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同じ市内の引越しで必要な手続きは?転居届提出から運転免許まで

最終更新日: 2024年10月31日

同じ市内での引越しで必要な手続きは、転居届の提出や国民健康保険の住所変更などです。このほかに水道・ガス・電気の手続きや郵便に関する手続きなども、計画的に行う必要があります。同じ市区町村で引越しする際に必要な手続きや、引越し料金の相場を確認しましょう。

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同じ市内への引越しで必要な役所手続き4つ

必要な手続き 期限
転居届の提出 移転した日から14日以内
マイナンバーカードの住所変更 移転した日から14日以内
国民健康保険の住所変更 移転した日から14日以内
国民年金の住所変更 転居届と同日がおすすめ(必要がある人のみ)

同じ市内における引越しでも、住所が変われば役所での手続きは必須です。どのような手続きが必要かは、その人の置かれた状況や属性によって異なります。『自分の場合は何をすべきか』という点を把握して、抜け漏れなく引越し手続きを行いましょう。

同じ市内における引越しで、必要な役所手続きを紹介します。

1. 転居届の提出

同じ市内で引っ越す場合、税金を納めたり公的な手続きを行ったりする自治体はそれまでと変わりません。住民票の変更にあたっては『転出届』を出す必要がなく、『転居届』の提出のみで完了します

変更期限は移転した日から14日以内です。引越ししたらなるべく早めに、自分の居住地を管轄する市区町村窓口に転居届を提出しましょう。14日を過ぎても変更を行わなかった場合、最大で5万円の罰金が科せられる恐れがあります。

転居届の提出にあたっては、本人確認書類と印鑑が必要です。代理人による手続きも可能ですが、委任状と代理人の本人確認書類を持参の上で、手続きを代行してもらう必要があります。

なお政令指定都市で区をまたいで引越しする場合も、転居届のみで可能なケースがほとんどです。

例外は東京都で、23区をまたぐ引越しでは、元の住まいのある区役所で『転出届』・引越し先の区役所で『転出証明書』『転入届』の提出が必要となります。東京都の区は『特別区』という独立した自治体で、市町村とほぼ同じような役割を果たしているためです。

2. マイナンバーカードの住所変更

マイナンバーカードには現住所が記載された欄があります。同一市内における引越しでも、住所に変更があった場合は追記する必要があります

マイナンバーカードの住所変更も移転した日から14日以内に、役所での手続きが必要です。転居届を提出する日にマイナンバーカードも持参して、手続きを行いましょう。

マイナンバーカードの住所変更で必要なのは、マイナンバーカードのみです。ただし世帯全員のマイナンバーカードを代表者が変更する場合は、届出人の本人確認書類も必要となります。

3. 国民健康保険の住所変更

企業に所属していない人・個人事業主・そのほか社会保険の適用を受けない人やその家族は、国民健康保険に加入しているはずです。同じ市内における引越しでも、国民健康保険の住所変更をしなければなりません。変更期限は移転した日から14日以内です

国民健康保険の住所変更手続きは、役所内の保険年金担当課で行います。必要な書類は『国民健康保険証』『マイナンバーが確認できる書類』『本人確認書類』『印鑑』です。世帯主以外の人が手続きを行う場合は、委任状と委任者・代理人双方の本人確認書類を持参しなければなりません。

ただし必要な書類・手続きは、個々の事情や自治体によって異なります。役所へ足を運ぶ前に、自治体の公式サイトなどで確認しましょう。

4. 国民年金の住所変更

国民年金も住所にひも付いているため、同一市内における引越しでも住所変更が必要です。ただし全ての国民年金加入者が対象となるわけではありません。国民年金の住所変更が必要なのは、以下の2つの項目に当てはまる人です。

  • 国民年金の区分が1号である
  • マイナンバーと基礎年金番号が結びついていない

国民年金の被保険者には1~3号までの区分があり、2号・3号は会社員・公務員やその家族です。会社に住所変更を伝えれば、役所での手続きは必要ありません。

また『日本年金機構』にマイナンバーが登録されている人は、住民票の変更が自動的に反映されます。同一市内における引越しの場合でも、特別な手続きは不要です。

国民年金の住所変更が必要な人は、役所の担当窓口で手続きしましょう。

手続きには国民年金手帳・印鑑登録済みの印鑑・本人確認書類を持参するのが一般的ですが、詳細については居住地の役所に確認した方が確実です。

同じ市内への引越しで必要な役所以外の手続き5つ

必要な手続き 期限
水道・電気・ガスの住所変更 引越しの約1週間前までを推奨
郵便物の転送設定 引越し当日までに
運転免許証の住所変更 なるべく早めに
車検証の住所変更 転居後15日以内

同じ市内における引越しでは、ライフライン関係の住所変更や郵便物の転送設定も必要です。自動車を所有している人は、運転免許証の住所変更・車検証の住所変更も行わなければなりません。

同じ市内での引越しにおいて必要な、役所以外の手続きを紹介します。

1. 電気・ガス・水道の住所変更

同じ市内における引越しでも、ライフラインの住所変更や停止・開始手続きは必要です。居住地を管轄する水道局、契約している電力会社・ガス会社に、旧住所での使用停止・新住所での使用開始を伝えましょう。

