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同じ家でエアコンを移設する費用相場は?追加工事になるケースも

最終更新日: 2024年05月02日

子どもの独立や親との同居などを機会に、エアコンの移設を検討する家庭は多いでしょう。エアコンの移設を考える上で、気になるのは工事にかかる費用です。エアコンの移設にかかる費用を正しく把握し、移設を検討しましょう。

同じ家でエアコンを移設する場合の費用は?

エアコンの移設にかかる費用の相場を解説します。依頼先ごとに異なる基本料金の相場だけでなく、追加工事を行った場合の費用相場も重要なポイントです。エアコンの移設を実現する際に求められる費用に対するイメージを把握しましょう。

相場は1万5,000~2万円程度

エアコンの移設にかかる費用は、どこに作業を依頼するかによって変動します。業者別の移設費用の相場は以下の通りです

  • エアコン工事業者:1万4,000~2万4,000円
  • 引越し業者:1万~3万円
  • 運送事業者:8,800~2万円

同じ家の中でエアコンの移設を行う場合には、エアコン工事業者に作業を依頼するのがおすすめです。施工業者に直接依頼できるため、無駄な手間がかかりません。万が一トラブルが発生した場合でも、施工した業者に直接問い合わせられるので安心です。

取り外しから取り付けの各工程で費用が発生

エアコンの移設は取り外しと取り付け、それぞれに費用がかかります。取り外しだけを依頼した場合の費用相場は、5,000~1万円程度です。どのような業者になにを目的としてエアコンを取り外してもらうかで、費用が異なります。

例えばエアコン工事業者に、同じ家の中での移設を目的にエアコンの取り外しを行ってもらった場合には、4,000~6,000円程度の費用がかかります。

取り付けだけを依頼した場合の費用相場は、1万~2万円程度です。エアコンの対応畳数や室外機の位置などの要素によって変動します。

例えば6~12畳対応の中古エアコンの取り付けにかかる費用が8,000円前後なのに対し、14畳以上対応の中古エアコンの取り付けには1万円前後の費用がかかります。

移設先の状況次第で追加工事の費用が必要

エアコンを移設する際には、設置する場所の状況に応じて、追加工事が必要です。場合によって求められる追加工事には、下記のようなものが挙げられます。

  • 配管の取り付けや延長:1m当たり2,000~4,000円程度
  • エアコン用コンセントの増設:1万~2万円程度
  • 室外機の特殊な場所への設置:1万2,000~2万5,000円程
  • 配管カバーの取り付け:1万4,000~2万円程度

エアコンを設置するのに不向きな場所にエアコンを移設する場合には、これらの工事が追加されることを覚悟しておきましょう。

同じ家のエアコン移設で追加工事が必要なケース

エアコン移設の際に追加工事が必要になるケースを解説します。エアコンの移設を考える際は、移設予定の部屋や屋外の状況を観察して、追加工事が求められそうか検討するのがおすすめです。工事に必要な費用をイメージできるでしょう。

室外機を置く場所がない

エアコンを移設する予定の場所に室外機を置くスペースがない場合には、室外機を設置するために追加の工事が必要になります

室外機を置く場所がない場合の追加工事の例としては、配管を伸ばしてエアコンから離れた場所に室外機を設置する工事が考えられます。

エアコンから離れた場所を室外機の設置場所として検討した結果、それでもなお室外機の設置が難しい場合には、『天井つるし』『壁掛け』『屋根置き』などの特殊な設置方法が検討されるのが一般的です。

配管の交換が求められる

エアコンの配管とはエアコンの室内機と室外機をつなぐ銅管を指します。

エアコンを1階から2階に移設する場合には、配管の長さの変更が求められるため、配管の交換が必要です。室外機をエアコンの近くまで移動させずに2階以上へエアコンを移設するのであれば、その分長い配管が求められます。

配管が劣化している場合にも、配管の交換が必要です。配管は経年劣化で硬くなる性質を持っているため、元々設置されていた配管を再利用しようとすると、配管に負荷がかかって破損する危険性があります。

電圧の変換やブレーカー増設が必要

移設先の状況によっては、電圧の変換工事や専用ブレーカーの増設などの追加工事が必要です

エアコンの移設予定場所の天井付近にエアコン用のコンセントがない場合には、エアコン専用回路を増設しなければなりません。分電盤から移設予定場所まで配線を伸長させる工事が必要です。

