オンラインストレージ(クラウドストレージ)には様々な使い方があります。しかし具体的に何ができて、どんな目的で使われるのかがイメージできないという方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、オンラインストレージができることや活用方法について解説します。メリットだけでなく、知っておくべき注意点やデメリットも解説。
個人や仕事でオンラインストレージを使いたい人は、ぜひ参考にしてください。
オンラインストレージとは何か
オンラインストレージとは、オンライン上に存在するファイルの格納サービスのこと。ハードディスクなどの機器やソフトウェアを準備しなくても、インターネット上の格納庫にブラウザ経由でファイルを格納できます。
似た言葉で「クラウドストレージ」もありますが、オンラインストレージと同じ意味と考えてよいでしょう。
さまざまな企業がオンラインストレージサービスを提供しており、個人利用だけではなく企業での利用を前提としたプランも多数存在します。
以前はセキュリティ面などの懸念から、文書やファイルをオンラインストレージに格納するのは不安だという意見もありました。
しかし最近では多くのオンラインストレージがセキュリティ面を強化し、企業が安心して使える安全性の高いサービスへと進化しています。
そのため今まで社内にファイル共有用のサーバーやNASを設置していた企業も、オンラインストレージへ移行するケースが増えてきました。
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オンラインストレージ4つの使い方・活用方法
ここではオンラインストレージの主な活用方法を4つ紹介します。
使い方①:PCの空き容量を確保する
使い方②:複数の端末からアクセスする
使い方③:データのバックアップとして使用する
使い方④:ファイルを共有する
使い方①:PCの空き容量を確保する
PCのディスク容量がひっ迫し、仕方なく過去の文書や動画を選別して削除した経験がある方も多いのではないでしょうか。
大容量のオンラインストレージを活用すれば、PC内のファイルをオンラインストレージに格納できるためPCの空き容量を確保できます。
使い方②:複数の端末からアクセスする
オンラインストレージに格納されたファイルは、インターネットを経由していつでもどこでも、どの端末からでもアクセス可能です。
例えばPCで作成した文書ファイルをスマホから閲覧したり、スマホで撮影した動画をPCから視聴したり。種類の違う端末からストレージ内のデータを活用できるので重宝します。
使い方③:データのバックアップとして使用する
もしPCが故障してしまった場合、PC内のデータが復旧できなくなるリスクがあります。
オンラインストレージにデータのバックアップを格納しておけば、PCが故障した場合でもデータを失うリスクを回避できるでしょう。
また新しいPCを購入した際のデータ移行もスムーズです。PCの紛失や盗難の際にも、ファイル紛失や漏えいの可能性を減らせます。
使い方④:ファイルを共有する
従来はメールにファイルを添付して送信するのが主流でしたが、オンラインストレージではファイルのURLを相手に連絡するだけで共有が可能です。
共有したファイルは閲覧のみOKにして編集は禁止にするなど、アクセス権限も自由に設定可能。後から共有の解除もできます。
また同時に編集もできるので、プロジェクトメンバーとの共同作業もスムーズになり作業効率が上がります。
個人向け・法人向けオンラインストレージの違い
ここでは個人向けと法人向けのオンラインストレージに、どのような違いがあるかを紹介しましょう。
まず個人向けと法人向けではセキュリティ機能に差があります。個人向けもセキュリティ機能は搭載されているものの、法人向けの場合さらに強固なセキュリティ対策がとられています。
法人向けのストレージは、アカウント管理や詳細なアクセス権の設定が可能。また個人向けより詳細なログを取得できたり、期間や取得する項目を指定できたりします。
また法人向けの方がアップロードの容量が多く、転送速度も速くなります。ただし個人向けでも有料オンラインストレージサービスを選べば、ある程度容量や速度をアップさせることはできるでしょう。無料版で物足りなくなった場合は検討してみてください。
オンラインストレージを導入する際の注意点
オンラインストレージは今まで紹介したようなメリットがある反面、デメリットもあります。オンラインストレージを導入する前に知っておくべき注意点を確認しておきましょう。
