人工代などを細かく記載した見積もりを提示してくれます。「作業内容が明確な姿勢の業者」には、安心感が生まれるものです。
また価格だけで選ぶことは危険です。「安ければよい」という考えを最優先しないように気をつけましょう。手を抜こうと思えば、いくらでも簡単にできてしまいます。
室外機をただ地面に置く・室内機の取り付けに据付板を使わない・質の悪いホースや管を使用する・配管をいい加減に行うなど、いくらでも質を落とせるのです。
工事は目に見えない部分があるにしても、やはり適正価格の水準はあります。複数業者から相見積もりを取るなどして、妥当な金額で発注しましょう。
② 事前の打ち合わせをしっかり行う
相談をした際に、打ち合わせをしっかりと行ってくれる業者かどうかを見ておきましょう。よい業者ほど、確実な作業をするために細かい点まで確認をするものです。
「エアコン」とひとくくりにしても、種類やサイズ、機能はさまざまです。機種によっては一般的な作業内容が異なる場合もあるため、事前の打ち合わせが重要になります。また設置場所や撤去場所によっても、必要な作業は違ってくるでしょう。
設置場所によっては、室外機から室内機の距離がとても離れている・室外機の設置場所を特別に設けなければいけないといったケースも考えられます。スムーズな作業を展開してもらうためにも、事前の打ち合わせを怠らない業者に依頼しましょう。
③ 施工保証など保証が充実している
たとえ高い技術と深い経験を備えた作業員が丁寧に仕事をしたとしても、工事には不具合を起こす可能性は拭いきれません。そのため「保証が充実している業者」を選ぶことも大切です。
エアコンの再設置では、空調機能が低下した・水漏れが起こる・作動音がうるさくなったという不調がよく起こります。自分では修復できないため、改めて工事をお願いしなくてはなりません。
保証がない業者に依頼してしまったら、たとえ最初の工事による不具合であっても修理に費用がかかってしまいます。保証がしっかりしていれば、適用範囲内できちんと対処してくれるでしょう。
リーズナブルな価格で工事を提供している業者の中には、「保証なし」のところもあります。発注前に保証の有無はしっかり確認しましょう。
④ 実績が多く口コミ評価が高い
インターネットの発達で、ホームページを見て業者を選ぶ人は多いでしょう。検索すれば、数多くの業者がヒットします。
その中で、特に「実績紹介のページ」をチェックすることがおすすめです。施行例が多いほど地域での信頼が厚く、確実な仕事をしてくれる業者である確率は高まります。
できるだけ「作業場所に近いエリア」での実績が多い業者を選ぶこともポイントです。ひとつの地域で数多くの仕事を受注しているということは、それだけそのエリアに根付いた会社だと考えられるからです。
エアコン取り付けでよくある疑問
エアコンの取り付け・取り外しには、素人ではわかりにくい部分が多く、不安が付きものです。よくある疑問を細かく知って、適切な発注に備えましょう。
① 依頼前に確認することはある?
業者に依頼する前に、次の3点について確認しておくことをおすすめします。確認した内容は、当日の作業に入る前に作業担当者に共有しましょう。
エアコン取り付け工事の依頼前に確認すること
- エアコンを取り付ける場所
- 契約している電気容量
- エアコン専用コンセントの位置
1つ目は「エアコン取り付け場所」についてです。戸建てなら、設置個所の壁に補強材が入っているかなど、特別な仕様について確認します。特殊な構造だと、設置ができない場合があるのです。
2つ目は「電気容量の確認」をしましょう。
電気容量が不足しているとエアコンを使っているときに他の家電を使えなくなるなど、設置しても利便性が著しく下がります。
電気容量が不足している場合は電気契約を変更する必要があります。契約している電気会社に相談しましょう。
3つ目が「取り付け場所の近くに電源があるか」の確認です。万が一近くに電源がなければ、長い延長コードを壁に伝わせる工事をしたり、コンセントの増設をしたりする必要があります。適当な場所に電源があるかをチェックしておきましょう。
② 新規取り付けと移設工事の違いはなに?
新規取り付けは、新しいエアコンを設置することです。
新規取り付けの際に確認すべき点のひとつに、エアコンの型番が挙げられます。
機種ごとに費用も異なるため、チェックが大切です。寸法もきちんと計ります。設置場所に確実に収めるには、実寸に幅・高さともに5cm加えた余裕が必要です。
コンセントの電圧や形状も見ておきましょう。配管穴が設置するタイプと合うかどうか、配管状態は露出型が隠蔽型かも調べておきます。
対して、移設工事は「旧設置場所の取り外しと新設置場所の取り付け」をセットにして指すことが多いでしょう。移設工事のチェックポイントは、新規取り付けとは若干異なります。
なかでも「配管パイプの長さ」に意識を向けておきましょう。移す場所では、よりも長いパイプやホースが必要かもしれません。新たに延長すると、その分費用もかかります。
引っ越し前に取り外す場合は、電気を完全に止める前に作業を済ませることが必要です。冷媒ガスの排出などには電気が必要なため、電気が止められていると最後まで作業できなくなります。
③ 取り付け・取り外しの目安時間は?
取り外しであれば「30~60分」が目安です。撤去では冷媒ガスの排出以外に特別な作業は少なく、比較的スムーズに進められます。
取り付けには「90~120分」程度を見込んでおきましょう。冷媒の充填や冷媒管の真空引きといったエアコン特有の作業に加えて、室外機・室内機を安全に設置しなければなりません。
配管もただホースをつなげばよいわけではなく、設置後に化粧テープでまとめたり配管カバーを取り付けたりすることもあります。十分な時間の確保が必要です。
エアコン取り付けの優良業者を見つけるならミツモアで
エアコンの取り付け・取り外しには、複雑な工程と数多くの作業が求められます。素人には難しい作業です。専門業者に依頼すると安心ですが、業者選びに悩む場合もあります。ポイントを押さえた見極めで、優良業者を探しましょう。
地域のプロを探す際はミツモアの一括無料見積もりをご利用いただくと手間なくご自身の希望通りの業者を見つけることが可能です。
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