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【どれくらい還ってくるの?】確定申告における還付金の計算方法

最終更新日: 2019年12月13日

毎月の給与から天引きされていた税金のうち、余分に納めていたため戻ってくるお金を「還付金」といいます。

還付金があるかどうかは、会社の年末調整や確定申告によって判明します。

勤務先の年末調整によって還付金があった人でも、自分で確定申告をすることによってさらに還付金が戻ってくるケースがあります。

このページでは、確定申告によって還付金が戻ってくるパターンや金額の計算方法について解説します。

  • 「還付金が返ってくるパターンにはどんなものがあるか知りたい」
  • 「確定申告で還付金がいくら戻るのか知りたい」
  • 「確定申告の方法や還付金の受け取り方法について知りたい」

上記に当てはまる方は、ぜひ参考にしてみてください。

この記事を監修した税理士

横浜青葉税務会計事務所(税理士 宮澤明宏事務所) - 神奈川県横浜市青葉区

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還付金とは

納めすぎた所得税がある場合は、年末調整や確定申告によって税金が返ってきます。
納めすぎた所得税は、年末調整や確定申告によって税金が返ってきます

まずは還付金の定義と、還付金を受け取るための方法を確認しましょう。

還付金の定義

「還付」とは、もともと所有していたものを取り取り戻す・所有し直すことを意味する言葉です。

会社員の場合、毎月の給料から源泉所得税が天引きされています(源泉徴収制度)。

しかし、源泉徴収される金額は、毎月の給与に変動が無いものとして簡略化された税額表を元にしているため、実際の所得税額とは一致しないことがほとんどです。

納めすぎた所得税がある場合は、年末調整や確定申告によって税金が返ってきます。

逆に、納税額に不足があれば、不足している税額をさらに納める必要があります。

確定申告をしなければ還付はされない

源泉所得税は毎月の給与から会社が天引きします。

その年最後の給与を払う際は、年末調整が行われ、生命保険料や地震保険料控除、扶養控除など諸控除額の確認が行われ、税金が再計算されます。

会社員の中には「会社で年末調整をやってもらっているから、確定申告する必要はない」と考えている方もいるかもしれません。

しかし、年末調整で再計算される控除と、確定申告で控除の種類は異なるのです。

具体的には、医療費控除と住宅ローン控除(初年度)の還付申告は確定申告で行います。年末調整では還付されません。

払いすぎた税金をもれなく取り戻すために、忘れず確定申告を行うようにしましょう。

還付金が返ってくるパターン

住宅ローン控除や医療費控除の適用には確定申告が必要です
住宅ローン控除や医療費控除を受けるには確定申告が必要です

確定申告で還付金が戻ってくる主なパターンは、下記の5通りです。

  1. 住宅ローン控除の適用を受ける
  2. 医療費控除の適用を受ける
  3. 寄附金控除(ふるさと納税など)の適用を受ける
  4. 雑損控除(火災や災害など)の適用を受ける
  5. 仕事のために一定以上自腹を切った(特定支出控除)

各項目の内容を簡単に見ていきましょう。

1.住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)の適用を受ける場合

公庫融資や金融機関の住宅ローンを使ってマイホームを取得したり、リフォームした場合、住宅の購入やリフォームをした日の翌年1月以降に確定申告をすることで、住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)を受けられます。

なお住宅ローン控除の適用を受けるために確定申告が必要となるのは初年度のみで、2年目以降は会社の年末調整で手続きを済ますことができます。

控除額はローン残高の1%で、ローン残高が4000万円以上あることが条件です。

その他にも、控除を受ける年間の合計所得金額が3,000万円以下であることや、住宅の床面積が50平方メートル以上であるなどいくつか条件があります。

参考:No.1213 住宅を新築又は新築住宅を取得した場合(住宅借入金等特別控除) | 国税庁

医療費控除の適用を受ける場合

1年間に支払った医療費の合計額が10万円を超える場合、確定申告によって医療費控除の適用を受けることができます。

医療費控除の還付金額は、医療費控除額×課税所得額に応じた施術によって決まります。

寄附金控除(ふるさと納税など)の適用を受ける場合

ふるさと納税は、寄附した金額の合計から2,000円を差し引いた金額が、すでに納めた所得税と翌年に納める住民税から控除されます。

ただし、控除できる金額は所得に応じて上限が設けられています。

たとえば、年収600万円の人が ふるさと納税で6万円を寄附した場合、所得税は約6,000円が還付されます。

ふるさと納税サイトの多くは、シミュレーションツールが備わっています。控除できる金額の上限や、いくら還付されるかなど確認したい場合は利用しましょう。

雑損控除(火災や災害など)の適用を受ける場合

住宅や家財など生活用財産が泥棒や災害にあったときは、雑損控除の対象です。

30万円を超える貴金属や骨董品などいわゆる贅沢品や店舗や機械などの事業用財産は対象外です。

雑損控除の対象となる損失額は、その損失を生じた時の資産の価額を基礎として計算します。

仕事のために一定以上自腹を切った場合(特定支出控除)

