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エアコン取り付けに必須の穴あけ工事とは?費用相場や工事内容まで解説

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最終更新日: 2023年03月27日

エアコンの穴あけ工事はいくら?

1か所までの穴あけ工事であれば、エアコン設置の標準工事にが含まれていることが多く、その場合は追加費用はかかりません。追加費用がかかる場合、木造やモルタル壁は2,000~3,000円、ALCは3,000~4,000円、コンクリート壁12,000~15,000円など壁材によって費用相場は変わります。

穴あけ工事はどんなとき必要?

エアコンを設置したい場所に配管穴(スリーブ穴)がなければ穴あけ工事が必要です。以前使用していたエアコンの配管穴があれば、再利用できるので穴あけ工事は必要ありません。新築の場合は、建築時に穴あけ工事を済ませておくのが一般的です。

エアコン取り付けに必須の穴あけ工事とは?費用相場はいくら?

エアコン 配管穴

一般的な家庭用エアコンは、室内機と室外機との2つがそろってはじめて冷房・暖房の機能を果たします。

室内機と室外機のあいだには、空気の熱を運ぶための「冷媒銅管」をつなげる必要があり、その銅管を通すための穴が「配管穴」(スリーブ穴)です。

また室外機とつながってはいませんが、エアコンの室内機から排出された水を外に出すための「ドレンホース」も配管穴から屋外へ出ています。

木造壁の場合、内径約70mmの穴を開けると配管類を通すことができます。真柱や配線の位置関係で開けられない場合を除いて、エアコン本体の背後に隠れるように開けられるのが一般的です。

穴あけ工事の費用相場は?

エアコン取り付け工事を依頼するときは、1か所までの穴あけなら「標準工事」のなかに含まれていることが多いです。その場合は穴あけ工事をしても追加費用がかかりません。

【標準工事の内容】

  • 室内機の取り付け
  • 室外機の取り付け
  • 穴あけ工事(1か所まで)
  • 配管・電線の接続(4mまで)
  • 真空引き(エアパージ)
  • 試運転

※上記内容で約10,000~15,000円が相場

ただし「標準工事に穴あけ工事が含まれていない」「2か所以上の穴あけをする」「壁材が特殊」といった場合には、以下のような追加費用がかかります。

壁材 穴あけ工事の単価相場(1か所)
木造 2,000~3,000円
モルタル 2,000~3,000円
ALC 3,000~4,000円
コンクリート壁 12,000~15,000円
タイル、レンガなど 7,000~9,000円
ガルバリウム(金属) 7,000~9,000円

コンクリート壁や金属材の壁は、工事に手間がかかるので費用も高くなります。

また吹き抜け構造の家屋で高い箇所にエアコンを設置したい場合は、別途「高所作業料」がかかることもあります。出張費が請求されるケースもあるので、事前に見積もり内容の精査をしておきましょう。

エアコンの取り付け費用についての詳しい内容は以下の記事を参考にしてみてください。

関連記事:エアコン取り付け工事の費用相場はいくら?追加料金と標準工事との違いをおさえよう | ミツモア

穴あけ工事はどんなときに必要?

エアコンを新しく設置するとき、壁に配管穴(スリーブ穴)がなければ穴あけ工事が必要です。

以前使用していたエアコンの配管穴を再利用できる場合は、穴あけ工事は必要ありません。

また新築の場合は、建築時に穴あけ工事を済ませておくのが一般的です。

建築後だと穴あけ工事によって壁内部の筋交いや電線を傷つけてしまうリスクが一定ありますが、建築の施工業者に穴あけをしてもらうことでリスクを抑えることができます。

エアコンの穴あけ工事はどこに依頼する?

エアコン 設置取付工事 配管

穴あけ工事は、エアコン購入時に設置業者に依頼しましょう。家電量販店で購入する場合は「標準工事」の内容を確認し、穴あけ工事がオプションになっていないかを確認してください。

もしくは住宅設備の設置業者を探す方法もあります。インターネット上でも工事費込みでエアコンを販売している設置業者がたくさんいるので、相見積もりを取って、安くてサービス内容が充実しているところに依頼しましょう。

新築の場合は、建築を担当したハウスメーカーや工務店に依頼するのがオススメです。壁内の筋交いや電線などを傷つけず、適切な位置に穴あけ工事をしてくれます。「今後エアコンを取り付けるかもしれない場所」にも施工してもらいましょう。

いずれの場合も「穴あけ工事」を単体で引き受けてくれる業者は少ないので注意してください。

安くてサービス内容充実の業者を探すには?

