カオナビと他社タレントマネジメントシステムを比較検討する際、機能や特徴の違いはもちろん、導入後の運用が自社に合うかどうかが重要です。
本記事ではカオナビと競合製品の相違点を分かりやすく整理し、選定の手間を減らすためのフローチャートも用意しました。適切なシステムを選び、人材情報や評価業務の効率化を実現しましょう。
カオナビとはどんなタレントマネジメントシステム?

カオナビはどのようなタレントマネジメントシステムなのか確認しましょう。基本機能や導入実績を把握することで、自社が望む使い方ができるか把握しやすくなります。
カオナビの基本機能
カオナビは、国内タレントマネジメントシステムのなかでも知名度が高く、「顔写真×人材データ」のビジュアル管理が最大の特徴であるサービスです。
従業員の顔写真とプロフィールを組み合わせて直感的に「見える化」できることが強みで、配置検討や評価面談など多方面で活用されています。
- 顔写真での社員データ一元管理
- 人事評価・目標管理
- スキル・キャリア情報の可視化
- サーベイ/分析
カオナビの大きな特徴は、顔写真での社員データ管理です。これにより、社員検索や組織図、スキルなどを顔写真付きで管理・把握できます。顔と名前、スキル、キャリア志向が一致することによって、人事面談の際によりコミュニケーションが円滑になります。
人事評価や目標管理機能も豊富で、自社の評価制度にあった柔軟な設定が可能です。そのため、「タレントマネジメントシステムを導入したが、評価基準が自社と合わなくて使いづらい」といったミスマッチを防げます。
スキルやキャリア情報も可視化できるため、人材配置や育成計画が明確になり効率化も図れます。従業員1人1人の希望や適性に最大限配慮した配置が可能になるので、従業員の仕事に対する満足度が向上することが期待できます。
さらに、分析機能も充実しています。離職リスクや従業員が会社に抱く愛着や信頼感(エンゲージメント)の測定もできるため、早期離職の防止にも役立ちます。
カオナビの導入実績
カオナビは、従業員数の規模に関わらず様々な企業に導入されています。特に数百名以上の中堅・中規模以上の企業に多く導入されている傾向があります。
- 数十人〜数千人規模の幅広い企業で3,600社以上に導入
- 流通・製造・IT・小売など多様な業界に導入実績あり
導入されている業界については大きな偏りはなく、様々な業界に広く導入されています。このことからも、様々な業界にマッチする汎用性の高いタレントマネジメントシステムであることが分かります。
カオナビの特徴や評判について、さらに詳しい情報を知りたい方は関連記事をご覧ください。実際の利用者からの口コミも掲載されているため、実際の使い勝手の参考にもなります。
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カオナビの強みと向いている企業
カオナビには明確な強みと向いている企業があります。カオナビが選ばれる理由と向いている企業をチェックしましょう。
カオナビの強み
- 顔写真ベースでの情報一元管理
- クラウド型なのでテレワークや他拠点展開している企業でも使いやすい
- 導入サポートや運用ノウハウが充実していて初めてのシステム導入でも失敗しにくい
- スキル発掘や育成計画・エンゲージメント向上など幅広い経営課題に対応可能
カオナビを導入することで、組織の人材把握や配置検討、評価・育成を効率化できます。スキルや適性に沿った人材配置ができるため、従業員のエンゲージメント向上も期待できます。
カオナビが向いている企業
カオナビは中規模~大企業に多く導入されている傾向がありますが、従業員100名未満の小規模な事業所にも導入されています。規模を問わず運用実績があり、分かりやすいUIによりPC操作が苦手な担当者でも扱いやすいです。
特に以下の企業におすすめです。
- 多拠点展開やリモートワーク推奨など、顔と名前が一致しづらい環境の企業
- 人材データの一元管理や部門横断の人材活用を行いたい企業
- タレントマネジメントや人的資本経営に積極的な企業
カオナビは人材の可視化と管理を軸に、様々な企業課題に対応できるタレントマネジメントシステムです。規模や業界を問わず、多くの企業に導入できます。
カオナビの弱みと向いていない企業
カオナビは汎用性の高いタレントマネジメントシステムではありますが、弱みと相性の悪い企業もあります。
カオナビの弱み
- 初期設定やカスタマイズに手間がかかる
- 豊富な機能を使いこなすために必要な設定や運用手順が複雑になりがち
- 人材情報の入力・顔写真登録など初期導入時の負荷が大きい
- 利用人数によってコストが増加し、中長期的に利用する際コストパフォーマンスに課題を感じることがある
カオナビは高いカスタマイズ性と豊富な機能が魅力のタレントマネジメントシステムですが、初期設定や運用負荷に課題があります。大規模企業や独自の制度に適合しきれないケースもあるので注意が必要です。
カオナビが向いていない企業
以下の条件に当てはまる企業は、カオナビではなく他の方法やシステムで人材管理を行うことをおすすめします。
- 従業員数10名未満などきわめて小規模な企業
- 社内のITリテラシーが低くシステム導入に抵抗がある企業
- 独自の人事評価制度や特殊な人材マネジメントプロセスを運用している企業
- 導入時の初期設定に対応する人員を確保できない企業