給与所得者が、通勤費・転居費・研修費・資格取得費・帰宅旅費・勤務必要経費の特定支出をした場合で、その支出額が一定の基準を超える場合、超えた金額を所得金額から差し引くことができます。

還付金の計算方法

還付金の計算方法を確認しましょう
還付金の計算方法を確認しましょう

還付金を受け取れるパターンが分かったところで、「実際どのくらいの金額が返ってくるのか?」「還付金の計算方法が知りたい」という方もいらっしゃるでしょう。

この段落では、還付金の計算方法について、医療費控除と住宅ローン控除の2つの例をもとに解説します。

還付金額=すでに収めた金額−本来収めるべき所得税額

還付金額は「すでに収めた金額−本来納めるべき所得税額」によって求めます。

「すでに収めた金額」とは、会社員であれば源泉徴収された所得税額に該当します。

以上を踏まえて、2つの例を見ていきましょう。

例1)医療費控除が適用される場合

医療費控除が適用される場合の所得税の還付金額を計算してみましょう。

計算の流れは、次の通りです。

1.医療費控除額を計算する
2.課税所得から所得税税率を確認する
3.医療費控除額に所得税税率をかける

1.医療費控除額を計算する

まずは医療費控除額を算出しましょう。計算式は次のとおりです。

医療費控除額=医療費の合計−実際にかかった医療費の金額−10万円(または総所得金額の5%)

たとえば1年間の医療費の合計が20万円だった場合、生命保険や損害保険金で支払う金額や、給付金や補助金などの補てんを受けた場合はそれらを差し引き「実際にかかった医療費の金額」を出します。

この「実際にかかった医療費の金額」 から「10万円または総所得金額の5%のどちらか少ない額」をさらに差し引きます。

ここで出た金額が医療費控除額です。

仮に医療費控除額が8万円だったとして話を進めます。

2.課税所得から所得税税率を確認する

所得税税率は、国税庁のホームページで確認できます。

参考:No.2260 所得税の税率 | 国税庁

たとえば、課税所得が300万円の場合、所得税税率は10%です。

3.医療費控除額に所得税率をかける

1で算出した医療費控除額に、2で確認した所得税税率をかけたものが実際に戻ってくる金額です。

8万円×10%=8,000円

と計算でき、確定申告をすれば8,000円が還付されることが計算できました。

例2)住宅ローン控除がある場合

住宅ローン控除を使うと、住宅ローン残高の1%が所得税から差し引かれます。

住宅ローン控除の計算式は、以下の通りです。

年末時点での住宅ローン残高かける控除率1.0%=住宅ローン控除額

例えば、2000万円住宅ローン残高がある人ならば所得税が20万円安くなります。

シミュレーションできるサイトもある

医療費控除や住宅ローン控除の還付金額の計算方法を見てきましたが、自分で計算しようとするとややこしく、計算ミスが発生するおそれもあります。

必要事項を記入するだけで控除額をシュミレーションしてくれる下記のようなサイトもありますので、ぜひ活用しましょう。

シミュレーションサイト:源泉徴収票(給与所得)

e-Taxで納税すると還付が早くなる

e-Taxで提出された還付申告は、3週間程度で処理されます
e-Taxで提出された還付申告は、3週間程度で処理されます

インターネットを利用して電子的に納税手続きが行えるシステムe-Tax。

e-Taxを使えば、税務署へ直接持ち込んで提出した場合や、郵送で提出した場合に比較して、還付が早くなります。

還付金がもらえるのはいつ?

還付金がもらえる時期については通常は1ヶ月から1ヶ月半程度かかりますが、e-Taxで提出された還付申告は、3週間程度で処理されます。

e-Tax申告は10万円の控除もされる

令和2年の所得税確定申告から、青色申告特別控除額が変更します。

現状青色申告特別控除額は65万円ですが、改正後は55万円と10万円ダウンしてしまうのです。

ですが、e-Taxで申告を行うと、引き続き65万円の青色申告特別控除が受けられます

還付申告に必要な書類は?