新居での生活をスムーズに始めるなら、引越しの1週間前までには手続きを終えておくことをおすすめします。

電気・ガス・水道の住所変更や停止・開始の連絡は、電話またはWebサイトから手続きが可能です。共同住宅の場合は管理会社に連絡するだけでOKというケースもあります。

なお使用停止・開始の立ち会いが必要か否かは、以下の通りです。

ライフライン 使用停止の立ち会い 使用開始の立ち会い
電気 不要 不要
ガス 場合による
水道 不要 不要

ガスについては係員が確認できない場所にガスメーターがある場合にのみ、使用停止の立ち会いが必要となります。

3. 郵便物の転送設定

郵便物の転送設定をしておけば、旧住所に届いた郵便物を新住所に無料で転送してもらえます。転送期限は転居届を提出してから1年間です

以下の方法のいずれかで手続きしましょう。

  • インターネット(e転居)で手続きする
  • 転居届をポストに投函する
  • 転居届を窓口に持参する

本人確認済みの『ゆうびんID』を持っていれば、インターネット上で転居届を提出できます。またポスト投函を利用する場合は、転居届に本人確認書類の写しを同封しましょう。窓口での変更の場合は、転居届と本人確認書類のほか、転居者のうち1名の本人確認書類も必要です。

転送の設定期限はありませんが、申請を忘れると重要な郵便物を受け取り損ねるかもしれません。同じ市内の引越しだからと油断せず、引越し前には手続きを済ませましょう。

4. 運転免許証の住所変更

運転免許証の住所変更を怠ると、免許更新通知が届かないリスクがあります。同じ市内の引越しでも、住所変更手続きは必須です

運転免許証の住所変更は、引越し先のエリアを管轄する警察署や試験場・免許センターで行えます。住所変更のみであれば手数料は発生しません。以下の書類を持参して、該当施設に足を運びましょう。

  • 運転免許証
  • 申請書
  • 新住所が確認できる書類(マイナンバーが入っていない住民票の原本など)

申請書は手続きを行う施設で入手できます。また新住所が確認できるものは、住民票・新住所が記載された公共料金の領収書などを提示するのが一般的です。

5. 車検証の住所変更

車検証を旧住所のまま放置すると、自動車税通知書が届かない・自賠責保険が適用されないなどといった事態が生じて困るかもしれません。住所が変わった場合は、同じ市内でも変更手続きは必要です

道路運送車両法第12条では、車両の登録情報に変更があった場合は15日以内に手続きを行うように定められています。

普通自動車の住所変更は、管轄区の陸運支局で行います。以下の書類を持参しましょう。

  • 申請書
  • 住所や姓名などの移り変わりが確認できる書類(発行日から3カ月以内のもの)
  • 自動車保管場所証明書(車庫証明:管轄する警察署に申請・証明の日から40日以内のもの)
  • 車検証
  • 手数料印紙(検査登録印紙)350円

一方で軽自動車の住所変更場所は、軽自動車検査協会です。住所変更には以下の書類を持参します。

  • 自動車検査証(車検証)
  • 新しい住所の住所を証する書面(発行されてから3カ月以内の住民票と印鑑証明)
  • 自動車検査証記入申請書

軽自動車の住所変更については、手数料はかかりません。

同じ市内への引越しにかかる料金の相場

同じ市内の引越しといっても、15km程度の近距離から50km程度の遠距離までありえます。それぞれ引越し料金は異なるため、相場を把握しておく必要があるでしょう。移動距離別の引越し料金相場を紹介します。

5km未満の引越し料金相場

単身者 2人家族 4人家族 5人家族以上
繁忙期(3~4月) 2万4,000円 3万4,400円 3万9,000円 4万3,500円
通常期(5~2月) 2万2,500円 3万2,800円 3万8,900円 3万円

5km未満の引越しの場合、料金相場は上記の通りです。料金は荷物の量や引越しをする時期によって異なります。

基本的に近距離への引越しは、距離ではなく『時間運賃』が適用される決まりです。荷物が多く大きなトラックを使えば、5km未満の距離だとしても、料金が高額になる可能性はあります

「5kmも離れていないのだから、引越し料金は安いだろう」と楽観視せず、必ず複数社から見積もりを取りましょう。

5~10kmの引越し料金相場

単身者 2人家族 4人家族 5人家族以上
繁忙期(3~4月) 2万5,000円 3万3,000円 3万6,300円 5万5,300円
通常期(5~2月) 2万2,700円 3万1,400円 3万8,200円 3万5,400円

5~10kmの引越しは、5km未満の引越しの場合と、さほど料金は変わりません。引越し料金の相場は上記の通りです。家族の人数が多いと荷物も増えるのが一般的なため、料金は高くなる傾向があります

10~15kmの引越し料金相場

単身者 2人家族 4人家族 5人家族以上
繁忙期(3~4月) 2万6,800円 3万6,800円 2万3,400円
通常期(5~2月) 2万3,700円 3万8,200円 5万9,200円 3万6,400円

10~15kmの引越し料金相場は、上記の通りです。10~15kmの引越しは、目と鼻の先ともいえます。荷物の量や引越しにかかる時間にもよりますが、料金負担が極端に大きくなることはありません

15~50kmの引越し料金相場

単身者 2人家族 4人家族 5人家族以上
繁忙期(3~4月) 4万5,000円 10万円 16万円 18万円
通常期(5~2月) 3万円 7万円 10万円 12万円

15~50kmの引越し料金相場は、上記の通りです。

一般に時間制料金の形態には、『4時間制』『8時間制』があります。同じ市内でも50km離れると、4時間で作業を終えるのは難しいかもしれません。トラックや配達員の拘束時間が長くなる分、引越し料金が高くなります。

同じ市内での引越しでも手続きは多々ある

同じ市内への引越しでも、役所での住所に関する手続きやライフラインの手続き・自動車関係の住所変更手続きは必要です。転居届や保険・年金手続きは『移転から14日以内』と決まっているため、必ず期限内に行いましょう。

また同じ市内での引越しは移動距離が短く、時間制料金が適用されます。引越し料金を安くしたいのであれば、自分で新居に荷物を運ぶなどして、業者に依頼する荷物を少なくしておくと安心です。

同じ市内への引越しに必要な手続きを知り、早めに準備を始めることをおすすめします。

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