エアコン取り付けに穴あけ工事が必要な場合は、以下のポイントを押さえて設置業者を探してみましょう。

【安くてサービス内容充実の業者を探すポイント】

  • 標準工事に穴あけ工事が含まれている業者を探す
  • 施工後の保証が充実している業者を探す
  • 相見積もりで複数社の見積もりを比較する
  • 気になった業者の口コミや実績を調べる

まず大前提として、「標準工事」のなかに穴あけ工事が含まれている業者を探しましょう。

どこまでが標準工事にあたるかは、設置業者ごとに違います。穴あけ工事がオプションになっていることも少なくないので注意してください。

相見積もりで安い設置業者を探すときにも、値段だけでなく、標準工事の内容までしっかり確認しましょう。

また壁に穴を開けるという工事は、少なからず建材を傷めてしまうリスクをはらんでいます。会社のホームページを見て実績が豊富かどうかを確かめたり、利用者の口コミを見て仕上がりや対応の良さを確かめたりするようにしましょう。

もし万が一、穴あけ工事が原因で雨漏りや建物の損傷につながったときに大切なのが「保証」です。あとで施工不良が見つかったときにも無料で対処してもらうことができます。ちなみにエアコン設置工事の保証期間は1年間が一般的です。

一括見積もりサービスが便利

相見積もりをするためには複数業者をピックアップして、自分で連絡しなくてはいけません。しかし実際に行動してみると、かなり手間がかかります。

そんなときは一括見積もりサービスを使うと便利です。サイトに登録している事業者から見積もりがとどき、料金やサービス内容が分かります。

ミツモアの場合は、無料で最大5件の見積もりが比較可能。口コミやサービス内容も分かりやすく、明朗会計なので安心です。ぜひお試しください。

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ずさんな業者には注意しよう

エアコン取り付けずさんな業者が一定数いるのも事実です。一度開けた穴は戻すことが不可能なので、業者選びには慎重に行いましょう。信頼できる業者でなければ、被害やトラブルに遭う可能性が高くなります。

「筋交いを抜かれた」「真柱を傷つけられた」「開け直しされて穴が広がった」などがよく見られるトラブルです。

これらのミスは工事から数年経った後に発覚するのがほとんどなので、工事保証や住宅保証の期間に相当しません。

エアコン設置後は穴が見えないため、エアコン交換時や壁の内部の劣化時などにしか穴の状況を確かめることができないのです。

後から後悔することがないように、工事費の安さだけにとらわれず十分な実績や施工例のある業者に依頼するようにしましょう。

穴あけ工事の工程・手順を解説

参考までに穴あけ工事の一般的な工程・手順を解説します。

【穴あけ工事の手順】

  1. 筋交いや柱、電線が通っている場所の目安をつける
  2. エアコンの設置位置と穴あけ箇所を決める
  3. 内壁の石膏ボードだけに穴を開ける
  4. 穴の位置に障害物がないことを再確認して、外壁に穴を通す
  5. スリーブを設置する(オプションの場合もある)
  6. 配管を通したあとでパテを埋め、隙間をふさぐ

配管カバー(化粧カバー)をかぶせる場合は、パテ埋めまで完了したあとに施工します。

関連記事:エアコンの配管カバー(化粧カバー)は必要?取り付け費用や後付けについて解説 | ミツモア

手順1:エアコンの設置位置と穴あけ箇所の目安をつける

据付板と配管穴

配管穴はエアコン本体よりも少し低い位置にします。勾配がついていることで、エアコン内部で発生した結露水が正常に排出されます。

また室内側の穴が少し高い位置、外壁側の穴が少し低い位置にすることで若干の勾配をつけるのが大切です。

そのほかエアコン自体の位置決めにかんしても、エアコン専用コンセントの近くであること、火災報知器から1.5m以上の距離があること、床面から1.8~2.4mの高さがあること、など条件があります。

