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スマホで確定申告するやり方は?2024年の変更点や手順を解説

最終更新日: 2024年01月04日

スマホを使った確定申告の対象は年々拡大し、多くの人が利用できるようになっています。

スマホとマイナンバーカードがあれば、どんなタイミングでも確定申告が可能。医療費控除や、ふるさと納税の申告も行えます。

実際にスマホで確定申告するときのやり方や、マイナンバーカードがない場合にはどうしたら良いかを見ていきましょう。

2024年はスマホ申告がさらに便利に

2020年の確定申告はスマホ申告が便利でお得です

毎年スマホからe-Taxで確定申告できる人の条件は拡大しています。2023年(2022年分申告)には「青色申告決算書」「収支内訳書」の作成もスマホでできるようになりました。

2024年のスマホ申告で、便利になった点を確認しましょう。

マイナポータル連携により、自動入力できる項目が増えた

国税庁の確定申告書等作成コーナーには、画面の案内に従って入力するだけで自動計算してくれるシステムがあります。控除照明などを自動で入力・取得できるため手で入力したり計算したりする手間がかかりません。

マイナンバーカードを取得の上マイナポータルと連携すると、自動入力される項目を拡大でき、より手間を省けます。2024年1月現在、自動で入力できる項目は以下です。

収入関係の入力 控除関係の入力
  • 給与所得の源泉徴収票
  • 公的年金などの源泉徴収票
  • 株式の特定口座
  • 医療費・ふるさと納税
  • 生命保険・地震保険
  • 社会保険(国民年金保険料、国民年金基金掛金)
  • iDeco・小規模企業共済掛金
  • 住宅ローン控除関係

マイナポータル連携の詳細は国税庁「マイナポータル連携特設ページ」をご確認ください。

インボイス発行事業者の申告書作成に対応

インボイス発行事業者の申告書もスマホで作成できるようになります。インボイス制度をきっかけに、免税事業者から課税事業者になった人に適用される「2割特例」にも対応。

売上などの金額を入力するのみで、税額が自動計算されてスムーズです。

2割特例の詳細は国税庁「2割特例(インボイス発行事業者となる小規模事業者に対する負担軽減措置)の概要」をご確認ください。

スマホで確定申告をするために必要なもの

マイナンバー

スマホで確定申告書の作成から提出まで行いたい場合、マイナンバーカード、またはその他の本人確認書類を用意しておく必要があります。またスマホの機種の確認も必要です。

なお確定申告書をスマホ上で作成するのみであれば、すべての機種で行えます。マイナンバーカードも必要ありません。税務署に郵送または持参して提出しましょう。

【確定申告の作成方法】

  • PC・スマホからネット上で作成(確定申告書作成コーナー)
  • 印刷して記入

【確定申告の提出方法】

  • e-Taxを利用して電子申告
  • 印刷して税務署へ郵送
  • 印刷して税務署へ直接持ち込み

【マイナンバーカードがある場合】

マイナンバーカードをすでにお持ちの方は、e-taxによる電子申告をスムーズに行えます。

  • マイナンバーカード読み取りに対応したスマホ
  • マイナンバーカード

マイナンバーカードを使って電子申告を行う際、従来はICカードリーダーが必要とされていました。しかし現在は電子認証できるスマホの普及が進んでおり、iPhoneやAQUOS、Xperia、GALAXYなど多くの機種で対応可能です。

iPhoneであれば、iPhone7以降であれば電子認証できます。

マイナンバーカードの電子認証ができるスマホは、地方公共団体情報システム機構が展開する対応機種一覧(下記リンク先)にて確認できます。

参考:マイナンバーカードに対応したNFCスマートフォン一覧

【マイナンバーカードがない場合】

  • スマホ(機種問わず)
  • 運転免許証などの本人確認書類

マイナンバーカードを持っていないが電子申告を行いたい場合には、「ID・パスワード方式」を利用可能です。

ただし「ID・パスワード方式」を選択するには、税務署で職員との対面での本人確認を行った後、「ID・パスワード方式の届出」を作成・提出する必要があります。

運転免許証など本人確認ができる書類をもって、所轄の税務署に訪問しましょう。本人確認が問題なく終われば、ID・パスワードは即日発行されます。

参考:ID・パスワード方式について|【e-Tax】国税電子申告・納税システム

なおID・パスワード方式はマイナンバーカード方式が普及するまでの暫定的な方法とされています。今後もe-taxで電子申告を行いたい方は、マイナンバーカードの取得がおすすめです。

マイナンバーカード発行には1ヶ月ほどかかるため、なるべく早めに手続きしましょう。

スマホで確定申告する流れ

スマホを使う女性

スマホで確定申告をするときの手順を、順を追って解説します。マイナンバーカード方式で提出する場合、「マイナポータルアプリ」が必要になるため事前にダウンロードしておいても良いでしょう。

給与所得者は源泉徴収票を、個人事業主やフリーランスはご自身で作成した帳簿を手元に用意しておくのがおすすめです。

国税庁の確定申告書作成コーナーにログインする

国税庁の確定申告書作成コーナーにログインし、「作成開始」ボタンを押します。

「作成のステップについて」が表示されるので、スクロールして「次へ」を押しましょう。

作成する申告書・年度・提出方法を選択

「作成する申告書と提出方法の選択」の画面が出てくるので、必要な書類、作成年度、提出方法を選択します。

申告のみしたい方は「所得税」、ここで青色申告決算書や収支内訳書を作成したい方は「決算書・収支内訳書(+所得税)」を選択すると良いでしょう。

提出方法は「e-Tax(マイナンバーカード方式)」「e-Tax(ID・パスワード方式)」「書面」の3つから選べます。

マイナンバーカード方式を選択すると「書面などのデータを取得するために、マイナポータルと連携しますか」という質問が出てきますが、「連携しない」を選んでも申告書は作成可能です。