またたとえコンセントが設置されていても、コンセントが移設予定のエアコンに対応した電圧(単相200V)でなければ、電圧の変換工事も必要です。電圧の変換工事を行うのであれば、200V電源に対応したブレーカーの増設も欠かせません。

その他のケース

その他の追加工事として代表的なのが、冷媒ガスの補充です

エアコンは長年使用を続けていると、配管の中を循環する冷媒ガスが漏れてしまうケースがあります。冷媒ガスの不足は冷暖房の効きの低下につながるため、エアコンとしての機能を維持するには冷媒ガスの補充が必要です。

室外の配管に化粧カバーを取り付ける際にも、追加工事が求められます。化粧カバーを取り付けることで、紫外線や雨による劣化や飛来物による損傷から配管を守れます。

エアコンの見た目をすっきりさせるために室内の配管に化粧カバーを取り付ける際にも、追加工事が必要です。

同じ家のエアコン移設で注意したいポイント

エアコン移設の際に注意すべきポイントを解説します。注意点を無視してエアコンの移設を進めると、思わぬトラブルに見舞われる可能性があります。ポイントをしっかり頭に入れて、安心・安全な移設を実現しましょう。

電気系統の工事は資格なしではできない

エアコンの移設そのものは自分でもできますが、難易度や故障リスクなどを考えるとプロに依頼することをおすすめします。

コンセントの増設や内部接続線の固定などの作業を行うには、電気工事士資格が必要です。エアコンの固定や化粧カバーの設置はできたとしても、移設作業を行っていれば必ずプロの手が必要な場面が訪れます。

また自力でエアコンの移設を済ませようとすると、故障や水漏れにつながる危険性があります。移設費用を節約するはずが故障などによりかえって高くつくこともあるため、移設はプロの手に委ねるのが正解です。

エアコン移設後は動作確認を行おう

エアコンの移設を終えたら必ず動作確認を行いましょう。エアコンの移設を業者に依頼した場合には、最後に依頼人とともに動作確認をして、作業終了となります。

動作確認では以下のような項目をチェックしましょう。

  • 電源が正しく接続されているか
  • 室内機から適切な風量が出ているか
  • 室内機の運転に合わせて室外機が動作しているか
  • エラーコードが出ていないか

後から不具合が見つかることのないよう、細部までチェックしておく必要があります。

移設よりエアコンを買い替えた方がよいケース

場合によっては既存のエアコンを他の部屋に移設するよりも、思い切って新品のエアコンを購入して設置した方が好ましいケースもあります。移設ではなくエアコンの買い替えを検討した方がよいケースを、2つ紹介します。

購入から6~7年以上が経過している

設置から6~7年以上が経過しているエアコンは、移設よりも買い替えがおすすめです。エアコンの平均寿命は10年といわれているため、購入から6~7年以上経っているエアコンを移設しても、満足に使用できるのはわずかな期間と予測できます。

数年しか使用できないかもしれないエアコンを、費用を負担してまで移設するのは、費用対効果の面でおすすめできません。

また設置から年月が経ったエアコンには、経年劣化によるトラブルが想定されます。思い切って新しいエアコンに買い替えた方が、メリットは大きいでしょう。

設置する部屋の広さが変わる

エアコンを設置する部屋の広さが変わる場合も、移設よりも買い替えを検討すべきです。畳数に合ったエアコンを設置しないと、冷暖房の効率が落ちてしまうためです。

小さな畳数に対応したエアコンを無理やり広い部屋で使おうとすれば、常にフルパワーでエアコンを稼働させる必要性が発生します。たとえ使用できたとしても、消費電力が上がるため、電気代が高くなることは必至です。

反対に既存のエアコンを広い部屋から狭い部屋に移設する場合には、対応畳数の問題はそれほど気にする必要はありません。

同じ家のエアコン移設は納得できる業者に依頼

同じ家の中で手持ちのエアコンを移設するのであれば、エアコン工事業者に作業を依頼するのがおすすめです。手間を最小限に抑えたエアコンの移設を実現できるでしょう。

エアコンの工事業者に移設を依頼する際は、安心して作業を任せられる業者を選べるかどうかが、成功の鍵を握ります。

業者のウェブサイトにアクセスして実績を確かめるのはもちろん、複数の業者に見積もりを依頼して、業者同士を比べるのも重要です。じっくり吟味して、納得のゆく工事を実現してくれる業者を見つけましょう。

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