エアコンの設置位置によって冷暖房の循環効率も変わるので、高さ、天井や壁との距離、障害物の有無などを確認しておかなくてはいけません。

関連記事:エアコンの取り付け位置・高さはどこ?効率的な運転のためのポイントや、失敗例を解説 | ミツモア

手順2:筋交いや柱、電線が通っている場所を確認する

シンワ測定(Shinwa Sokutei) 下地探し どこ太
シンワ測定(Shinwa Sokutei) 下地探し どこ太

まずは建築時の図面などを参考にして、柱や筋交いが通っていないない場所を探します。図面がなくても「筋交いセンサー」など下地探し用の器具を使って位置を調査するのが一般的です。

また柱や筋交いが通っていない場所でも、電線が通っている可能性があるので、穴あけ時には慎重に作業を進めていきます。

手順3:内壁の石膏ボードだけに穴を開ける

エアコン設置工事 コアドリルで配管穴あけ工事

まずは室内側の壁面だけに穴を開けます。石膏ボードに「コアドリル」という器具で穴を開け、壁が抜けたらすぐに止めます。

本当に壁内に筋交いや柱がないかどうかを確かめるためです。また筋交いや柱がなくても、電線が通っていることがあるので、その場合は電線をよけてから穴あけする必要があります。

手順3:穴の位置に障害物がないことを再確認して、外壁に穴を通す

穴をあけた位置に筋交いや柱がないことを確認できたら、電線などの障害物をよけたうえで、室外側からも穴を通します。

前述したとおり、室外側の穴は室内側よりも若干低い位置にして、結露水を正常に排出するための勾配をつけるのが大切です。

逆勾配になっていたり、平行だったりすると、排水できなかった水が室内機から漏れてくる原因になります。

関連記事:エアコンが水漏れする原因、対処法について解説 | ミツモア

手順4:スリーブを設置する(オプションの場合もある)

因幡電工 貫通スリーブセット
因幡電工 貫通スリーブセット

穴を貫通させたら、上画像のような「スリーブ」を設置します。この工程は必須ではないのでオプションになっていることもあります。

スリーブがあれば、将来的に使うか使わないか分からない配管穴でも、フタをして隠しておくことができるのがメリットです。

手順5:配管を通したあとでパテを埋め、隙間をふさぐ

エアコンの配管穴から配管を通す

貫通した配管穴から、冷媒銅管やドレンホースがまとめられた配管類を通します。

冷媒銅管は壁に沿わせるように折り曲げていきますが、銅管を折ってしまうとガス漏れの原因に。そこで専門知識を有する業者による「手曲げ」するか、もしくは「チューブベンダー」という器具を使って曲げるのが一般的です。

エアコンの配管の隙間をパテで塞ぐ

配管作業が終わったら、穴を「パテ」という粘土状の部品で埋めます。パテは時間経過によって固まる部材です。

外壁のエアコン配管カバー

配管カバーを設置する場合は、パテ埋めまで終わったあとで施工していきます。室内・屋外ともに見栄えをスッキリさせたい場合は、配管カバーをつけるのがオススメです。

穴あけ工事やエアコン設置はDIYできる?

穴あけ工事がともなう場合は、基本的にエアコン設置をDIYするのはオススメできません。やはり柱や筋交いなどの建材を損傷してしまう危険性が大きいからです。

そのほかの要因もふまえて、エアコン設置工事をDIYできるかどうかの目安をまとめます。

エアコン設置のDIYが比較的しやすい エアコン設置のDIYはオススメできない
  • 2人以上で作業できる
  • すでに配管穴が開いている
  • コンセントの種類・エアコンの電圧が以前使っていた機種と同じ
  • 室外機は大地置き、もしくはベランダ置き
  • コンセント交換や電圧切り替えの工事が必要
  • 壁の中に配管類を埋める「隠ぺい配管」をしたい
  • 室外機は1階・室内機は2階など、設置場所が離れている場合
  • 真空引きやフレア加工など難易度の高い作業をする自信がない

穴あけ工事のほかにも、真空引きや銅管のフレア加工、銅管の曲げ加工など、難易度の高い作業がたくさんあります。

またコンセント工事をともなう場合は、電気工事士の資格が必要です。エアコンの機種によって使用できるコンセントの種類が限られているので注意しましょう。

関連記事:エアコン取り付けはDIYできる?失敗しないためのチェックポイント、作業手順や費用相場など | ミツモア

費用面でもDIYはそこまで安くない?