カオナビは、顔写真による直感的な可視化、カスタマイズなど柔軟な運用ができる点を評価されています。しかし初期設定や運用負荷、大規模・特殊な制度への適合性に課題があり、社内体制や運用目的次第では他のシステムも検討の余地があります。
カオナビと競合他社4製品の比較表
| サービス名 | 得意分野・特徴 | 向いている企業 |
| カオナビ | – 顔写真を軸にしたビジュアル管理
– 直感的な配置検討・評価 – タレント管理に注力 |
主に既存社員の配置・評価を顔写真で直感的に管理
分析や労務連携はオプションとしての意味合いが強い |
| タレントパレット | – AI分析・人的資本ダッシュボード
– 離職リスクやサクセッションプラン – データドリブン戦略人事 |
高度なデータ分析・人的資本開示を重視する企業 |
| HRBrain タレントマネジメント | – 人事評価やスキル管理の運用がシンプル
– サーベイ、360度評価、OKRなどシームレス – 使いやすいUI |
評価運用をシンプル化したい |
| SmartHR タレントマネジメント | – 労務管理シェアNo.1クラス
– タレント管理との連携強化 – 評価/配置/スキル/サーベイがスムーズ |
労務含め人事全体のDX化を推進したい |
| HRMOS タレントマネジメント | – 労務管理シェアNo.1クラス
– タレント管理との連携強化 – 評価/配置/スキル/サーベイがスムーズ |
採用管理まで一気通貫で管理したい |
※ 各製品料金は要問合わせ
タレントパレット
- サービス概要
データ分析に強く、AI活用・人的資本経営への対応など戦略人事のための機能が充実。離職防止やサクセッションプラン策定など、多彩な分析レポートを提供。 - 特長
- AIや人的資本ダッシュボード、離職リスク分析
- 次世代リーダーの発掘、組織診断機能
- 大手企業での導入実績多数
- カオナビとの比較
- 高度な分析や人的資本開示への取り組みを重視するならタレントパレット
- 顔写真での配置や評価を直感的に管理したいならカオナビ
- いずれもタレントデータを一元化するが、前者は分析の深さ、後者はビジュアル操作性が大きな違い
HRBrain タレントマネジメント
- サービス概要
シンプルなUIによる人事評価の効率化で知られ、スキル管理・サーベイなどのタレント情報活用機能も拡充中。 - 特長
- 評価〜OKR・1on1の運用がシンプル
- スキル管理や組織分析など、段階的に拡張しやすい
- 幅広い企業規模に対応
- カオナビとの比較
- 評価運用・スキル管理のシンプル化を最重視するならHRBrain
- ビジュアルな配置検討や顔写真中心の画面を求めるならカオナビ
- 両者とも操作は分かりやすいが、前者は評価ワークフロー重視、後者は配置と見える化が強み
SmartHR タレントマネジメント
- サービス概要
労務管理システムとして高シェアを誇るSmartHRのタレントマネジメント版。人事評価・配置・スキル管理・サーベイなど、労務連携を前提とした一気通貫が特長。 - 特長
- 労務情報とタレント情報のシームレス連携
- 人事評価・配置シミュレーションのUIがシンプル
- 従業員データベースを労務と共有
- カオナビとの比較
- 労務管理とタレント管理をまとめてDX化したいならSmartHR
- タレントマネジメント専業で配置や評価を顔写真で可視化するならカオナビ
- つまり前者は労務含めHR全体を網羅、後者はタレントマネジメントに特化
HRMOS タレントマネジメント
- サービス概要
ビズリーチが提供する「HRMOSシリーズ」の一部。特に採用管理(ATS)との強連携が魅力で、採用〜配置〜評価を一貫して運用できる。 - 特長
- 採用データを活かしたタレント管理
- 大手・上場企業の利用が多い
- UIが比較的シンプルで、採用〜評価の流れをスムーズ化
- カオナビとの比較
- 採用管理との連携を重視するならHRMOS
- 既存社員を中心に、配置検討や評価を“ビジュアル重視”で運用するならカオナビ
- 前者は採用〜評価の一気通貫が強み、後者は写真ベースの人材管理が強み
カオナビか他社か? 判断フローチャート
タレントマネジメントシステムを選ぶ際、どの機能を最も重視するかが大切です。上記のフローチャートで優先度をクリアにしてみましょう。
タレントマネジメントシステムを成功させるには特徴の把握が大切

この記事では、カオナビと主要な競合タレントマネジメントシステムを比較し、その特長や適した企業を整理しました。各製品が得意とする分野に焦点を当て、顧客のニーズに最適なシステム選定ができるようにしました。
システムを導入する際は自社の業務プロセスや必要な機能、将来の展望を見据えて最適な製品を選定することが求められます。競合製品をよく理解し、各社の強みと自社の優先事項を照らし合わせたうえで、デモや資料請求を進め、導入後の運用がスムーズに行える最適なシステムをご選定ください。 併せて、本文中の判断フローチャートを活用することで、より効率的に適した製品を選びやすくなります。
タレントマネジメントシステムを選ぶ際のポイントを整理し、業務の効率化と社員情報の可視化を実現する一助となれば幸いです。
本記事ではカオナビを含むタレントマネジメントシステムの代表的な5製品を紹介しましたが、「もっと幅広く比較したい」「タレントマネジメントシステムの選び方を詳しく知りたい」という方は、以下の記事をご覧ください。
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