次に進むと、申告する収入、住宅に関する控除を受けるかなどの質問が出てくるので、当てはまるものをすべて選択して次に進みます。

もし間違えた場合には、ページ下部にある「戻る」ボタンから戻りましょう。

(マイナンバーカード方式の場合)マイナポータルアプリでマイナンバーカードを読み取る

申告書作成前の確認として、マイナポータルアプリのインストールについてと利用規約の案内が出てきます。

マイナポータルアプリを取得していない方は、このタイミングでダウンロードしておきましょう。

「同意して次へ」を押すと、e-Taxログイン画面が出てきます。「マイナンバーカードの読み取り」を押すと「利用者証明用電子証明書のパスワードを入力してください」と出てくるので、入力を進めます。

この番号は、マイナンバーカードを作成する際にご自身で設定した数字4桁のパスワードです。マイナンバーカード読み取りの案内が出てくるため、図に沿ってマイナンバーカードの上にスマホを置き、読み取り開始ボタンを押します。

読み取りが無事完了すると、safariに戻ってくださいとの案内が出るので従いましょう。

(初めて利用する場合)氏名などの情報を入力する

ここで、本人確認が行われます。初めて電子申告を行う方は、「初めてe-Taxをご利用される方はこちら」を選択します。

案内に沿って氏名などの情報を入力していきましょう。「マイナンバーカードから読み取る」を選択すれば、手入力する作業を省けます。

入力、または読み取った内容に間違いがなければ「次へ」を押して進みましょう。そののち再び利用者情報を入力していきます。

内容の確認画面が出るため、間違いがなければ「送信」ボタンを押します。

利用者識別番号が表示されるので、スクリーンショットなどで保存しておきましょう。

(初めて利用する場合)申告のための電子署名を付与してもらう

電子署名の付与のために、「署名用電子証明書」のパスワード入力を求められます。

こちらはマイナンバーカードを作成する際にご自身で設定した英数字のパスワードです。4桁の数字とは異なるため注意しましょう。

入力したうえでこれまでと同様にマイナンバーカードを読み取ると、本人確認は完了です。

これで、次回以降はマイナポータルアプリと連携し、マイナンバーカードを1回読み取るだけで本人確認の手続きを省略できます。

作成する申告書に必要な情報を入力

先に進むとxmlデータの読み取り画面が出てきます。医療費通知や寄附金控除に関するxml形式のデータを持っている場合は、ここでファイルを選択できます。この後の画面では読み込むことができないため、読み込みを忘れないようにしましょう。

この先は、作成すると選択をした申告書ごとに記入内容が異なります。

給与所得者であれば源泉徴収票をもとに、個人事業主であればご自身で作成した帳簿などを元に収入や売上原価、経費を入力していきましょう。

審査結果(受信通知)を確認

すべての入力が完了し提出したら、e-Taxのメッセージボックスに受信通知が届きます。こちらに通知が届いていれば、無事に受付できたということで提出完了です。

(納税が必要な方のみ)納税手続きを行う

納税額がある方には、「納付区分番号通知」がメッセージボックスに届きます。ご自身の利用可能な納税方法が記載されており、ここから納税手続きが可能です。

なお納税手続きもネット上で完結させたい方は、電子納税の手続きを行いましょう。電子納税はダイレクト納付、インターネットバンキング納付、クレジットカード納付、スマホアプリ納付、コンビニ納付から選択できます。

事前手続きが必要な方法もあるため、以下で確認してください。

参考:電子納税 | 【e-Tax】国税電子申告・納税システム(イータックス)

2024年の確定申告期間は?

確定申告は毎年期間が決まっています。とくに確定申告の義務がある方ははやめに準備をして、申告・納税が遅れないようにしましょう。

確定申告期間は2024年2月16日~3月15日

2024年提出(2023年分)の確定申告の期間は、2月16日(金)から3月15日(金)までです。

確定申告の期間は、毎年2月16日から3月15日の期間を基本にして決められます。税務署が土、日曜日に閉庁することから、年ごとに正式な確定申告日は異なります。

  • 所得税・贈与税の納付:2024年3月15日(水)まで
  • 個人事業者の消費税などの申告・納付:2024年3月31日(木)まで
  • 住民税の納付:5~6月に届く「住民税決定通知書」を確認後、6月末に1年分を一括、または6月・8月・10月・翌年1月の4回にわけて納付

還付申告期間は2024年1月1日~2028年12月31日

医療費控除やふるさと納税といった寄附金控除など、還付申告のみ行いたい方は翌年の1月1日から5年間申告できます。

2023年分の還付申告は、2024年1月1日から2028年12月31日が期間です。

確定申告はスマホでの提出がおすすめ!

2020年の確定申告はスマホ申告が便利でお得です

「マイナンバーカードを使う確定申告で、e-Taxへのログインが簡単になった」「青色申告決算書・収支内訳書が作れるようになった」などますます便利になるスマホ申告。

そもそもスマホからの確定申告は、以下のようなメリットがあります。

  • 税務署へ足を運ぶ手間がかからない
  • 印刷・郵送代がかからない
  • 24時間手続きできる(メンテナンス時間を除く)
  • 還付金の振り込みが書面による申告よりも早い

また青色申告決算書を提出して青色申告特別控除を受けたい方の場合、65万円の控除を受けるにはe-Taxによる申告または電子帳簿保存が必要です。

確定申告の手続きは、納税者側にとってはどんどん便利になってきており、簡素化が進んでいます。メリットを享受するためにも、スマホでの申告手続きを試してみてはいかがでしょうか。

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