エアコンの穴あけ工事に必要な道具と購入費用をまとめます。

  • コアドリル:6,000~10,000円
  • ハンマードリル:20,000~60,000円
  • 貫通スリーブ:1,000~1,500円

ハンマードリルやコアドリルを購入するとなると、標準工事費用よりも高くつきます。

ただしレンタル業者から工具を借りることができれば、1,000円~2,000円以内でも用意できるでしょう。

エアコン設置用の工具を一式借りるときは、部材費もあわせると業者依頼と同程度の10,000~15,000円ほどかかってしまいます。

エアコンの穴あけは業者への依頼がベスト

エアコン設置に必要な道具をもっていない場合や、穴あけ工事をする必要がある場合は、専門知識を有する設置業者に依頼するのがベストと言えます。

壁内の筋交いや電線を傷つけてしまうリスク、費用面でそこまで大きく変わらないこと、エアコン設置工事の難易度の高さ、など手間やコストを考えると、プロに依頼する方がスムーズで安全性も高いでしょう。

わずかな作業ミスが大切な住宅の品質や安全性を脅かすため、自力での工事は避けることをオススメします。

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【賃貸・新築】穴あけせずにエアコンを設置する方法は?

「賃貸マンションだから穴あけができない」「新築の家だから壁に穴を開けたくない」などが理由でエアコンの穴あけが難しいことがあります。

そんな悩みを解決してくれるのが「窓用エアコン」と「窓パネル」です。この2つの方法であれば壁の穴あけは必要ありません。

方法1:窓用エアコンを設置する

【工事不要】 CORONA(コロナ) ウインドエアコン (冷房専用タイプ)
【工事不要】 CORONA(コロナ) ウインドエアコン (冷房専用タイプ)

窓にはめ込むように設置する「窓用エアコン」であれば、穴は必要ありません。本体の背面から空気を取り込み、温度が調整された空気を室内に送ります。

音を抑える機能やマイナスイオンを発生させる機能、カビ防止機能などが搭載されているものまであり、種類が豊富なのも魅力です。

窓用エアコンの費用相場は30,000〜40,000円とかなりリーズナブルなのもポイント。

ただし窓を施錠できないので防犯性が下がること、動作音や振動が大きいこと、電気代が高くなりやすいこと、ほとんどが冷房専用であること、などデメリットも多いので注意しましょう。

関連記事:おすすめの窓用エアコン6選!失敗しない選び方、メリット・デメリット | ミツモア

方法2:窓パネルを設置する

日晴金属 エアコン配管用 アルミ窓パネル
日晴金属 エアコン配管用 アルミ窓パネル

「窓パネル」とは、配管用の穴を設けたパネルのことで、窓の一部分にはめて使用します。

穴を開けなくとも室外に配管類を通すことができるので、壁に穴を開けられない場合の選択肢のひとつです。

コストもかからず、1,000円ほどでECサイトやホームセンターで購入可能です。

ただし窓パネルの設置によって、窓を完全に施錠できなくなる、隙間ができてしまう、といったデメリットもあります。

賃貸で穴あけをするときの注意点

賃貸物件では、勝手に穴あけ工事をしてはいけません。必ず大家さんや管理会社に確認をとり許可をもらう必要があります。許可が降りない場合はエアコンの配管用穴を開けることはできません。

許可がとれた場合、物件を管理する不動産業者を経由して工事の作業依頼をすることをおすすめします。

賃貸では退去する際、原状回復が必須条件です。不動産業者は物件の管理や維持を担っているため、必要なときに工事に関する詳細事項が確認できて便利です。

新築で穴あけをするときの注意点

新築でエアコンの穴あけが必要な場合、壁の内部にある間柱や筋交いを傷つけないように注意しましょう。

間柱と筋交いは建物の構造補強に欠かせない木材です。穴あけ作業に入る前には、家の設計図を用いてこれら2つの位置をしっかり確認しておくことが大切です。

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