源泉徴収されている会社員の方は、源泉徴収票が必要です
源泉徴収されている会社員の方は、源泉徴収票が必要です

還付申告にあたって必要な書類は下記の3つです。

  1. 確定申告書
  2. 源泉徴収票
  3. 添付書類

一つずつ確認していきましょう。

確定申告書

確定申告に必要な確定申告書などの用紙は、以下の場所で入手できます。

  • 国税庁ホームページ
  • 税務署や確定申告会場
  • 市区町村の担当窓口指導相談会場

国税庁ホームページの「確定申告書等作成コーナー」画面では、画面の案内に従って必要事項を入力していくと税額が自動計算できます。

参考:確定申告書等作成コーナー | 国税庁

源泉徴収票

勤務先で源泉徴収されている会社員は、源泉徴収票が必要です。

源泉徴収票は原則として毎年12月〜翌年1月には勤務先から交付されます。

所得税法によって、翌年の1月31日までにをしなければならないことになっているため、もし受け取っていない場合はすぐに会社に請求しましょう。

添付書類

申告内容に応じて必要な添付書類を提出します。

例えば、医療費控除であれば、医療費控除の明細書。住宅ローン控除であれば、土地建物の登記事項証明書や売買契約書の写しなどです。

還付金の受け取り方法

①預貯金口座への振込と②窓口に出向いて受け取る方法があります

還付金の受け取り方法には、預貯金口座に振り込んでもらう方法と、ゆうちょ銀行や郵便局の窓口に出向いて受け取る方法の2通りがあります。

いずれの方法で受け取るかは、確定申告書の「還付される税金の受取場所」欄にて、希望するほうを指定できます。

預貯金口座に振り込んでもらう

貯金口座に振り込んでもらう場合は、確定申告書の「還付される税金の受取場所」欄に、 申告者本人名義の金融機関名、預貯金の種別及び口座番号を正確に記入します。

振込先に指定できる金融機関は、銀行、信用金庫、信用組合、労働金庫、農業協同組合及び漁業協同組合の預金口座に振込みが可能です。

一部のインターネット専用銀行については還付金の振込ができないため、あらかじめインターネット専用銀行に確認する必要があります。

ゆうちょ銀行または郵便局の窓口でもらう

ゆうちょ銀行の各店舗又は郵便局窓口でもらう場合には、受け取りを希望する郵便局名等を記入してください。

参考:税金の還付 | 国税庁

還付金振込の通知はくるの?

還付金振込が決定したら、税務署から「国税還付金振込通知書」が郵送されてきます。

通知書には振込先の金融機関名や口座番号支払金額などが記載されています。振込が確認できたら、確定申告書の内容と金額が一致しているか確認しましょう。

まとめ)還付についてわからなくなったら税理士に相談しよう

確定申告や還付については税金のプロフェッショナルに相談しましょう
確定申告や還付については税金のプロフェッショナルに相談しましょう

確定申告によって還付金が戻ってくるパターンや金額の計算方法について解説してきました。

自分で確定申告しなければ、払いすぎた税金を取り戻すことはできません。この記事で紹介した還付金が返ってくるパターンに該当する場合は、忘れずに確定申告を行いましょう。

確定申告はe-Taxで提出することにより、

  • 還付が早くなる
  • 青色申告の場合は引き続き65万円の特別控除を受けられる

といったメリットを得ることができます。

税理士の無料相談をうまく利用しよう

還付や確定申告についてわからないことが出てきたら、税理士の無料相談をうまく利用しましょう。

間違った内容で申告すると、修正の手間がかかり、還付金を受け取れる時期が長引いてしまいます。

また、インターネットや書籍から得る情報だけでは、分からないこともあります。

疑問や不安があるなら、税金のプロフェッショナルである税理士から、個別ケースに応じた最適なアドバイスをしてもらいましょう。

監修税理士からのコメント

横浜青葉税務会計事務所(税理士 宮澤明宏事務所) - 神奈川県横浜市青葉区

多くの会社員が「確定申告なんて自分とは関係ない」と思うかもしれませんが、確定申告を行うことで税金を取り戻せる場合があります。自分が毎年どのくらいの税金を納めているかを知るうえでも、源泉徴収票をもらった時に自分の税金について改めて考えてみるのもよいでしょう。
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この記事を監修した税理士

横浜青葉税務会計事務所(税理士 宮澤明宏事務所) - 神奈川県横浜市青葉区

宮澤明宏(みやざわあきひろ)公認会計士・税理士・相続診断士 宮澤明宏(神奈川県横浜市青葉区)1976年 愛知県丹羽郡出身。早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。2018年11月税理士登録。税理士登録後、ミツモアを通じて半年間で20件以上の確定申告業務を受託。デザイナー、一人親方、小売、ITエンジニア、不動産業等、多様な業種のお客様に対して丁寧なサービスを提供している。また、相続診断士として活動しており、エンディングノートの書き方セミナーを通じて「生前から相続へ備えることの大切さ」を多くの人に広める活動を行っている。
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