注意点①:個別カスタマイズが難しい
オンラインストレージはサービス提供元からインターネット経由で提供されます。そのため自社で独自に構築するシステムのように個別カスタマイズすることは難しいでしょう。
ただし自社に必要な機能が実装されているオンラインストレージを選定すれば、機能が足りなくて困ることは少ないはずです。
サービス検討段階で、自社に必要な機能が実装されているかきちんと確認することをおすすめします。
注意点②:情報漏えいのリスクがある
オンラインストレージは、IDとパスワードを知っていれば基本的に誰でもアクセスできます。
よってIDとパスワードが第三者に知られてしまうと、不正にログインされ情報が漏えいしてしまうリスクも。その対策としては以下が挙げられます。
- 定期的なパスワード変更を必須とする
- セキュリティに関する社内研修を実施する
- 退職者が使っていたIDとパスワードは無効化する
- 個人情報や機密情報はオンラインストレージに格納しない
オンラインストレージを検討する際には、サービス提供会社がどのようなセキュリティ対策を採用しているかを事前に確認しておきましょう。
オンラインストレージの費用相場
オンラインストレージの費用相場は、ユーザー数を50人で容量を1TBとした場合、月額で5万円前後となります。
ただし法人向けのオンラインストレージの場合、月額とは別に初期費用が必要になることもあるので注意が必要。
もちろん各オンラインストレージのプランによって、利用できる機能やオプションは異なります。自社の導入目的や利用規模に応じて最適なサービスを検討しましょう。
オンラインストレージはこんな人におすすめ
オンラインストレージは時と場所を選ばずファイルにアクセスしたい人におすすめ。例えばノートパソコンを使ってカフェなどで作業をする機会が多いなど、デスクやオフィス以外からファイルを利用したい場合に重宝します。
逆にあまりおすすめでない人は、大量の個人情報や機密情報を扱う業務をしている人です。
さまざまなセキュリティ施策が実施されているとはいえ、IDとパスワードが漏えいするリスクはゼロではありません。
個人情報や機密情報はローカルで保存する、といった方法を検討しましょう。
オンラインストレージの選び方5選
ここではオンラインストレージを選定する際のポイントを5つ紹介します。
市場にはさまざまなオンラインストレージが存在しており、どのような観点で選定すべきか悩むケースが多いはずです。
自社に適するオンラインストレージをスムーズに導入するためにも、ここで紹介する5つのポイントに注意しながら選定しましょう。
選び方①:情報セキュリティ対策は万全か
オンラインストレージに、自社にとって重要なファイルを格納する場合も多いでしょう。データの暗号化や不正ログイン対策、履歴管理の有無を導入前に把握しておくべきです。
自社で情報セキュリティポリシーが定められている場合は、導入するオンラインストレージがそのポリシーを満たしているかも確認しましょう。
また重要なデータをオンラインストレージに格納する場合は、1つのデータセンターだけに格納されるサービスではなく、複数の拠点に格納されるサービスが適しています。
もしデータが格納されているセンターに災害が発生した場合でも、違う場所にバックアップがあればデータを失うリスクを最小化でき、事業を継続できるでしょう。
選び方②:必要な機能を十分備えているか
オンラインストレージサービスの中には、初期費用が無料だったり料金が格安だったりするものもあります。
しかしユーザー1人あたりの月額料金が安いだけで、導入サービスを決定することはおすすめできません。
まず大切なのは業務で必要な機能を備えていること。でなければ業務が十分に効率化できず、不要な手間や工数が発生して生産性が低下するリスクがあります。
単純な費用だけで決めるのではなく、提供される機能も踏まえて自社にとってコストパフォーマンスの高いサービスを検討しましょう。
選び方③:操作性は問題ないか
オンラインストレージを長く使い続けるためには、使いやすさも重要なポイントです。誰でも簡単に扱えるかどうかをチェックしましょう。
その際にPC(ブラウザ)からの操作だけでなく、スマートフォンやタブレットからの操作性も確認すべきです。
直感的に操作可能なサービスを選べば、マニュアルを準備するコストや教育コストを削減でき、社内での定着もスムーズに進むでしょう。
選び方④:ユーザー管理を簡単に行えるか
