エアコンを安く導入するために中古品を購入し、自分で取り付けようと考えている人も多いのではないでしょうか?中古のエアコンを自分で取り付ける方法や、作業の流れ、必要な準備を解説するとともに、取り付けを業者に依頼した際の費用も紹介します。
中古エアコンの取り付け方法
新品のエアコンを電気店などで購入する場合、同時に取り付けの依頼をするのが一般的です。しかし中古のエアコンを購入して取り付ける場合、購入時に取り付けを依頼するプランがないことが多く、次のいずれかの方法を選択する必要があります。
自分で取り付ける(DIY)
自分でエアコンを取り付けるならば、エアコンの購入費に加えて、取り付けに必要な道具のみ用意すれば良いので、金銭的な負担は軽く済みます。
ただし取り付けに時間や手間がかかることに加え、環境によっては、有資格者(第二種電気工事士など)しか作業できない工程が発生するので、注意が必要です。日常では使用しない専門的な道具も必要なため、準備に時間がかかる可能性もあります。
業者に取り付けを依頼する
エアコンの取り付けを専門業者に依頼すれば、費用はかかるものの、手間をかけずプロによる確実な取り付けが可能です。単純な取り付けのみならば、1万~2万円程度で実現できる場合も多くあります。
ただし室外機を置く場所や、室内機を取り付ける壁の状況などによっては、追加費用がかかるケースも少なくないので、事前に必ず確認しておくようにしましょう。
中古エアコンを自分で取り付ける場合の流れ
中古エアコンを自分で取り付ける場合の流れを解説します。取り付けを検討している場所を想定し、具体的な手順を思い浮かべながら、確認していきましょう。
取り付けに必要な準備
まずはエアコンの取り付けに必要な、以下の道具を用意します。取り付け作業で周囲に傷が付かないように、ブルーシートなどで養生をしておきましょう。取り付けのために用意しておくべき道具は、次の通りです。
ホームセンターで購入できる工具
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工具はホームセンターで購入できますが、一式を安く貸し出している業者もあります。
また以下の道具は購入すると高額になるものが多いため、レンタルした方が良いでしょう。
レンタルがおすすめの工具
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これらは事前に取り付け日を決めておき、その期間内のみ借りるのがおすすめです。
手順①:配管のための開口と室内機の設置
新たに中古エアコンを取り付ける場合は、冷媒管やドレンホースなどを通すために、壁を開口する必要があります。自己所有の家屋であれば許可は不要ですが、アパートやマンションなどの場合は、事前に必ず許可を取っておかなければいけません。
壁の開口には専用工具を使いこなす技術が必要です。うまくできる自信がなければ、壁の開口のみ、業者に依頼することも検討しましょう。
開口場所は室内機を設置する位置よりも下にしておかないと、ドレンホースの水が逆流してくるので注意が必要です。
配管のための壁を開口したら、据付板を取り付け、それに合わせて室内機を設置しましょう。水平器を使って地面に対して水平になっているか、確認することが大事です。室内機は重いので、落とさないように、複数人で作業しましょう。
手順②:配線パイプにフレア加工をする
冷媒が通る配線パイプは、そのままでは接続できません。フレアツールと呼ばれる特殊な器具を使い、接続する部分をラッパ状に広げる、フレア加工が必要です。
まずは配管パイプを切断し、リーマーを使って、切断時に銅管の内側にできたギザギザ(バリ)を取り除きましょう。
その後フレアツールを使って、フレアナットを取り付けます。フレア加工については、具体的なやり方を説明した動画が多くあるので、手順を確認しながら作業した方が良いでしょう。
手順③:室外機を設置して冷媒配管を接続する
次に外の安定した場所に室外機を設置し、冷媒配管をスパナやトルクレンチなどで接続します。さらに室外機から出ている電源ケーブル(VVFケーブル)も、壁の開口部を通じて、室外機につなぎましょう。ドレンホースも忘れずに接続しておきます。
室内機と室外機との適正距離は、製品によって若干の違いがあるので、説明書でよく確認しておく必要があります。
一般的には15メートル以内とされていますが、説明書がない場合は、エアコンの型番でインターネット検索すれば、メーカーのページからオンラインで説明書が閲覧できるはずです。
手順④:配管内部のエアパージ(真空引き)を行う
冷媒配管を接続したら、専用の装置を使ってエアパージ(真空引き)を実行しましょう。配管内を規定の圧力以下にすることで、不純物が取り除かれ、冷媒がスムーズに巡回するようになります。
専用装置は購入すると数万円しますが、業者からレンタルも可能です。オークションサイトで貸し出している人もいるので、安く借りたい人は利用してみるのも良いでしょう。
手順⑤:冷媒ガスを開放し、試運転をしてみる
エアパージが完了したら、冷媒配管からガス漏れがないかを確認して、冷媒ガスを開放します。六角レンチを用いて細い管を先に、太い管を後に開放する必要があります。順番を間違えないように注意しましょう。
配管パイプに冷媒が入ったら試運転を実行し、正常にエアコンが動作しているか確認します。問題なく稼働しているのが確認できたら、壁の開口部をパテで埋めて、設置完了です。
開口部を埋める前に手順に間違いはなかったか、抜けている工程はないかなど、必ず最終確認をしておきましょう。
自分で中古エアコンを取り付ける際の注意点
自分で中古エアコンを取り付ける際、気を付けるべき点を解説します。正しい手順で取り付け作業をするのに加えて、電源回りには特に注意が必要です。
コンセントの取り付けには資格が必要
エアコンの設置にあたって、電源コンセントの取り付けや増設、アース工事などを行う場合には、電気工事士の資格が必要です。
資格を有していない人は、電源回りの工事を業者に依頼しなければいけません。無資格者が工事をすると、火災の原因になる可能性があるので、絶対に止めましょう。
エアコンは消費電力が大きいため、家全体の電源容量を確認し、足りなくなりそうな場合は、アンペア数を上げる必要があります。
容量のアップは電力会社に依頼し、漏電ブレーカーもアンペア数に対応したものにしなければいけません。ブレーカーの交換は電気工事士の資格を有する業者に、依頼しましょう。
取り付けに失敗するリスクがある
DIYでエアコンを設置する場合、作業に失敗してエアコンを故障させてしまったり、ガス漏れが発生したりするリスクがある点は、認識しておきましょう。
たとえ新品のエアコンの場合でも、メーカーは専門業者が設置することを念頭に置いているため、保証の対象外になるケースが多いようです。
中古エアコンの場合はメーカーの保証がなく、故障した場合は全額自己負担で修理しなければいけません。その点を理解した上で、自己責任で設置する必要があります。
業者に取り付けを依頼する際の費用

では次に、業者にエアコンの取り付けを依頼する場合の、費用について解説します。業者によって取り付け費用は変わってくるのに加えて、エアコンの設置環境によっても費用が変動するため、ここでは大体の相場を押さえておきましょう。
取り付け費用と移設費用の相場
中古エアコンの取り付けを、業者に依頼した場合の費用は、8,000円~20,000円程度が相場です。
簡単に取り付けられる場所であれば、基本料金の範囲内で済むケースが多いですが、高所作業や特殊な作業が発生する場合、多くの人員が必要になるため料金が高くなります。
またエアコンの場所を移設する場合は、取り外しの作業も発生するので、取り付けのみ依頼する場合に比べて、2,000円~8,000円ほど料金が高くなるでしょう。
取り付け費用に含まれる作業
業者によるエアコンの取り付け作業には、主に次のものが含まれます。
- 壁の開口
- 室内機と室外機の設置
- 配管の取り付け
- 配管のエアパージ(真空引き)
さらにエアコンを起動するための、配線作業も含まれますが、業者によって細かい作業内容に違いが出てくる場合もあります。事前に作業内容をよく確認しておきましょう。冷媒ガスを補充する場合などは、追加料金がかかる業者がほとんどです。
エアコン取り付け業者を選ぶポイント
最後に信頼できる取り付け業者を選ぶポイントを解説します。業者によってサービスの質や料金が変わってくるので、利用者の評判や一括見積りなどを利用しながら、依頼する業者を慎重に選びましょう。
ユーザーからの評価や評判を確認する
取り付け業者を選ぶ際には、料金やオプションの作業プランはもちろん、その業者を利用したことのあるユーザーからの評判を必ず確認しましょう。
業者の公式サイトの内容だけでなく、インターネット上での評判や口コミサイトの内容などをチェックして、信頼のおける業者か判断する必要があります。
同じ業者でも作業員のレベルによって、サービスの質が変わってしまう場合もあるので、全体として高い評価を得ている業者がおすすめです。
複数の業者に見積りを取る
信頼できる業者を見つけるために、複数の業者に見積りを取ることも大事です。
相見積りを取ることで料金の相場が分かり、適正価格で見積りを出している業者を、絞り込めるようになります。料金と利用者からの評判、実際の作業内容などを総合的に判断して、依頼する業者を選択しましょう。
エアコンの取り付け業者を探すには、ミツモアがおすすめです。最大5件の見積りを比べることができ、気に入った業者があれば、すぐに依頼できます。利用者からの口コミも確認できるので、信頼できる業者かどうか、判断する基準にもなるでしょう。
自分でやるか業者に依頼するか、慎重に判断しよう
中古エアコンはDIYで設置できますが、電源回りは電気工事士の資格が必要です。DIY設置は業者に依頼するよりも、安く済む場合が多いですが、壁の開口には技術が求められるので、自信がなければ専門業者に依頼する方が無難でしょう。
業者に依頼する場合は、基本料金にどのような作業が含まれるか、必ず調べておく必要があります。状況によってはオプション費用がかかる場合もあるので、どのような作業が発生するか、費用はいくらになるかを確認し、納得した上で依頼しましょう。
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