利用対象とする社員の増加や減少に備え、簡単にユーザーを追加・削除できるオンラインストレージを選ぶことも大切です。
利用するユーザー数は業務の変更・部署の統廃合によって変化します。ユーザーの増減が簡単にできないオンラインストレージを選んでしまうと、それらの変化に対応できません。
ユーザーの一括登録ができるものなどを選ぶと、登録作業を効率的に進められるでしょう。
中長期的な採用計画や事業計画なども考慮し、利用するユーザー数を簡単に増減できるオンラインストレージを検討してください。
選び方⑤:データ容量が自社に適しているか
業務内容や扱うファイルの種類に応じて、利用するデータ容量も大きく変化します。格納できるデータ容量が自社に適しているかどうかも大切なポイントです。
社員によって必要なデータ容量も異なるため、業務に必要なデータ容量を試算し、最適な料金プランを提供しているサービスを選びましょう。
プランを変更すれば最大データ容量を増加できるオンラインストレージもあります。まずはデータ容量の小さいプランから開始して、空き容量が少なくなった場合に容量を追加するのもおすすめです。
また容量無制限のプランを提供しているサービスもあるため、大きいサイズのデータを多数格納する場合は選択肢の1つとして検討してみてください。
おすすめのオンラインストレージ3選
市場にはたくさんのサービスが存在しますが、中でもおすすめのオンラインストレージを3つ紹介します。
おすすめのオンラインストレージ①:box
boxはBox Japan社が提供するオンラインストレージで、世界で10万社以上の実績があります。
料金は以下の通り。Businessプラン以上であればデータ保存容量は無制限で利用可能です。
料金プラン | 料金(月額) | 容量 |
Personal Pro | 1,200円/月 | 100GB |
Business | 1,710円/月 | 上限なし |
Business Plus | 2,850円/月 | 上限なし |
Enterprise | 4,200円/月 | 上限なし |
また7段階のアクセス権限を設定できるので、意図しないユーザーによって勝手にファイルが削除されてしまう等のリスクを減らせます。
充実した通知機能を搭載しており、ファイル編集やコメント追加などが発生した際はメールでお知らせ。複数の社員で共同作業する場合などに重宝します。
おすすめのオンラインストレージ②:Dropbox
DropboxはDropbox Japan社が提供するオンラインストレージで、さまざまなアプリケーションとの連携性が高いという特長があります。
ビジネスで多く使われるSlackやZoomなどと連携すれば、スムーズなファイル共有が実現できます。
3人以上で利用可能なStandardプランなら、1ユーザーあたり月額1,250円で5,000GBまで利用可能。大きなサイズの動画ファイルであっても、有効期限やパスワードを設定したうえで安全に管理できます。
料金プラン | 料金(月額) | 容量 |
Professional(ユーザー1人) | 2,000円/月 | 3,000GB |
Standard(ユーザー3人以上) | 1,250円/月 | 5,000GB |
Advanced(ユーザー3人以上) | 2,000円/月 | 必要に応じた容量 |
おすすめのオンラインストレージ③:OneDrive
OneDriveはMicrosoft社が提供するオンラインストレージで、同社の提供サービスであるOffice365やTeams、SharePointと親和性が高いという特長があります。
社内外のユーザーとWord・Excel・PowerPointを使った共同作業や、TeamsやSharePointからのファイル格納も簡単に行えます。
月額1,090円のプランであれば無制限で容量を使えるので、格納するデータが増加して空き容量がなくなる心配もありません。
料金プラン | 料金(月額) | 容量 |
OneDrive Standalone 100 GB | 224円/月 | 100GB |
OneDrive for Business (Plan 1) | 540円/月 | 1TB |
OneDrive for Business (Plan 2) | 1,090円/月 | 無制限 |
Microsoft社製品を使用しているなら、検討する価値のあるサービスといえるでしょう。
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